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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
 第一章 サキ様 3節 懐中時計を求めて…。【ジャスミン】
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第29話 題名【時すでに遅し】


「ねぇ、アサナ。」

「なんですか。サキ様。」

「催眠術にかかってたんじゃないの。」

「それでしたら、えーと…。」

「ミホです。」

「ミホさんに聞いてください。サキ様。」

「ねぇ、ミホちゃん。ミホちゃんって呼んでもいい。」

「ミホちゃんですか、いいですね。どんどん言ってください。サキ様。」

「そう。なら、ミホちゃん。アーネとアサナが催眠術にかかってたんですよね。」

「そうよ。」

「なんで解けたんですか。」

「解けたっていうよりかかってないが正しいかな。」

「どういうこと。」

「二人が幻影を見てたのは確かだけどそれはずっと見えるものだから。例えば・・・。」

「あーそういうこと。この芋虫は幻影ってこと。」

「あ、それ本物。」

「・・・、これは。」

「それが幻影。」

「そうなんだ。これなに。」

「それは・・・植物と動物の混合動物のコイチョウだよ。」

「へー。そうなんだ。」

ちょっちょっとサキ様!いま変なこと言われてあれーって顔して怖くなって話変えましたけどそれをきいてください。


「もう飽きました。サキ様。」

「うん。幻影ってきいたときから。」

「そうですか。」

「早く本、観に行きたい!」

「サキ様、まだどこにあるかわかってませんか。」

「あっそうだね。だからどこにあるか教えてミホちゃん。」

「はい、わかりました。」

まだ、アーネ帰ってこないな。




「ここ。」

「はい、ここです。」

廊下を真っ直ぐいって、階段下がってすぐの扉っておかしすぎてなにって思うよ。


どうぞ。早く入ってくださいって言われても…アーネがあれじゃあね。

「アサナ。早く!」

「アーネはいいの。」

「それでミホさんどこにあるんですか。」

「ここです。」

扉開けて右ってどういうこと。

こんなの見つかるわけないじゃん。あのバカドラゴンあとでもう一回痛めつける!


「これです。」

「これ、刻印ないよ。」

「えっ!……サキ様本当ですか。」

「うん。」

なんで、ミホちゃん。刻印ないのお薦めしたんだろう。これおかしい。・・・

あ!

名前しか言ってないからだ!

でもう~んって思うよ。ミホちゃん。


「ねぇ、ミホちゃん。刻印入ったのない。」

「あるよ。」

「どこにあるの。」

「フルミリアって書いてあるところにあるよ。」

「フルミリアってなに。」

「なんだろうね。舞王様が考えたからね。」


フルミリアって変な名前。そんなこと考える前に本の中身見ーよおっと。

えーと、・・・。


「サキ様は刻印が入っている本を探すきないですね。」

「ないみたいです。アサナ様。」

「そうみたいよ。」

「探さないとね。」

「そうですか。」

でも、こんな書庫から刻印が入った解きすでに遅しって本探すのよね。無理よ。サキ様探さなくて正解だよ。


・・・


「ないなー。」

「ないねー。」

「なんで、ミホさんは探さないんですか。」

ミホさんはサキ様に指をさして、えっだってそこにありますから。と言った。

「えっ!」

「なんのようですか。」

「えっっ!ってことはサキ様が持ってるの本物!ええーー!」

サキさんが持ってるの本物だったんだ。へー。


「なんてかいてあるんですか。サキ様。」

「・・・。」


「サキ様、聞いてないみたい。」

「そうみたいですね。」


「いつ終わると思いますか。」

「観終わるのでしょ。ないよ。」

「見終わるがないってどういうことですか。」

「子供が遊んでててなかなか終わらないでしょ。」

「そういう子もいますけどサキさんだよ。」

「そうよ、サキ様よ。サキ様は取り憑かれたように一個のことに夢中になるのよ。夢中になったサキ様はすごいのよ。」

「サキさんすごいってことはわかったけど食事や風呂とかってどうやってたんですか。」

「取り上げてたのよ・・・今は無理よ。」

「なんで。」

「なんでって簡単よ。取り上げてもすぐに取り返されるのは目に見えてるから…。」


いつもすぐ取り上げて取り返されるってのを八回やって、それでも飽きずにやって十回やってもまだあきないから本を渡したらなんとかなったけど、その本を渡してるし本の内容を全部覚えるならサキ様の方が早いからね。

でもよねー。本読みなら早いのはサキ様だからね。




「サキ様、サキ様、サキ様!サキ様!」

「・・・。」


「サキよ。読み終わったかい。感想を教えてほしいのだけど。」

「もうちょっと。」

「そうですかい。」


「どうしますか、アサナ様。」

「よく、サキ様が聞いてくれるね。カミール。」

「風呂に入ってたときに感想どうって聞いたときに、聞いたらね。これ好きな本なのって返してくれたことがあってそれ以来ちょっとかわったふうに聞いたら返してくれるんだ。ちょっと変わった風にすればな。」

「最初に聞いたのも男の声。」

「そうだよ。」


ふ~ん。

「帰ってくれる。」

「なんでですか。」

「だって一回帰ったでしょ。」

「いつ帰ったって言うんですか。」

「昨日より前。何日か。」

「見ててくれたんですね。」

「違くわないってことよね。」

「そうですよ。」


サキ様、まだまだこちら側には来てくれなさそうなのよね。アーネもだけど…。






「終わったーー。こういう意味だっったんだ。うんうん。」

「終わったんですね。サキ様。」

「おわりましたか。サキさん。」

「うん、終わったよ。」


「えっとね、ねぇアーネ。目を瞑って胸叩いてみて、そうすればこっち側にこれると思うよ。」

「・・・。目を瞑って、……胸を叩く!・・・ゲホゲホ。」

叩きすぎたみたい。

「あのサキ様、アサナお姉様。ここはどこですか。」


「「えええーーーー!!」」


「すごいです。サキさん。」

「サキ様、なんの話してたのですか。」

「本探しの話。……は終わって、本の中身の話。」

「本どうでしたか。面白かったですか。」

「面白くはあったかも、だって、おじさんが18才の少女になりたいですって祈ったら叶ったって話と戦争をやめてくださいって少女の願いを叶えたって話だから。」

「へー、そうな話なの少し読んでみたいな。その懐中時計の本。」

「いいですよ。どう……ぞ…。」

えっ、なんで懐中時計ってわかるの。


「すごいですね。サキ様。」

「うん、すごすぎて倒れそうなくらいだよ。」

「それくらい睨んでるね。」

「睨むっていうより狙ってる目ね。」

「あっそうでした。」

「えーと…。」


「次はアーネさんですか。」

「本当にね。」


「あのアサナお姉様。そんなこそこそすると…いえ、なんでもないです。 」

「教えてよ。」

「なんなのか聞きたいです。」

「いやよ。」

「・・・。」


「これなんだかわかる。」

手でAとポーズするアーネ。

「なんですか。そのポーズ、アーネ。」

「それなんですか。サキ様。」

「読めばわかるよ。疲れるときがあるけど…。」

「疲れるときってなんですか。サキ様。」

「そんなに分厚いんだよ。」

「数百ページはありそうですからね。」

「うん、それくらいあると勘違いするほど、読むのに大変なの。」

「本当は何ページあるの。」

「わからない。」

「わからないってなんページあるかなんてすぐにわかるでしょ。」

「うん、そう思うでしょ。でもね、章ごとにページ数が書いてあるからわからないの。」

「そういうこと。」


まだなにか言わないといけないことあるませんかサキ様。


「サキ様、帰れそう。」

「無理。」

「なんで。」

「簡単。」

「懐中時計だけあっても意味がない。」

「あとなにがいるんですか。サキ様。」

「剣にドラゴン、陣、あと焔の雲。この4つ。」

あと、舞王さんの血が必要。

「そんなにいるものがあるんですか。」

「うん、そうみたい。ねぇ、ミホちゃん。」

「なぜ話を私にふったのですかサキ様。」

それは…、

「この本見本だよね、本物はどこにあるの。ミホちゃん。フルメリアって所にも懐中時計の本物の本はないよ。」

「はい、サキ様。ここには懐中時計についての本はありません。」

解きすでに遅しという本なら見本と本物の両方あります。


「ならどこにあるの。」

「先程アーネがしていたポーズはアディギヌス山っていう山付近のソフィプラという街のお祈りの方法。」

「それがどうしたの。」

「覚えておいて、ソフィプラでの挨拶でもあるから。懐中時計の本はヨウランって建物にあるから覚えておいてね。サキ様。」


「うん、覚えておく。あなたは敵だって。」

「えっ!なに言ってるんですかサキ様!私は味方です。」

「それはないよ。ミホちゃん。あなたは敵でしょ。懐中時計に描かれた妖精さん。」

「そういうことね。ならそうよ。私は妖精のミホちゃんそれがどう敵ということになるのかな。サキ様。」

「ちょっとつまんなかったからと言ってみたかっただけだよ。」

「そういう意地悪はやめてサキ様。」

「そうですよ。サキ様。私たちまで疲れますから。」

「ふーんわかった。」

「それで、焔の雲の懐中時計はどこにあるのかわかるのか。」

「なに仕切ってんのカミールのくせに。」

「そうですよ。カミール。」


「ねぇ、ミホちゃん。ソフィプラに行ったことなんであるの。あそこはアノメデス星にある街のひとつだよ。」

「ここにもあるからだよ。ソフィプラは。」

「ねぇ、アーネ。ソフィプラとアディギヌスって知ってる。」

「えっとどこにあるのかまったくわかりません。サキ様。」

「だそうだけど、本当にあるのこのジャスミンにソフィプラとアディギヌスってところ。」




ないよ~~。ジャスミンに~~ソフィプラとアディギヌスってところ~~。あとーー実歩なんて名前の娘はそこにはいないからね~~。あと~~アサナはソフィプラとアディギヌスって名前聞いたこと~~あったことに~~不思議に思いなさ~~い。わかったアサナ。


「えっ!」


ちょっと~~アサナ。


ちょっとアサナじゃないですよ。最近はこっちの好き勝手にしてたじゃないですか。頭に直接話すしか方法ないのはわかりますけどね、疲れるってこと考えてほしいですよ。


いやよ~~。っていうかね~~無理なのよ~~。それほどね~~早くしてほしいんだよね~~。こっちだってちょっと退屈すぎるのよ~~。あとサキさんがいないと私の気力も上がらないわけね~~。

だから早く舞王様に頼んでこっちに帰らしてもらって~~。


舞王様はなにも知りませんでしたよ。

アキリンさん。


あけましておめでとうございます。2020年です。

29話読んでくれてありがとうございます。

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