第24話 うるさくて寝れない
「以外ね。」「意外です。」
「アーネさんがああなるなんて。ハハハハハ!」
「面白いですね。サキ様。」
「え!う…うん、そ…ハハハハハ…そうね。」
ドラゴンとアーネとカミールが遊んでる。
どう見ても逃げてるだけにも見える光景だけどアーネとカミールが全力疾走だけどドラゴンさんはガハハと笑いながらたまに止まってるから遊んでるようにしか見えない。
「楽しそうですわね!二人とも~ー!!」
アーネが迫ってくるドラゴンの恐怖をサキとアサナの怒りが勝ってそう言った。
「どうします。サキ様。」
「次に行きましょうアサナ。」
「そうですか。」
早く舞王さんとチェスをしたいのー。
「一人で次の所に行ってください。」
「え!」
なんで。いつもなら…って思うけどここはいつもじゃない。でも……。
「私はここであの三人を見てますので。」
地面に座って言うアサナ。
「その方が面白いね。アサナがそうするならそうする。」
私はその隣に座る。
「なら、良かった。あのドラゴン懐中時計一つ持ってますから。」
「そうなの。知らなかったな。そういえば誰が連れてきてくれたの。」
「私…よ。」
「ありがとうね。アサナ。」
「終ったみたいだから逃げます。」
「逃げましょうサキ様。」
「逃げられるわけないでしょ。」
立ち上がろうとしたときにそう言ってアーネが仁王立ちしてそう言った。
恐怖と言う風がサーッと流れ込んできた。
立ち上がって後ろに一歩進む。
「聞こえなかったみたいですね。」
と言うアーネにビクッっと肩をあげる。
後ろを見ると笑顔をニッコリと優しく微笑んだ。
重いなにかが前に立った。
ギギギ
と音がなるほどロボットのように首を前に向く。
ドラゴンさんは前足をあげて涎を垂らした。
恐怖で青くなるのを越えて白くなった気がするほど怖かった。アーネとカミールがあそこまで怖がっていたのがわかった気がするとは全く言えなかった。
三時間もドラゴンから逃げるほどだとは思わないから。見つけたの私だし。って思うより逃げようかなどうしよう。
「逃げないのサキ様。」
「動けるアサナ。」
「首は動くことはできるのですが足が全く動きかないよ。どうすればいいかな。」
「待ってればいい。アーネさんも殺そうとするだけでいいと思うだろうから。」
「そうよね。」
ドラゴンさんは前足を横に動かす。
あれっとアサナと思う。
ドラゴンさんは手のひらの方を見せると懐中時計があった。二つも。
「もらっていいの。」
「ああ、いいぜ。ガハハハ。」
「ありがと。」
懐中時計を受けとる。ポケットに入れようとするとなにか入っていた。
ドラゴンさんから受け取った懐中時計を持ち変えてポケットの中に手を突っ込む。
なにかがあるのでなにかを取り出す。
手を見ると懐中時計が入っていた。
「懐中時計が入ってた。3つも見つかるなんて思わなかった。アーネとカミールの二人に感謝。」
「それはよかったです。サキ様。」
「これで何個見つけたの。」
「5個です。サキ様。」
「あと5個。探してた物は見つからなかったけど3個も見つかってよかった。」
「そうですね。サキ様。」
「はい、よかったです。サキ様。」
「次はどこに行くの。」
「次も洞窟です。」
「歩くのやだな。」
「それも旅の一つですよ。サキ様。」
「わだじも疲れたから歩きたくない。」
「私も歩きたくありません。」
「だってよアサナ。」
「なら、休みましょう。」
「「「は~い。」」」
「みんな寝ちゃったみたい。」
「サキ様。」
頭を撫でながら別れを惜しむように言う。
「どうしたのよ。そんなしんみりして。」
「ちょっとね。あの人たちに帰ってもらおうと思って。」
「いいじゃないよ。いてもらえば。」
「いえ、国王の一団はいいのです。よくありませんが。」
「ならどこの…。」
「国王の一団から35度ほど角度を変えた所にいる集団です。」
「ああー。あれね。あれは、舞王さん討伐派の国の兵士ね。」
「そうですね。」
「どうしたのよ。熱でもあるんじゃないのよ。」
アーネに顔を近づける。
「う~ん熱はないわね。顔が赤いよ。」
「へ。顔…赤い。」
「冗談よ。」
「な~んだ。冗談か。」
「頑張って。私は国王様と話をしてくるよ。」
「わかったわ。お姉様。」
「頑張ってよ。」
「起きてるかな。」
起きてますよ。どう見ても。
「きたきた。弓隊構え。」
「放て!」
やっぱり、こうなるかもと思ったのよ。
木の棒を手に持って折る。
煙が上がって20階ぐらいの高さになると花火のように飛び散る。
「本当にこれ便利。不思議すぎだけど。」
本当に便利……。
止まるなんて……。
本当に…… 。
なんで止まるのかの理由はわからないけど。
鞘から外れてたらず~と持ってる者に煙みたいのがとり憑いてる。それが防護の役目もあるからどんなものでも守ってくれる。
例えばドラゴンの攻撃とか、弓矢による攻撃とかから守ってくれる。
本当に……便利な……物…なのだけどね……。
なんで………自分で作った剣がこうなったのか…本当に……気になるよ……怖くなるけどね。
そういえば弓隊が放った矢は8ミリ前で止まってる。
ギリギリ、ギッリギリ当たらなかった。当たっても痛くないけど。
どうしようかな。
縛るにしても縛るものないし、矢をどかすだけじゃもう一回射たれて意味ないし、う~ん。
考えるのもいいけど時間は、折ったあの木が燃え尽きるまでだから後そんなに時間……まだ半分にもいってない。
まずは矢をどかして考えよう。
射たれた矢を一ヶ所に集めて・・・、意味ないなら作ればいいのかも。服を使えばなんとかなるかもだけど人多くて無理よね。
まずは矢とか剣とか武器を取って全部どこに置こう。
でもな~。
時間が間に合わないかもだけどやってみよう。
武器を一個ずつ取っていく。
大きい木の枝で弓を構えてたこの人で最後だけど間に合いそうにないのよね。
「頼むよ。間に合ってよ。」
「当たっただろ!
・・・
当たって…ない。」
誰も状況が掴めずにいた。
「女が消えたぞ!」「どう言うことだ!」
「もういい!狙いはサキと言う女の子だ!あの女ではない。行くぞ!」
あっぶなかった~。あと一瞬遅かったら降りたところにいた男の目の前で立ってたところだった。
危ない危ない。
「狙いはやっぱりサキ様だったのね。」
「なら、全員死んでもらわないとね。」
「フッ!ハハハハハ!」
「女だ!女がいたぞ!」
「弓矢に細工してあるから射ちゃダメよ。」
「フッ!教えてくれるなんてバカなんじゃないか。」
ナイフを手に襲いかかろうとする敵さん。
「教えたわけないじゃないよ。これは殺し合いよ。」
「グハァ!なにしやがった。このくそ女。」
「簡単よ。あなたを呪ったの。そのための呪文があなたに言った台詞よ。」
「くっそ。」
バタンと崩れ倒れた。
言うこと言ったけど……………なかなか物事って上手くいかないものね。
「どうかしたか。」
「おかしいわね。なんで石がしゃべってるのかしら。」
「「えっ!」」
ここにいる8人に石になるように、剣を持った者は剣に弓矢持っていた者は矢にした。
けど、まだ100人も残ってるのだけどなんだろう。
「どうしたか。と聞いたのだが聞こえなかったのか。」
「くっ!」
「お前は気づくのが遅かった。それが敗けの理由だ。」
「ふーん。そうなの。石にそんなこと言われてもだけどね。」
「おい、レイン!これを治せ!」
「わかった。 」
「おお、ありがとうな。」
石を踏むイレンと呼ばれた女。
「何が治せよ!治せって言うほどあんたは偉くないでしょ!隊長は私よ。あなたは私にものを言える立場じゃないはずなのに……あんたが私より……いいえ、私の父より爵位が上なだけでしょ!このへっぴり腰の弱虫くそ野郎が!」
「こんな所で怒鳴るなんてよっぽどたまってたのね。」
アーネの方は大丈夫かな。って一応思っておこうなんたってお姉ちゃんなんだから。
「お姉様はうまくやってますのでしょうね。あれは尋常でなく、素晴らしい代物ですからね。」
あの剣は!
あの一団どうしましょうか。ってあれみんなどっか行っちゃた。
どういうこと。
やれ!
静かな空気に闇を包み込むようなくぐもった声。
蜂のような生き物が一斉にアーネへ向かって飛んでいく。
「どうだ。」
「罠にかかったので1人は確実に消していきますのでじきに舞王の友達という者の死体をお見せできましょう。」
「そうか、そうか。」
お褒めにあずかりありがとうございます。と感謝します。と感謝いたします。のどれがいいだろう。
「バカか貴様はーーーーー!!」
「サキを殺すだと、ふざけるな!生け捕りが条件だったはずだったのだぞ何をしておる貴様はこの国に…いやワシの目の前にいることすらもうおかしいことじゃさっさと消え失せよ。」
おかしい。依頼は生死を問わずサキという者を捕らえよだったはず、それがいまではこのような言動。どういうことだ。
「お前を極刑とする!」
「おい!執事よ!こやつは極刑だ!早くせよ!」
「おかしい。なぜこうなった。」
簡単なことよ。あなたは私に心を覗かれてるのよ。