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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 2節 クラノスはやっぱりD、Fクラス
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第17話 クラノス編2 第七軍師団長エキアス


「ねぇー、なんでドウダンはいないのー。さっきまでいたよねー。」

という言葉に返せるものはいない。

そんなエキアスに将軍への恐怖を抱いている軍人の一人としてクラノスはいた。




「あー、ドウダンだったらさっき吹っ飛んでいったはずだけど。」

「へー、どーこーにー。どうーやってー。」

「え、えーと。山向こうに美味しいものがあるので筋トレのついでになにか買ってくる。だ、そう、です。はい。」

無理言うなーといいたかったが飲み込んだ。

回りが頷き過ぎて首振り人形みたいだ。

ふぅ、あぶない危ない。殺されるところだった。

「そうーなのー。」


と、恐怖は一分もたたずに終わった。

よ、よっかったーとそこにいた一人が言ったため十キロ走らされてる。もちろん……。


「なぁ、王都になにかあったの。」

「やられたらしい。」

「やられたって。言うと。」

「うーん、なんていえばいいんだろうな。」

「ごめん、今、聞くことじゃなかった。」


そうだよ。

誰のせいで走らされてると思ってんだ。このあとは剣術の稽古だ。ボコボコにして立ってられなくしてやる。

とこの走る原因に恐怖心をぶつける、八つ当たりの意味でボコボコにしようと一致団結している人たち。これは怖い。殺す殺すとたまに聞こえるのがよけいに怖い。俺が原因だからなにも言えないけど。




やっと、十キロ終わった~。と休憩室で休んでいたところにエキアスさんが近づいてきたと思ったら走り出す休んでいた人たち。


「お前らどうしたんだ。」とクラノス。

俺意外だれもこの質問しないで走り出したけどどうしたんだよ。


「はーい、みんなー。この国を守るために頑張ってねー。」

と手をふっているエキアスさん。

どういうことですか、エキアスさん。


「あれ、誰ですか。」

と走り去って行った一人が去っていく先頭に向かって聞く。

「クラノスさんですよ。噂の。」

「そうですか。え、ってことは。」

「はい。」「はー。」

なるほどなー。


「こんにちは、エキアス様の何を話してるんですか。噂とはなんですか。」

「・・・。」

「クラノスさんについて。」

クラノスについて聞いた人が空気にやられて言った。

パン!と聞いた人は吹っ飛んだ。

挨拶してきた人は最悪だった、その娘はフィナ。フィナはエキアスの直属の部下でエキアス主義の人であるからだ。


エキアスさんを見るついでで見えたのは走って逃げていったように見えた人たちが全員顔がニヤついている。なぜだ。


俺もそんな風にニヤつきたい!


ゴン!なにかがあたった。

みたいだけど大丈夫かな。エキアスさん。

「大丈夫。」

「大丈夫です!クラノス様。」

そうか、と言ったけど、なにを当てられたんだ。エキアスさん。

エキアスさんの奥にいる人たち、全員顔がひきつってるけど。


「本当に……。」

エキアス様の近くには倒れた男が。しかも血まみれ。死んでないか。


「生きてるその人。」

「はい、生きてます大丈夫です。当たってきたので後でお仕置きですが。」

「そうですか……。」笑顔がかわいいけど怖い。

かわいいからこそ怖い。



「クラノス様がエキアス様の……。」

「思い人。あんなのが。」

「ねぇ。」と全員納得顔。それでいいのか。


「その全部聞こえてる」

「「「「あ!」」」」


フィナには全部聞こえていた。でも、全員がフィナが頷いているのを見たのもまた事実である。


「あ、そうだ。なんであなたたちは走ってるの。」

「あれに邪魔しちゃ悪いでしょ。」

「そうっすよ。フィナさん。」

「そうね。」「イタ!なにすんすか。」

「それはダメよ。もう少し言葉を丁寧にね。」

「いった。わかりました。フィナさん。」

「よろしい。」


「それにしても、なぜ噂だけでエキアス様はクラノス様を思い人としたのかわかりません。」

「噂とは。」

「いじめられっ子のパシリで花や虫に優しい方だって噂です。」

「そんなので思い人。変なのエキアス様は。」


「んー、私が噂だけでしかもパシリやろうが大好きな変態だってーー。ふーん。な分けないでしょうーー!クラノス様は誠実で虫や花に優しくて、年寄りの荷物を持ったり、困ってる人には声をかけて手伝ったりしてすごく優しい。そんなとこが……。」「どうしたんだ。」

ギギギギと古くなった扉のようにゆっくりと首を後ろに向ける。

そこにはクラノスがたっていた。


「なにを話しているんだ。」

「フィナとエキアス様どっちと付き合いたいかと言うのを話していました。クラノスさんはエキアス様とフィナ様どちらがいいと思いますか。」

というクラノスの話を振った一人 。

そんなことを言う人を全員が向いた。そして……。


「俺か、うーん。フィナは秘書見たいでかっこよくて、エキアスは司令官みたいで怖いんだよな。うーんどっちがいいかな。でも、エキアスは問題外だからフィナかな。」


回りが後ろ見てと言う雰囲気だったので後ろを見た。エキアスがそこにいた。


エキアスがクラノスに一本背負いをやり蹴り飛ばした。

それを全員が見るのだった。しゃがみこむ女性をたまに見ながら。




「ウエーン。嫌われた嫌われた。」

「違うかも知れませんよ。」

「そもそも問題外ってなんだよな。」

「ウエーン嫌われたんだそうなんだー。」

「あの、フィナ様。大丈夫でしょうか。」

「もう少し様子見ね。」

「そうですか。」

問題外って、可愛そうですよ。クラノスさん。悪気があったようには見えませ……でも一緒に来たからわかってましたよね。はぁ。

本当にこんな時にドウタンもいないからまぁ、いなくてもいてもかわらないかも知れないけど。

問題外ってどういうことクラノスさん。


いない人に疑問を思ってもね。

ドウタンなら空回りしてでも、エキアス様に刺さったっとしても励かも知れない。……。

はぁ。いない人のことを思っても仕方いないよね。




ーーーー


クラノスは吹っ飛ばされた。


にゃーにゃー。と猫の鳴き声が聞こえたり、カーカーと鳥の鳴き声が聞こえたり、ギャーと悲鳴が聞こえたり、しているがそんなことを無視して今クラノスは不安で一杯だった。

なぜなら落ちたら絶対に死ぬ高さにいるだから。

ここは地上百メートル。高い。

エキアスはこの対応ってことは結婚なんてしてないんだろうな。はぁ、悪いことしたな。

そしてすごいな。ここまで高く飛ばせるんだから……落ちてね。


うん、落ちてる。


・・・


「ギャーー!」


ドコ!異様に山に積もった土に落ちた。


「おう、クラノス君。エキアスさんは帰ったかい。」

「帰ってないよ。ドウダン、………あれ、もしかしてシルヴェス。」

「やっと、気づいたか。」

ハッハッハッ!と背中を叩きながら大声で笑うドウダンこと、シルヴェス。

背中痛てぇよ。シルヴェス。

そりゃ、顔見てやっとだ。つか、すげえなエキアスさん。鎧来たやつを吹っ飛ばしたのか。

しかも十キロは飛んできたぞ。


「それで、ド、シルヴェスお前。甲冑、鎧どうしたんだ。」

「鎧、ああ。要らないからどっか捨ててこいって言われてな。自室に置いてきた。」

自室に置いてきた。捨ててこいって言われたのに。どういうこと。自室があるからな置いてきただけか。そうりかいしよう。自室、テントだらけ。ここに自室があるのか。


ここどこだ。そういえば……。



一方、泣きじゃくっていたエキアスとその一行はというと。


「あれ、クラノスは。」

「トイレへ行ってくるって。」

あなたが飛ばしましたよね。とは誰も言わない。というか言えない。

泣いていた人の傷口に塩を塗るようなことは言えない。


「そう、みんなーごめんねー。変なやつにあっちゃったね。」

「大丈夫です。噂通りの人ですから。」

そうそうと頷く人達。


立ち直り早いな。エキアス様。

これがないと英雄賞なんていうメダルもらえないでしょうが。やはりあなたはすばらしいお方です。



「このあとみんなはどうするの。」

「このまま休憩です。敵は今がいい攻め頃ですが。」

そうだな、剣の稽古としたかったけどちょっと疲れた。

「来ませんよ、ねぇ、シオス。」

「はい、私たちがおりますから。」


「シオスと言いますと……。」

「私の隊のナティオ隊よ。どうかした。」

「フィナさんはサボっていたのかと。」

「サボっては……サボっては……いません。」

「伝令はなんだったの。」

「はい、連れてきた人。クラノスさんは目を覚ましたかと言うのを聞きにきました。」

「どっかいったね。」

「はい。」


それって、サボってたっていうよな。ずりぃ。


にしてもクラノスさんはあんな僻地でなにをしていたていたのか。夜営するにも変なところだったし。

あそこ夜がなぜか来ない。から、夜無昼のよなひるのもりなんて言われている。

うーん謎だ。




「ハッハッハ!いやー、そうか、そうか。既婚者だと思っていたのかエキアス様を。ハーハッハッハ!」

そこまでおかしなことは言ってないだろ。


「プニカ様にお会いしたいしてもらうぞ。クラノス君。」

その君って呼ぶのやめてくれない。子供扱いみたいで嫌なんだけど。

とはさすがに知人だとしても言えない。


「プニカ様。フィナ様の……。」

そうだというシルヴェス。

プニカ様、プニカ様……あー。あの人だな。

プニカ様、センカズラ山脈近くの地を納めていた領主の友達から領主になった人。それだけでもすごい。

ここは敵国と自国の国境が雪原だけど全く寒くない場所。氷が溶けない理由を知りたいと思ったらすぐにわかると言われたけどどういうことだ。



プニカ様か、「戦争でも企んでいるのかな。」

「それを聞きたいのだが……クラノス君はどうなんだい。」

「俺はなにも聞いてないな。」



「そうかい。」

ありがとう。と言って立ち去ろうととした俺にシルヴェスは手伝ってくれぬかと言った。


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