一回目の相談
放課後の北校舎から見る夕日は、意外と綺麗。ふざけんな、夕日なんて、どこから見ても同じだ。俺は相談室に入る。俺の目の前には、長机、真ん中には女子が2人。佐倉と内田だ。俺は、どこに座ればと思いつつ、真ん中ではない、端のところに座る。
「みんな揃ったわね。じゃあ、さそっくなんだけど、もうすぐしたら、相談者さんが来るから。ちゃんと聞いてね!俊☆」
いきなり、下の名前かよ。ここ最近女子から下の名前で呼ばれることがなかったから、対応が早くなかった
「相談しにくるの早くね?」
「あぁ〜、俊には説明してなかったね。相談部には、相談ボックスホームっていうのを、職員室横に設置したの〜、まっ、こんなに上手くいくとは思ってなかったんだけど。」
そんな、話をしていると、ドアをノックする音が聞こえた。相談者だろう。一体どんなやつなのか?
「どうぞ〜!」 内田が、そう言って、迎い入れる。
「相談部ってここかぁ〜」
男子だった。見るからに彼女ができないようなタイプの非リア充。その証拠に、この部活の部員が学年で人気のある女子が2人もいるということにとても驚いている。
「で?相談って何かしら?」
多分この部活の部長は佐倉だろう。
そう、佐倉は、男を目の前の椅子に座らせて相談を聞く。
「実は〜、好きな人がいて、告白したいんです!」
男の名前は、大島竜。相談内容は、告白の内容を考えて、成功させて欲しいという。
「じゃあ、一緒に考えよ♪」
内田が優しくそう言う。さすが、モテる女は違う。神対応すぎる。だから人気なんだろ〜なぁ。
「俊はどう思う??」
佐倉が俺に聞いてきた。どう思うって言われても。
まず、パッと見、大島って言ったけ?無理だろ。内田に優しく話しかけられただけで、ドキドキしてるようじゃ。まるで、俺の中学生の時のようだな。いかんいかん、自分の黒歴史を思い出すところだった
「とりあえず、大島。なんで、その子のこと好きになったの?」
実にいい聞き方だ。マジで。
「ぅんと〜…全部!!」
あ、これ。ダメ系なやつだ。絶対。
女子2人は、苦笑い。