道端でち○こ拾った。
ーーその日は私の好きな小説家のサイン会があった日だった。冬の寒さに凍えながらも、手にサインをして貰った本を抱え、ルンルンで帰っている時だった。ふと道端に何かが落ちているのを見つける。
「何これ、、。」
私は遠目から見たらよく分からない"何か"が分かるようになるまで近づいてみる。
「これ、、これって、、。」
そこに落ちていたのは、全く意味の分からないものだった。
「ち○こ、、、?」
そう、それは紛れもないち○こだった。女性が一人遊びで使うものなんかじゃなかった。どこからどう見ても本物のち○こだった。写真でしか見たことがないが、写真の通りの姿をしていた。
ただ1つ違う事といえば、ち○こ単品だった事だ。玉すらなく、棒のみが横たわっている。
「どうしてこんなところに、、。」
私はまずち○この落ちていた場所に疑問を思った。そこ以外に疑問に思うべき点はたくさんあったが、多分この時の私は浮かれていて思考が乱れていたのだ。
「、、、生きてる?」
ち○こは寒さで縮んでいるのかふにゃふにゃで、全く動かないので、死んでいるのではないかという疑問が湧く。しかしそもそもち○こ単体で生きることなどできるのだろうか。普通は切り離されたら死んでしまうのではないだろうか。
「もしもし、大丈夫ですか?」
私はち○こに声をかけてみる。耳と呼べるような部位は見当たらないが。
「反応無し、、、。」
ち○こは当然ピクリともしなかった。
「なら次は、、心臓マッサージ、、。」
私は昔習った応急処置の方法を思い出し、実行してみようとする。
「いや心臓どこだ?」
ち○こに心臓などはない。ならばと私は人工呼吸をしようとする。
「いや口どこだ?」
ち○こに口などはない。よく下のお口と言うが、それは女の子の場合で男の下のお口はお尻の穴だ。そもそもち○この口に人工呼吸などしたくはない。それはもはや口淫じゃないか。
「、、、、、はぁ。」
私は思わずため息をついてしまった。すると私の息がかかったち○こがピクリとした事に気づく。
「えっ!?動いた!?」
私はとても驚いた。そして歓喜した。もはや感動すらあった。
死んだと思っていたち○こが生きていたのだ。
しかし私はようやく気づく。
「いやち○こが生きるってなんだよ。」
当然の反応だった。ち○こは人間の部位なのであって、それだけで動くことができるわけがない。だがこのち○こは確かに動いた。浮かれていた私は、納得のいく答えを探し出す。
「ち○こだけって普通は生きられないし、、。」
「、、でも性って字は小さく生きるって書くし、、。」
最終的な結論はこれだった。性というものは、いくら本体が無くなろうとも、決して死ぬことはない。いくらち○こだけになろうとも、小さくなろうとも生き続ける。そして未来へ子孫を残すのだ。私はそんな姿に感動し、ち○この手助けがしたいと思った。
「、、、、よし。持ち帰ろう。」
ーーこうして私はち○こを拾った。