トーナメントの行方
なんか宇宙関係なくなっていますね・・・。早めに関連付けたいです。
両者の意識は全くといっていいほど同時に意識を取り戻した。しかし、意識を取り戻してなお、先ほどのやられた感覚が残っていた。
周りを見てみると、失禁して、マッサージなどを施されている生徒たちもいた。
「はい、お疲れさん。」
ぼーっとしていた状態のテレに見知らぬ生徒が、水が入ったペットボトルを渡してくれた。
「ありがとう、俺の名前はテレ、君は?」
「ああ、俺の名前は・・・」
と言いかけた時に先程の試合の結果発表のアナウンスがかかった。
「ただいまの試合の結果発表です。予選ブロックD、1位、ロードチーム、2位、テレチーム、3位、オブチーム、4位、マウスチームです。よって、トーナメント進出を決めたのは、1位、2位のロードチームとテレチームです。」
先程戦ったばかりのロードチームから歓声が聞こえてきた。
「なお、トーナメント戦からは1チームVS1チームとなります。Dブロック一位のチームはCブロック2位と対戦で、Dブロック2位のチームはCブロック一位のチームと対戦します。
Cブロックの一位との対戦、テレ達は正直厳しいと思っていたが、いずれ乗り越えなければいけないと思っていた。
アナウンスが終わった後、男は少し気まずい顔をしていた。
「いやー、驚いたな。」
テレは何のことか分からなった。
「次の対戦相手君たちのチームなんだよ。」
確かに驚きであった。先程から話している相手が初戦の相手だなんて思いもしなかったからである。
「そういえば名前を言いそびれていたね。俺の名前はハウエヴァー、一応チームのリーダーだ。よろしくね。」
テレはますます驚いた。ハウエヴァーがチームリーダーだったとは思いもしなかったのである。
「確か・・・君もチームリーダーだったよね。まあお互い頑張ろう。」
そういって、ハウエヴァーは自分のチームの場所へ戻った。
次の試合に勝つためにモウストはチームを集合させ、作戦会議を行なった。
「今、相手の試合のデータが来たんだが、相手の戦法は速攻、つまりそれを逆手にとって待ち伏せをし、奇襲をするのはどうでしょうか。」
ブラードが出した作戦内容はシンプルではあったが、納得のできるものであった。しかし、テレはそれだけでは勝てないとCブロック一位通過のチームには通用しないと踏んでいた。
もうひとひねり加えなければ、と考えたが結局はいい案が出ず、ブラードの案に決定された。
「しかし、これだけじゃまだ倒せない。本番までにも考える方針だ。何とかして勝利をもぎ取ってみせるぞ。」
だが、本番までの時間はあと3時間、それまでに決めなければならなかった。だがそのとき、テレの頭に模擬戦をやったときの状況が頭をよぎった。
「みんな、聞いてくれ。いい案を思いついた。」
ーそして、3時間が過ぎた。
「ただいまより、テレチーム対ハウエヴァーチームとの対戦を行ないます。選手は精神転移を行ってください。」
とアナウンスが掛かった。
「作戦内容の確認は済んだなそれじゃあ行くぞ。」
一斉に転移を開始し、すぐさま指示された場所についた。
「今回のステージは、森林か、以前みたく砂漠だときつかったが、森林であればうまく作戦が進みそうだ。」
-一方のハウエヴァーチームはテレたちの予想通り、速攻の作戦で来ていた。
「ハウエヴァー隊長、本当にアレでいいんですか。」
「ああ、構わない。恐らく敵も我々をサーチしているはず、ならば念の為残しておく方が得策だろう。」
ハウエヴァーたちにも策があった。基本は速攻であるが、敵も探りを入れてきていることは重々承知していた。
場面が映りかわってテレチーム。テレ達の狙い通り、速攻であった。
まず一番最初に攻撃を仕掛けてきたのはボウガンを持った女性オルダァオであった。近づきつつ、うまく距離を取って中距離で攻める役割のようだ。
しかし、最初に仕掛けただけあってオルダァオはある異変に気付いた。
(さっきから姿を現しているのは二人だけ?どこかに潜んでいるんでしょうけどなかなか攻撃するそぶりを見せない。姿を現している二人も攻撃に対して積極性がないし一体何を企んでいるの。)
とオルダァオはなにか勘づき始めていた。
「オルダァオ加勢するぜ。」
とダメ押しを食らわせるためにハウエヴァーとタンクトップ姿のムキムキマッチョマン、インという男が加勢しに来た。
(私たちの速攻を見越して・・・まさか。)
オルダァオは気づいた。
「来てはダメよ!イン!奴らの狙いは、挟撃よ!」
後ろを向いた隙にオルダァオに攻撃をし、離脱させた。そして、陰に隠れて待機していた。ブラードとアウターが後ろから攻撃をし、挟撃という形になった。
先程のオルダァオの警告によりインは腕の一本で済んだが、形勢は悪いままで痛みを感じるインもいて、圧倒的不利な状況・・・かに見えた。
完全に倒して油断しきっていたブラードとアウター。しかし、ブラードは一つあることに気づいた。
「3人だけ!?一人足りない・・だと?」
気づいた時には既に時遅し、完全に油断しきっていた二人は首をはねられて離脱した。
「いやー、念の為俺を残しておいて本当に良かったすね~。あのままじゃ全滅状態でしたよ、確実に。」
その男の名はメイビー、予選では8人キルしたといわれるエースアタッカーの得点王であった。
「よくやったメイビー、だが油断はするなよ。奴らも二人残っている。加えてインは負傷している。持久戦は望ましくない、一気に叩くぞ。」
一方、形勢逆転をされたテレチームは
「まさかこうなることを予測されていたのだろうか・・・とにかく、こちらは二人だけ、じりじりやっているとやられてしまう。敵の懐に回り込みつつ突撃するぞ。」
消耗が激しい両者は持久戦は不利と判断し、突撃を決め込んだ。
最初に動き出したのはテレとリクエイドであった。勿論、狙うのは負傷しているインであったが、これを読まれカバーの層がより一層厚くなっていった。
負傷しているとはいえ、まだ戦える状態であったインは手元にあった銃で見方を支援、一方のテレ達はインを重点的に狙い続け、敵のカバーを忙しくさせた。
それが続くうちにはや十分、敵のカバーを削ることができ、なんとか離脱に追い込めたものの、逆に相手を動きやすくさせてしまった。
テレとリクエイドの標準型の銃だけでは決定打にはつながらなかった。最期に囲んでメイビーを離脱に追い込んだが、その隙を突かれ離脱。結果、トーナメント初戦敗退となった。
「テレ君、いい試合だったね。」
負けたテレに慰めをしに来てくれた。
「おう、負けるんじゃねえぞ。」
テレたちにとっては辛い記憶となったが、その中で友情が芽生えた。それだけでもテレは価値があると思った。
「よーし、みんな切り替えて残りの結果を見に行こうぜ。」
とそのとき別会場から大きな歓声が聞こえてきた。
「トーナメントA結果ビガーチーム!」
どうやらビガー達のチームが圧勝だったらしい。続いて他の会場、続いて他の会場にも歓声が轟いた。
「グループF!プラーブレイ!」
「グループC、ロードチーム!」
-先生サイド
「いやー今回も盛り上がっていますねオルド先生。」
「リアルか、俺に何の用だ。」
「いえ、一つ気になることがありまして、トーナメント表、決勝は3チームで行うのですか。」
「何も変な事はあるまい、三つ巴戦が見られるぞ。」
うーん、何というか主人公負けてばっかですね。