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6話

「これは、ひどいな…」


部屋に行き鑑定したら左小指切断、右手骨折、左足複雑骨折、肋骨3本骨折、打撲が10箇所以上あった。


「治せるか?」


頷き、ライさんに話しかける。


「ライさん、今から治しますね」

「あんた誰だ?」

「自分は雄太って言います」


そう言いながらハイヒールをかける。


ライさんの身体が輝き、打撲傷がみるみる治っていく。10秒たちライさんの傷は全てなくなった。


「どうですか?治しましたけど…」


ライさんはベッドから起き上がり身体を確かめる。


「おい、これはどういう事だ!!」


なんか怒られた。


「えっ!?ダメだった??」

「昔切った指まで生えてるぞ!!」


違った、驚いてるだけだ。びびったじゃないか…


「なんだと!?」


隊長がライさんに駆け寄り手を掴み上げる。


「生えてる…」


確認すると隊長が近寄って来た。


「ユータ、腕が無いのや、見えなくなった目は治せるか?」

「たぶん出来る…」

「頼む、治して欲しい奴がいるんだ」


隊長が膝まづいて、頼んで来た。


ベッドでは、ライさんにミリーちゃんが抱きつき喜んでおり、こっちではガタイのいい隊長が10歳の子供に膝まづいて、あっ!?土下座になった、で懇願している。カオスだ…


「とりあえず立って下さい」

「じゃあ、治してくれるのか!?」


隊長がしがみ付いてきた。隊長のイメージが崩れてく…


「え~っと…、じゃあ条件次第ってことで…」

「本当か!?」

「は、はい」


隊長、顔が恐いよ…


「ユータとか言ったか?ありがとう」


ライさんが話しかけてきた。ってか雄太って発音しにくいのか?隊長もユータだったし…じゃあこれからユータで行くか、それとも他のにするか…


「いえ、旨いご飯を作ってくれればいいです」

「それは任せろ!!」


旨い晩ご飯確保!!やったね♪


「早速準備に取り掛かろう。夜は期待しといてくれ、最高の料理をご馳走してやる」

「お父さんを治してくれてありがとう」


そう言ってライさんとミリーは部屋を出ていった。


「じゃあ、条件を言ってくれ」

「それはその人の状態を見てからですね」

「今から行けるか?」

「自分は大丈夫ですけど、隊長仕事は?」

「ちっ、ここにいてくれ。すぐ戻る」


すごいスピードで隊長が出ていった。猛ダッシュだ。


「ユータ君ありがとう」


声の方に振り向くと女将さんがいた。


「旦那の昔の傷まで治してくれて…」

「いえいえ、傷がいろいろあったので全部一気に治るようにしたら、なっただけなので…」

「他にも治ってるのかい!?」

「他にあったんですか」

「あぁ、最近胸が痛むらしくて心配してたんだよ」


胸か…病気は違うかな…


「病気は治ってるか分からないです」

「そうかい…でも昔の傷まで治して貰ったんだ、割引は3年でどうだい?」

「いいんですか?」

「いいんだよ!感謝の気持ちさ♪」

「じゃあ、お願いします。」

「それなら、まずは今日の部屋を案内しようかね。2階の1人部屋だよ」

「まだ隊長と出掛けるのであとでお願いします。荷物もありませんし…」

「そうかい、なら後で私かミリーに言っておくれ、すぐに案内するから」

「分かり『さあ行くぞ!!』ました」


隊長が入ってくると同時に連れ去られました。


「うわっ!?隊長??」

「急ぐぞ!!早く妻を診てくれ!!」


診て欲しい奴って奥さんだったのね、納得だ。


そのまま肩に担がれたまま、隊長さん家まで向かった。皆の視線が痛いよ…。



「帰ったぞ!!」


そのままの勢いで隊長さん家に突入!!海の見える奥の部屋まで行ってようやく下ろされた。


部屋は海風が入り気持ちのいい部屋だった。


「あなた、お帰りなさい」


目の前の女性を見て息を飲んだ。あまりにも痛々しかった。まず、両目は包帯で塞がれ、左腕はなく、足はずっと動かしてないのかガリガリで火傷跡もあった。しかも見える右腕はの方がひどい火傷跡だった。


「どうだ、治せるか?」

「ちょっと待って…」


鑑定して、傷の具合を見てみた。


失明、左腕切断、下半身不髄、内臓損傷、マヒ、火全身火傷(未完治)。


ひどい…よく生きていたと思う…


「誰かいらっしゃったの?」

「あぁ、お前を治せる治癒術師連れてきた」

「えっ!?」


エクストラヒールかな…


エクストラヒール 消費MP30


HP全回復が

怪我、病気、状態異常全回復


死んでないかぎり健康状態になる



あ~これもヤバいな…けどこれで治せるな。


アイラさん(鑑定でわかった)を見たら泣いていた。

これで治らなかったら俺死ぬな…たぶん治るけど…


「頼む、治してくれ。俺に出来る全ての事をする、金なら金貨20枚出せるし、足りなければどうにかするから頼む」

「じゃあやってみます」


エクストラヒール


ライさんの時より長い30秒輝いてからおさまった。見た感じ、手の火傷跡はなくなり、足もさっきより少し太くなった、そして何より左腕が生えていた。


一応、鑑定で確認しても異常はなくなっていたので成功だ。


「治しました。左腕の感覚ありますよね?」

「…えぇ」

「感覚を確かめたら目の包帯を取ってください。目は閉じたままにして、包帯を取ってからゆっくり目を開けて下さい」

「隊長は窓少し閉めて下さい」

「わ、わかった」


アイラさんが包帯を取って、ゆっくり目を開け周りを見渡し、そしてまた涙した。


「あなた、見えるわ」


隊長が抱き付き声をあげて泣き出した。


よかったよかった。




隊長が泣き止むのを待って話し掛けた。10分泣き続けたよ…


「そろそろいいかい?」

「ああ、すまん」

「今回治したのは、失明と左腕の切断、下半身不髄に内臓損傷、マヒ、火全身火傷の跡の6つです。これで怪我と病気は治しました。あとは運動をして体力を戻せば昔のように動けるようになると思います」

「本当に…」

「今も歩けると思いますよ。立ってみてください」


アイラさんはゆっくりベッドから立ち上がると一歩一歩確かめるように歩きだした。


「…歩ける…私、歩けてる…」


やはり、エクストラヒールで治したとはいえ、寝たきりが長かったのか、すぐに倒れそうになり隊長に抱かれてベッドに戻った。


「グレイ、ありがとう。うれしくて病み上がりなの忘れてたわ」

「いいかい?」

「ごめんなさい、うれしく」

「すまん」

「じゃあ、悪いけど報酬の話をしようか」

「わかった」

「とりあえず、お金は必要だからある程度欲しい」

「もちろん、払おう」

「後は、さっき話してた学園が気になるから、入れるようにして欲しい」

「知り合いが学園に何人かいる、入れるように何とかしよう」

「他には…将来何か困った時に助けてくれればいい」

「いつでも言ってくれ、俺で出来ることは何でもする」

「私もするわ」


今は他にないよな…


「今思い付くのはこんな感じかな…」

「わかった。金はこれでいいか」


隊長は袋を取りだし渡して来た。中には金貨が何枚か入っていた。数えたところ金貨が21枚入っていたので12枚取りだし、残りを返した。


「いいのか…」

「その代わり、俺のことは広めないようにしてくれ、俺は目立たずのんびり女の子達とイチャイチャして過ごしたいんだ」


異世界だしやっぱりハーレムしたい…


「ユータは本当に10歳か?初めて会ったときの受け答えや神官の対応から気になっていたんだが…」

「前の世界では30歳だったぞ、この世界に来たときに10歳になったんだ…これも黙っといてくれよ」


2人は驚いたが頷いた…


「じゃあ、話はこれで終わりだな…」

「いつまで町に居るんだ?」

「仮許可書の期限の最終日に首都に向かう予定だ」

「わかった、それまでに学園の知り合いへの紹介状を用意する。ライの宿に行けばいいか?」

「ああ、それでいい。じゃ、行くわ」

「今日は本当にありがとう」

「出来るだけ早く用意する。それと明日、学園で武術講師を勤めてる師匠が学園に戻るために、この港を通るから、もしかしたら紹介出来るかもしれん…」

「わかった、明日出掛けるときは、ミリーちゃんか女将さんに一言言ってから、出掛けることにするよ」


そう言って隊長の家を出て港に向かった。



港には船が何隻も停まっており、荷物の積み降ろしをしていた。端の方には小さな船があった、その前の場所では市場が出来ており、たくさんの魚が並んでいた。


「うまそうな魚が並んでるな…」

「今日取れたばかりの魚だよ!さあ、買った買った!!


鰯っぽい小さな魚から、鰆ぐらいの大きさの魚までいろいろな魚が並んでおり、干物まで置いてあった。


「干物旨そうだな…」


店を眺めていると、店の端の方に光る物が見えた。近づいて見てみると何か石の様なものが太陽の光りで反射していた。なんだこれ??


生命石


MP1



鑑定したら生命石だった。


「これ生命石か!?」


生命石を取ると店の主人が話しかけてきた。


「すまん、ゴミが残ってたか…」

「ゴミってこれ生命石ですよね?」

「生命石つっても屑魔石だからなぁ」

「じゃあ、ください」

「こんなん欲しいのか?はらわたごと裏に置いてあるから、取り出せば好きなだけ持っていっていいぞ」

「ありがとうございますっ♪」


早速裏に行ったら、樽にはらわたが大量に入っていた。取り出すの大変だ。服を脱ぎ、はらわたに入っている生命石を取りだし、用意した樽に入れていく。

最後に樽の底に残ったはらわたから取れた生命石を取り出して、全部取りきった。臭かったよー


「終わったー!!」


取り出すのに1時間かかり、空ももう暗くなり始めていた。


「まだやってたのかい?」


振り向くとさっきの店主がいた。


「ありがとうございました。たくさん取れました。本当に貰っていいんですか?」

「ゴミだからかまわんぞ。また欲しければいつでもやる」

「マジですか!?またお願いします」


手を洗い、再びお礼を言い、今度買い物に来ると言って、ライさんの宿に向かった。


今日の収穫


生命石×473

内訳

MP300

HP+46

MP+72

力+13

頑丈さ+6

魔力+16

精神力+11

素早さ+10

スキル

水魔法Lv1×10

水耐性Lv1×33

水中適性×15



いっぱい取れた、ほとんど1つしかないけど、ときどき2個能力があるのもあり、スキルが付いてるのもあった。MPとMP+の違いは最大値かそうじゃないかだ…


「ただいま~♪」


宿に着き、ミリーちゃんに声をかけ、ライさんのとこに向かう。


「ライさんただいま、今帰りました」

「おう、お帰り。もう飯にするか?」

「疲れたので先に部屋に案内して貰ってからお願いします」

「疲れたって何処行ってたんだ?」

「隊長の家行って、奥さん治してから、港で魔石集めてました」

「ちょっと待て、治したってアイラをか!?」

「隊長の奥さんってアイラさん以外にいるんですか?」

「いや、いないがアイラを本当に治したのか!?」

「ええ、本当ですよ。なんなら見てこれば納得出来ると思います。自分が治したのは秘密にして欲しいですが…」

「すまん、行ってくる!!」


ライさん、隊長の所行っちゃったから今の内に部屋案内してもらうか…


近くにいたミリーちゃんを捕まえて部屋に案内してもらった。2階の階段上がってすぐの部屋でベッドにクローゼット、机がついた、なかなか広い部屋だった。


「いい部屋だけど本当にここ?」

「そうだよ♪お父さんが怪我したから、新しいお客さんは御断りしてて、今は部屋空いてるんだよ」

「じゃ遠慮なく」

「お父さん治てくれてありがとう♪」


そう言ってミリーちゃんは部屋を出ていった。


「よし、集めた魔石吸収しちゃうか」


ステータス / スキル / アイテムボックス マスターコア



名前 / カジヤ ユウタ

種族 / 人

性別 / 男

年齢 / 10歳

HP  / 85/131

MP  / 673/673

力  / 20

頑丈さ/ 14

魔力 / 36

精神力/ 30

素早さ/ 16



よし次はスキルだな。


ステータス / スキル / アイテムボックス / マスターコア


アイテムボックス(特殊)

鑑定

幸運

水魔法 Lv2

回復魔法 LvMAX

空間魔法 Lv1

水耐性 Lv2

水中適性×15

浮遊

自動修復

魔石操作

マスターユニット

マザーコアユニット作製

魔導船作製

魔導機械作製



水中適性みたいにレベルのないやつは、こんな風に表示されるのか…余分は必要に成ったらスキル結晶にするか…


部屋で明日の予定を考えていると女将さんが呼びに来た。ご飯が出来たようだ。


「あれ!?なんで隊長が居るんです?」


下に降りたら、隊長とアイラさんがいた。


「ライが来て、アイラが治ったのなら、お祝いするから来いと言われて、連れて来られたんだ」


「ユータも来たか!席座れ、どんどん料理持ってくるからな。わっはっはっ」


両手に旨そうな料理の乗った皿を持ちながらライさんは上機嫌で笑っていた。これは呑んでるな…


料理がどんどん並べられていく。最終的に1m四方ぐらいの机6ついっぱいに料理が並んだ。中華料理や和食、イタリアンなど旨そうだ。でもこれ食いきれないな…



「「「「「「いただきます」」」」」」


全員揃ったところで、「いただきます」をいい料理を食べ始める。まず野菜から食べ始め魚、肉と食べる。

旨い!!旨すぎる!!

止まらない。昼に食べた料理より確かに旨い。特に魚料理、前の世界でも食ったことないほど旨かった。



気づいたら料理がほとんどなくなっていた。魚も肉もなくなり、あるのはスープとデザートが少しだけだ。


「今日はありがとな」


隊長が話しかけてきた。


「急になんです?」

「いや、こんな楽しい日は久しぶりだ。妻がああなってまったくなかったからな…」

「アイラさんはどうしてあんな風になったんですか?」

「昔、ライとアイラと傭兵団に入っててな、その時に国の依頼で盗賊団を壊滅したんだが、その生き残りが傭兵団の拠点に火をかけたんだ。そして、拠点にいたのが、たまたまアイラと子供達だけだったんだ。アイラは子供達を逃がしたんだが、崩れた拠点の下敷きになってしまったんだ」

「じゃあ、アイラさんその傭兵団にいた子供達みんな助けたの!?」

「ああ、俺達の子供のアグルやライの子供のミリー、団長の子供達のケンとケイとか12人の子供達を助けたんだ」

「12人!?アイラさん、スゲー!?」

「あの時は必死だったのよ、私は留守番を任されたのだから、子供達は守らなくちゃって…」


アイラさんマジ凄いっすよ。なかなか出来ることじゃない!!


「あれから傭兵団を抜けて、この街に来て3年、街に来る商人達に、治癒術師や治す薬がないか聞きながら待ったかいがあった…。だから、あらためて礼を言わせてくれ。ありがとう」

「ありがとう」


話をしてる内に料理はなくなり、御開きになった。

部屋に戻り、明日の事を考えようとしたが、すぐに眠気が襲ってきて、ベッドにダイブし、そのまま寝た。


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