精霊
麗華は、神社から帰ってくると、風呂にもはいらず倒れこむように布団に横になると同時に、眠りに落ちた。
久しぶりに楽しんで、全力でダンスをできた。
それこそ愛理があまりのスタミナに呆れて、負けを認めるほどのことだった。
それに満足し、久しぶりに考え事をせずに眠ることができた。
次に愛理が目を覚ましたの大雨の音、
携帯を開き時間を確認すると夜中の1時過ぎ、再び寝ようとするが、雨の音と、汗の臭いが気になって眠れない。
愛理は悪いとは思ったが、この時間からお風呂に入ろうと、風呂場のドアを開けると、そこには風呂上がりの鉄平が、
「ご、ごめんなさい!!」
麗華が慌ててドアを閉め、部屋に戻るとしばらくして鉄平が部屋をノックする。
「ごめんね、鍵をかけてくべきだったね。」
「い、いえ、私の方こそごめんなさい。」
「いや、ほんと逆じゃなくてよかったよ、逆だったら僕さくらに殺されてたよ。」
「はは、こんな時間にどうしたんですか?」
「この大雨だからね。ちょっと見回りにね。」
「見回り?」
「今この島にいる人で一番崩落注意箇所の危険性を正しく判断できるのは僕だからね。それに無人の施設で問題が起きていないかの見回り、ま、大丈夫だったけど、すごい雨でしょ、台風でもないのに風も強い、明日、ちゃんと船動いてくれるかな。
動かなかったらまずいんだけどな、最悪、石川さんに頼んで漁船を無理やり動かしてもらわないとな。」
「大変ですね。」
「まぁ、好きで住んでるからね、いつまでもというわけにはいかないけど、騎士が高校卒業するまでは、できればここで暮らしたいね。あぁ、遅くにごめんね。それじゃ、おやすみ。」
鉄平が離れるのを確認すると,
麗華が浴室に向かう。
浴槽には鉄平がわざわざお風呂を入れ直してくれている最中だった
麗華はなんとなく浴室の電気を消し浴槽に浸かり、ブラインドを上げて磨硝子の外を眺める。窓の外はものすごい風と雨の音。怖いと感じるが、面白くも感じる。
この何とも言えない非日常。まるでい世界にでも来ている感覚。
麗華は心の中にある恐怖を消し去るようにつばさの歌を口にする。
そうすることで心の恐怖は消え去り、だんだんと歌声は大きなっていく。
そして今度は愛理から習った精霊祭の歌を口ずさむ
最後まで歌い終えると、お風呂を上がろうと暗闇の中で、浴槽の入口を目指そうとしたとき、窓の外に一瞬光る何かが見える。蛍?いや違うそれよりは大きい。
気になり、強風の中少しだけ窓を開けるとその光るなにかは、一瞬明るく輝き消えてなくなった。
怖くなった麗華はすぐに浴室を出て、髪も乾かさずに布団を頭からかぶり眠りにつこうとする。が、人魂のようなものを見た直後では、風の音が今まで以上に怖い。
麗華はその恐怖を和らげるために、必死に自分がさっきみたのは、朧の言っていた精霊だと思い込むことにした、昼間、健介くんが太鼓を叩いて、自分が歌ったから、祭りと勘違いしたんだ。それに自分の心が純粋だから見えたんだとと、勝手に聞いてもいない設定をつけたし、恐怖を和らげる。
でも、どうやらそのお見込みが効いたのかさほど時間はかからず、麗華は眠りに落ちた。




