第33話 アサナとサキ達、宿で眠る
アサナが酔ってちゃ今日は一泊ここで泊まりね。
「今日の宿はどこにしますね。」
「ここに決まってるです。アサナがはいっていったんですから。」
「ここ宿でしたのね。」
扉をあける。
「いらっしゃいませ、何名様ですか。」
「えっとね、お前は……。」
「アサナとパラレという二人組の連れです。あの二人はどこか部屋をとりませんでしたか。」
「あの二方は今は宿のトイレにこもっています。ここは飲み屋でもありますのでなれてますので、後始末はお気になさらず。お部屋でしたがとってはおりません。」
「そうですか。二人も入れて六人です。お部屋はどういう風にしたいですみなさん。」
「宿の空いてる場所を確認しなければわかりませんからね。それからね。」
「そうですね、空いてる部屋はどんな部屋ですか。」
「一番安い雑魚寝の大部屋が2つ空いております。そこでしたら六人一緒でも大丈夫な部屋になります。次に安いのがベットが二人部屋が一つ、三人部屋が二部屋。四人部屋は空いておりません。
この二つはあちらの飲み屋でお食事を買っていただくこととなっています。少々お高いですが居住としていただくこともできます。
そして、最上階のこのような豪華な部屋があります。この部屋は四人部屋になってございますがいかがでしょうか。」
「なるほどです。男二人で女子が四人なのでどうしようです。ナタレちゃん、どうしようです。」
「ベットで三人部屋を2つお願いね。」
「はい、わかりました。三人部屋を二つ。案内いたします。」
案内されたのは二階の角部屋と左から四番目の部屋。つまり右はじとその隣の二部屋。
なるほどね。
でも、角部屋なのに四人部屋じゃないのね。
「四人部屋ではどちらになるんだ。」
「三階になります。」
「豪華な部屋は四階ということか。」
「はい、その通りになります。」
「そうか、教えてくれてありがとう。」
サカイルが気になったことを聞いてくれたです。
どれくらいかかるのだろうね。
次の日。値段はそれなりです。
平均の月の給料は130ロベロです。
ここは6ロベロ。それなり……かなです。
いえ、安かったです。
この宿安いよ、怖いよ。サキ様。
ってアサナが言ってたから安いんでしょう。
アサナがいうには10ロベロでも安いそう。
さて、カルディオスの話を聞くよ。
昨日、一昨日と私は眠ってたそうなのよ。
嘘だと思ったわよ。
疲れが溜まってたから仕方ないね。ってナタレに言われたけど、なにかあった。
絶対になにかあったよ。あの顔は何かあったわよ。
話は戻してこのあとあいつに、あいつに会いに行くのよ、嫌なのよね。
おっと、ヤバイ方に思考が傾いてしまったよ。
たぶんこれが二日も寝てた理由よね。それでなに話したのよ。
「セヴトのことはナタレちゃんが言ってくれたわよね。」「そうね。」
「それであんたたち、ラビットなぜそんなことしたのよ。」
「人参大好きだったからだったと思います。」
「そうだと思うなのね。」
えー、もうそこなのね。もう少し深掘りしてほしかったのにね。サキちゃんも同じようなこと思ってるみたいね。
えー、なんでそんなこと聞くです。って言いたそうにね、ムスッとしてるからきっとそうでしょうね。
それで深掘りの代わりがラビットってそれはないね。アサナちゃん。まぁ、今はアサナちゃんが話始めたきっかけだから別にいいけどね。
「そうそう、パラレ。あなたがあったえーと名前なんていったあなたと一緒にいたって言う娘の名前よ。」
「エーデルワイスなのね。アサナさん。」
「あーそうそう。ありがとう、パラレ。
その子、パープルハート、紫の心って言って……確かその娘……エーデルワイスて言う名前じゃないわよ。」
「「え」」
うん、エーデルワイス。
確かユリースから聞いたのよね。エーデルワイスは城の地下で幽閉されてる英雄だったかしら。あの娘が英雄は違うわよね。
英雄はあの娘……よね。いや、そうよその娘が英雄よ。エーデル。
戦炎の乙姫。(そうえんのおとめ)
エーデルワイスは英雄の一人よ。略されて戦姫って呼ばれてたけど焔って呼ばれるよになったちょっとかわいそうな子がそんな名前だったわよ。そうよ。
アサナ、今はそっちじゃないです。それはもう少し待ってほしかったです。
だって、サカイルがパラレを王子から助けたのはもっとよく聞きたいです。
ラビットだって、聞いて欲しいです。だってそれ、ものすごく気になるです。それが城壊した原因なんですからもっとよく聞けです。
もっと城壊したラビットの話聞きたいです。
なぜそこにいたのかとか聞きたいです。
なんでエーデルワイスなんていったのよ。あなたは。
「アサナ。」
「!なにサキちゃん。」
「ううん、なんでもない。」
サキ様の頭をそっと撫でる。
サキサキ様。可愛いのよねーー。
頭撫でられてるです。…………でも、ちょっと長いです。
「ちょっと、アサナ。」
ん、と顔をナタレに向けるアサナ。
「やめてあげてね。可愛いけど可哀想になってるからね。サキちゃん。」
サキちゃんを見ると涙を溜めてこっちを見ているサキ様が。
・・・
キャワイーー。
でも本当にやめないとよね。うー、やめたくないよーー。
「ごめんなさいサキ様。」
「いいです、頭いたくなったけど、痒くなったけどいいです。」
ふざけるなーー!です。ふざけるなですーー!
ムー。本当にアサナは、ふざけるなです。
ふー。落ち着くです私。
もう、アサナちゃんはね。サキちゃんは可愛いけどね。あなたに文句があるから声かけたのにね、なにしてるのね。本当に可哀想過ぎたからね。サキちゃん。いろんな意味でね。
しかもそれね。それは言わなくていいじゃないね。
紫の心はそのメイドちゃんはエーデルワイスでいいじゃないね。
「あのなのね、アサナ様。」
「なに、パラレ。」
「ごめんなさいなのね。なんでもございませんなのね。」
「パラレ。……アサナ様。エーデルワイスが本気に英雄じゃなかったんだったら、パラレと一緒にいたのは誰だったんだ。」
「うーん、誰だったかって言われるとわからないのよ。その娘の名前は確か……。うーん。なんていったかしら。ユリースさんに聞いたのよ、その娘の名前。ユリースさんなんて呼んでたのよ。……うーん。……あ!バルンカ。その娘はバルンカよ。」
そう、バルンカちゃん。
言ったのはユリースさんじゃないからね。
うん。
でも、ユリースさんも言ったかもね。でも、知ってる限りユオンさんが言ったはずね。
ふふ、バルンカはあれの娘よね。
「バルンカ。あーあの娘ね、ふふ、思い出しただけでも笑えるわね。」
バルンカであってるよね。よかったわよ、間違ってなかったよね。よかったよ。
言ってたのはユリースさんじゃなくてね。
ユオンだからね。アサナちゃん。
でも、ユオンも言ったかもね。
知ってる限りだけどユオンが言ったはずだからね。
アサナあとね、バルンカちゃんがエーデルワイスって名乗ったのはエーデルワイスが国の英雄だからね。
そういえば、犯人が見つかるかも知れないからね。
わかったね。とは言いたくないけどね。
パラレの顔を見るとね。
そうなんだなのね。
でも、なんで教えてくれなかったなのね。エー、ユオン。
「パラレちゃん。ユオンはある計画があってそう名乗ってるからね。それは私とアサナは知ってるけど私たちからは教えないからね。
パラレちゃんならなぜユオンはエーデルワイスと名乗ったのか。そのことを教えなかったかわかると私は思うからね。頑張ってね。」
「そうよ。意外と分かりやすいことだったわよ。私もわからなかったけど大丈夫よ。パラレ。
教えてもらってやっとわかったぐらいだけど、パラレならわかるわよ。」
だって、パラレはアサナとナタレの弟子なんだからわかるわよ。
なるほどな。可能性ぐらいはわかった。
エーデルワイス。そんだけそいつのこと思ってるってことなんだろうな。たぶんだけどな。
「どこに行きますか。サキ様。」
「どこがいいですか。アサナ。」
「ソリタゴ聖王国がいいと思うね。ロバン見たいしね。」
「ロバンは見れないと思うよ。ナタレ、よく考えなさいよ。聖王国だよ。」
「だからこそじゃないのかね。」
「かもしれない。でも、ロバンは最終兵器として使うのが基本だからそうホイホイと出さないはずよ。」
「でも、ソリタゴ聖王国ってどういうところか忘れたのねアサナちゃん。」
「そんなわけないじゃない!」
「二人は放っておいて、いつ行くか決めないとです。ラプオビに。」
「そんなの決まってるじゃないのよ。今すぐよ。」
「そうね、今すぐいきましょう。」
「あと、二ヵ国ぐらい行ってから俺は行くのがいいと思うけどな。」
「もう一ヵ国行きたいなのね。ソリタゴ聖王国に行ってみたいなのね。」
「なに。」
「はいはい、二人とも。行きたくないだろうから早くいった方がいいとか思わなくていいですから。私は、あいつには早く終わりにしたいですけど、ソリタゴ聖王国かナスターク帝国。どっちにしますかサキ様。」
「ナスターク帝国にいってみたい!」
「「「「「ナスターク帝国!!」」」」」
そんなに驚かなくてもいいじゃないですか。
というか、セヴトいたんですね。
「サキちゃん。本気。」
「ナスターク帝国に行きたいかな。行きたいです。」
「ナスターク帝国よ、本当に行きたいのですか。サキ様。」
「アサナ行きたいです。」
「わかりました、いきましょうよ。」
どこに行くか決まりました。つぎは、ナスターク帝国です。
英雄の故郷であり、英雄の終わりの場所。
ナスターク帝国へ。