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神器も世界樹も神獣卵も買った。あとはゲームが現実になるのを待つだけ  作者: 狐白
2.

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第57話

「詭弁だ!」


白夜がテーブルを叩きつけた。


「同族を狩猟対象にしない――それは人間社会の最低限の原則だ!もし同族間の信頼が崩れれば、人類は極めて重要な能力を失うことになる――協力する力だ!


たとえ一時的に装備で優位に立てたとしても、いずれ<天堂>は内紛によって崩壊する!」


「うぎゃあああああああ~~~~!」


背後の祭典エリアを、謎の白い影が左から右へと駆け抜けた。


その後ろを、息を切らした二つの影が必死に追いかけている。


「甘いな。」


衡平が冷笑する。


「十分な資源を蓄え、誰も裏切れないほど強大になればいい。そうすれば<天堂>の秩序は揺らがない……人間社会なんて、昔からそういうものだ。むしろお前たちは、いつまでそんな甘さを抱えていられる?」


「うおおおおおおお~~~~!」


例の白い影が、今度は右から左へと戻ってきた。


追いかけていた人物の一人が腰を折り、荒い息を吐きながら絶望的な声を上げる。


「バカ!止まれ、止まれって!お前の尻尾……尻尾が燃えてる!!」


「燃えてる?やった~♪燃えろ燃えろ~♪」


「……???!!」


そのとき、衡平はふと頭に熱を感じた。


次の瞬間――豊かな黒髪が、一気に炎に包まれる。


「燃えろ燃えろ~♪燃えろ燃えろ~♪」


白い影が人混みの中をひらりと駆け抜ける。


直後、次々と<天堂>メンバーの髪に火が移り、頭上に激しい炎が立ち上った。


祭りはまだ始まっていないというのに、熱気だけはすでに最高潮だ。


頭を燃やしながら、<天堂>の面々の表情が次第に崩壊していく。


「誰かあいつを止めろぉぉぉ!!」


「……これ、完全に傷害事件だろ!!」


「なんで兵士は捕まえないんだ?!」


「やめろぉぉ!俺のキメ髪がぁぁぁ!!」


「ふざけんな!よくも天堂の髪を燃やしやがったな!殺す!絶対殺す!!」


「中央区は戦闘禁止だ!何をしている!」


「攻撃だと……衛兵!この暴徒どもを拘束しろ!」



気がついたときには、私は何一つ覚えていなかった。


白夜が公開した配信の録画を見つめながら、信じられない思いで頬から首筋まで真っ赤になる。


「……これ、誰?まさか私じゃないよね……?」


燈里と千夏が、恨みがましい視線で私の顔を見つめる。何も言わない。


私は居心地悪く周囲を見回した。


<夜明>と<余火>のメンバーは皆、空を仰いでいる。必死に何かを堪えているようだ。


祭典エリアは少し散らかっているが、幸い大きな被害は出ていない。


「……そういえば、天堂の人たちは?」


「ほら、あそこ。」


白夜が指差した先には――手錠をかけられ、囚人服を着せられたスキンヘッドの集団がいた。


「……」


六十人以上の丸坊主の囚人たちが、湯気のような黒煙を頭から立ち上らせながら、じっとこちらを睨んでいる。


もし視線で人が殺せるなら、私はとっくに粉々だろう。


坊主頭の衡平の手が、小刻みに震えていた。


「……油断した……」


まさかこんな形で敗北するとは、夢にも思っていなかったに違いない。


「治安攪乱の罪により、あなた方は一日間の拘束となります。牢でしっかり反省してください。」


「納得できるか!なんであいつは捕まらないんだ!?」


天堂の一人が怒りに震えながら私を指差す。


「彼女には治療師による精神状態の診断書があります。先ほどの行動は制御不能な事故と判断されました。納得するかどうかは関係ありません――我が国の法律はそうなっています。


 さあ、大人しく来なさい!」


「……」


ともあれ、<天堂>の脅威はひとまず排除された。


……解決方法は、少々――いや、かなり奇妙だったけれど。

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― 新着の感想 ―
心神喪失?とかそれ系が認められれて被害者以外は楽しい状況ってそうそうないよなww うん。禿堂ギルドの皆さんは今回は被害者だなぁ(笑) 毛根まで再起不能なくらいは燃えちゃえばいいなぁ てか、暴走し…
「まさかこんな形で敗北するとは、夢にも思っていなかったに違いない。」 ↑この挑発してた側が(訳分からん理由??で)捕まるって展開…面白すぎる! 今後の更新も楽しみにしてます!
>「納得できるか!なんであいつは捕まらないんだ!?」 悪役なんだけどなぁ。気持ちはわかる……
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