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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 3節 ナスターク帝国とサキが進む道
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第38話 ナスターク帝国⑤ゼウト編 竜宮城


一方ゼウトは。

「ぼーーくーーがーーきーーみーーのーー。

たーーんーーとーーーうー。

よーーろーーしーーくーーねーー。」

「よろしくお願いします。」

「うーーん。ぼーーくーーにーー、つーーいーーてーーきーーてーーよーー。」


長い。言葉の一つ一つと動作が長い。というより、遅い。聞き取りづらいし。


「は、はい。ついていきます。」


だから嫌だったんだ。

亀にしかなぜかこの国来たら当たらないからな!

なんで俺は亀が案内人なんだよ!


・・・


遅い、洞窟を抜けたのはいいがわざわざ水があるところを通らなくていいだろ。死にそうになったわ。



「着ーーいーーたーー。」

「四角い塔……高い。帰ろうかな。」

そういえば、一回だけここ以外の場所に行ったことがあったなぁ。闘技場みたいな円形場。

向こうの円形場は舞台があって本当にすごかったなぁ。


・・・


楽しかったのにな、なんであそこじゃないんだ。



それでなぜ四角い塔に入った亀人。ほらお前も入ってこいと言う様に手まねいてきた。

なんかこの塔、不思議なものを纏ってるから壊したてみたい。……いや、壊してやる!

……なんだこの破壊衝動は!……。ないない破壊とか無理だから。

とにかく入って行こう、四角い塔。


四角い塔に入ってきた。

これは、地獄地獄地獄じゃーー!

溺れる、溺れる。溺れるから、ここ水しかないから。なんで塔なのに水びたし。どころか水没してる。意味わかんない。


そんな中、椅子に座られて二メートルの長机を前に座らせれて盆踊りを見せられ、食事を出されている。嫌、おかしい。水ばかりでどうやって調理した。

というよりなぜ水没してるのに外に漏れてなかったんだ。


「え、こうやって。」

鍋二つで蓋を閉じてなにか発火材を入れてる。

よくわからない。湿気って無理なはずなのにどうすればあんな状態になる。

鍋底が真っ赤になっている。にも関わらず水温は変わらない。本当に意味がわからない。

なにここ。怖い怖い。


「あー、それならね簡単なんだよ。開けるよ。いい、開けるよ!エイ!」

蓋していた鍋をとるその子。本当に簡単だった。

理由は……。

泡がぼこぼこと上に上がっていった。なるほど空気があるにか。


ね、だそう。


なんで空気があるのか。上に指を向ける鍋蓋を開けたため亀人に怒られている少女。誰だろう。


上か、上昇する。あれ、天井辺りの一メートルぐらいは水がないのか。なのに波の波紋みたいなのが見えないのはなぜだ。


「なぜ、波紋が見えないか気になっているようですね。お客様。」

「はい。」

「こーーらーーぼーーくーーのーーたーーちーーいーーちーーをーーーとーーーーるーーーーなーーーー。」

「はーい、じゃあね。お兄さんお客様。」

「うん、じゃあね。」


「はーーあーー、すーーみーーまーーせーーん。そーーれーーでーーこーーこーーはーーてーーんーーじょーーうーーイーーチーーメーーートーールーーはーーくーーうーーきーーがーーなーーいーーとーー生ーーきーーてーーいーーけーーなーーいーーひーーとーーよーーうーーにーーつーーくーーってーーあーーりーーまーーすーー。

かーーえーーりーーもーーこーーのーーみーーちーーかーーらーーかーーえーーってーーきーーまーーすーーがーーよーーくーーしゅーーうーーいーーをーーかーーくーーにーーんーーしーーてーーくーーだーーさーーいーー。

じゅーーうーーじーーんーーをーーねーーらーーうーーもーーのーーはーーおーーいーーとーーまーーすーーるーーたーーめーーにーーみーーはーーりーーがーーいーーまーーすーーかーーらーー。

とーーくーーにーーすーーいーーちゅーーうーーじゅーーうーーじーーんーー、ぎょーーじーーんーーはーーとーーくーーにーーねーーらーーわーーれーーてーーるーーかーーらーーちゅーーうーーいーーをーーしーーなーーさーーいーー。」


「魚人は貴重で人間に誘拐されることが多いからこうして一メートルは狙いやすいように作られたから。気を付けて。」


「うん、わかった。お姉ちゃんは誰だい。」


「アヤミだよ、よろしく。」

「アヤミ、アヤさんでいいかなその方が呼びやすいから。」

「いいよ、アヤで。ちょっと馴れ馴れしいけど。いいよ。」

「アヤさん、亀人の名前はなに。」

「あの人はデネトリトさん。」

「デネトリトわかりました。」

「ははは、笑えるということでね。」

「そうでね。」

「おーーいーーぼーーくーーのーーなーーまーーえーーでーーあーーそーーぶーーなーー。」

「名前で遊ぶなでね。」そんなことないでね、ププ笑えるでね。笑える。

「みたいでね。」

「おーーいーー。」

はいはい。

お客様だよ。わかってるのかな。デネトリトさん。


そんなことないでね、ププーーっ笑えるでね、笑える。



「どこに向かっているのでね。」

「私たちの家でね。」

「おーーいーーふーーたーーりーーとーーもーーでーーねーー。」

自分も言ってるでね。

自分も言っちゃってるでね、デネトリトさん。


家に向かってるって僕。死なないよね息できなくて。客人だからそれはない。

ないことを祈る。



「デネ、もういやでね。」

「嫌ってなにでね。」

「ここが嫌でね。」後、アサナとナタレのあの顔が忘れられない。怖かったでねなぁ。なんてね。フフッおかしい。



「どこにいくでね」

「やーーめーーなーーいーーかーーでーーねーー。」

「王都でね、大変なのがここ。水槽移動。」

「そうだったのでね。」

「はい、あのデネトリトさんが選んだのがあなたでしたから。でね。」

「おーーいーーだーーれーーがーーなーーんーーだーーっでーーねーー。」

「なにもいってないでね。この後大変だといわれたでね。」


「そーーでーーねーー。」

このでねは、あの二人がこの方がデネトリトって言う名前にピッタリだからいいじゃないでね。と言われてこうなったのになにいってるの。デネトリトさん。

そんなことでなぜ気持ちが楽になったのかはわからなかった。でも、ここ水槽移動は大変ですから死ぬ人がなんにんかいたよ。なんにんだかはもう忘れました。


嘘、全員覚えてる。全部で72人います。

忘れたいけど私のせいで死んでしまった人たちを忘れるなんてできない。


「どーーうーーしーーたーーのーーかーーねーーアヤミ。・・・・・・。」

食事で命を落としたのが72人。空膜間晶クウマクカンショウを食べないと決めた人とかうまそうって言ってしまい、空気を吐き出して溺死した人が多かった。

その上、上の空気を吸おうと勢いよく水面に顔を出して出した瞬間を罠の矢で射られる。

この溺死する人と上に昇っていって死ぬ人が72人いたでね。食事は大変だから気をつけて。



[ どうやって、食べるんだ。 ]アヤの肩を叩いた。

もう一度たたく。こっちをアヤが向いた。

食べる仕草をしてお手上げと手をあげた。


「まずは、この玉を食べるの。この玉は空膜間晶口の中に水が入らないようにする役目があるの、それ。」

「へー。ボゴッ。」あ、空気が無くなった。

まずい上に上がろう。

ゆっくり上に上がるゼウト。

「あ、今上に行くのダメだから。この玉食べて。」無理やり口に放り込まれた。


「噛んで飲み込みなよ。そうしないと玉が喉に引っかかって死んじゃうよ。」


は!それ今言うなよ!あ、ぶない。危ない。あと少しで喉に引っかかって死ぬところだった。よかった。よく噛んで食べよう。



食べた、食べた。もう食えないし飲めない。


もう飲めないのになんで注ぐんだよ。ふざけるなよ。しかも溢れそうなほど入れるな。


もう飲まないが……。


もう、終わった……か。というよりここはなんだ。


なんのためにこんな塔が作られたんだ。


「ご馳走さまでした。ふぅ食った飲んだ。」


「えーーもーーうーー終ーーわーーりーーなーーんーーてーー言ーーわーーなーーいーーよーーなーー。まーーだーーまーーだーーりーょーーうーーりーーはーーあーーるーーんーーだーーぞーー。」

「お客様が限界と仰ったのですから、私達で食べればよいのですよデネトリトさん。さぁ皆、あ。お客様、よろしいでしょうか。」


もう飲み食い出来ないのに見てるだけなんて、なんとももったいないけど。考えただけでも楽しそうなのに……。

「はい、みなさんでお食べください。僕はこれで失礼します。では……。」


「なに、帰ろうとしているのですか。お客様……お客様お名前を伺ってもよろしいでしょうか。お聞きするのを案内人が忘れておりましたようなので。」

え、嫌だ。ここの人達に名前なんて知られたくない。もう来たくないから。

「ゼウトです。」

偽名を使おうと思ったけど入国時に本名言ったから偽名を言ってもすぐにばれる。もしくは、案内人がバラシていただろう。偽名を使ったらすぐに案内人に言われてバレていた。


「そーーれーーでーーはーーゼーーウーートーーさーーまーー、しーょーーくーーじーーもーー済ーーまーーせーーたーーこーーとーーでーーすーーかーーらーー。こーーのーーハーースーーレーーンーー府ーーのーー府ーーりーょーーうーーしーゅーーのーーセーーレーーナーーさーーまーーにーー会ーーっーーてーーもーーらーーうーー。」

ハスレン府の府領主のセレナさん。

今まで会ったことないのに、なぜ会うことになった。


「あのーゼウト様。このようなことを聞くのはどうかと思うのですが、なにか良からぬことを過去にしたことがあるのではないですか。」


・・・

は!


「も、申し訳ありません。なんでもございません。おきになさらず……忘れてください。」


「……ゼーーウーートーーくーーんーー。さーーぁーー行ーーこーーうーーかーー、セーーレーーナーーさーーまーーのーーもーーとーーへーー。」

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