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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
 第一章 サキ様 3節 懐中時計を求めて…。【ジャスミン】
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第36話 【ジャスミン】クリア


早く見つけないとという焦る気持ちを持ちながらこの空間にあるロッカーを探す。


探す。探す。探す。


ない。ない。ない。


懐中時計の手がかりとなるものが…ない。


ロッカーを開けるとペンが7本も入っていた。


そして、ジャスミンさんと会ってから7日という時間が経った。


重い。なんでこんなに体重いの。

動けーー!

体を起きあげるのに一時間経っていた。


「大丈夫。サキちゃん。」

「もう、限界。」

また、ロッカー開き続けないといけない。やりたくないよーー。だれか、代わりにやってよーー。

「はぁー。」

ため息をついた。


もう、やろう。

このままいると殺されそう。

寝ていたときに踏まれてたなにかに。


もう一度隅から隅までロッカーを開けたけどなにも新しいものはなかった。

あったのは、ビックリ宝箱だけ。


「ねぇ、ジャスミンさん。」

「なんですか。サキちゃん。」

「ヒント教えてくれない。」

「それは言いません。」

今はっと聞こえないほど小さな声で呟いたのが聞こえた。


隅から隅まで探したってジャスミンさんに言ったけど……。

あの異様に大きな枠の、側にあったロッカーを見たらなにかはいるような仕組みにはなってたから見てみよう。


「どうやって開けるんだろう。」

う~ん、破る……破れるわけないし、う~ん。

「フッフフーン♪フッフフーン♪」

誰だろう鼻歌歌ってるの。

あの子かな。

あの床に絵を描いてる女の子。

「フッフフーン♪フッフフーン♪」

なに描いてるのかな。

四角に点。・・・なにこれ。

五百個はあるかなこれ。こんなに書いたんだ。


あれ、絵のはずの扉が開いてる。なんで。

「どうかした。サキちゃん。」

「ううん、なんでもない。」

扉を落ちないように慎重に開けると中にはドーナツ型の黒い物があった。


「なんだろう、これ。」

「開けてみて。おねえちゃん。」

「う、うん。」

箱を開ける。

パカッ


箱の中身は指輪だった。箱と同じような。でも、紫色のなにかが光っていった。

それは宝石のような箱だった。

それを開くと紫色の懐中時計がだった。


これで6個。だからあと、4個。


ピエロが出てきたビックリ箱が気になったからもう一度開ける。ピエロの首の部分はバネだけど紙が貼ってあり、土台と繋がっている場所には両開きの扉になっていたから開く。

すると緑色に光出した。

中にはエメラルドに光る懐中時計があった。


取りたくない。


目がチカチカして目が痛くなるから。


でも、取らないとだよね。懐中時計とろう。


パコッ!

土台となってる紙が開いたからそれを上に持ち上げた。黒光りする光が出てきたけど取り外した。


あったのは、黒い懐中時計だった。


これで持ってるのは8個、あと2個。


わからないから一回くるっと、回ってみた。


回ってみると一つだけ赤いロッカーがあった。

そこに近づいてロッカーを開くと赤く光った。

中も赤かった。

少し色が違うからわかったけど、赤に赤い懐中時計があったからわかりづらかった。


これで全部で9個。あと、1個。

懐中時計を箱のなかに入れようとすると偽物だと思った懐中時計に違和感があったから取り出した。

この懐中時計、あれ、猫の目のところ黄色の懐中時計になってる。


「あった!最後の1個あった!

これで全部あった、やったーー!」


「サキちゃん。……ちょっと待ってもらっていい。」

「えっ!うん。」

なんで早く皆でじゃなくて、アサナともとの世界に帰る!

早くして!


「懐中時計の本にはめないと帰れないから。サキ…ちゃん。」


「そうなのですね。ごめんなさいです。」

「ううん。でも、自分の力ではめないとダメだからね。」


ドッカーーン!

花火のような爆弾音が聞こえた。


お父様が走って窓のところまで行くと崩れ落ちるように倒れた。


「お父様! 痛っ。なにこれ、ジャスミンさん!」

お父様に近づこうと走るも扉は開いてるのに出れなくて頭をぶつけた。

痛い。


「それは結界です。あなたを出さないように。」

「なんで!」

「この懐中時計の本を見つけ、願いを叶えようとした一人が途中でこの部屋を出てしまい、最初からやり直すというものがありました。そんなことを二度としてほしくないということが理由です。……いいのですか、サキちゃん。最初からやり直しても。あの……長……部屋からやり直してもいいのですか。」


それでもいいようなきがする。お父様を放って置くよりもいいような。

でも、お父様も大切な人だけどアサナとアーネの二人も大切な人だから。なにより、もう一回探したくない。

あと、最後の長……ってあの家からなの。そんな前から始めるの。なら嫌!あんなこともう一度なんて嫌!




「答えは見つかりましたか。サキちゃん。」

「・・・」

沈黙ですか。・・・・・・・・・サキちゃん。

しゃがんでサキちゃんを見たとき、うるさい今やってるでしょ。と言いたそうだった。

そう、わかったわ。サキちゃん。


えっと、最初の1ページ目は余計な空白なし、次のページは余計な空白なし。

次のページはあった。

3ページ目のこれは、空白の周りの枠の色は赤だからその色に従って赤い懐中時計を置くと吸い込まれるように埋まっていく。

次はえーと、4ページ目にあったから、その余白は青いから青い懐中時計を置いて。

次の5ページ目はまた青い枠だから青い懐中時計をおいて。

えっと、次は・・・。

12ページ目に懐中時計を置いてこれで終了。


本を閉じると懐中時計が出てきた。

違うってこと。

次はえっと。

ページの四隅にある色を参考にしてみよう。


えっと、最初の3ページ目は黒、白、赤、青の4種類の色。

赤はやったから時計回りで左上だったから時計回りだから…えっと、右上だよね。

右上は黒だから黒い懐中時計を置いて。


・・・


最後の12ページ目も右上の色に合わせて、懐中時計を置いて終了。


また出てきちゃった。懐中時計。


次は、左下の色に合わせた懐中時計を置くんだよね。えっと、最初の3ページ目は青色。


・・・


最後の12ページ目も左上の色に合わせて懐中時計を置いて終了。


またまた出てきた懐中時計。


次は、左下の色に合わせて懐中時計置くから3ページ目の色は白。


12ページ目の色に合わせて懐中時計を置いて終了。

本を閉じて。うん。出てこない。大丈夫。


大丈夫だよね。


「答えは見つかりましたか。サキちゃん。」「・・・」

無視ですか。・・・・・・サキちゃん。

しゃがんでサキちゃんを見たとき、うるさい今やってるのと言いたいみたい。

サキちゃん。・・・・・・・・・ごめんなさい。


うっ、もしかしたら……全然違うかも知れない。


うん、大丈夫……なはず。


「はい、これでいいでしょ。」

ジャスミンさんが本をめくっていく。

「はい。ありがとうございます。サキちゃん。そ・・・・・・。」

「出てもいい。」

「はい、もう一度やりませんから、いいですよ。サキちゃん。」


お父様に近づく。

「お父様!お父様!」


「う、うーん。おはよう。サキ。」

「よかった。お父様。」

「試練はまだまだだ。がんばれ。サキ。じゃあな。」

お父様はそう言って肩に手を置くと消えてしまった。


このペンなんだったのかな。ゴン!とだれかに殴られた。それが最後の記憶だった。




「イタタ…ここは。」

いったーい。

だれ。叩いたの。

また、おかしな場所に来たの。もう一回懐中時計を探せっとかはヤダよ。


「ここは、みちですわよ。サキさん。」

「みち。かえっていいの。」

「サキさん。質問させてくださいですわ!最後の本。なぜ、わかったのですわ!」

「え……えっと、ページ数のところに塗ってあったから。」

「はい!その通りですわ!そうですわ、このあと、がんばってくださいですわ。サキお姉様・・・。」


このあとも(・・・・・)がんばってください。……サキお姉様・・・・・

どういうことなの。・・・もしかして!・・・もしかして!失敗したのーー!!

嫌。嫌ー!

あそこからなんて嫌ーー。


「どうかしたですの。頭を抱えてますわよ。」

「あなたは…誰ですか。」


「サキお姉様……。サキお姉様はわたくしが誰だか知っているはずですわよ。会ったことと思うか、見かけたと思うかという違いはあるのですわ。

目があったことはあるのですわよ。サキお姉様。」


これは夢。虹と同じ高さにいる。

うん、夢。夢だよ、虹がこんなに低いところに水もないのに見れるわけないもん。

たまたま見えてるだけだよ。

そう、見えてるだけだから後ろに下がってみよう。


「ウワッ!危ない。ここは、なんなの。」

あれ、地面がない。空を飛んでるの。なんで。

「ここは空中都市ですわよ。サキお姉様。」

「空中都市。なんでそんなところにいるの。」

「ここは【みち】という場所ですわよ。」


【みち】


【みち】って、なんかタイトルに思うけど違う…よね。

うん。違う!絶対違う!違うに決まってる!


それよりサキお姉様って呼ぶこの人。

だれなんだろう。


この人、過剰って書いて混沌って読むのよ。……ってよく言うアイナリアさんに似てる。


顔にアイナリアさんはなかった……。

けど……。

顔に傷は……。

せかいって描いてある傷なんてなかった。


うん、違う。この人はアイナリアさんじゃない。

この人は……誰なの。

うーん、わからないからアイナリアさんでいいよね。


本物のアイナリアさんだったら、

アイナリアやな、お久しぶりやな。

っていうはずなのだけどね。


本当にここなんなのかな・・・。


「ここはなに。」

「ここはみちですわ。サキお姉様。」

はぁ、この会話もう三回目ですわ、サキお姉様。


「ここは道で通路ですわ。なんでもありですわよ。」

なんでもありなみちで通路。同じだけどいいの。


「ふーん。みちで通路。アサナを星に行きたいから行かせて。」

「わたくしは今はアサナを星に行かないことをおすすめいますわよ。それでもいいですの。

「いい早く帰らせて。」

帰りたい。アサナをに帰りたい。

辛い思い出しかなかったけど帰りたい。…なんで、辛い思い出が多いけど帰る。


「無理ですわ。」

「・・・」

「なんで。」

「無理だからですわよ。」

帰りたいのに。

「でも、ジャスミンで、この子に会ったことがあったら帰っていいですわよ。」

その子はアラマンサスだった。

会ったことあったよ。

どこであったのかわからないけど。


「アラマンサスさん。でいいの。」

「アラマンサス様ですわ。さようならですわ。サキお姉様。」


絶望世界。アノメデス星でがんばってくださいですわ。サキお姉様。


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