日傘
掲載日:2026/07/11
私は田舎の小さな駅に降りた、
手には菊の花、墓参りは久しぶりだ
うるさいほどの蝉の声
青い空には入道雲
墓参りを終えて、駅に向かって歩いていると
「こんにちは、」
振り向くと、女性が立っていた
白いワンピース
長い黒髪
そして白い日傘をさしている
それは、小夜子だった
そう、確かに小夜子だ、
でも、小夜子って、 だれだ?
私は、小夜子を知らない
小夜子は私のあとを歩いた
駅につくと、
「直樹さん、また明日、、」
そう言って、小夜子はいなくなった
電車の窓から外を見てると
遠くに白い日傘が揺れたような気がした
暑い夏の日だった




