第5話 ラプオビ
ゴン!
と言う音にビックリしてサキは起き上がった。
「あっ!起きました、サキ様。」
「おはよう。クラノス。」
「おはようございます。サキ様。」
とクラノスは戸惑いながら言った。
「う、うーん。」
「あ!また、寝ないでください、サキ様。」
「えーと、着いたのですか。クラノス。」
「はい、もう着きました。」
「着いたんですか。ラプオビ。」
と悲しそうにサキが言った。
「大丈夫…ですか。…サキ様。」
とパラレが言った。
「心配してくれてありがとう。パラレ。」
と今にも泣きそうに言った。
サキは飛行機を降りた。
「ここどこ。クラノス。」
「ここはここです。サキ様。」
とパラレが言った。
「どこですか。パラレ。」
「着いたって言わなかったのかクラノス。」
とルディエルがクラノスを見て言った。
「サカイル。顔が怖いよ。」
「すいません。サキさん。」
「いいけど、ほんとうにどこなのここは。」
「ここはラプオビの船着き場ではなくて…えっと…。」
とクラノスが言った。
「森の中です。サキさん。」
「森だけど、なんでここに降りたの。」
とサキがルディエルに聞いた。
「もう少し先に行くとアウルがいる場所ですが、まだサキさんが会いたがらないと思ったので。」
「もう少しってどれくらい。」
とクラノスから隠れるようにパラレの近くにいたサキが言った。
「後二つ村を過ぎたくらいです。サキ様。」
「ありがとう、パラレ。」
「ライト、それともプイト」
「プイトです。サキ様。」
「ってことは十キロぐらい。」
「・・・」
「あの、サキ様。プイトが十キロぐらいってどういう意味ですか。」
とクラノスはサキに聞いた。
「そんなに。」
「うん、あと、十キロぐらい。」
「後十キロか。」
とルディエルが言いながら、クラノスを見るとクラノスが小さくなったんじゃないかと錯覚を覚えた。
「え~と、ライトが三キロぐらい。単位はライトと………。」
とルディエルはクラノスを見たルディエルはサキを見て後よろしくとお願いするようにしていた。
「ライト、プイト、オイト、ビイトって言う単位でラプオビでは距離をいって、ライトから順番に距離が長くなっていって、ライトが一番短い三キロメートルぐらい。プイトが十キロメートルぐらい。オイトが三十メートルキロぐらい。ビイトが五十キロメートルぐらい。っていう単位だよ。クラノス。」
とサキは呆れたようにクラノスを見て言った。
「ラプオビでしかない単位だったと思いますが…ほとんどの国が知ってることでしたな。」
「そうです、クラノス様。ラプオビに着いたら重要な言葉なので覚えていていてください。」
「パラレも最初は全く分からなかったみたいだけどね。」
「サッ…サキ様。それは言わないでくださいよ。」
「サキさんとパラレ、仲良くなってよかった。」
「なぜパラレ殿が…」
「ラプオビにはアサナ様と何回か行きましたから。」
「でしたな。」
と忘れていたのかクラノスは言った。
「アウルに会いに行こう。まだ乗り気にはなれないけど。」
「そうですね。サキ様。皆さん、アウル様に会いに行きましょう。」
とパラレが言うとアウルに会うために歩み出した。
「ラプオビに着いたらサキ様はアウルと話すと言うことになってますが話内容は決まってるのですか」
「決まってないです。パラレ殿。決めておいた方がいいと私は言ったのですがアサナはサキ様なら大丈夫だと…。」
「でもそれって…。」
「アサナがいるからという前提があってのことだと私は思います。」
とクラノスはアサナはなにか策があったのではないのかとアサナに言いたそうに言った。
「クラノスが考えたら答えが出るってことはないの。」
「あの~サキ様、それはどういうことですか。」
「ダメみたい。ルディエル。どうしよう。」
「サキさん。それを考えてますので待ってはいただけますか。」
「わかった。ルディエルに任せる。クラノスはDクラスだものね。」
「サキ様。そのDクラスってどういう意味ですか。」
「バカって意味でSクラスのはずだったのだけど…なんかインパクトに欠けるからDクラスでいいんじゃないと思うねってナタレに言われてそれにアサナが賛同してDクラスになったわけ。」
「・・・」
開いた口が塞がらないクラノスを見たその場にいたクラノス以外の全員に笑いが込み上がって来て笑っている。
「はぁー面白い。クラノス様に対する扱いにはすごい面白いですね。」
と言うパラレはまだ笑みを浮かべている。
「その通りだと思います。クラノス様がここまで下に見られていたとは思いませんでした。」
と言うルディエルも笑っていた。
「クラノスはその扱いに不満しかないみたいだけどね。」
「当たり前じゃないですか!」
「ここまで下に見られているとは知りませんですた、本当に面白い扱いですね。」
「パラレ今はそこ言ったらクラノスが怒鳴った意味が無くなっちゃう。」
「サキさんの言う通りです、パラレ。あまり…いや、クラノス様だからな。どんどん言っていいと思う。」
「ねぇねぇ、ルディエル。それだとさすがのクラノスでも可哀想だよ。」
とサキがルディエルの服を引っ張って言った。
「サキさんがそう言うのでしたら、クラノスのためにクラノスとは喋らないようにしましょう。」
「あっ!それいい!そうしようサキ様。」
「クラノスが口を開けっ放しにさせないためにね。」
「そうです。なのでそんな怖い顔しないでくださいクラノス様。」
「あんなこと言われたのに怖い顔するなと言う方がおかしいのではないのか!」
「さぁ、どんどん行きましょうサキさん。」
「そうね、ルディエル。早く行きましょう。」
「ねぇ、パラレ今から言うことは内緒ね。」
「どうしたのサキ様。」
「ラプオビに行きましょう。あの人を埋めにね。」
「さすがサキ様。」
とおかしな人を見るような目でサキを見たパラレであった。
「それでサキ様。どこに埋めて置いて行くのですか。」
「ラプオビ以外ないでしょ。パラレ。」
「ラプオビのどこにですか、サキ様。」
「神殿に。」
「それですよね。」
「だから内緒ね。パラレ。」
と言わないでねとジェスチャーでシッ!というようにしてパラレに伝えていた。
「さすがサキ様。」
となにか言いそうなパラレが言った。
そんな話をしながらアウルに会いに行き始めて
二時間半位進みアウルのいるラプオビに着いた。
「えーと、サキ様。ラプオビに着きましたけどなぜここにいるのですか。」
「ここはバリスクって言う場所だよ。」
サキ達はラプオビに着いた。正確になラプオビと書かれた看板がある鳥居のような門の前に着いた。門にいた門番らしき者に小屋に連れてこられた。そこは扉があるだけの小屋であり、サキとパラレの二人はいた。
「なんで、ここに来るのですか。」
「何かの病気を連れてきているかもしれないからです。パラレ。」
「でもなんで男女で別れるの。」
「それをパラレが言うの。」
「それもそうね。」
とパラレが言ったのは、扉の先にはなぜか水着が大量に置かれており、水着を選んでその水着を着た。
すると、黄緑の1メートルのサークルが床から上に上がっていき天井まで上がったときには違う部屋にいた。
目の前の部屋は銭湯だった。
「ここ気持ちいいですね。サキ様。」
「ねぇ、パラレ。違う所に入らない。ここも気持ちいいけど違う所にも入りたい。」
「サキ様。他の場所もいいとは思いますが…。」
「違う所も気持ちいいとは思うけどねー。」
「そう言われると、違う所も…嫌ですね。」
「パラレの気持ちも分かるよ、気持ち悪くなりそうにも思える場所もあるからね。」
「は い、だから嫌なんです。」
消えてしまいそうな声でパラレは言った。
「でも、好き嫌いしたらダメだからね。」
「違う所も入りましょう。サキ様。」
「パラレ、ここも気持ちいいけどなんでこの黄緑の床にしか入らないの」
「入ったことのないお風呂に入りたいと思うからですね。サキ様。」
「ならあっちにある黒い温泉に入るのがいいと思うけどパラレ。」
「うーん、あれはなんか嫌。」
「そう。パラレありがとね。」
「ありがとねと言われる人は世界にはもういません。サキ様。」
「聞こえた。」
「サキ様。こちらこそありがとうございます。」
「そういえば、パラレ。アルトロスメリアって言葉知ってるパラレ。」
「アルトロスメリア。アルトが全て。ロスがえーと、でもメリアは略語でなるって意味。」
「ロスは良いことってこと。」
「そうでしたね。サキ様。全て良いことになるね。変なの。」
「どこが変なの。パラレ。」
「全て良いことになるなんて変じゃないですか。サキ様。」
「全て良いことになるって言うこれ好きなんだけどな。だって、過去は変えれないけど、過去に対する価値観ていうのかな、それは後からいくらでも変えられるでしょ。例えば、言葉、相手の捉え方で、自分自身の過去に言った言葉で捉え方も変わるし、言い方、文の構成だって変わっちゃうでしょ。パラレ。」
「言ってることバラバラだけど、サキ様の言っていることなんとなくだすが分かりました。」
「なら、良かった。」
「はい、サキちゃん。サキちゃんは大丈夫ですか。」
「うん!大丈夫。ねぇ、パラレ。パラレはさ…。なんでもない、忘れて。」
「なんですか。気になります。サキちゃん教えてよ。」
「ほんとになんでもないよ。パラレちゃん。」
「そ…う…。」
とパラレは嬉しそうに言った。
「よし、じゃあ違う所に入りましょう。サキちゃん。」
「うん、パラレちゃん。」
と言ってどす黒いなにか変な虫が浮かんでいる所に入ろうとするサキに「え!そこはやめましょうサキちゃん!お願いしますから!」と必死に入りたくないいっしんで止めるパラレであった。