第5話 サキ編① サキ達の旅立ち
盗みを働きすみませんと教会に謝ったサカイルと
カルディオス王国に行くと決めたパラレとそれに付き添うサカイルの二人のことも気になるがサキたちに戻るとしよう。
今、サキたちは空の上で飛んでいる。
乗客はサキ、アサナ、ナタレ、コラル王の四人であり、この四人はねらわれたのだ。
クラノスとアキリアはそれぞれ違う部屋におり、城の半分が崩壊するほどの攻撃を受けなかったのだ。
「コラル王、クラノスいないけどいいってことよね。」
「そうだが、どうかしたのか。」
「いや、クラノスいて欲しいなって思ったのよ。そうよね、サキ様。」
え、なんで。アサナ。アサナが思ったんじゃないの。
ちがうの、アサナ。
確かにクラノスいた方がいいけど。
盾役として。
「クラノスいた方がいいと思うけど、クラノスの行動すべてが謎だからどこにいるかわからない。だからクラノスに会うなんて無理。ここどこなの。」
・・・サキ様。
とため息混じりに言いそうな顔を飛行機に乗っているサキの他がしていた。
なにその顔変なこと言った。
言ったんだ。
はぁ、と。まわりの顔を見てサキは外を見た。
なぜかわからないけど湖で釣りをしている人達の一人に見覚えがあった。
「そういえばなこと言ってもいいですか。アサナ。」
「なんでしょうかサキ様。」
「この船、じゃなくて飛行機誰が操縦してるのですか。」
「どうだったっけね。」
「そういえばそうですよ。」
「誰も操縦してない。」
ハハッハハッハ!と冗談を笑った。
・・・
ハハハという乾いた笑い声になって、
「どうしよう。」「どうするのよ。」「どうしようね。」
じゃ、操縦するから。と言ったコラル王に対しその場にいた全員が彼に手を伸ばした。
誰もしてない今の方がまだましだと思えるから。
なぜなら、
コラル王は以前、これと同じような機体を操縦したことがある。
しかし、帰る途中に粋がって雲に入った他の機体についていったのに地面スレスレならまだしも、地面に当たっていたことがあるほど下手なのだ。
なんで機体が壊れなかったのかという謎だけが残った。
また、コラル王は離陸はできるが着陸もできる。
しかし、地面一メートルほどで着地というところから、着地までに二日もかかるのだ。
そんなに待ちたくないし、地面一メートルから減速していくため着地した瞬間に木っ端微塵になることもありえるし、爆発するという恐れもあるのだ。
そんな死に方はしたくない一心で全員がコラル王の冗談にしか思えない発言を撤回させるためにコラル王から手を離さなかった。
「アサナが操縦するからね。わかったよね。コラル王様。」
わかったと言ってナタレの言葉を反論せず席に座るコラル王。
反対したそうだがコラル王が操縦するぐらいならと仕方なく立ち上がったアサナ。
右の操縦席に座り自動操縦でないことを改めて確認した。
アサナは左にいる操縦者に話しかけるためにヘッドフォンを被った。
これがないと声が聞こえないのだ。
なんで操縦席だけ聞こえないのよ。意味わかんないわよ。その方が機体の安全や敵襲の有無、天候とかわかるしいいと思うのだけど、なくていいと思うのよね。
はぁ、ヘッドフォンのこと考えて目に見えたもの忘れようとしたのに、なんで。
「なんであなたがここにいるのよ。」
「これの点検してたんだよ。そしたらお前らがやって来た、ってわけさ。」
ふーん。それ、ほんとうよね。監視に来たわけじゃないわよね。
「なるほどね。それで、どうしたのよ。■■■様。」
「アサナたんと一緒さ。」
私と変わらない……。
監視に来たのね。忠告じゃないならいいわよ。
「■■■様。可愛いのはわかりますが私たちがいますので大丈夫なのよ。そう簡単に部屋から出てきてはなりません。わかってますよね。
たん呼びやめてよ。もう一回呼んだら、■■■様からラビって呼ぶよ。」
「そ、そう、アサナちゃん。わかってるからさ、ここからどこにいけばいいのかしら。わからないから教えて欲しいの。」
コラル王よりはいいけど、場所がわからないと意味ないじゃないのよ。
私もわからないのよ。
私はここがどこなのか調べるために外を眺めた。
きれいな湖、でもちょっと白すぎるわよ。
「!セニゲト様ーー!」
「どうしたのさ、アサナちゃん。」
「私に操縦させて。」
「いいさ。」
いくぞ、
三
二
一
ハイさ。
と言って私に操縦させてくれた。
トロピウル様に会いに着陸しますよ。
ちょっと予定より前に行ってしまい木を3本切ったけどきにしない。
「トロピウル様ー。トロピウル様ー。アサナですよ。
お久しぶりです。」
「お久しぶりですわね。アサナさん。それよりですわよ。」とアサナの後ろを指差すセニゲト様。
アサナは指が示している方を見る。
戻すよというほど気分が悪そうなのよね。
「サキ様、申し訳ございません。私の操縦が荒いせいでこんなことに。」
大丈夫~っていうけど足フラフラよ。サキ様。
背伸びをして気分転換を図ろうとするナタレ。
一人席から動けないコラル。
どういたらいいのよ。これ。わたしの責任だけど。
今後大変ね。
「大丈夫よ、あなたたちは目指してるものが大きいんだからこんなところで立ち止まれないわよ。そうよね。」
「そうね。トロピウル様はなんであなた、ここにいるのね。」
「パラレナと一緒だったのよ。」
「いまどこにいるのですか。」
「サキちゃん。落ち着いてから話して。見ててこっちまで戻したくなるからお願いしますわよ。」
はい、ごめんなさい。と萎縮するサキ様。
萎縮するサキ様を見てトロピウルを睨み付けるアサナ。
「サキ様、大丈夫ですよ。」
「もう大丈夫ですアサナ。ありがとう、トロピウルさん。」
私はいいわよ。
それより、アサナですわよ。
サキ様。と言われた気がする。
ナタレちゃんも同じことを思っているのかなと思うと笑いそうになるね。アサナと思った。
「トロピウルさん、パラレは今どこにいると思いますか。」
「私の家だと思うわよ。」
なぜと思ったのが顔でわかったのかな。
そうしたら、サキさんたちが分かりやすいと思ったのよ。そう思わない。
と言われたのでありがとう。トロピウル様と言った。
「あの、トロピウル陛下。一つお聞きしてもよろしいですか。」
「なにかしら、アサナさん。」
なんで陛下なのにさんって呼ぶのか気になるよ。でも、今はなぜここにまだいるのかよ。
「パラレはもういないのになぜまだここにいるのでか教えてくださいますか。トロピウル様。」
「家に帰りたいのだけど今日はここの王様にようがありますわ。でも、いらっしゃらないみたいなの。知らないかしら。」
サキたちは見つめあった。
どうする。
とナタレちゃんに聞いた。
コラルは飛行機から追い出された。
「ここにいるからね。もう帰えれるわね。トロピウルちゃん。」
ナタレちゃん、トロピウルさんにもそんな口調で話せるなんて、すごいです。
サキちゃんじゃあねー。
とナタレちゃんは言った。
頑張ってとナタレ、コラル、トロピウルの三人はサキに言った。
一礼してサキはありがとうございました。
といった。
アサナ、頼むね。
と三人に言われたアサナ。
わかりましたわよ。おさんにんはがんばってくださいよ。
と言うアサナ。
この後三人はなにか重大な事をかかえているみたいに三人を見てたけどなにかあるのかな。
「サキ様。ご紹介します。■■様です。」
「アサナ。なんで、この人がいるのですか。」
「わからないのよ。」
『その答えは簡単だぞ。二人とも。
私はゲームの主催者だ。君たちを含め一億人ほどが参加者だ。そのゲームは鬼ごっこだ。
追うのはとタリシュと呼ばれるこれじゃ。』
ヒヨコ。
『確かにヒヨコのようじゃな。』
あっ、消えた。
ボンッ!
ワッ!
爆発しました。
音はすごいけどそれだけの音爆弾だった。
ちょっと不快感。
爆発で煙が発生したみたい、煙が晴れるとそこにはトカゲがいた。
それを持って説明を再開する。どういうこと。
『今はトカゲじゃが元は君たちの見た通りヒヨコじゃぞ。とまぁ、このようにいろいろ姿が変えられるわけじゃ。君たちはこのタリシュを捕まえることじゃ。』
「それだけなわけないよね。」
『これだけだじゃが。』
「聞いていいのよね。」
『質問か、いいぞ。ただし1ゲーム一個じゃ。よく選びたまえ。』
「死んだときはどうなるのよ。」
『このゲーム中に死のうが死は死じゃ。』
「死んだら、死ぬのね。なるほどね。」
『サキはなにかあるか。』
なんで名前知ってるのよ。
「殺してもいいのですか。このタリシュと参加者。」
『基本はダメじゃ。しかし、崖から、落とし穴、神殿の罠で死んでしまったら生き返らせることとしよう。どうじゃ。いい条件じゃろう。』
「いいと思います。でも、殺したときはやり直しになりますか。」
『これ以上は聞けはしないからね。じゃあね、頑張って優勝してね。サキちゃん、アサナちゃん。』
「ナタレちゃんだったのですか。」
「あれは、ナタレちゃんじゃなくてアキリンさんだと思いますよ。サキ様。」
アキリンさん。
「このゲームっていつまであるのかな。アサナ。」
「申し訳ございません。サキ様、わかりません。」
「どこか始まりの場所とか決まってるとおもいますか。アサナ。」
「そうだと思います。その場合はラプオビですよ。サキ様。」
「サキ様。」
「いなくなった。」
「本当よ。あいつ。どこにいったのよ。」
「行こう、アサナ。トロピウル様のお城に。」
「そうでしたね、サキ様。外の三人ともまだ行かないことにちょっと苛立ちが見えましたから、行かないといけませんね。サキ様、シートベルトをしてください。」
はい、と椅子に座りベルトを締めた。
ゲームって、いつから始まっていつ終わるのかもわからない。教えて欲しいよ。アサナ。
ピキビキと音がなるほどの頭痛がした。
怖い、怖いよ。アサナ!
「サキ様!」
「怖い、怖いよアサナ。」
「大丈夫ですよ。これは墜ちたりしませんから大丈夫ですよ。」
「そうじゃないのアサナ。何か不吉な予感がするの。アサナ、どうしよう。どうすればいいの!」
サキ様はなにかに気づいてしまったのかもしれない。でも、私はそんなサキ様になんて言ったらいいのかわからない。
アサナがサキの言葉に固まっていると扉が開いた。
「アサナちゃん、まだいかないのね。...大丈夫よね、ここから二人旅だけどね、大丈夫よね。」
なかなか、出発しないから心配になって乗ってきたナタレちゃん。
「ナタレちゃん、怖いの。どうしたらいい。どうしたらいいの。」
「わからないならね、大丈夫ね。それはね、サキちゃんが思ってるような大惨事を招くようなことじゃないからね。
大丈夫ね、大丈夫だからね。サキちゃん。」
ありがとう、ナタレちゃん。
とナタレの言葉で安心したサキ様は泣きながらそう言うと涙をぬぐって大丈夫だから。もう大丈夫だから。サキ様はそういうけどナタレちゃんはそうは思わなかったみたい。
なぜなら...。
「コラル様、サキちゃんと一緒に行くからコラル様は一人でなんとかしてね。絶対だからね。」
それは、どうかと思うよ。ナタレちゃん。
でも、サキ様のためにありがとう。そして、ごめんなさい。私がしなければならないのに。
「ってわけだからよろしくね。アサナちゃん、サキちゃん。」
コラルから了承されたみたいだけど。
ナタレちゃんがいなくなったらコラル王はダメだと思うけど...。
でも、私が不甲斐ないから一緒にいくと言ってるのよね。
「はい、一緒にいきましょう。ナタレちゃん。サキ様もよろしいですよね。」
サキ様は、頷いた。
大丈夫みたいね。
「行きますよ、トロピウル様のお城へ。」
そうね、トロピウルさんの城に行きましょうというナタレちゃん
疲れたのか眠っているサキ様、そんなサキ様にかわいいと思うのは、どうなんでしょうか。奥様。
「ねえ、アサナ行かないのね。」
「いきますよ。」
とナタレちゃんに言われて【K】を離陸させる。
手を振ってくれるコラル王とトロピウル様。