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真夏の暑さ

「ねぇ、あれ騎士じゃない?」

「ほんとだ、超レアじゃない?」

「おーい、騎士、」

騎士は呼び声にこたえ振り返ると男女5人組が親しげに騎士に近づいていくる。

その様子からして、おそらく高校で島の外に出ていった同級生か、上級生という推察は容易についただが、少しも思い出すことなどできない、つまりは自分にとって無益と断言できる人間だ。と結論付け、横柄な態度で受け答えをする。

「なに?」

「何してるの?」

「見ればわかるでしょ、見てもわからないなら気にする必要もない、僕に説明する義務もない以上、」

そう言って自前ではなく、商店街の荷物を載せられる自転車に精霊祭用と大きく書かれた段ボールを載せ、彼らを前に足を止めることなく、移動を続ける。

「いや、そうじゃなくて、なんで手伝ってるのか聞いたんだろ。」

あまりの騎士の態度にイラつき、言葉が荒くなる

「聞いてないでしょそんな風には、」

「今まで、お前精霊祭には出たことないだろ、」

「だから何?そうする必要が出てきたからそうしてるだけだよ。」

「なに?もしかして大精霊祭で盛り上がってるとか?」

「ごめんね、おばさん。おばさんたちは僕に興味があるみたいだけど、僕はおばさんたちには興味がないから、一から十まで説明してあげる義務なんてないの。

それに僕、暑いから機嫌悪いうえに、そんな厚化粧の、紫外線で劣化した汚い皮膚のおばさんたちに話しかけれて吐きそうなの、もう勘弁してもらっていいかな。」

彼らは他人の迷惑を考えず、楽しんでいることをアピールするかのような振る舞い自分たちが世界の中心であるかのように振舞う。つまりは騎士の言うところの馬鹿だ

「おい、なんだよ!その言い方、俺の彼女に対して、そういういいかた」

彼らの一人が騎士の胸ぐらをつかむ

「離せよ。どこの誰だか知らないけど、俺になんか構わず行けよ。あとタバコくさい。粋がっているのか知らないけど、気持ち悪い、俺に話しかけるなら、おしゃぶりが取れてから来いよ。」

「お前、ケンカ売ってんのか?」

「高く買ってくれるなら売るけど、どうする?」

「騎士君!」

そんな様子を偶然見かけた、麗華がその状況を一方的に騎士が不良に絡まれていると思い慌てて声をかける。

「何でもないよ、心配しないで、ちょっと昔の知り合いに話しかけられているだけだから」

騎士は、麗華に見えない角度から手早く自分の襟をつかむ腕を払落し、先程までとは違い、明るい声で心配させないように返答する。

「彼女をどっかにやってから、相手してあげるから少し待ってろ、」

そういい、騎士は自転車のスタンドを立て、麗華をうまくこの場から離そうと誘導する。

「なんなんだよ、あいつ、それに誰だよあの女、あんな奴いたっけ?」

「まさかまた島の外から来た変わり者とか、」

「まさか、騎士君の彼女とか?」

「いや、ありえないだろ、、」

「でも、俺、あの人どっかで見たことあるような、、地元とかじゃなくて、、」

彼らが内輪で話している中、何とか麗華に無用な心配をかけずに矛盾なく説得が終わろうとしていた。だが、

「ねぇ、あの子水野やえじゃない?」

彼らのうちの一人がその名を口にする。それほど大きな声ではないが、その言葉に麗華は反応し、笑顔で彼らに会釈する

「誰だよそれ?」

「ほら、少し前まで深夜のバラエティとかに出てた人で、つばさのライブでやらかした人。」

「あぁ、あのめっちゃこけてた人か。」

彼等は悪意なく、そのことを思い出し、記憶が一致したことを笑顔で喜ぶ

だが、その笑顔はまるで自分のことを笑っているように麗華にとって暴力でしかなかった。

「ごめんね、僕の知り合いが、」

「う、ううん、大丈夫だから。あ、そうだ用事忘れるところだった。健介くんもう少しでこっちに来るらしいから、3人で一緒にご飯でも食べないかなって」

「……ごめんね。僕はもう少し忙しいし、それにほら、彼らにも少し付き合わないといけないから、二人でいてきなよ。」

騎士はこれ以上傷をえぐらないようにと強引に、麗華を追い返す。

そして、今までとは違う、完全に切れた表情で、彼らに近づいていく

「ねぇ、なんであの子がここにいるの?まさか逃げてきたとか?」

「黙れ、ばばあ、殺すぞ、お前ら今すぐその口を閉じろ、それで二度と俺の前に顔を出すな。あと、彼女の前にも顔を出すな。」

「お前、なんだよ!さっきからその態度、なめてんのか?」

「下等生物が、しゃべるな、俺に話しかけな、お前たちは大人しく俺の言うことだけをその低能な頭に叩き込んでおけばいいんだよ。理解できたか?」

「お前いい加減に、」

もう一度彼らの一人が、体を揺らしながら威圧するように騎士の胸ぐらをつかもうとすると、騎士は一瞬でその腕をつかみ、ねじり揚げ、膝を蹴ると地面に抑えつけた。

「お前たちのせいで、もし彼女の心の傷が開いたとしたら、ただで済むと思うなよ。

あー、もうイライラするな!」

騎士の殺意が一線を越える瞬間で、どこから現れたのか朧が騎士のほほにアイスをつける。


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