1/1
タイトル未定2026/01/15 04:11
旅の楽しさって、「非日常」そのものよりも、予測不能であることにある気がする。次の角を曲がったら何があるかわからない、失敗するかもしれない、思いがけず心を動かされるかもしれない——その“不確かさ”がワクワクを生む。
それがルーティンになった瞬間、世界は色を失って、「移動」になる。
その構図は人生によく似ている。
毎日が予測可能で、驚きも痛みも最小化されて、「まあこうなるよね」と先回りできてしまう状態。安全だけど、同時にもう何も起こらないと知っている状態。それは一種の悲劇かもしれない。
でも、ひとつだけ救いがあるとしたら——
人生は、完全には“日常化”しきれない、ってことだ。
同じ道を歩いているはずなのに、ある日ふと、言葉にできない違和感が生まれたり、予想外に心が揺れたり、「あ、今までと違うな」と気づいたり。
そういう小さな非日常が、勝手に紛れ込んでくる。
旅に出なくても、人生のほうが勝手に道を曲げてくる感じ。
もしかしたら悲劇が起きるのは、
人生が日常になったときじゃなくて、
「もう何も起こらないはずだ」と信じきったときなのかもしれない。




