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プ-ル

 セミがけたたましくなく中、この学校で1週間ぶりに水に何かが飛び込むような音が聞こえる。

体育館横のプールで麗華がTシャツにスパッツで思いっきり飛び込み、水の上に浮いている。一方隣の体育館では、健介がせっせと床掃除をしている。

「ねぇ!床掃除終わった!」

「もう少し!」

距離のある中、お互いに大声でやりとりをする。

「終わったら健介君も入る?」

「な、、、断る。」

明らかに焦った様子で健介が返す。

「なによ。大丈夫だって、黒のTシャツだから見えないし、」

「いや、そういう問題じゃなくて」

「私は結構人前で水着とか慣れているから、あぁ、健介君の方がなれてないのか、女の子」

「、、、、、」

「なによ、本当にそうな訳?ここ海近いし、結構海水浴しに来ている人いたじゃない」

「俺らが泳ぐときはそっちはいかないし、岩場で男だけで馬鹿やるくらいだ。」

「いいじゃない、命令よ、来なさい」

「でも、俺麗華さんと違って着替え持ってきてない、」

「もう水浸しで、関係ないでしょ。いいから命令。」

片づけを終えた健介は仕方なく、ハーフパンツでTシャツをフェンスにかけて乾かし、プールに入っていく。が、一切麗華の方を見ようとはしない。

それはそうだ、いくらTシャツを着ているとはいえ、水分を吸ったTシャツは水中ではまだましだが、水上では彼女の肌にぴったりとくっつき水分を吸って重くなったせいで、若干胸元が開いてしまっている。

女性があまりそういう事を意識する機会が少なく、接する機会がなかった健介にとって、この状況は、耐えがたく、本気で苦痛でしかない。

「健介君って、思ってた以上にいい体してるわね。本当に腹筋がきれいに割れてる人初めて見た。ねぇ、触っていい?」

「ダメ!!」

健介は麗華から逃げるように距離を取る。健介の全力早く麗華では追い付けない。対角線まで距離を取り、安心した健介。がプールで立つと、プールサイドに影が、そしてその肩に、柔らかい手の感触が、麗華はわざわざ泳ぐことなどせず、プールサイドを早歩きで健介の先回りをして健介の方に触れた。

「うわっ、すご、めっちゃ固い」

麗華がペタペタと健介の体に触る。健介は逃げたいが、どうしていいか分からず、

ただかたまる事しかできない。必死に麗華の方を見ないようにしているが、そのせいで感覚が研ぎ澄まされ、麗華が触っている箇所にすべての意識が言ってしまう。

ようやく、健介に構うのに飽きたのか麗華は健介に考慮し一番遠い6コースにでぷかぷかと浮かんでいる。

「ありがと、プール。」

「命令だから、でも、絶対に誰にも言わないでくれよ、ばれたらマジに怒られるから。」

「分かってるわよ。、、でも、残念。どうせなら水着でも持ってくればよかった。そうだ、何なら裸で泳げば超きもちいかも、、」

「、、、、」

「、、冗談よ。流石にそれは私でも無理。何想像しちゃった?」

「ば、馬鹿なことを言うな!俺がなんで!!」

「男女二人っきりの状況で、いくら甲斐性なしの真面目君でもからかって誘惑するは感心しないわね。もしも何かあればどうするつもり?彼も一応男なのよ。」

プールの外から愛理の声が聞こえる。

麗華も、健介も慌てて声の方向を見ると、ゆっくりと日傘が階段を上ってくる。


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