第22話 クラノス編7 クラノスは剣士
一方クラノスはというと小屋を出た少し後に遡る。
クラノスは
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道に迷っていた。
どこだここ……。俺は人について行ってたはずだぞ。いつはぐれたんだ……。っていつものことか。ハハハ……。ハハハ。なんだろうな。この胸にくる感情はよ。
誰だ!
目の前には何人もの小人が肩車してとうせんぼしている。
「・・・」なんだこいつら不気味だ!
よし無視しよう。
無理やり突っ切ろうと一歩歩こうとするが足が重い。
足を見ると片足に一体ずつが片手で足を掴み赤い壁を指差してる。
なんなの本当にこいつら不気味だ!
赤い壁を指差してるけどあそこに行けってことか。あの壁も不気味だ!
前に進もうと足を前を踏み出すがぬかるみにはまったのように前に進めない。指差してる赤い壁がある斜め左を向き歩くと、掴んでいた2体は赤い壁に向かって歩いてこっちこっち、行こ行こ。と言っているみたいだ。
俺はそんな二体の姿を見て立ち止まって、手をこまねいている。
本当に不気味だ!こいつら。
二体は近寄って怒っているみたいだ。怖いんだけど……行くか。
赤い壁の目の前にやって来たけどここがどうしたんだ。
座って入っていくみたいだ。
見本を見せてくれた……。
・・・
逃げようかな……。不気味だし…………。
・・・
でも、気になるんだよな。ここがなんなのか。座って入るみたいだし。
うーん……。
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入って見るか。
「え!……ギャーー!」
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ビックリしたー……。
まさか、ウォータースライダーだったとは思わなかった。全く濡れなかったからいいけど。不思議だ!
「お疲れ、どうしたのここに来るなんて珍し……い。あんただれ。」
「え!」とうせんぼされてきただけなのに……。扱いがひどいぞ。誰と間違えたんだ。
「ねぇパキパキちゃん。誰、こいつ。」
「パキパキ・・・・・・。」
「クラノス …… 。」
誰よって言いたそうだ。場違いってやつだ。もう帰りたいんだが帰らしてくれ。小人の大人数になつかれているお姉さん。返してください!お願いします!
「こんな人連れて来てなんていってない。」
「パキパキパッパキ・・・・・・。」
「そう、ならいいわ。ねぇ、あんた。プパシカって知ってる。」
「はい、一緒に化物の住み処に入って来たやつなんで知ってるがプパシカがどうかした。」
「化物の住み処ってどこのこと。」「パキ・・・・・。」
「フラワーワームの住み処……どこなのそこ。」
「パキパキ・・・。」
「なるほどねー、ムッチャンが色々やらかした所ってわけね。そこから来たの。」
「へー、可愛いこが一杯いるのね。楽しめそうね。」
パキパキうるさいな……。
帰りたいんだがどうやって帰るんだ……。
ま、まさか!
スライダーを上らなくちゃ行けないのか!
ガーン。もう嫌だ!ここも不気味だし、あの女なんであんなになつかれてるんだ。不気味だ!
くっそーーなんなんだよーー!
「ねぇ、ちょっと、ちょっとあんた!ねえ!」
「痛、なんですか。」頭殴られたぞ小人に。
「はぁ、なにがっかりしてんのよ。帰り道なら隣の青い壁を通れ……。」「パキパッキパキ、キパキパキパキ。」
「え、青いじゃなくて赤い壁からみたいね。それは頑張って……。」それは大変ね。
青じゃなくて赤。了解だ。
って、やっぱりウォータースライダー上るのかよ!
ガーン!もう、嫌だ……orz。
「だ、大丈夫……。死にそうよ。」
死にそうよ、このこ。プハハハハ面白いわね。
パキパキちゃんが気に入るほどのこな理由がわかるわね。
「パキパキ・・・。」
「もう無理。プッハアハハハハ・・・。」
「そうか、じゃあ……。」
なんなんだよこいつら!小人ども早く帰りたいんだよ!赤い壁にいかせろよ!
こんな笑われてる場所なんか嫌なんだよ!
ん、……黄色。なんで黄色なんだよ!
「ハハハ……ついて来てって。あんたなつかれたね。」
嬉しくないから。なんなのかもわからねぇやつになつかれたんじゃたまったもんじゃないんだよ。
「そういうあんたはえらくなつかれてるがこいつらとどういう関係だ。」
「私、私はこの子達の母親みたいなものよ。」
「そ、そうなのか。」100はいるんだぞ。
そんなやつらの母親だからって20人があんなにべたべたするか。
……わかったから今行くから。そんなに引っ張るなよ。腕が取れるからな。痛いんだよ。
「じゃあねー。」
「……、バイバイ。」
帰りたいんだ。帰らせて……。
そんな目で見られたってなにもしないわよ。私。
行っちゃった、フフン。
「プッハハハハハハハ。はぁ……もう。あの子達。面白いことするわね。」
「パキパキパキキッパキパキパキッキ。」
「加護を持たせようとしてたんだ。もう加護を持っているのにね。加護が貧弱だからって。」
もう、こんなに・・・。
「パキパキパキ。」
「大丈夫よ。心配してくれてありがとうね。」
珍しく涙が出てきちゃった、ありがとうね。
えっと、名前は……スノさん……だったかしら。
ありがとうね雪さん。あと間違えたみたいでごめんなさい。
クラノス、雪と名付けられる。
また座って入っていったよ。
黄色の扉はウォータースライダーじゃなかった。
でも、スライダーだった。
滑り台って尻が痛い。もう嫌だ。こんなところ助けてーー!プパシカーー!サキ様ーー!
でもなんでどう見ても壁なのに扉なんだこれ……。
「あら、どうしたの。パキパキちゃん。」
「……そう、なら……そうね。あの薄黄色の石の前でやればいいよ。」
「パキパキ・・・。」なんだよ。はぁまたついてこいだと面倒癖ぇやつらだな。
・・・。
それでなんだここは……ここでなにするきだ。
なんで滝の前にある薄黄色の石の前に来たんだ。
「パキパッキキ。パキパッキキ、パキパッキキ」
なにいってるかわかんねんだよ。
「……。」
「パキパッキキ。パキパッキキ、パキパッキキ」
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何度聞いても。わからん。
小人の一体が来た道を戻った。スライダー降りた後に話しかけてきた人にお願いしに行ったんだろう。
「パキパキ!パキパキ!」
「どうしたの。パキパキちゃん。」
「パキキパキパキパキパキパキパキ。」
「話せなかったの連れてきた人。なら、教えてよ。聞かなかった私も悪かったけどね。次からはそうするようにね。」
「パキ、パキパキパキ。パキパキパキパキ。パキ、パキパキパキ。」
「わかったわ。行きましょ。」
小人が戻ってきた。話しかけてきた人と一緒に戻ってきた。
この人、なんで一緒に来なかったんだ。話しかけたんだから一緒に来ればよかったのに。
「そんなに睨まれると怖いです……。私になにかご用ですか。」
「……これからなにが始まるんだか教えてくれますか。」
「あれ……!……それは終わってからのお楽しみと言うことにしましょうか。」そうしないと拒否されそうだそうですから。そうなるとこの子達が可愛そうです。
なにがあるのかわからなくてドキドキする。
何て思っていいたのもつかの間。
俺はなにをやっているんだ。
「これはどういうことだ!なんで土人形と戦わないと行けないんだ!」
「この子達に気に入られたからよ。」
「そんなんで納得できるわけないだろ!」
はぁ「この薄黄色の石は妖精石。この石が妖精を作るの。」
「へー、ムラサキさんが作ったのか。」
「いいえ、ムラサキ様は無機物には効果がないから……これは昔の英雄が回復用に作った回復石が長い年月をかけて妖精が宿って妖精石となったの。」
へー、それが俺の今の状況となんの関係があんだ。ていうか痛い!話聞くためにずっと防御してるから痛い。よく俺は吹っ飛ばされないなと感心している。づるづると押されていってるけど。
「その宿った妖精って言うのが土の妖精。キーパンっていうもの、それが今あなたが相手してるものよ。」「パキパキ・・・。」
「え、もう聞こえない。」そうね、あんなことになってたら聞こえないわね。でも、その方がいいんじゃないかな。
「話が聞こえねぇからどっっか行ってろこの土人形!」
《剣劇》
へー、剣劇じゃないすごいすごい。
ーーーーー
《剣劇》
剣を投げ飛ばしそれを自分の手元に戻すように指示を出したりどっかに突き刺さっているように指示出す。そして相手を自分の置きたい場所に誘導し最後に両手の剣で胴体を斬って止めを刺す。それが剣劇。
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おー、ポヨンポヨンだ!
ゴン!
「いって。なんだよこのパンチ。」てぇ抜いてるんか。いっつぅ。でも痛いんだよなこいつの攻撃。まぁ10メートルあるにしては痛くないんだけどよ。チッ。
小人もあの姉ちゃんも応援してくれてんだよな。
頑張んねぇとだぜ。
……やってやらぁ!
「オーリャーリャーリャーリャー・・・! 」
《剣劇》。
全然きてねぇな。まぁ土だから剣での斬擊って効果薄いよな。
「パキパキ!パキパキ!」
「やっちまえ!」
あ、でもちょっと不味いかも。私達が応援しすぎたみたいね。ハハハは……。泣かしちゃったキーパン。泣くとあいつ制御聞かないのよね……。
でも大丈夫でしょ……この子達が選んだ人だもん……
胴体に大きな傷を付けそして片腕を剣劇で壊したが直されてから一方的にやられまくってるクラノス。殴られてるクラノス。
……たぶん……大丈夫でしょ。
クラノスは剣士でした。パチパチ。
頑張れクラノス!
世界を救えるのはお前だけだ!……だぶん。