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精霊の歌

「ねぇ、お母さんこれが麗華の本当の実力、だから私は、あの子のマネージャーにもなったし、あの子がこれで終わるとも思っていない。」

「そうね、心配するよりも、止めるよりも先にやることがあった、今からでも応援してるって言っても、麗華は嫌がらないかしら、」

「そんな子だったら、私は麗華ちゃんのことを好きになんてなりませんよ。

うちの庭、あなたが植えた桜の木、麗華ちゃん毎日世話していますよ。

それは、お母さんとの今でも大切な思い出だからですよ。

これからだって遅くなんてないです、今度は遠慮なんかしちゃだめですよ。うっとうしいくらいが親としてちょうどいいんです。言わなきゃ伝わらないし、言っても何割か伝わらない、だからもっと有効な特効薬教えてあげますよ。」

歌が終わるころ、麗華は不思議な体験をしていた。辺りにあの人魂のようなものがたくさん見えて、今自分が現実にいるのか夢の中にいるのかそれすら曖昧な意識。朦朧としているというより自分が自分でない感覚、意識はしっかりしているのに、自分とそれ以外との境目があやふやで何も考えなくなりそうだ。

でも、それじゃダメだ。私はいつだって考えて考えて、それで初めて人に追いつける。ここで気を抜いちゃダメ、皆のために、精霊さんのために、それにお母さんのために、私の歌で楽しんでもらうんだ。

麗華は気を抜けば自分の体を誰かに委ねてしまいそうな状況下で、最後まで歌い切りろうと必死に足掻く、そんな中で、力をもらうために目線を母親の方に目線を移すと母親の後ろには虹の袂か、そしてそこにはいくつもの淡く光る光の玉が見える

すでに日は落ち、虹など出るはずがないのに、確かにそれははっきりと見えている。

麗華はそんな不思議な感覚の中、照明が暗転すると、ゆっくりと舞台そでへと戻ってくる。

「麗華、よく頑張たね。お父さんの自慢の娘だ。」

意識が朦朧とし、その姿は見えないが、その言葉に安心し、体の力が抜け、そのまま、目の前にいる誰かに、身を預け麗華は意識を失った。

次に目が覚めた時、最初に気が付いたのは一番大好きな手が自分の手を握ってくれている心地よい感触だった

「大丈夫?」

「お母さん、、私、、」

「大丈夫?病院行かなくていい?」

「うん、大丈夫、緊張の糸が切れただけだから、」

「気分はどう?」

覗き込むように愛理があまり心配していないように尋ねる

「はい、すごくいい気分です。愛里さん。私ちゃんとやれたでしょうか?」

「本来の歌の意味を考えれば期待以上、よくやってくれたわね。『みんな』大喜びよ」

「良かった、、、」

麗華の母親は娘に異常がないことに安心すると、心からホッとした様子で水を替えてくると部屋を出いていった。

「いいお母さんね、お姉さんも、」

「はい、本当に、、、」

麗華は頭のタオルで目を覆う

「なに泣いているの。」

「応援してくれたことが嬉しくって、それと今までごめんなさい。」

「本当にそう思っているなら、後悔するよりもこれからどうするかを考えなさい。

ちゃんと話してわかってもらえない、なんてことはないでしょ。あなたの言葉足らずで、説得することから逃げなければね。」

「はい、分かりました。」

「さて、それじゃ私も少し、、」

愛理が部屋を開けようと知ると向こう側から扉が開き、愛理の頭にぶつかる

「あ、ごめん。いるような気がしてたんだけどね。」

「ノックもせずに女子部屋に、、万死に値します。で、なんのようですか、朧兄様」

「あ、いや、鉄平さんが舞台どうするかって、結局やるの、やらないのって?」

「あぁ、もうそんな時間ですか、麗華さん、時間がないようです。

とりあえず、体に問題がなければこれに着替えてください。」


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