テンプレ異世界転生!?(in 白い部屋)【コント】
男(ツッコミ?)「セリフ」
神様(ボケ?) 『セリフ』
「ここは?……確か俺、トラックに跳ねられそうになって……」
『よっ!』
「びっ!びっくりしたぁ!」
『ふぉっふぉっふぉっ、驚かせてすまんの』
「えっ!?声だけかよ!姿が見えないんだけど、どこにいるんだよ!」
『ふぉっふぉっ、そちらからは見えんだろうが、こちらからはよーく見えているぞ』
「っていうか、ここは何処だよ?で、あんたは誰だよ!」
『ここは、そうさのう……“白い部屋“と言えばわかるじゃろ?』
「白い部屋!」
『そして我は神じゃ!』
「神様!…って事は、まさか異世界転生!?俺って死んじゃったのか?」
『ふぉっふぉっ。話が早くて助かるのぉ。トラックを避けて転げ落ちた先の“肥溜め”で溺死した其方がちょっとだけ不憫じゃから、とある世界に転生させようと思ってのぉ!』
「転生!!マジかよ!? ま、魔法は?その世界に魔法はあるのか?」
『ふぉっふぉっ。勿論じゃよ』
「うわー、超やべぇ!んじゃ、俺、遂に異世界で主人公デビューって事かよ!くーーーっ!!」
『ふぉっふぉっ。ところで肥溜めでの溺死っちゅう死因は、気にならんのかのぉ?かなりアレで絵的にも衝撃的な事になっておるが……』
「……ち、ちょっち知りたい気もするけど……うーん……やっぱ気にしない事にする」
『ちなみに、ご両親は悲しみを通り越して大爆笑じゃったぞ!?』
「それは知りたくなかったよ!!」
『ふぉっふぉっ。では、早速転生じゃの!』
「ちょ、ちょっと待てって!俺のチートは?」
『ちーと?ちーと、って何じゃ?』
「ほら、異世界転生の特典として貰える特別なスキルの事だよ!」
『おおっ!そうじゃった、そうじゃった。すまんすまん』
「あっぶねぇな!しっかりしてくれよ。で、どんなスキルがあるんだ?当然選べるんだよな?」
『其方のスキル候補はこれじゃ!』
「えーっと、“内弁慶”、“コミュ障”、“ひきこもり”、……って、なんだよこれ!?」
『ん?スキルじゃが?』
「“内弁慶”はなんとなくわかるけど、“コミュ障”とか“ひきこもり”ってなんだよ!?」
『“コミュ障”は他人と上手く話せなくなるスキルで、“ひきこもり”は家から出られなくなるスキルじゃな!』
「それが何の役に立つんだよ!!他は……マジで碌なモノがねぇ!!」
『ちなみに其方の初期ジョブは“自宅警備員”じゃ!』
「ふざけんなよ!それでどうやって異世界無双するんだよ!」
『という訳で、スキルは”ひきこもり“でいいかのぉ』
「俺の話を聞けぇ!なんかもっとマシなスキルはないのかよ?」
『めちゃ役に立つと思うんじゃがのぉ。じゃあ、特別サービスで一つ追加してやろう。ええっと、そうじゃ!”自家発電“スキルでどうじゃ!』
「一応確認するけど、どんな効果なんだ?」
『一人でたくさんヌケるスキルじゃ!』
「いらねぇよ!何の役に立つんだよ、それ!」
『だからナニが勃つと…』
「何、上手いこと言ったみたいになってんだよ!」
『あと、これは本来なら秘密なんじゃが、転生して成長したら異性にはモテモテじゃぞ!?』
「ん!マジ!?……だったらチートは無くてもいいか。しかし、チーレムの俺の夢は……」
『なけば異性の方から寄ってくるからのぉ、ふぉっふぉっ』
「えっ?泣かなきゃダメなのか。母性本能くすぐり系ってことかよ。それはちょっと恥ずいぜ」
『ふぉっふぉっ。ひと夏の“あばんちゅーる”ってのを存分に楽しむが良いぞ』
「なるほど。で、転生後の俺は王族とか貴族だったりするのか?まさか、奴隷スタートじゃないだろうな?」
『残念じゃが、王族とか貴族はおらんのじゃ。まあ、奴隷もおらんからその点は安心して良いぞ』
「異世界のくせに意外と民主的なんだな。なるほど、状況はまあわかった」
『それでは、そろそろいいかのぉ?』
「待て!最後にもうひとつ確認だ。まさかとは思うが、スライムとか蜘蛛に転生するんじゃないだろうな!?」
『ふぉっふぉっ、そんな訳あるまい』
「ほっ、安心したぜ。ちょっと残念だけどな!じゃあ、頼む」
『其方が転生するのはセミじゃよ。ふぉっふぉっふぉっ』
[暗転](SE ♪ミーン、ミーン、ミーン......♪)
[完]
こんなネタですみません。
ちなみに男は屑です。