第31話 アカネ編3 合流と終わり
アカネの部屋……。
「どうしたのよ。ため息なんかついて。」
「ネネに謝りたかったんだよね。ごめんなさい。あのとき助けてくれたのに酷いこと言ったよね。本当にごめんなさい。」
「それって村長に反抗したときのこと。ネネみたいになりたくないなんて普通じゃない。」
そんな簡単なね。でも、いいんだったらいいけどね……。
「ねぇ、ネネ。」「なに。」「このあと、私たちどうなるのね。」
「どうなると思う。」
「大変だと思うんだよね。」
「そうだね、大変だよ。」
「もうーーーーー嫌ーーーねーー。」
ふふん。いいじゃない。明日はやって来るんだから。いいじゃない。
どうやってやって来たんだね……ネネ。
「ネネに聞きたいことがあるんだよね。」
「なに。」
「どうしてここにいるんねネネ。ネネはマロンのところにいると思ってた。」
「そう、マロンのところにいた。色々調べもののために。でも、状況が変わったの。」まさか……、プパシカ達が入っているロマックス、マロンの傘下の組織ロマックスがここまで強いとは思わなかった。
さすが、国を陥れ奴隷まで作れるほどの組織だけあるわ。
「聞いてもいい。」
コンコン
ノックされ「終わったかのぅ。」とムラサキ様が入ってきたのね。
「終わりましたね。」
えっ、って顔したけど当たり前だよね。
「終わりましたよ。」
ネネに聞くことはやめた方がいいみたいだからね。
「そうっすかなら。行きましょう全員連れて。」
「なにするのね。」
「面倒ごとよ。」「行きたくないし会いたくないのじゃ。」
・・・
3日かかったね。
全員集めるのに。もう少し早いと思ったけど、かかったね。
「ここが大木ね。どうするのね」
そうだそうだの大衆コール。
この人数だと怖いね。気になるのは私もだから気にしないようにしないとだよね。
「ここに来たのは……私たちはもうここにはいたくないっていいに行くの。」
「本当にそうなのですかね。」
「アカネの言う通り。いいのか、もうやめてしまってムラサキ。」
「ええ……。」
「やめるのですか。ムラサキ様。」
私たちは驚いた。
「どうやって……。」
「ナスターク帝国から来る脇道をサキ様が知っていたのよ。」
「本当にどうやって知ったのね、サキちゃん。」
「この道ですか、アキリンさんに聞いたんです。」
「そうよね。それ以外ないわよね。」
「それより、ムラサキ様いいんですか。」
「……サキ様はここがなんだかわかるかのぅ。」
「ここは……そういう場所です。」
「そうじゃ。ここはそういう場所じゃ。」
なんじゃそりゃーー!
「なんじゃそりゃーー!の合掌も良いもんですねムラサキ様。」
「そうじゃのぅ、サキ様。」
「ねぇ、サキちゃん。」「はい、なんですか。」
「ごめんなさいーー。もうーーいいのよーー。」
「だーーーーーめーーーーー。ダーーーーーメーーーーーなーーーーーのーーーーー。」
「大きくでたのね。サキちゃん。」
「良いですか皆さん。私には欲しいものがあります。その名は……。」
その名は……。
「明日を夢見ることじゃ。では、やめじゃ!」
「そうです。やめるんです。もうくるんですよね、本陣。」
「……その通りなのじゃ。本陣が来るのじゃ。」
「その前に相手しないといけないやつがいるけどな。」
「そのニヒッて笑うのどうかと思います。」
「あれは誰ですか。」
「あれはねーー、」バチッ。「チッーー、ごめんなさいねーーサキさん。私はーー力にーーなりたいんだけどーーダメみたいーー。」
「いいですから、そんなのはどうでもいいんです。もう迷いません。決めたくないことを決めるのが私の選択です。」
やってやるです!
「やるきだねー。」
「いいと思います。しかし、それは覚悟でも選択でもないと思います。ただ流されてるだけだと思います。さようならということだと思っています。」
「バイバイ、この星の皆さん。」
「それはやりすぎじゃないーー。」
「そうかもしれないと思います。」
「「しかし、」」
「それこそ醍醐味だからいいかーー。でもねーー悲しいことは真実だよーー。」
「それこそが真実だと思います。」
「そうだよーー、いいんだよーー。あなたがそう思うならねーー。」
「なにそれと思います。」
「なに二人共楽しそうなの。」
「いいじゃーーん。固いことーー、言わなーーい。」「言わないと思います。」
「はぁ。邪魔したな。またあとでだ。いくぞ。」
「いいんですか。と思います。」
そんなに睨まないでくださいと思います。
今ここにはサキさんがいるから私は嫌なのだと思います。
「あ、忘れてたわ。」
「なにを忘れたのと思います。痛い。」
「お前を叩くのを迫力に負けてやれなかったわ。ほらいくぞ。」
「痛いと思います。私も叩いていいかと思います。」
「それはやめろ。」「わかりましたと思います。」
・・・
「……あの、アキリンさん。あの二人って機械ですか。」
「よくその言葉がわかりましたーー。サキさん。」
「よかったのですか。アキリンさん。」
「もういいんじゃないーー。」
「身勝手です。」
「いいじゃないーー。身勝手でーー。」
「ダメです。身勝手なのは自分を破滅する一歩かもしれないからです。」
「サキさんはわかってないーー。それなのにーー私に説教をたれるのーー。」
説教ですか。やっぱりアキリンさん。壊れてますね。
「アキリンさん。何かあったなら早い方がいいです。」
「サキさんは、死んだ人見たことある。」
……、唐突です。
私は……。
「私はありません。死ぬ瞬間を見たことはありません。」
「死んだ人は見たことあるってことーー。」
「はい。」
私はアキリンに頭を撫でられた。母親が我が子を撫でるように優しく暖かい。そんなこと異常に悲しみ哀しみがあふれでていた。
アキリンさんの涙、始めてみた。
「アキリンさんになにかないことを私は願います。アキリンさんの無事を祈ります。」
祈ってます。の大衆コール。私も泣いた方がいいのと思います。ナタレとアサナとムラサキはないてるです。
「これだけいるんですよ。アキリンさんには力があるのにもういやなのですか。抗わないのですか。」
「うるさいーーもうーー。知らないーー。」
「よかったですアキリンさん、大丈夫です。私は一人じゃないですから失ってないですから。」
なるほどーーもうーー知ーーらーーなーーーーいーー。
「ナタレーー後はよろしくーー。」
アキリンさんは霧のように消えていった。
そうやっていなくなるんですか。アキリンさん。
本当に……いなくならないでくださいですよ。
「……、……様。……キ様!……サキ様!サキ様!」
「もう、終わってしまいましたよ。」
大木は残っていたけど洞窟などなかったようにすべてが土に覆われてしまったです。
もうここには戻れることはできないです。
大木は斬り倒したそうです。見れなくて残念です。
故郷を失う人をみるのは久しぶりに見たです。
こんなにも泣いてる人は、絶望している人は、怒っている人は、見たことなかったです。
見れて良かったですが……もう……見たくないです。
こんな残酷な……もの。
「アサナなんで、なんで!なんでなのです!」
「私は死ぬことが決まってたからよ。ごめんなさい。サキ……。」
「嘘……そんなの嘘です。アサナ、アサナ!目を覚ましてください!アサナーー!」
「もう、なぜこうなるのですか、ムラサキ様。」
「始まりにはこういうのが一番有効じゃ。しかし、ワシを庇うなどなにをしておるのじゃ。守るべきものがおるじゃうのぅ。アサナ。」
そうですか。
「もう、嫌です。死にます。」
ゴキッ!
「ああああああああああああああああああああああ!」
「「「やめろ。」るのじゃ。」るのね。」
「やめてよ、サキ様。」
「パン!」
「目を覚ましてください!サキ様!」
「え、アサナ。なんで生きているのです。」
「起きましたよねサキ様。」「はい。」
「もう、終わりましたよ。」
「アサナ、一つ聞いてもいいですか。」
「なんですか。」
「クラノスのことどう思ってますか。」
「……。大っ嫌いよ!あんな大馬鹿者。でも、芯があって人に寄り添う努力をしようとするのよ。失敗ばかりだけど。私は弟だと思うわよ。この答えではダメですか。サキ様。」
「それがアサナのクラノスへの思いですね。」
「はい。」
「なら、もういいです。私も言います。」
「はい、なにを言うのよサキ様。」
「今まで私に尽くしてくれて嬉しかったです。
もう、大丈夫だからさっさと自由になってくださいです。私なんかを守るなんて、クラノス以上のバカです。そんな人がクラノスをバカにしてはダメです。いいですか、アサナ。あなたは生きるべき人です。私を自由にすると言う約束を言うのでしたらですが。」
「ハハッハ。ありがとうございます。もう大丈夫よ。いいのよ。早く終わらせないといけないことだから。」
「そういうことなのね。アサナちゃん、それだとサキちゃんがかわいそうね。」
「どう言うことですか。なぜアサナは無事そうなのです。死んだはずです。私は力不足ですから。」
「蜃気楼だろ。」「そうだと思うなのね。」
「その通りよ、蜃気楼よ。幻覚を見たのよ。サキ様。」
「え!全部幻覚、はないです。なんというか、味気ないです。いいことですが。」
「どうやってここからでるんだ。」という一人の男の疑問は全員にもたらした。
そして、大木がなんとかするそうです。
「これで、よかったのですか。ムラサキ様。」
「どうじゃろうのぅ。しかしのぅ、一つだけ確かなことはじゃ、見えない物は存在することを知ったからのぅ。もうここにはこだわる理由はないのじゃ。」だそうじゃ。
いろいろ大変そうなムラサキ様。