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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 3節 ナスターク帝国とサキが進む道
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第37話 ナスターク帝国④ソハギの運命とサキの死

ソハギとサキの話です。


「ソハギは……私を殺したです。」

「……。」嘘、そんなことありえないじゃないの。


「そんな私を殺したなんてないです。嘘ですから大丈夫です。嘘です……嘘です。」

……。

「そうなの……そうなの……。そうじゃないとサキさんはここにはいないじゃないの……。」そうよ、サキさんのいった通りなの。


「でもです。でもです、でもなのです。」と言いながらレバナの顔に顔を近づける。

「しかしです。私は死んでしまったのです。」

顔を伏せながら言ってみたです。

「……え、どういいことなの!どうしてなの!わかんないの!わかんないなの!」


元気でたみたいです。でも、これは少し不味いです。肩を揺さぶられ過ぎて吐きそうです。

助けてです。

「落ち着いてです。教えるです。」


「どういうことなの、教えてなの。サキさん。」涙を流して頼んでくるです、不味いです。聞いてくれないです。不味いです……。

「教えてなの、教えてなの。意味わからないから教えてなの。サキさん。」


パチン!「……。」


やってしまったです。どうしようなのです……。

「……大丈夫ですか。」って違うです謝らないとです。


「ごめんなさいです。…………落ち着いてって言おうと思ったです……でも、言っても聞いてくれなかったです。……叩くのは間違いだったです。ごめんなさいです。」


「大丈夫なの、サキさんが教えてくれるなら大丈夫なの。」

「教えて欲しいですか。」

頷くレバナ。


ーーーーーサキの死


それはソハギが危機感を感じた結果起きた愚行。

奇跡の御業を成したナタレ。


それは、サキが無完から能力者になったときに訪れた。

無完だった頃にソハギはある人物に殺され死んだ。

殺したのは……。


ソハギは能力者だった。能力は水を固める力。

それだけでも恐ろしく強かった。

なぜなら水はどこにでもあり、水に混ぜ物をすればそれは凄まじい防御力と攻撃力をもつ。


しかし、歳には敵わず戦争で敗れた。

ゾイフィア帝国との戦争で……。

ゾイフィア帝国は50年前に最大の力を誇っていた。イレギュラーさえでなければ……。

イレギュラーはゾイフィア帝国の人間を確定して殺すものだった。その理屈はわからない。


この世界の真実でありイレギュラー。

それは、強者を作らない世界。しかし、逃げさえすればなんとでもなる。そんな理屈。

そして、その理屈の脱出に成功した国の一つがゾイフィア帝国なのだ。

ゾイフィア帝国以外に七か国イレギュラーに飲み込まれずに済んだ国は存在する。

しかし野心と暴力。それだけではイレギュラーを作り出す条件には達しない。条件、反逆者が誕生する。それが条件の一つなのだ。


奴隷で条件に達してイレギュラーの波に飲まれたゾイフィア帝国。


そして、ゾイフィア帝国は本当に強かった。アケオメデス星を後少しで征服できそうなほどに。

イレギュラーのせいで夢半ばに終わった。

それがゾイフィア帝国でもあった。


しかし……。



ソハギは幽霊としてなぜか蘇った。


蘇った理由はさだかではないがサキという人物に会うことがソハギの運命であったことは事実である。それが良いことなのか悪いことだったかは今もわからない……。


ソハギが幽霊となってから一年後。


アキリンがソハギを訪ね頼み事をした。

「サキちゃんを見守って、あと体術を教えてくれると助かる。無理なら知恵を教えてあげて……。お願いします。」

それはいつものおちゃらけたアキリンではなかった。魂が抜けたかのようになにかを失ったそんな姿だった。

ソハギはアキリンが陽気なことを知らずこういう暗い人間なんだと思った。女子に頼まれたら断れない性格のソハギは自分の家族に会いに行きたいのを抑えてサキを見ていた。半日の半日6時間。


それでもソハギにはキツかった。

家族から離れるのが……今までないがしろにしてきたものが……今ではかけがえもないものへと……変えたいと思っている。


例え視れなくても……。


そして、アキリンに頼まれたとはいえ目の前の女子は邪魔な子供だった。

力を身に付けたとき様に~~体術でもいいから~~鍛えといて~~。……。


ふざけるな!俺は俺は……俺は……。


なんてバカな人間だったんだ。すまない、すまない、すまないすまない本当にすまない。


俺は俺はどうすればいいかわからなかったんだ。


エレナ……お前はなぜ俺みたいなつまらない男と一緒になったんだ。



エレナ、エレナ。


「あなたと一緒にいるだけで私は幸せです。」

そんなことを言っていた君は……俺を裏切った。


そうか。そうだったのか。だから俺は騎士の道だけを歩んできたのか。




いつの日か~~君が~~存在していることを~~忘れる日が~~くるから~~。その日までに~~家族を~~思い出しなさ~~い。

ソハギ~~、あなたは~~どんな男だったの~~思い出しなさ~~い。この~~オオバカモノが~~!なんてね~~。



「クソ、クソ。クソー!」

洞窟の中で炎を作り出すソハギ。


潮時~~ね~~。


「明日で~~もうあなたいられないから~~なにか~~やりたかったら言ってね~~。」

早く言いな~~。生きたいって~~。


「アキリン、なぜ俺にサキを任せたんだ。自分で鍛えればよかったはず。」


「……そうね~~。あなた強いから~~それが理由よ~~。それだけ。」

……そうか、なら考えすぎか。


「……最後に墓参りに行ってもいい。」

「遺言とかは~~いいの~~。」

「……。」そっか~~。


「どうするの~~。……そんなもの要らないっていうならいのか~~な~~。それで~~、どうなの~~。サキは~~ソハギ~~。」


「どうもこうもない幼い子供。天才的ななにかがあるわけでもなかった。そんな子がなぜここにいる。」



「有能力者~~っていうのよ~~。ソハギ、それはあなたもよね~~。あなたを選んだ理由~~教えてあげてもいいわよ~~。」


「教えてあげる~~あなたはね~~探知機と教能力がわかるのよ~~。あなたはね~~。」

「そうなのか。知らなかった。」

「探知機って~~言っただろ~~。そんな経験があるのではないか~~。あなたは能力者に会う確率が~~比較的に高かったのではないのか~~。こっちから強い者がいるみたいに~~思ったことない~~。」


「……ある。」

「それで~~能力を持つ前の者も分からなかったりしなかったか~~。」

「……そう、だな。能力を強くもつ前をしっている。幼いと思ったやつを強くしたら……能力者になった者も見たことはある。」


「そうだよ~~。あなたの生きている理由~~だから~~。もう、すぐ期限切れだけどね~~。」

「……。」


「じゃあね~~サキの~~あとのこと~~頼むよ~~。」


サキか。


あの子供が能力者になる。大丈夫なのだろうか。

情がわいたかもしれない。サキという子供に……。



「あ、ソハギのおじちゃん。どうしたです。今日は来るの早いです。」

「お前は今日は顔までアザができてるぞ。大丈夫なのか。本当に。」

「大丈夫です。こんなのかすり傷だから大丈夫なのです。」


そうか。「サキ。」ピキン!

「「え!」」

真っ二つになるサキ。

「え!どういうことなのです。おじちゃん。怖いです。死にた……く…………。」

「あ、あ、あ。あああああーーー!」

割れていた。なにもない空気が……割れている。


「サキちゃん。」


死!


空気の割れ目の向こうには薄ら笑いを浮かべる誰かがいた。

殺された……。しまった……。どうすればいいか。


一分ほどサキが死んでから経過した。


パリン!

「ちょっと~~!なにしてるのよ~~!ソハギ!ほら~~あなたなら倒せるはずよ~~。炎の能力者。」

「わかった、やってみる。」

まず、炎で上昇気流を作って浮かせる。負傷部を焼いて、遅いだろうがバイ菌の接触を防ぐ。

しかし、行き続けられるか……。


体から灯火が宿っている。もしかして、これを使えばなんとかなる……。


「生き返らせたところで俺に利益がないだろ。」

「その通り~~。でも、後味悪いよ~~。」

「わかった。頑張ってみる。」


ゆっくり、灯火を炎を強くしながら負傷した部分の開いたてる部分をゆっくり焦げたのを治していく。上手くいっているようには全く見えない。



「大丈夫だよ~~今日までには~~治るから大丈夫だよ~~。」


半日かかるのか。


内臓部分を灯火でわかるのでよくみる。損傷はなかった。溝内辺りを背中から斬られたのに意外と内臓になかったのは奇跡。


ならゆっくり血管を治さないと……。


まずは、血管を繋げていく。一本一本慎重に……。ゴクン。緊張で汗がすごい。


壊死しそうになってる細胞もゆっくり元に戻さないと……。


神経は……あれ。……無傷。……なぜだ。そもそも臓器も無傷だった。


……損傷はあったが塞がれたようにみえた。つまり、アキリンが治したってことか……。


「アキリン。一つ聞いてもいいか。」

「な~~に~~もし~~治せるんじゃないの~~っていいたかったならもう無理よ~~臓器と神経を治すので限界~~。塞ぐのは任せるわ~~。」

ほとんど塞ぎ終わっているけど~~、傷は残ってるからね~~それも治してあげてよ~~ソハギ~~。


少しずつだけど塞がっていってるわよ~~。


「はぁはぁ。あと少しだ。ゆっくり慎重に血管を治しながら細胞を戻していく。」

うまいわね~~、完全に切れてる。そこを繋がるように焼いて、ゆっくり戻して行って伸ばしながらくっつけていく。

これで最後の細胞を戻す。


「で、できた。はぁ、はぁ、あとは頼みますアキリンさん。」

「なに言ってるの~~あなたが明日までここで見てるのよ~~。」

「あれなんだったのですか。アキリンさん。」

「あれは、月花ルナっていうの~~。奇跡の人って言われていて~~魔王よ~~。」


アキリンとソハギがサキが斬られたのを治していく。さぁ、月花とはなにものなのか。


次話はゼウト編です。

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