表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/40

Testamentum

親愛なるルーへ———。


 あの夜、ぼくはきみが去っていくのを引き止めなかった。本当は、その背を射殺すつもりだったのにらきみとは親友であるばかりにかたわらの弓矢をどうにも握れなくてね。

 まったくら不甲斐ないことさ。


 そうだ、きみはきっとまた、ぼくに会いに来るよ。

 でもそのときのきみは今度こそ凶暴なトラになって、ぼくを喰い殺すのさ。


 だけど、ぼくは誓ってきみに言う。

 ぼくときみは、世界で無二の親友だってね。


 きみは、親友というぼくの重い命を背負って生きていくことになるだろう。

 そして、亡きぼくとの一生をまっとうできた日には、ちらばらになった破片が輪になって「莫逆ばくぎゃくの友」というドーナツになるのさ。


 では、己のあやまちを悔いぬように。


           ———大河より愛をこめて。




※この遺書は近年、シェメッシュ小邦のレイヨナン式パレスの遺構調査において、焼失をまぬかれた一棟の幕舎内の、律儀にたたまれたハンモックの中から発見された。シェメッシュ小邦聖騎士団総長アルコが、ルンブラン公国忠節国士隊将帥キドンに宛てた手紙と思われる。なお、執筆時期不詳の上、いまだことばのあやに込められた真意の解読にはいたらない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ