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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 4節ナスターク帝国 覚醒編 
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第46話 ナタレの覚醒(目覚め)


「やっと覚醒し(まざめ)ましたか。」

「覚醒したってなにね。意味わかんないね。い、いたた。」傷口がまだ痛むのね。もう一週間は経って言うのにね。

「あまり興奮するのはよくありません。怪我人なんですから。」

「わかったのね。」


「先生を呼んできます。ナタレさん。」

「よろしくね、レバナ。あとね、ありがとうね。

助けを呼んできてくれてね。」

「レイジェスト団長は私を呼びに来ただけです。」

「……そうなのね、それならレバナのお陰ね。ありがとう。」それでも、レバナのお陰よね。

ありがとうね、レバナ。本当にありがとうね。


ごめんなさい、ごめんなさい。ナタレさん。私は……サキさんを通報しました。


「止まれ!」

「なんですか……団長。私は仕事を果たしました。」団長を睨みつけた。涙を流した瞳のまま。

「……すまない。そういってなかったからな。」

「そうですか、ならあともう少し待ってほしかったです。」

涙がなくなるまで待ってほしかったです。

そんなんだから三十路も半ばなのに彼女できないんですよ。


・・・


「失礼する。」

「どうぞ入っていいのね。それでどうしてあいつがいたのか説明をお願いできるわよね。レイジェスト団長。」


「……はい。」


「あれは、緑さんよね。」

「はい。」そんなわけないね。緑はあんなに大きくないね。

「何が目的なのね。」


「……王を……殺したのは……誰だか知っていますか。」

この国の王を殺したのはね。……騎士団の団長、リカトって人だったはずよ。


文脈上は……ね。


「リカト騎士団長ね。噂されているのはね。」

「本当は違います。」

「いいのね、その話をしてもカメラとかで撮ってるわよね。ここなら絶対にね。」


「はい。撮っていると思います。」


「覚悟はできてるのね。……なら、聞くね。誰がキンレン、キンレンナスターク帝王を殺したのよ。」

「キンレンという名までご存じでしたか。ナタレさん。……キンレン帝王を殺したのはこの私です。」






「……えーとね……。」

「どうしましたか、ナタレさん。」殴ってもいいよね。

「もう一回ね言ってなのね。」

「どうしましたかナタレさん。」

もう一回ねと言ったけどそこじゃないね。

「冗談です。それでは、本当に帝王様を殺したかたを教えます。それは……。」

冗談だったんのね、殺したのは自分ですって言うんだよね。わかってるからもういいね。それはね。




「緑さんです。」緑にするのね。

「……ふーん。本当にそうなのね。冗談とかね、嘘じゃないのね。」

「はい、本当です。」

「そうなのね、緑がやったのね、なら納得ねーーすっきりしたね。」

「……それだけ……ですか……。ナタレさん。」

「ええ、そうね。それ以外に言わないといけない言葉なんて見つからないわね。」なにか言った方が良いことなんてあるのね……。


「なぜですか、緑さんが帝王を殺したというのに……。」

「そうね、その息子のリカト団長は監獄にいるからね。なんとなくどうしてなのかはわかったわね。」……緑ね、フフっ笑えるね。緑は頼まれたんだろうね、息子のリカトもね。あなた達すごいわね。もう一度リカトと緑。そしてこの帝国のいまの王には挨拶しなくちゃね。


「それで、今、この国の王はどんな人なのね。」

「それは、その……いません。」

「え!……いないね。それじゃあどうなってるのね。この国のね監視体制はね。」

「一人の男の独断です。」

「カンレンの独断ってことね。そんな権利を誇るのねカンレン……ね。どうなんだろうね。」

カンレンがね……そんなにね……なんてね。


だってね、カンレンはね。革命にやられた方ね。


この国に今王がいないのはね、革命が成功したようでしなかったからね……。そういうことね。


そうなるとね、大変ね。緑とカンレンさん。

そしてなによりね……ちゃんはね……。はごめんなさいね。変なこと言わなかきゃよかったね。



「それで、王を復活させようとしてるのは誰なのね。」まぁ、カンレン以外いないだろうけどね。王政を復活させようとするのなんてね。


「緑さんです、愛人関係にあった緑さんです。」


愛人ねーー、緑が王妃になると思ったら国をカンレンが売って今では荘興国の一国になったのよね。


……カンレンとキンレンって逆じゃないのねっておもうのよね。カとキって順番が普通なはずよね。カンレンが兄になるはずよねそうよね。


緑は王の復活を望んでるのね。それもそうだったわね……国を売ったのはカンレンだからね……それなら王政を復活させようとするのは緑ね。


あともう一人ね。でもね、あの人は……もう……無理よね。ロダンも死んじゃったからね。


この国……どうなるんだろうね。こうやって考えて見るとね、まだ聖王国の方が緩かったかもね。

でもね、どうなんだろうね……。


「それでね、カンレンともう一人はどういう派閥なのね。」

「もう一人……あ、ああ!イサナ様!

イサナ様は元々レジスタンスに加担していたのです。緑さんはここでキンレン様を甦らせる研究をなさっています。そして、カンレン様ですがカンレン様は自分が王になることを願っています。」

ならね、緑を殺すことを考えるんじゃないのね。


でもね、死んでいないわよね、緑。

緑よりも邪魔な存在であるね、キンレンの息子でもあるリカト元騎士団長。


この二人はまだいきているわよね。どうしてね。


「そうね、色々聞きたいけどね。ならどうしてイサナは牢に入れられたのね。」

「それは、貴族を殺しすぎたからです。そして、リカトは……その……イサナさんに恋をしてしまってイサナさんを守るために国王になろうとして……その……黒幕に仕立てあげられました。」


なんともかわいそうな親子ね。

思い人のためにやった行動が裏目にしか出てないわね。


「それでね、緑はどうして投獄していないのね。」

あんたが言うには王を殺した張本人なのにね。


「それは……わかりません。」

緑がなぜ黒幕のもう一人としてその時ならなかったのかはわからないのね。

王族の保守派は少なかったのに貴族を頂点とする自分たちだけの世界を作ろうとしていただろうにね。なんでしなかったのかね。

そういう面ではイサナのお陰なのかもしれないわ ね。

それで、母親を庇った意味が生まれたわけね。

よかったんじゃないのね。リカト。


本人は迷惑をかけてるって思ってるはずね。それにしてもなんとしてでもあの二人を何とかしたいと思っていたであろう緑も、あれには響いたわよね。


一年前のリカトの獄中死。

理由はわからずじまいなのよね。


なんでなのか不思議なのよね。要人をみすみす殺されたと言うのに誰もなにも言わないなんてね。ましてや緑までね……。声を上げないなんてね。

なにかあるわね、これはね……。



リカトとイサナは牢の外に出て……だったはずなのにね……。その願いは一生叶うことはなくなったね……。だってね!……かわいそうだけどね。


「それでね、もう一人……いたよね。イサナに思いを寄せていた人がね。」


「……よくご存じですね。」

「驚かないのね。」

「……ナタレさんは有名な諜報員ですから。」

それを知られたからその職を引退して近辺整理とかしてるんだけどね。というよりアサナの尻拭いのようなことをだけどね。なんでねサキちゃんをアサナはあそこから連れてきたよね。

久しぶりに思い出して腹が立ってきたね!


今はね、仕事中ね。気を引き締めるのだからいいのかもしれないけどね。

脅迫めいた方法で聞いた情報はあんまりあてにならないことが多いからね。なにか相手にメリットがある脅迫じゃないとね。相手の息子を人質にとるとかね。あとすり合わせするのに逆にすり合わせられてるなんて言うのもあるからね。


「あの、ナタレさん。」

「ごめんなさいねそれでイサナに思いを寄せていたというよりイサナが来た理由だけどね……。

なんであっちを好きになったのね。」

「それは、本人に直接聞いてください。」

そんなこと聞いて知ってるのね。イサナは戦略結婚ね餌は帝国の買収っていうね。なんで了承したのか全くわからないものね。なによりね……あの使用人を好きになったから帝国にきたけど数日でそいつと破局したのよね。貴族だと思ったら使用人だったなんて知らなかっだんだものぅ……な~~んて~~言ってたの~~あれはロダンと二人で呆れて笑った~~ってアキリンさんが言ってたわね。


結果的に最悪になったからね、いまも最悪は継続中ね……。さっさと帝国を見捨てればいいのに懲りないよね。イサナね……。


本当に最後にリカトを好きになるってね。

おかしいね。10は年違ったはずなのにね。

何がよかったのね、それにねイサナね。


『純粋さ、あいつは真っ直ぐだったんだ。何事にも。だから、後悔してる……。』

好きになったことをね。変なことを言ったけど居なくなっちゃったからね。後悔するよね……イサナ。


本当にね呆れるねイサナね……。


「そうね。」本当にね、変なこと言わなかきゃよかったね……イサナ。


「ナタレさんこれどうぞ。」

「ハンカチなんて要らないね。あんたからなんてね。」

はじめからおかしいとは思っていたのよね、けどねそういうことだったとは思いも知らなかったのね。あのときにあんなことを言われなければね。

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