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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
 第一章 サキ様 3節 懐中時計を求めて…。【ジャスミン】
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第33話 舞踊ったサキと舞王様

ここから

展開が変わります。


目が覚めると自分の部屋にいた。

「えっ!なんで。」

「サキ様起きたのですね。」

ベットの隣で座って心配していたけど眠っちゃったみたいねアサナ。

「ここがどこだかわかりますか。サキ様。」

「えっ……自分の部屋じゃないの。キラリ城の。」

「違います。ここは舞王様の城ガランニアス城の一室です。サキお嬢様。」

部屋の扉が開いてイリスが言った。

扉の近くの壁に隠れてチラチラこっちを見たり、イリスを羨ましそうに見たりしてる。

「えっと、イリス。女の子の部屋なんだからノックしないとダメだよ。あっ、ごめんなさい。サキ様。」

・・・隠れてる方がイリスだと思ったけどそうみたいね。

「ぜんぜんいいですよ。ネージェ様がそんなこと言うんだと思って笑っただけですから心の中で……。」

えっ、笑ってなかったのに。

ネージェ様に向かってイリスって言うイリスが面白いとは思って笑ってたかもしれないけど。

「あら、そうなの。サキ様。」


「サキ。ここは私がなんとかしますので早くいってください!」


行ってくださいってどこに行くのアサナ。

呼び捨てしたってことは死ぬかもしれないってことだけど、どこに行けばいいの。


「早く行ってください!」

「でもどこに。」

「早く行けっていってんでしょ!逃げるのよ!」

「うん、頑張って。アサナ。」

ありがとうサキ様。頑張ってみます。


うーんでもどうするんだろう。

「えーと、アサナ。どうやって逃げるの。逃げ道は一個しかないよ。その扉の一個しか。」

「あ!」

バーーッン

「あ!大丈夫だった。じゃあ…。」


「キャーーー!」

「サキ様も頑張ってください。」

「うん、やってみる。」

高い高い高い。なんでこんなに高いのよ。雲が手の届くぐらいの高さから降りなくちゃいけないなんて、無理無理無理無理、ヤダヤダけどやらないと……後ろを向く。

アサナは舞王様にやられてもうボロボロ。立って居続けるにも剣を使わないと立ってられないみたい。

この短時間でアサナがここまでやられたのならなら逃げたって変わらない。

もしかしたらここを飛び降りてる途中で殺されるかも知れない。

・・・

そういえばここって舞王様の城って言ってたけどなんでだろう。ドラゴンさんに…あ!

「ドラゴンさーん!」

大声で叫ぶたぶん来ないと思うけど……。


「なに言ってるのよ。早く行け!サキ!」

えっと、布団を取って飛ぶ。

「キャー!」


「降りれた。良かった。」

安心していると20メートル前から見知った顔が歩いて近づいてきた。

「サキさん。アサナ様はどこに。」

「あなたに教えないカミール。」

「サキさん。アサナ様は危機なんだろ。ならさっさと言えよ。」

「うるさい。舞王って言うのは舞王と言う存在が多すぎて踊らされてるのを知らないでいるからそういう名前なんでしょ。カミール。」

「そうだぜ。サキさん。俺が舞王の一人ってよくわかったな。」


知らないよ。あんたじゃなくてあんたに命令を出したお父様だと思ったのに……。

『今わかったの。サキ様。そうよ、あなたの思った通り。』


「アサナに逃げろって言われたから全力で逃げる。」

『そのアサナをあそこまで傷つけたのはあなたよなにを言ってるのよ。』

「うるさい。うるさい。うるさああい。」




バーン!

撃たれたみたい。


「ごめんなさいね。サキ様。サキ様の影におかしなものが見えたから撃ちました。すみません。」

「ありがとう。アキリンさん。」

「バレちゃったかーー。」

そりゃバレますよ。その服着てればわかります。葉っぱばっかり描いてある服を着ているのはアキリンさんだけだからね。

「キラリ城の話詳しく聞いた。」

「ううん聞いてないよ。」

キラリ城の話は女王になってくださいって騎士風の国王に言われて女王になったら結婚しろ!って近衛兵が言ってきてなんかも頭もチカチカするからってことでキラリ城でいいかーー。ってことでキラリ城にしたしかなりそうにないし。


「あれはね、いろいろ詰め込むわ、色は変えるわで目がチカチカするからキラリ城ってことにしたの。」

「そうなんだ。アキリンさん。」

「あっ。」

「どうかした。」

「ううん、なんでもない。」

「そう。」

口聞かないって思ってたのに。殺した人と話すなんてどうかしてるよ。はぁ。

そういえばなんでアキリンさんが葉っぱばっかりの服着てるなんて知ってたのかな。




「サキ様。危ない。」

えっ。

グサッっと胴体を影にトゲが生えて刺した。


アーネに。

「アーネ。なんであなたが……。」

「あのこんな時になんなのですがサキ様。」

「なに。アーネ。」

「・・・してください。」

「本気。」

「はい。お願いします。」

「わかった。気が乗らないけど。」

「ありがとうございます。サキ様。」

アーネの感謝を聞いて気が乗らないし怖いけどにアーネに近く。

はぁとため息をついた。本当にするのって目をしたあとで。

アーネは大きく二回頷いた。

キスをした。

すると影はアーネの体に入っていった。


「お前に聞く。サキ。お前は。」

「なに。」

「バカか。」

「なんでそうなるの。どう考えたって違うでしょ。」

「なにを言っている。お前に言っている理由はお前がバカだと思うからだぞ。」

「なんでそうなるかいいないさいよ。」

「そうだったな。なぜ懐中時計を集めていた。」

「帰るため。」

「そのためにすることは。」

「舞王を殺す。」

「その通りだ。さぁどこに行くかだがここだ。」

「ここ。本当に。」

「なんだ信じられんのか。」

うん、信じられない。ここ……キラリ城って書いてあるんだもん。そもそも殺そうとしたものを信じられるわけないじゃん。

アーネごめんなさい。

「どこにあるの。」

「これをやる。」

「えーーと、ウサギさん。これがなに。」

「頑張りたまえ。こんなところで貴様を消すのも良かったが邪魔が入ったのでな。」

こいつサキを消そうと意識するだけで消すための術を自分の力に変える術を作るか。面白いが。




ウサギは懐中時計を持ってるから月ウサギ。

懐中時計。キラリ城。うーん。まずはキラリ城に戻らないと。


キラリ城、書かれてある紙。キラリ城に行って舞王を倒す。そのためにはどうすればいいのかな。

う~ん、お父様に会って聞いてみるか、月ウサギに聞くか、ですよね。うーん。懐中時計について考えることにしよう。

紫花園と焔の雲、黒猫の目玉と宝箱の五つはわからないけどその内の二つはわかるかもで焔の雲と宝箱で焔の雲はこの月ウサギ。

宝箱はひとつはドラゴンさんが持っててもうひとつは舞王様のネージェ様。

黒猫の目玉はネージェ様。

紫花園はここ、キラリ城。


う~ん。ドラゴンさんはここにはこない。じゃなくて影がドラゴンさん。それは違う……う~ん……ネージェ様もどこにいるかよくわからない。ってことはキラリ城で紫花園を徹底的に探せばわかるものがある……はず。

紫花園。お父様に聞いてみよう。


でも、キラリ城に戻るにはどう行くんだろう。

行き方、誰にも教えてもらえないから行き方わからないよ。



「どうしました。」

そんなことを考えて城から出て歩いていると声をかけて来た人がいた。


えっと…誰、ですか。あなたは。でもキラリ城にどう行くか聞かないとね。

「キラリ城にどうやって行くのですか。」

「キラリ城ですか。えっと、この先に市場があるのでそこで聞いてみてください。」

「はい。教えてくれてありがとう。」

市場に行くと行き方わかるって言われたけど市場がどこにあるのかがわからないよ。

「心が晴れるってこういうことを言うんですね。」

「そうですか。その市場ってどこですか。」

「あ、ごめんなさいね。市場は街道を真っ直ぐ行くと門があってそこを通って右に曲がった向こうです。」


「連れていってもらえません。」

馬車に戻っていく声をかけてくれた彼女に聞いてみた。

「そうですね。どうぞ荷物が多いのですがどうぞ。」

「荷物ってなんなの。」

多いって言ってたけどシングルベットぐらいの木箱一個しかないよ。多いっていうより大きいだと思うんだけど……。

「この木箱なにが入ってるんですか。」

「その中には……開けばわかるよ。」

なにも入ってないよ。って言おうとして悲しそうな顔になった。どうしてだろう。開けていいか聞いてみよう。

「開いていいんですか。」

「いいよ。」

木箱を開く。

木箱を開けるとリュックサック二つ分の木箱が三箱入っていた。木箱の中に木箱が入っていた。

「この木箱も開けていいの。」

「いいよ。」

なにが入っているのかな。

木箱を開けようとするが開かなかった。

「開けていいって言ったのに。」

「開けていいって言ったけどごめんなさいね。きが変わった。」

木箱を開けていいって言ったけどいいのは最初だけってこと。

ロートジアスと木箱に書かれていた。

「千年・・・・・・・・・、あなたは……。」

「どうしました。」

「なんでもないです。」

「そう。」

「行きましょうか。」

「お願いします。」



ビューーーン!



「あのこれ馬車ですか。」

「馬車ですよ。馬もいますよね。」

うん。馬もいる。けど、景色がまったく楽しめない馬車ってもう馬車じゃない。

「この馬車って普通なの。」

「そうですよ。」

そうなんだ。普通の馬はウサギと同じくらいの時速70キロなのにこの馬は時速100キロぐらい速いよ。


「着きましたよ。」

「疲れた。」

「ははは、まぁこの馬車を初めて乗った人は酔って疲れるのが普通ですね。」

「ありがとうございました。」

「いえいえ、市場はこの先はそこを右に曲がった向こう側です。」

「そうなんだ。またね。えっと。」

「インティよ。さようなら。」

「えっと…。」

「名乗らなくていいわよ。さようなら。」

なんで、名乗らなくていいって……。

それも気になるけど、今はキラリ城に行きたいから行こう。えっと、門は通ったからここを右に曲がった向こう側。向こう側ってどういうことだろう。向こう側に行ったとして、どうするのだろう。


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