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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 2節 クラノスはやっぱりD、Fクラス
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第20話 クラノス編5 洞窟に小屋


ね口調のクラノスの顔が広がりワームの口になる。その口の上、元のおでこの位置に目がびっしり一周している六個しかないけど顎のしたの方に鼻があった。その姿になったね口調のクラノスに襲われそうなクラノスとブパシカ。

クラノスは気絶し、ブパシカは恐怖のあまり死にたくないーー!と叫ぶ。


「ちょっとーーそれはね、傷つくからね。」

「あれ、クラネラ。」

「なにねクラネラっていうのはね。」

「え!ねって最後に言うクラノスだからクラネラっす。」

「クラネラね、クラネスじゃないのね。クラネラの方がいいけどね。さんせーいだからね。ブパシカ。大丈夫ね。」


「大丈夫っす、クラネラ。でもまだちょっと怖いと思うっすよ。」

「本物のクラノスさん。大丈夫でしょうかね。」

「大丈夫っすよ。クラノスっすから。」

まだ、大丈夫っす。ってクラネラには言ったけどまだ頭からさっきの光景が離れられないっす。

だからクラネラ見るとパカッて顔が口に……。ギャーー!はぁ、はぁ。大丈夫っす。落ち着くんす俺。



「それで、クラネラ。なぜクラノスに瓜二つの顔なんすか。」

「クラノスさんが壁に頭を叩き突けてたのは知ってますか。」

「ああ、ちょっと前に聞いたっす。」

「その原因が私だからね。」

どういうことっすか。いや、待つっす。ワーム、芋虫。っすか。

「芋虫になれたりするんすか。クラネラ。」

「はい、なれるね。なった方がいいかね。」

「いや、いいっす。」


……うっ、やっぱりわかってても見たくないっす。キモすぎるっす。まぁ、美少女が芋虫になるのを見るよりかはマシっすけど。


「こんな風に芋虫にもなれますね。」

「そうーっすか、なら今すぐ元に戻ってほしいっすクラネラ。」

一回見たっす。クラノス気絶したっすよ。クラネラ。

「わかったね。いますぐに戻るね。」



「戻ったっすね。よし。それで、なんでクラノス頭叩いてたんすか。」

「クラノスさんは私が年端もいかない少女の姿をしていたときに見つかったんだよね。それで補食のために姿を変えたら、かわいいっていうのね。笑えるよね。ハッハハ。」


「それで補食する気も失せたわけっすか。」

「そういうことになるわけかね。しかも、ハハッハ。そのあと、後悔したのか壁に頭叩きまくってんのね。やめろってちょっと近づいたらぶっ倒れちゃった訳ね。」

「それは笑えるっす。」「でしょーー。」


悪いっすけど俺もちょっと後悔してるっす。まだ、頭から離れないっす。これはこれでキチィっす。すごすぎるっす。


壁叩いて忘れさせたい気持ちわかるっす。


ちょっとクラネラの顔を見るとさっきの光景思い出して……。うっ!危ないっす。これは大変っす。本当に。


「ブパシカ、大丈夫ね。」

「ああ、大丈夫っす。」

嘘だね、大丈夫には見えないね。やっぱりね。怖いよね。


「大丈夫っす。本当っす。……クラネラ。」

「そうなんだね。」

ふぅー、クラネラにそんな顔させたくないっす。


こいつが……300人もの人間を食い殺した張本人……。怖っいっす!

でも、今はそうは見えないんっす。

というより、今はクラノスを心配する……もう一人の自分みたいっす。

・・・。

ちょっと意味不明っすけど、ちょっと理解できるっす。


「そういえばクラノスはどうしたんすか。」

「わからないねー、寝てるようにも見えるけど。」

「おーいクラノスー大丈夫すかー!」

クラノスの身体検査っす。寝てるっす。

「寝てるっす。」「寝てるのね、ならね。こういうのはどうね。」

あー、落書きすかー。いいっすね。


やっぱり殺せるやつには見えないっす……。



・・・



「もう書くとこないっす、もういいすか。」

「そうだね。」

まだ書きたいって顔してるっす。クラネラ。

やめるっすよ。もうかけないんっすから。

まぁ、顔洗えば起きるかもしれないすけど水は貴重っすよ。わかるんすか、水……。


案の定水筒に入った水で顔洗おうとしてたっすから止めたっす。危なかったーっす。


「いいじゃんねー。」

じゃねーじゃないっす。それがないと死ぬんっす。ふざけんなっすよ。と感情的になるなっす俺。


「だめっす、それが俺らには命綱なんすよ。」

「そうですかね、なら仕方ないし諦めますね。」

ふぅ、よかったーっす。怖かったーっす。

「でもね、どうやって消すのね。」

水がなかったら水分不足で死ぬんすよ。そんな死にかた溺死の次にいやっす。

どうせクラノスは叩いたら起きるんっすよ。


聞いてないね。ブパシカ。ハンカチに水浸けて顔を拭いたのね。

そしたら、意外とね、きれーいに取れたのね。すごいよね。さすが、油性じゃなくてね水性だよね。これならね、バレないね。


えっへんだからね。


ん!あれ、あいつらってクラノスいじめてたやつっす。どうしたっすか。

「あいつらなんでクラノスいじめてんだよ。」

「あー、あの子達ね。あれはちょっとね。そうなるね。」

「どう言うことっすか。」

「それが私たちの仲間のフラワームがね、372人が食い殺したんだよね。それでね……。」


「キャキャキャ。見つけたぞ。アカネ。今楽にしてやるから待ってろよ。」

なんか来たっす。

「ヒッ!助……助け……てぇ。誰か助けてねー。」

なにか近くに怖いね助けてねー。助けてねー。


なんか武器ないすか。

武器……おれた木。ツルハシ。


微妙。



「もっといい武器ないっすか。」

「あったら家に置くからね。」

確かにっす。安全面考えて絶対そうっすね。外に銃置いたら襲ってくださいって言ってるようなもんすよね。


それにしても、

「大丈夫っすか、クラネラ。」

クラネラは頷く。

「あそこに小屋があるっす。あそこに行くっす。」

鍵かけられれば最高なんす。まぁ、プレハブで窓あっからいいとこってもんす。


小屋についたっす。

よし、ガラスのない扉っす。嬉しい誤算っす。

おい、鍵も閉まるみたいっす、嬉しさがまた一個上がったっす。どんなやつが相手か知らないっすけど。


「おーい、アカネー出てこーい。おうちに帰るぞー。」

ブルブル震えるアカネ。と呼ばれるクラネラ。


「アカネさん。」

「ヒッ!いや、帰りたくないね。あんな所にもういたくないね。あんな所もういやね。」いやいやいやなんだからねーー!と言っている。


よっぽど怖いんすね。

「すませんっす、大丈夫っすか。クラネラ。」

首を横に振って無理と反応するクラネラ。

声を出したくないほどには無理ってことっすか。

「腰抜けたんすか、ならすいませんっした。」

「だ……い……じょ……う……ぶ。」

と小声で言うクラネラ。小さすぎてかすれてしまってよく聞き取れなかったっすが三回目でやっと聞こえたんすよ。かわいそうになったっす。


「そうっすか、ならよかったっす。クラノスは……。クラノスはどこっすか。」

「背中。」かすれて言うクラネラ。

ほんとっす、早く降ろすっす。

クラノス背負ってたんすね。


「あの振動で起きないっすかヤバイっすね。」

あとまだ落書き残ってるっす。

笑えるっす。クラネラも笑ってるっす。


生き

続ける

そうすれば

なんじ

幸福

ふってくる。

ーー


クラノスの頭にかいた落書きっすか。まだ残っててすごいっすね。

そういえばどんなこと書いてたっすかね。


たしか……



ブパシカは性格ってどうなのね。

生き生きしてるって言われまるっす。

おかしいのね、笑えるね。

クラネラはどんな性格っすか。

同じことを続けることが好きって性格ね。

そうっすか、そうすればいいこといっぱいあるんすよね。

私は、クラノスさんに会うまで一人だったね。

そうですか、それはつらいっすね。つらいっすね。

なら今はどんな気分すか。

幸福ね。

そうっすか。よかったっす。

それでクラノスさんと初めて会ったときってどんな感じだったのね。

クラノスがふってきたっす。


嘘よね。

マジっす。

プハッハハ変なのね。


ーー


って感じで書いてたっすね。


それっがすよ、生き続けるそうすればなんじ幸福ふってくる。

って残ったんす。運命っすよ。




「はぁー。よく寝た。それにしても怖かったな。あとなんかめっちゃ疲れた。顔も痛いし。」

あ、起きたっすかクラノス。


「寝起きに悪プッ、ハハハ。……すいませんっす。」

「なんがだ。ブパシカ。」

「死にそうっす。」

「クラネラ、あれ頼むっす。」


マジですか。怖いーー。最悪だ。あの、幼女に、いやあれに殺されるんだ。いやだ。


死ぬという言葉だけで恐怖の顔をするクラノス。

あれ覚えてないのか。クラネラが変わるの。



「どうかしたね。」

「なんがだ……。ギャー。お、おま……お前は。……誰だ。」

「おい、クラノス!なんだよ今の間。」

「今、そんなことしてる場合じゃないからね。なにいってんのね、クラノスさん。」

「お、おう。」


「クラノス、このこはクラネラっすよろしくっすよ。」

「クラノスだ、よろしく。」

「クラネラって言うからね、よろしく。クラノスさん。」

「ブパシカっすよろしくっす。」


ここは……小屋か。六畳三人もいると狭いな。

寝れるような場所じゃねぇな。パソコンが七台か、その分のサーバーと椅子、そして三台おける長机があるしな。狭いな。寝るのも大変だなこれなら。


「それで、ブパシカ。ここはどこだ。」

「洞窟内にあった事務室みたいな所みたいっす。」

こんなのが洞窟内にあるんだな。


「カメラあったんだな、この洞窟。それで、それで俺たちは死ぬんだーー。ウワー!「キャー!」


「二人とも、特にクラノス。やめろっす。死にたいんすか。静かにしろっす。」

「そうね、静かにしてね。クラノスさん。じゃないとおいたするからね。」

怖いっす。クラネラ。一番怖いって思ってるのがクラネラっすからな。

クラネラもう叩いてるっすよ。


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