第25話 水晶の涙
「誰だ!貴様は!」
「何を言っておる。ワシじゃぞ。」
「す…すいません!主様。」
「謝らんでよい。ヌシには助けられてばかりじゃからの。ホホホ。どうじゃうまいかこの店の料理は。」
「はい、美味しいです。主様。」
「そうかそうか。うまいか。よかったわい。」
「して、まだ捕まらんのか。」
「はい、まだ捕まえておりません。しかし、サキの仲間の1人の女が罠にはまったようですのでその女を操れば容易です。」
「うむ、よろしく頼むぞ。エピプラムよ。」
「はい!主様の命令であるならばいかなることでも。」
「そうなのか。なら、エピプラムよ、死してみよ。」
「本当によろしいのですか。」
「いや、やはりやめておこう。いい駒が揃っておるのにみすみす捨てるなどどうかしておるからの。」
「そうですか。」
よかった。死にたくないから本当によかった。
『話いいかしら。』
と女が声をかけてきた。
「なんの話だ。」
『サキという者の話なのですが。』
「わかった!聞こう。」
『なら、夢を見てはくださいませんか。』
「なぜだ。」
『あなたが殺されないためです。』
「わかった。寝るから少々待ってくれ。」
『いいわよ。』
眠り薬眠り薬眠り薬。
ない。机の上から二番目の引き出しにあったはずなのに。
どこだどこだ。
あった!
四角い箱の中に二つあった。
あったはいいが空だ。。もう一つは入ってるな。
これを飲んでっと。
眠ったみたいね。
まさか本物は国王の一団の方でこっちは罠だったとはね。
[一団が消えて罠だってわかって、ちょっと驚いたよ。
その後は冷静に罠の中を見渡してすべて破壊すればいいからね。
ただ炎の特級魔法で燃やしてみたら灰しか残ってないはずなのに灰すら残ってなかったからね。調べてみたら、その空間じたい罠だった。
その空間じたいが罠だったとは思わなかったよ。
これを作った人はすごいなと思ってちょっと探って見ようと思った。
空間内を歩いているとおかしな水晶を見つけてそれを使って相手を拝もうと思ったら心の中が見えるなんてことになってた。
よーく水晶を見ると宝玉の涙と言われるものだった。]
「終わった?」
「終わったわよ。お姉様。」
「なら、よかった。」
「どうかしました。」
「いやちょっと思ったことがあってね。」
「思ったことって。」
「ちょっと意地悪しない。」
「どうやって。」
「水晶使って心に語りかけるってできる。」
「う~~んできるかもでいいならやってみる。」
「なら私にできる。」
「持ってこれないから少し時間かかるけどいい。」
「いいよ。おねがい。」
またあれか。
はぁ、やってみるだけやってみよう。
水晶にアサナお姉様を探すように頼む。
わからないよ。
う~~ん。
この緑の塗りつぶされてる丸がある。なんだろう。
水晶を私に向かうように上や下に回していくとその緑の丸はアサナお姉様だとわかった。
水晶を右から左に回すと会心剣をもらうまでの映像が流れた。
逆の左から右に回すとなにもおきない。
「う~ん無理か。」
「えっ!アーネ。…すごいじゃない!」
「え!」
「なに驚いてるのよ。成功よ!」
「そうね。」
成功したわよ、うん、でもこんなたまたま成功するとは思わなかった。できるかもってことは噂で聞いてたけど…。
「今そっちいくね。」
「持ってこれる。」
「うん、できるよ。でも、誰だかわからないとダメだと思うよ。」
「それもそうよね。」
「どうやって見つけよう。」「あいつらならわかるだろうからそいつらから聞けば良いか。」
「なんでお姉様の声が・・・。」
「それは聞こえるわよ。まだ、切ってないじゃないのよ。」
「そうですね。」
「持っていきますね。」
「持ってきてもらったはいいけどこれ切れるの。」
「回ってるので止まらせるとこの通り止まりますわよ。お姉様。」
「そう、みたいね。」
まずは、あの隊長みたいな人連れてくればわかるかな。
「どうやって見つけるかわかる。」
「想像できて名前がわかればいいと思います。」
「なら簡単ね。」
簡単ですか。
えっとー、どっちが隊長だったかな。
「どうかしました。お姉様。」
「隊長クラスって誰だかわかる。」
えっとお姉様の記憶を見たときに見たと思いますがどれでしたか忘れましたよ。
「確かレインさんでしたよね。」
「そうそう、でもどういう姿だったか覚えてないのよね。」
かわいそうですよ。
それ、お姉様。あとでディナーでもと言ってましたよ。
「もう一回見ればわかる。アーネ。」
「わかるますよ。」
「なら、お願い。」
わかりました。いきますよ。
えいっ!う~んこの女の人ってことはその銀色の・・・。
「お姉様、わかってましたよね。」
「えっ!なに言ってるのわかるわけないじゃあない。」
「前にいる女性です。」
「あ!この人。なら、この人がレインだからよろしくって……私を見るんじゃなくてレインを見た方が早かったよね。」
「あっ!そう言われるとそうですね。お姉様。」
すーーはーーと深呼吸をする。
そして、空気を大量に吸ってと。
「バカか貴様ーーーーー!」
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あとはお姉様に任せよう。
「大丈夫。アーネ。」
「疲れましたから寝ますね。」
「え!なんで。」
「疲れまてるのですから休ませましょう。サキ様。」
「うん、わかった。けど、水晶見つけにいかないとじゃないの。」
「水晶ならもう見つけました。」
「そうなの。」
「はい。」
「あ、あの、お嬢様。」
「なにアーネ。」
「あの、仕返ししたいのですよね。」
「したいわね。面白そうじゃない。」
「お姉様に任せたほうが仕返しになると思いますので任せたいのですがよろしいですか。」
「いいわよ。」
「確か…左回りだとに記憶が右回りだと相手の心に話しかけます。」
「疲れるところごめんさいね、アーネ。」
「いいんですよ。」
「なら、よかった。」
「がんばってください…。」
寝たみたいね。
「サキ様!どうです。一緒に楽しいことしませんか。」
なにかヤバいものをやってる人が誘ってるふうですよ。アサナ。
「どういうのですか。」
「ある人を夢と思わせて子供や老人にしたりする遊びです。」
「どこが楽しそうなの。」
「楽しいと思いますよ。」
あれ、楽しいのかな。
・・・。
やってみればわかるからいいかな。
「やってみよう。」
「やって…みよ…う。」
えっと、こっち側に回す…と。
「なにしてるの」
「ん。ああ、遊び相手を探してるの。」
「そうなんだ。」
「・・・。」
「まだー。」
「いたいた。」
「いたのはいいけどなにするの。」
「国王をこらしめようと思ってね。」
「なんで。」
「それはその他人が怖がってたりするのって楽しいでしょ。そういうこと。」
「そうなんだ。」
「どうやって怖がらせるの。」
「大量の倒れた人がいて幽霊がお前のせいだ。って言ってきたら怖い。」
「微妙。」
「だよねー。」
「まだなんかあるの。」
「ないからアイディアほしいなって。」
「しかも、それを越えるでしょ。」
「そうよ。」
「う~ん。」
アイディアね~。
「えっと、まず針みたいに尖った自分の身長ぐらいのものが自分の周りに生えてきて一周したぐらいに3メートルぐらいの岩かはないから石が転がってくるっていうのはどう。」
「う~ん。やってみよう。」
「いくよ。」
「うん。」
「これを斜めにして。そ~れ。」
「これでなにか変わるの。」
「こんなふうになるみたい。」
えっと、知らない人が空間に閉じ込められちゃった。
「これでどうするの。」
「このままやることを想像して作っていけばいいんだよ。サキ様。」
「そうなんだ。」
想像…想像…こうかな。
「えいっ!」
すると針みたいに尖ったものが閉じ込められた人に迫っていく。
ゴゴゴ
って音をたてながら閉じ込められた人に迫る。
そして、だんだん、尖ったなにかと石に追い詰められて最後のは…。
石が針みたいに尖ったものに刺さって終わり。
「ちょっとサキ様!これじゃあ 、大量に倒れた人ができないよ。」
「そーお、こっちの方が効果が強くなるんじゃないかなって思ったんだけど・・・。」
「それもそうね。」
以外とサキ様も楽しいんでるんだ。
そういえばクラノスのときも楽しそうに一緒にやってたな~。
「次に行きますか。」
「やっちゃって。」
「ではレッツ雄叫び~~!」
雄叫びというより断末魔じゃ…なんでもいいか。
「あ!悲鳴だった。まぁいいよね。」
「どっちでもいいと思いますよ。サキ様。」
「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
いやだ!来るな。来るな。来るなーー!」
ブンッ!
はぁはぁ大丈夫だった。
はぁはぁ。
「下手ね。」「最悪です。」
「まだ、クラノスの方がいいわ。」
「本当ですね。」
「どうします。サキ様。」
「こんなつまらない人。」
「違う人に変えたい。」
「それもいいですけど、それだけはやめましょう。ただこの人がつまらないだけですから。」
「う~ん。こんなのどう・・・・・・。」
「う~ん。いいと思いますよ。サキ様。」
「レッツ雄叫び~~!「レッツ悲鳴~~!」
「雄叫びの方がいいね。」
「そうですよね。」
「どうなんかへんなこと言ってる。」
「ギャーしか言ってない。ママ~~とか言わないかな。」
「言いそうな人なのに全く言いそうにないですよ。」
「そうだよね。」
「もうやめよっか。」
「うん。やめます。」
「え!やめちゃうのですか。」
「つまんないんだもん。」
「サキ様。その人の普通のときを見たあとにもう一度やってみてはどうですか。」
「いや~~。もうこれ以上のアイディアないから~~。」
「そ…そうですか。なら…仕方ない…ですね。」
それでいいの。って顔しないでよ。私も乗らないからもう終わりにするわよ。
やりたいなら推薦したあんたがアイディア出してやんなさいよ。
「もう少しやって欲しいならアーネがアイディア出して見てよ。」
「私がですか。」
「そう。」
「う~ん。」
サキ様とアサナお姉様のアイディアを越えるものを考えないと。
う~ん・・・。