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序章:ここに至る彼女の話③

騒然となる会場、つばささんは足をひねってしまい立ち上ることが出来ない。

そして始まった私に対する罵声。私が駄目にした、私がむちゃくちゃにした。つばささんの大切な舞台を、何度も謝る私をつばささんは「邪魔、どいて!」

と私を押しのけ、足を引きずりながら、靴を脱ぎ、裸足でマイクを拾い、ライブを続けた。どうする事も出来ず、その場に座り込む私はスタッフの人に引きずりおろされるように部隊を後にした。

その日、私は前日の事もあり、舞台監督から、照明さんからあらゆる人から、今までの人生でない程怒られた。普段は何も言わない姉さんが私の為にみんなに頭を下げて回ってくれている。誰にでも失敗はある。姉さんはそういってくれるけど、それさえも責められている気がした。私のせいで姉さんが馬鹿にされる。頭を下げて回る数時間、監督からアルバイトの人まで、まるで地獄だった。

舌打ちが聞こえるようだった。陰で悪口を言われているように思えた。

私は必死に押されたとアピールしたが、誰も知らない、そんな事はないといい。

自分がやったことを人のせいにするなと、自分で立場を悪くした。

そして一番謝りたかったつばささんは、そのまま病院に運ばれ全治2週間の怪我で翌日からのツアーの日程も全部組み直しとなってしまった。

結局その事で、私は社長の怒りも買い、その日限りでクビ、つばささんに謝る事も出来なかった。

でも、それよりもつらかったのが次の日の学校での出来事だった。

翌日のライブのチケットを何とかとった人たちからの罵声、そして私の失敗に対する嘲笑。

親友で、私以上につばささんのファンで明日のライブを楽しみにしていたヒロちゃんからの本気の怒り。

私は次の日から学校に行けなくなってしまった。

そして3か月、私は未だに立ち直れていない。

人を見たら私に怒っているのではないか、私を蔑んでいるのではないか、私は人に会うのが怖くて仕方がない。私の家に引きこもっていられる余裕なんてない、何とかしなくちゃそれでも、、私は、、、


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