第21話 アサナが二人!!
「・・・」
ゴトンッ
「痛っ!」
あれ、なんで私の部屋。死んだはずなのに。
コンコン
と扉が叩かれた音が聞こえた。
「サキ様、失礼します。」
「大丈夫ですか。大きな音が聞こえたのでかけつけました。」
「・・・、ベットから落ちただけだから、大丈夫。アサナの顔見たら元気出た。ありがとう。」
「なにをいってるのでしょうか。サキ様。」
アサナ。どうしたんんだろう。
「私はアサナではなく、アーネですよ。」
・・・嘘。
アサナにしか見えないのに、アサナに瓜二つ。なんで、ここは私の部屋。でもアサナはアサナじゃない。なら、ここはどこなの。
「ここはどこですか。アサ……アーネさん。」
「アーネでよろしいですわよ。サキさん。」
「アーネ、ここはどこですか。」
「ここはジャスミンです。」
「ジャスミン。」
「はい、サキさん。ジャスミンです。」
「舞王っている。」
「います。舞王でしたら存在します。」
「舞王を倒したいの。どうすればいい。」
「倒し方は………その………、十つの宝こと、十つのバネ状の線の中に人が書かれていて上が人の字が八に見える横の幅広の字、下は人の字の刻印が掘られている懐中時計を集めますそうすれば舞王を倒すことができると言われています。」
「懐中時計。十つの時計と言う宝を集めれば舞王を倒せるってこと。」
「そういうことです。サキさん。」
「どうかしましたか。」
「いえ、なんでもないです。」
アサナと話してるきがするから、真面目な話してても面白そうなこと話そうって思う方にはたらいちゃう。
「そうでしたか。」
「あの、アーネさん。
えっと、どこにあるかわかりますか。」
「なにがですか。」
「えっと、懐中時計です。」
「言い伝えでは、凍える森、極曲と言う国、焔の雲、黒い幽霊船、宝玉の涙、黒猫の目玉、月ウサギ、紫花園、宝箱と呼ばれる二つの10個です。サキさん」
「ここから近いのってどこなの。」
「極曲って言う国です。」
「なにを探せばいいかわかりますか。アーネさん。」
「はい、わかります。音が光と言うか情景と言うのでしょうか。そんな場所に会刃剣と言うものがあるそうです。会刃剣の刃部分にはまってあるそうです。」
「そうって言うのは。」
「噂ですから。」
「そうですか。」
「会心剣を取りに行きましょう。アサ………アーネ。」
うふふ。アサ……アーネが笑ったのが聞こえた気がした。
「ちょっとアーネ。ここはサキ様の部屋なのよ。いい加減出てきなさいよ。」
「わかりました。姉さん。」
「なら早く出なさいよ。」
言われるままにアーネは部屋を出ていった。
「妹が申し訳ありませんサキ様。」
扉から顔だけ出したのはアサナに似た人だった。
「えーーとアサナ。気にしてないから大丈夫です。」
「そうお、気にしてないなら大丈夫でしょ。妹となにを話してたのサキ様。」
「ベットから落ちて・・・。」
「怪我はしてますか。頭から落ちてはいませんか。ダイジョウブですか。」
「アサナ大丈夫だから、大丈夫だから。」
よかったー。サキ様無事で。緊張が抜けたようでよかった。
「えーーと、アサナ。落ちて聞いて。」
「ええ、聞くわよ。」
「ベットから落ちてアーネが心配で来てアーネに舞王をどうやって倒すか聞いて、教えてもらってここから近いのが極曲って言うのを聞きました。」
舞王を倒すなんて無茶です。今までだれも倒せなかったのよ。変こと考えないで。
アサナがどっと話してきて聞き疲れる。
「アサナ。アサナ!行きたいの!行かせて!」
「………わ……わかったわよ。」
「舞王退治に行きます。行ってきまーす。」
張り切っていったが鎧を来てないから意味ないと思い部屋を探し始める。
「サキ様。ここにはないですから部屋を荒らすのはやめてくだいよ。」
「やめた。」
部屋を見渡すと足の踏み場がないほどに散らかっていた。
いつもならゴミ一つない清潔な部屋なのにここまで汚くした自分を誉めたいほどに汚くなっていた。
だって、このあと片付けないといけないんだもん。いや!いや!こんな所きれいにしたくない!
キレイにするきがないからちょっと気になること聞こう。うん。
「アサナ。アサナだよね。」
「ええ、アサナよ。今までいたのは双子の妹のアーネよ。」
双子なんだ。あそこまで似てたらそうか。
「私から質問したいのよ。いいかしらサキ様。」
「なに。」
「サキ様は舞王のネージェ様とお友達ですよ。」
「友達!舞王と!」
「そうよ。舞王とお友達よ。」
「う……嘘ですよね、……そうですよね。……そうよって言ってください。」
「そうよ。舞王とお友達よ。」
ふふっ、サキ様かわいい。聞こえる声がうるさいからやめてほしいよ。
「大丈夫ですか。アサナ。」
「大丈夫よ。」
サキさん、お世辞って思って言ったらアサナがかわいそうって言うのはやめてよアキリンさん。
「疲れる。」
「え!」
「なんでもないよ、なんでもないよ。」
『ちょっとアサナ!』
『アキリンさん。聞こえないようにしないと声が漏れちゃうからやめてよ。』
『叫び声が。』
『驚きの声もですよ。』
『楽しいのね。アキリンさん。』
『楽しいよ~~。どうかした~~。』
『アサナ様がかわいそうに思うのね。』
『なんで~~。』
『それはずっと声が頭に直接聞こえてきたらアキリンさんはどう思うのね。』
『いや~~。疲れるから~~。』
『だから、やめてなのね。』
『わかった~~やめる~~。』
『じゃあ頑張って~~アサナ~~。』
ブチッザーザー
アキリンさんがじゃあ頑張って~~と言うと電源が切れた音がして、砂嵐の音が頭の入ってくる。しゃべられるより疲れる
この砂嵐もやめてアキリンさん。
『は~~い。』
残念そうですよ。止まって嬉しいですから、ありがとうございます。と思っておきますよ。
・・・
・・・
「どうかした、アサナ。」
「いえ、簡単に一つ目手に入りましたよ。よかったですね。サキ様。」
簡単すぎよ、お父様の時からずっと・・・
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「私も行きます。お父様。」
サキがこれだけ主張してくるなんてな。
その意気込みとアサナやアーネ、あと一人か五人いればよいか。
「護衛と一緒ならよいぞ!」
「本当!お父様!」
そんなキラキラした目を見てると不安になるぞ。サキよ。
「護衛なのだがこの中から選んでくれ。」
資料を置いて顔を上げると秘書以外誰もいなかった。早いな!
まぁよい。アサナの追っかけを強制的に連れていくようにとの書類に書きアサナの追っかけに渡せばよかろう。
「これをアサナの追っかけに渡してくれ。」
「はい、申せつかりました。国王様。」
「ああ、頼む。」
少し張り切りすぎるのが考えものだな。アサナの追っかけのように……。
「失礼します。国王様。」
扉を開けて出ていった。
本当に不意を突かれて扉から出ていくから本当に怖いよ。
大丈夫かな。闇討ちとかされないかな。怖いな~って思ったりして、どうせお飾りの私など誰も狙わんでしょう。
「ハハっハハハっハハ・・・。」
・・・
「あっがの、アサナ様。」
「わたじもつれていってくだざい。」
と書状を持って現れた私の追っかけ。
書状を見ると国王自らの字で連れていけと書かれていた。(そこまで直接的ではなかったけど…。)
「いいわよ。」
「アサナお姉様!」
「いいじゃない。あの子いい子よ。」
「サキ様は聞いてないね。」
「そうね。」
「それであなた。職業は。」
「剣士です。」
「なら剣を見せて。」
「はい!アサナ様に良く似て可愛らしい妹様!」
と言うと剣を取りだし私に渡した。
「・・・会心剣なんですけど…。」
「「ええええーーーー!!」」
「「ほんとうーだー!」」
「「懐中時計が持ち手の下についてる!(はまってる!)」」
「このはまってるのもらっていい。」
「はい、喜んで!アサナ様のおやくにたてるのならば是非ともお願いします!アサナ様のおやくにたてるのであるのであれば!」
「うん、もらうね。」
◇
「……………様。………サキ様。…サキ様!」
「ごめんなさい。アサナ。一つ目簡単過ぎて不安だったから。いろいろ思い出してて…。」
アサナがサキ様!と叫んだため慌ててそう言った。
「不安よね。」
「なに。」
「どうかしました。サキ様。」
心配性は治るかしらアサナ。
「アキリンさんの声が聞こえたのですがきのせいですね。」
はい、聞こえますよ。アキリンがずーーと話しかけてますからあ~~し~~て~~とかこうして~~とか。
「気のせいでないでしょうか。」
「そうですね。気のせいです。」
「それでアサナが連いてくるだけなんだ。」
「わたじもいるのだが。」
「誰あなた。」
「サキ様この方はえっと。」
「カミールだ。」
「えっとカミールさん。女ですよね。」
カミールと名乗った人は金髪、短髪で目がトロンとしていやらしいこと考えてそうだし、男のようにしっしりとした顔だちなのだ。
でも体には女性らしい曲線がある場所もあるはあるそれはお尻と肩。この二つである。
うん。男性だ。
「アサナ。この人女性よね。」
「女性です。女性とは思えないほどたくましいですが。」
「そうだよね。」
「あの、行きますよ。サキ様、アサナさん。」
「わかりました。」
「わかったよ。行きましょう。」
男にしか見えないんだけど。女なのこの人。
「次はどこに行くのですか。」
「次は………。」
「凍える森です。サキ様。」
「わたじが言いたかったのに。」
凍える森ってなんなの。教えて欲しい。
どんな所なのか懐中時計がある全部の場所わかんない。
どうしよう。なんか行きたくない!
話変えて舞王に会いに行こう。
うん、そうし・・・。