第39話 裏切りと協力
ボケノメレルはキーパンにゾフィル達を吹っ飛ばしてよかったのか確認する。
「これでよかったのか。」
「パキッパッキ。」
不思議そうにキーパンを見たボケノメレルに感謝する。
「感謝されてもなにもしてない。ただキャンプを邪魔した彼らを対処しただけ。それに力を使えて安心したからキーパン君に感謝してる。なにかあったら呼んでほしい。」
ボケノメレルはキーパンが昔してくれたことに感謝しており、今回こそはキーパンを助けるためにコインを渡した。いつも受け取ってくれなかったキーパンだったが今回はコインをもらってくれてボケノメレルは感謝した。
「パキッパッキ。」
「ありがとうまたな、キーパン。」
「パキパキ。」
キーパンは別れるために手を振る。
しかし、ゾフィルやアルブト達を連れて船に行くには手が足りないためボケノメレルに頼むために手を引く。
「なにがあった。」
二人は声のした方を向く、そこには角のある青い鬼がいた。
彼はボケノメレルとキーパンが楽しそうなためなにも言わずに二人の邪魔をしないように立ち去る。
青鬼の元へキーパンがやって来た。
「パァキィパァキィ。」
「ちょっと力比べしただけだから彼らを家に帰すのを手伝ってくれ青鬼。」
遊んでたっていうのは無理があるからキーパン。
「わかった。」
頷いたが立ち去ろうとする青鬼。
キーパンは青鬼の手を引きゾフィルやアルブト達を指を指す。
「パキパキ。」
「わかった。」
青鬼がなにをどう思って帰ろうとしてるのかわからない、でもキーパンの頼みごとに素直に聞いてくれる。
その証拠に青鬼は船内にゾフィルやアルブト達を置いて行くを手伝ってくれた。ボケノメレルもキーパンも船内にゾフィル達を連れていく。
床にゾフィルやアルブト達を置いて置くキーパン達。
各部屋に入ってベットや布団に眠らせるより雑魚寝の方がいいとキーパンが判断したため。
「これで全員連れてこれたかキーパン。」
「全員連れて来たからもう戻るキーパン。」
ゾフィル達全員を船に連れて来たキーパン達三人。
ボケノメレルは感謝してるがあまり他の人とかかわりたくないと思っているためキャンプしていた川辺に戻ろうとする。
「パキパキ。」
「感謝してくれるのはうれしいけどキーパン、一人で大丈夫か。」
キーパンは嬉しそうに笑顔で、ボケノメレルも嬉しそうだったが心配が勝って心配してしまう。
「パキパキパキパキ。」
ボケノメレルが心配したがキーパンは一人で大丈夫だから心配しないでと言って一人になろうとする。
「そうか、一人でいいならいいけどじゃあまたキーパン。」
「パキパキパキパキ。」
「本当はなにがあった。キーパン、ボケノメレル。」
青鬼はこの星の治安を守る警察として暴力や悪事を許さない、使命のために二人に聞いたが何も答えは返ってこなかった。
「パキパキパキパキ。」
「さっきも言ったけどちょっと力比べしただけだから青鬼。」
「パキパキパキパキ。」
キーパンは大丈夫だからと言って一人になろうとしてゾフィル達の体調を確認するために船に残る。
ボケノメレルはキーパンが心配だったが他者とかかわりをもちたくないためキャンプに戻ることにする。
・・・
青鬼はキーパンとボケノメレルにもう一度なにがあったか確認するが答えは返ってこなかった。
そのため船に残るかボケノメレルを追うか船に残るか考えて、船に残った方がいいかもしれないがキーパンを拘束したら事が悪化して事態が大きくなるためボケノメレルを追うことにする青鬼。
ボケノメレルを尾行して川辺でキャンプをしていて許可を求める青鬼。
「ここに一緒にいていいか、ボケノメレル。」
「いいぞ。」
青鬼は許可してくれたのが信じられなかったが、ボケノメレルと青鬼はキャンプをする。
「もう一度聞くが最近来たアルブト達となにがあった。」
再度確認する青鬼。
「それが本題か青鬼。言った通り彼らと力比べをしただけだ、彼らがどれほどか確認するために、キーパンに頼まれて。」
彼らにキーパンは疑問があるらしい。
「わかった感謝するボケノメレル。」
事情を知れたために感謝した青鬼。
「これだけ言っておく、今回は少し違う気がする。それだけは覚えておいてくれ青鬼。」
「わかった。」
キャンプのための炎を二人は見る。
「キーパンの目的は知ってるかボケノメレル。」
キーパンは目的のために記憶を物にしまった。その目的がキーパンの生きる意味。
「あのコインはキーパンのためにある、だから渡した。」
「あのコインを渡してキーパンはどうなるボケノメレル。」
「青鬼お前ってカフィリアでの地位はどれくらい。」
「わからない、三位よりは下。」
下っ端ってことかそれとも幹部級か聞いてたけど三位より下なら幹部かは曖昧ってことか。つまり知らないのか。
「そうか、あのコインは一つの光を作るために存在する最上位のコイン。」
つまり俺の希望、それをもう一人の希望であるキーパンに渡した。
「光を作る最上位のコインって何言ってるボケノメレル。」
「キーパンはコインで太陽になれる。だからコインを渡した。」
最後にはそれが・・・になる。そのためにも・・・・・・。
「キーパンを信頼していることは理解できる。そしてボケノメレルの目的がキーパンを信頼することだということもわかった。キーパンの目的を知ってるか。」
「キーパンには目的があることは知ってる。」
星を破壊する目的があることは知ってる。
今もキャンプの炎は燃え続ける。
・・・
一方、キーパンが船を降りてセルクアのアジトへ向かうと小人に会った。
意味がない、意味がない。そう言って小人はキーパンに銃を向ける。
キーパンは銃を向けられたが小人が小さすぎてただ銃が落ちていただけだと思った。
小人はキーパンを殴りつける。
「意味がない最近来たアルブト達を倒してなにしてるキーパン。」
「パキパキパキパキ。」
突然どうしたと腹を抑えてキーパンは小人に聞く。
「意味がない、倒したら意味がない。それでは意味がない。キーパン。」
「パキ・・・パキパキ。」
「目的があったのに意味がない。」
彼らの船を利用して壁の穴を探す目的があったのに探せなくて意味がない。
「あの船を使って、それをできなくした君は用済み。バイバイキーパン。」
パーンと空気を斬る音が響く。
その音をボケノメレルと青鬼も聞いたが大丈夫だろうとキャンプの食事を楽しんでいた。
撃たれて動かないキーパンを背負ってセパレンのアジトへ向かう小人。アジトにはルプランがいた。
キーパンを背負った小人を見てルプランは黒石を使うと銃が砕けた。ルプランの石の力は武力を破壊する力だからだ。
「パパ・・・キ・・・パ・・・キ・・・。」
キーパンの言葉を聞いて小人はキーパンを上に投げる。
ルプランはキーパンを受け止めて床に寝かせる。
「キーパンが教えてくれた裏切りとはそういうことであってるか小人。」
「こんな所に居座っても意味がない、こんな監獄にずっといても意味がない。だから外へ行くのを待ってた。やっと外に出る時間が来たのに邪魔するな、あなたはただの臆病なだけなのに。」
そうか、監獄か。小人はそう思っていたのか。確かに臆病だったかもしれない。この籠の星を出たいと思うかもしれない。俺には無理だった。
「・・・お前はそんな風に思っていたのか。確かに臆病になっていたかもしれない。友達や家族が解決できたかもしれないのに消えてしまった。それをお前やキーパン、ここにいるアルブト達やお前が言った船で最近来たアルブト達、全員に向き合ってほしくないただそれだけだ。」
「それで閉じ込めておいていい言い訳にはならない。わかってるから、あなたはこのカントレス星から出る方法を知ってるのにそれを隠してる。それでは意味がない、教えてどうすればここを出れるか。そうすればあなたを許すから教えてルプラン。」
小人そんなことを聞くのか知ってるのではないのか。
「知ってるだろう、星の宝を見つければいい。」
「それがなにか教えてルプラン。」
「それは自分で探さないと意味がないぞ小人、お前と俺では生きてきた世界が違う。顔は同じかもしれないが。」
ルプランは笑った。
「交渉の余地はないみたい。バイバイルプラン。」
パーンと空気を斬る音がする。
ルプランは小人の手を見ると黒い石を持っていた。
これが小人の力かとわかりルプランも黒い石を持ち力を発揮する武器の解除。しかし意味がなく、彼は力なく倒れる。
「これでセパレンの派閥の力が二つ消えた。」
拍手する音が消えた後ガチャと扉が開く音が聞こえてそちらを見る。
地下組織フロックスの二人がそこにいた。ザムゴシドとレイスの二人がいた。
「これで理解できたか。」
「ああ、君には期待している。作戦を成功させてくれ頼む。」
握手を求めるザムゴシド、小人は手を握り握手する。
ザムゴシドは小人の外に出るという目的があることをあざ笑うように小人の手を自身に作り黒石をレイスからもらい受けて小人を攻撃する。
パーンと空気を斬る音が聞こえる小人は自身も使うがもう一人の地下組織のレイスの存在を忘れていた。
レイスの移動能力で小人は空気を斬るその攻撃に当たり、倒れ込む小人。
フロックスのザムゴシドとレイスの二人がセパレンにやって来た目的は箱を探すことだった。その箱がアジト内にあるか小人に確認したため箱を探す。
「どうだ見つかったかレイス。」
「見つからん。」
「箱がまだ見つかりません、ザムゴシドさん。」
「そうか、箱を探そう。」
ここに来たのは小人に箱の場所を聞くつもりだったと思い出したザムゴシド。小人に問い詰める。
「小人箱はどこにある!」
しかし小人は動けず答えない。
そのため、箱をセパレンのアジトの隅々まで探すフロックスの二人。
フロックスの二人は箱を見つけて帰って行った。




