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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 2節 クラノスはやっぱりD、Fクラス
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第18話 クラノス編3 下層部と仮装部


「それで、手伝いって何をするんだ。シルヴェス。」

「かそうぶに聞きたいことがあるから聞いてこい。」

仮装部ってなんだ。しかも、それが手伝い。プニカに会わないのか。

「仮装部ってなんだ。変な格好すればいいのか。」



「なんのことだ。下層部っていうのは地下街に行けってことだ。この王国のな。」

この王国の地下街。そんなところがあったのか。

「いきたい今すぐいきたい。行き方教えろ。シルヴェス。」


わかった。少し待ってろと言ってシルヴェスは立ち去った。

そこにそれみよがしにあちらこちらにいた見物人が近寄ってきた。


聞くことといえば、なんでここに来たのか。どこからきたのか。なにをしたのか。あとはシルヴェスとの関係だった。


ここがなんなのかきくと囚人の懲罰の一つである穴掘り場だった。

ここは鉱山があるわけではない。ここは市民たちを国外に逃がすための通路だと言われているがこの穴は敵国に向かっているのだ。つまりここから避難などしない。

あるのは攻めるため。それだけだ。



「ここから逃げたしたやつって何人いるんだ。見張りも含めてさ。」

と俺は聞いてみた。答えなど帰ってくるはずがないとわかっていたが。

もちろん誰もしゃべらない。

「全部で八人だ。ここはな。」

と言ったやつがいた。シルヴェスだ。

八人。見張り八人しか脱出しようとはしないのか。

「八人だけ。すごいな。」

「ああなぜだろうな。」

といってまた去っていったシルヴェス。大丈夫か。あいつ。目が死んでたぞ。しかも雄叫びあげてる。疲れてるんだなー。


あれなんか忘れてね俺は。

まぁ、いいか。仮装部~仮装部~。

フッフフッフフーンフーフフーーン


そういえば、八人はどうしたんだ。

八人。

「そういえば、死んだのか。脱出した八人。」

「死んじゃいないすよ。全員女が出来ただのかみさんが妊娠したが理由だけどっす。」

「女が理由か。変なとこだな。」

「そうなんすよ。」

女が理由で八人も看守かわったのか。おかしなとこだな。


「それって、看守だけだろ。」

と聞いた。答えはそうだな。と言うだろうと思ったが返ってきた答えはなに言ってんすか、囚人も含めて八人すよ。それも看守は三人だだけっす。

あと、看守はこの隊からの移動で変わってるぐらいっす。

だ、そうだ。

それもそうか。逃げ出したやつだからな。

だとしたら八人って少なくないか。

「それで、なんでそいつら脱出出来るんだ。ここ。」


「ああ。それはっすね、特別処置っす。特別処置っつうのはっすね。

ここで働かせるだけではなんの役にもたたないのでたまには違う場所でこき使おうということになったっす。その時が甘々だったんすよ。

その時を使って外に出ようとしたのが何十人といたんけど、計画の途中で見破られたり、すぐに白紙にされるのがっすほとんどだったっす。そいつらの処分は独房ですごすかただここで働かせるかの二択っす。

そいつらのせいで脱出しようってやからがでるんすけどっす。

だが、例外でその時に色々物資を調達して、外に出れたやつもいるんすけど、すぐに逆戻りだったっす。罪をおかしてっすよーー。バカっすよねー。」

バカだな。


お前もだけどなー。なんでそんなにいやになるほど、眠くなるほどしゃべるだよ。そんなんだから囚人に逃げられるんだよ。見てないだろそういうときは回りがさ。

はぁ。

「悪いけどよ、よくわかんないからもう少し簡潔にいってくれないかよ。」

「あ、すいませんっす。」


「模範囚には特別処置で外出が許可されてるんす。それを使って逃げ出そうとするやつが何人かいるんすけどそいつらはその時に捕まるっす。、その前に計画が書かれたものを見つかったりして捕まるっす。それで、物資を調達したやつが女性監守と恋仲になって八人で集団脱出したっす。

こんなとこっす。長いっすか。」


「いや、大丈夫だよ。ありがとうよ。それでその看守どうなったんだよ。」

「今は、外で子育てしてるっすよ。たまに面会に来るっすけどしっかりお母さんっす。」

「脱出計画とか聞いてないのか。」

「どうすかね。書いてるかもっす。」

やっぱり。

「大丈夫かよ。」

「大丈夫っすよ。いや、ダメかもっす。殺されたら無理っすから。」

それもそうだな。殺されないように、の護衛。逃げないように、の護衛。でも、護衛じたいが殺されたら無意味だもんな。

それもスナイパーに。スナイパーがいたら絶対にやられるだろうよ。それで、全員を短時間で見つけるようなもんはないだろうしよ。空飛んでも難しいだろ。

でも、わざわざやる必要性あるのかよ。特別処置。



それと、

「なんで、こんなとこ作ったんだ。」

「敵へのアピールみたいっす。」

アピール。と聞くと。

捕虜をこうやって使ってますよっていうのっす。という言葉が帰ってきた。


捕虜なんているのかと聞くと何人かはなという答えが返ってきた。

そうなのか。


「それで、お前は名前は。」

「あー、俺はブパシカ。ブパシカだ。あんたはクラノスだろ。」

そうだ、クラノスだと答えた。

握手とサインを求められたがよくわからない。しかもそれが自然過ぎてサインと握手したことを理解したあとになんでと思ったほどだ。


「シルヴェスはどこにいったんだ。」

「シルヴェスさんは仕事っすよ。なにか、プニカ様に呼ばれたとかで。」と軽く言われた。ちょっと待てよ。プニカ、……プニカ……あ!あー。

そういえば、シルヴェスにプニカ様の所にいきますのでって言われた気がする。

シルヴェスが仮装部行ってきてって欲しいって言ったわけだし大丈夫だろ。


プニカ様のところで仕事ですか、シルヴェスさん。最近は机に張り付いて書類仕事してないかったと思うからそのつけが回ってきたのかもしれないっすな。ん、仕事。

仕事、仕事、シルヴェスさん。あ!

「あっ!思いだしましたっす。シルヴェスさんに下層部を案内するよう言われたのでしたっす。」

とブパシカに言われた。

仮装部にいけるよっしゃー。



なるほど。ということはプニカのところへは俺はいかなくてもいいのかよかった。

それより、楽しみだなー仮装部。


「じゃあ、下層部にいくにはこれに着ないとダメっすから。これに着替えてくださいっす。」

「やっぱり変装するのか!」

意味深なことを言ってるっすクラノス。


仮装部だから仮装するよな。

その仮装、というか着替えと渡されたのは血のついた体を守ってくれそうな厚めの長袖と長ズボン。

金属でも入ってるのかと疑いたくなる長袖と長ズボンであった。そして護身用と渡された一本の剣。

護身用ってどんだけ危険があるんだ。

しかも、金属入ってんじゃと疑うじゃない入ってる金属板。でもクッション材ないじゃないかよ。

これじゃただの殺すための道具じゃないすか。



「危険なのか。仮装部。」

とブパシカに聞く。

ああ、隣の洞窟が化け物の棲みかでよ。そこに入ったら最後。死ぬだけだよ。

だ、そうだ。

そんな恐ろしいとこなにかテープとか石とか置いて注意喚起しないのか。とブパシカに聞く。

してるよ、洞窟の脇に石を置いてよ。テープを洞窟の入り口に貼ってもすぐに切られたり無くなったりしてよ。それであきらめてるって訳だよ。

だそうだ。本当だろうか。嘘ではないのかと小さく思うが仮装部が気になって全くどうでもよかった。


うーん。

「どうしたんすか。」

「あ、いや。大丈夫かなって思っただけっすよ。そんな危険な場所からその危険がこないかって思うってこと。」

「大丈夫大丈夫。そんな事態ないから。」

そうか。なら、いいけどよ。



そんなことより。

やって参りました!仮装部!

いやー楽しみすぎて震えが止まらなーい。

「震えてるけど大丈夫っすか。」

「大丈夫だよ。ちょっとこの装備だから怖いけどよ、楽しみで仕方ないだけだよ。」

「そうすか。」

隣を見る二人。そこには危険入ったら死ぬ可能性大。入るなよ。死にたいならいいけど。でも、入るな。と書かれた石。



やってやるやってやる。


いくっす。行くっす。






そして、下層部へに入って来てから三日経ったっす。


ギャーー! と発狂しながら走って逃げていくクラノス。

そこへ、クラノスを追いかける人々がやってきたっす。

しめて170人はいるっす。


バカだっす、だってもう八回目なんすよ。なにやってんすか。本当にあの人たちもクラノスも。


あ、追いつかれたっす。あーやってるやってるっす。激しいっすね、ボッコボッコにしてやってるっすクラノスを。


それを今回で八回目っす。8回っすよ。もう笑えますよねっす。




ハハハハッハッハッ。

まぁ、笑えないっすけど。笑っただろっていいたいっすか。違う違うっす。

あれは、クラノスをボコボコにしている170人っす。しかも、ものすごく楽しそうなんすよ。

ゾワゾワと冷や汗をかいたっす。怖いっす。

なぜってさっきの笑い声にクラノス本人も入ってるからっすよ!

クラノス怖いっす。地獄だっす。


ボコボコにされたクラノスはというと、お前なんだっすその体は!


クラノス、死ぬほどいじめられてたのになんで髪型変わっただけなんだっす!ふざけてるのかっす!

あーー!


「それでなんでこんなことになったんですか。クラノス。」

こっちを涙を流しながらクラノス。

私はわかりませんからっす、震えないでくださいっす。

ちょっと気持ち悪いですっすの。

女子だったら女子だったらよかったのにーーー!っす!クソ。怖いっすよ。誰かーー助けてっす。

ふぅ、ふぅ。はぁーー。


「なんて言ったんだ。」

「なんでそんなにボコボコにされるんすか。」

「怒らないで。」

イライラするなー。もう、どこが怒ってるっていうんすか。本当にキモいっす。


「どうしてなのか早く教えてください。クラノス!」


「ヒック、そ、それはヒック。」

なに笑ってんすかクラノスさん。

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