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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第一章 サキ様 4節 アノメデス星
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第41話 アキリン様


「バイバーイ。アキリンさーん。


あ!


アキリンさーん!サキ様どこにいますかーー!」


「いないの~~。」


え、近!

なんで、当たり前のように隣に立ってるの。

さっきまで、隣街ぐらいの距離離れたのに。


「サキさんいないの~~。アシュガ~~。」

「え、あ……はい。い、いないみたいです。」

「どこにいないの~~。」

「アキリンさん。これを見てください。」


・・・

えっと~~フムフム。

えっと~~寝室にいないってこと~~。


「えっと~~、控え室は見た~~。」

「控え室。……あ、いた。なんで。」

「あの部屋~~サキの寝室みたいになってるけど~~本当は~~控え室の1つなんだって~~。すごいよね~~。」

「す、すごいですね。」


助けてください。

もう、疲れたので寝たいのにアキリンさんに捕まってます。


送信。

ミスミは無理として……。雪ーー。来てーー。お願い。


ピピッ。

返信来た。

ヤッホ~~。アシュガ~~。助けてって~~なんで~~。


「・・・。」

古いロボットが動くようにギギギと首を横に向ける。

微笑むアキリンさん。

苦笑いで返した。

「あの、アキリンさん。帰らないの。」

「フフン。アシュガ……またね。」

「はい、アキリンさん。また後で会いましょう。」




「こんにちは。アキリン様。

あれ、アキリン様は。」

「帰りました。」

はぁ、やっとアキリンさん、帰ってくれた。

雪には悪いことしちゃったなーー。


「アシュガ。アシュガ。」

「ありがとうね。雪。」

「いいよ。それで、アシュガ。扉開けたよね。」

「うん、開けたよ。」


「じゃなくて、閉めた。」

開けて、閉めてはいないよ。ってそうか。閉めに行かないと。

「もう、閉めましたから大丈夫よ。」

「そう。」

雪の話無視して扉までいかないでよかった。


「それで、なんでアキリン様がここにいたの。」

それよりなんでサキさんが控え室でのんびりしてるのかの方が気になるけど……。


「ん。ねぇ、雪。なんで控え室なんて言うのがあるの。」


「控え室。なんですか。それ。」

「えっと……その……わかんなーーい。」

「はぁ、わかんないよね。聞いてごめんね。控え室があることウスセウスに聞きに行こう。」


「俺がどうかしたか。」

いたんだ、ウスセウス。

「なんで控え室なんてあるの。ウスセウス。」

そういえばだけど控え室があるのはとどめておくっていってたなぁ。どういう意味かわかんないけど……。


「それは……だな、学ばなかったのか。」

「えーーと、学んだね。あの人に一瞬だけど。」

「あの人ってアシュガ。」

「あの人は……えっと……誰だったかっかな……。」

えーーと、マニュアルの作成者の名前……誰だっけ。

「忘れるな!」

「それで誰なんですか。ウスセウスさん。」

先程までさんなどつけてなかったよな。雪さん。

まぁ、どうでもよいが。


「アキリンさんだよ。」

「「え!」」

「「ええええええええええ!」」

うん、驚くのも無理はない。


「上司ってアキリンさんだったのーー。」

「なんの話。」

「マニュアル。」

「そんなのあった。」


「「・・・」」


「本気で言ってる。」

頷く雪。

えーーと雪。イヤ、雪さん。

あなたミスミの持ってたマニュアル毎回盗んで読んでたよね!それすら知らなかったの!


「おい!雪!お前マニュアル持ってこい!」

はっはいーー!っっていいながら走っていマニュアル取り行っちゃった…………。


「ウスセウス。聞いてもいい。」

「たぶんだが、ここからどれくらい離れているかだろ。」

「そうそう。それで、どれくらい。」

「八兆光年と言われている。」

へぇーー八兆光年離れてるんだーー。

「・・・八兆光年ーー!そんなに距離あったのーー!」

なら、なんでここ管轄になってるの。


「そうだ。八兆光年だ。今から向かうと俺らはもう一度この星が死んでしまうのを見るだろう。」


一回だけーー!一回だけなの!八兆光年だよ!

なのに星が一回死ぬことで帰ってこれるの!

早!早すぎ!


「ただいま。」

「一回もかからなかった。」


ボン!

星がもう一度死んだ。


「あれ。」

ミスミと直したあと船来たっけ。

「どうかした。アシュガ。」

「うん。もう来たんだ。早いね、雪。」

「そう。なんだ。」

ちょっと、アシュガ。今、後ろにあったアノメデス星が爆発したんですけど!

え!もう!早すぎない!


「はぁ、おい、雪、アシュガ。」

首を傾げてなんですかという態度をとる。

「がんばれ。」

「え、手伝ってくださらないの。教えてくださらないの。」

教……え……る。なにを。首をかしげた。


「なぁ、アシュガ。お前なにを雪に教えるのか忘れたのか。」

「え、あれでしょ。マニュアル。」

あっああそうだな。

「教えることなんかあったかなーーって思っただけだよ。」

「そう……だな……ないな。もう。」


キッパリ言っちゃった。ウスセウス。もう教えることないって。

あるよ。あと一個だけだけど。


「そうですか。これはなぜですか。」

雪は、控え室と左上に書かれた空白ページを開いてそう言う。


「すみませんでした!……それでだな、控え室というのはたとえば、お前たちがしたように星を戻すときの魂の居場所だ。」

へー。と思いながら空白ページに控え室と書かれたページを見た。

変わってない。

雪もそれに気づいたらしく、

「なにも変わってないじゃん。こういう空白ページは教えてもらったら文字が出てくるのに。」

と言った。


そういわれたウスセウスはキレた。

「うるさい!うるさい!そういうもんなんだよ!それでいいだろ!」

言い分けないだろ。っと思うけどまぁいいよね。

「ウスセウス。このあとどうするんだ。」

「なにをだ。」

「あれ。」

死んでしまったアノメデス星に指を差していった。


「ああ、あれか。もうなにもしないでいい。」






そんなので。


「いいわけ~~ないでしょうが~~!」

「アキリンさん、もう帰ってきたんですね。」

「そうよ~~!もう帰ってきたわよ~~!だって!だって!だってだってだってだってだってだってだって~~!星が~~!終わる瞬間に戻ったから~~~~!」


「「「…………………………………………………………………………ミスミーーーーー!」」」





なんとか落ち着いたアシュガ、雪、ウスセウスの三人はミスミを連れてきて説教をしていた。


アキリンは、泣いていた。



「嫌ーー!ヤダヤダ!ヤダーー!」

そんな声を発するミスミが泣いているアキリンの後ろでアシュガたちの説教を受け怯えていると不意に投げ飛ばされた。


「それで、次は誰がいい。」

満面の笑みで仁王立ちするアキリンさんに次は雪とアシュガが

「嫌ーー!ヤダヤダ!ヤダーー!」

と叫ぶ番となった。




アシュガと雪は逃げ出したがウスセウスは逃げるタイミングを失っていた。


なぜなら……なにかに縛り付けられていたからだ。


「どうもこんばんは。アキリン様。ウスセウス……様。」


「アキリン様。なぜ、アキリン様を狙ったはずの束縛がウスセウス様がお受けになっているのですか。」

「さ~~ね~~。なんでかわからない~~。」

「そうでしたか。…………は!…そうでしたか。そうでしたか。気づかず、すみません。ウスセウス様。ウスセウス様はそのそっちだったんですよね。」


「チッガーーウ!」

「違うんだね~~。」

「違いましたか。」


「待て待て、待て。」


「じゃあ~~ね~~。」「では、アキリン様を見つけたのでこれで。」


「ちがうからーー。」


「ウスセウスってMだったんだ。」

「そうでしたか。ウスセウス様。」

もういいです。


「うん。ウスセウスが~~認めたし~~帰ろうね~~。バラット。」

「そうですね。」

「でも~~ちょっと~~、待ってもらってもい~~い、バラット。」

「はい、いいです。アキリン様。」


「「・・・嫌ーー!ヤダヤダ!ヤダーー!」」

「ダーーメ!決定事項~~!」

そして、一発拳骨されたアシュガと雪。

二人はえっいいの。って言いたそうな顔をしてアキリンを見ていた。


「二人とも~~、今度は~~最初からに~~してね~~。」

「「はい!了解です!アキリン様!」」

「二人とも~~!アキリンっってよんでね!」

「「了解しました!アキリン!」」


「よろしく~~!……あ!M体質の人もね~~。」

そう言い残しどこかへ言ったアキリンとバラットと呼ばれた人。

バラットって誰だったのかな。

「それでなにをしているんですか。M体質らしいウスセウスさん。」

「おれはMじゃね~~!」


「ふーん、雪。ミスミどうする。」

「そうだな~~。」

「ま…まだ……ぼ…僕になにかするんですか!」


「しないわよ。このあとマグマの真上にでも落と

そうかなって思ってはいるけど【みち】の。」


無表情でスラッと怖いことを言う雪。M体質の人も一緒だよねとミスミとウスセウスの二人に聞こえないように小声で言うと頷きが帰ってきた……。

なんでかな、私もいくことになってそうに思えるのは。なんでだろう。




「嘘でしょ。雪さん。いや、嘘って言ってください。」


「うそだよーー。」

「はい、言った。」

「雪さんが言ってくださーーーーーい!」


「言っても無駄だ。諦めろ。」

「M体質のウスセウスも一緒に行くからいいでしょ。」

「よくねぇよ!」

「いいってーー。」

そんなこといいてねーよ!


おい!雪!アシュガ!


俺は絶対にマグマの上なんか……、いっても俺。

大丈夫な気がしてきた……。


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