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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第三章世界大戦 2節戦争と崩壊
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第14話 回想アルブト2

マグスに剣を突きさすカフィナ。

しかしマグスに剣を蹴りあげられ握っていたはずの剣は消え細い棒を突きつけられるカフィナ。

武器をなくし参りましたと言って敗けをみとけるカフィナ。


「もう少しだったのにカフィナ。」

カフィナなら勝てたかもしれなのに。

「そうかねぇ、いまいちだったように見えたけどな。」

まだまだかわいい子供だねカフィナも。アルブトも生意気さは変わらずだ。

「まぁまぁ、そういわないベアード。カフィナも強くなったから誉めないと。」

カフィナガンバっとったで。

「情けの言葉など不要です、マグスさん。」

そう、私は二度負けたのです。アル様を守るためには必要なのです。

「素直になった方がいいカフィナ。そう言って笑ってます。」

「笑ってなどいません。アル様の勘違いです。」

「勘違いならそれいい。」

それで良くはないなアルブト。

それでよくないなアルブト、負けたからなカフィナは。


「それでベアード、二人もやるのかな。」

「どうするアルブト。試合するか。」

「お願いしますベアードさん。」

「だそうだ。」

「じゃあ見てるからね。」

「私は兵士の訓練所に行って参ります。」

「いいの、アルブトの戦ってる姿見れるよ」

「私はアル様が頑張る姿を私は今は見たくありません。」

そういうと失礼しますと言ってカフィナは去っていった。


「俺カフィナの護衛してくるからベアードよろしく。」

「アルブト試合だからと言って俺は手加減しないぞ死なない様に頼むぞ。」

「はい、がんばります。」

それから地獄のようなベアードの特訓が始まった。


・・・


アルブト様がこの国に帰ってきたから会いにいきたいけど私は使命のためにやらなければならない。そうすればきっとアルブト様もみんなもわかってくれる。


そう思いながら兵士の洗脳を続けるコアクマの元にキーズがやって来て引き返すように言われた。


コアクマは訓練所を去る。そこへカフィナがやって来た。

「はぁ、負けちゃった。」

これで私は副長なの。ポログさんになに言われるかわからないしここにいる人たちに会わせる顔がない。

そう思って下を向いていたためカフィナはなにも変わっていないと洗脳されているということに気づかなかったのかもしれない……。


マグスはコアクマが来ているのではとついてきたがカフィナの落ち込み具合がかわいそうになり外に行き護衛するのをやめた。


それがこの後起きる事に気づかなかった原因と言えるだろう。

半年後、ポログを大将にカルディオス王国を攻めていった。


カフィナはそれをマグスと訓練中に知らされアルブトに報告するためナスターク帝国にやって来た。


アルブトはバゼブトにそのことを知らされどうするか尋ねていた。


バゼブトから返ってきたのは結晶とこれ以上人を殺してはならないという言葉だった。


アルブトはそれを聞き覚悟の目でポログを止めるためカフィナが連れてきた馬をもらいカルディオス王国へと進む。

疑問と不安が頭から離れなかった。

結晶の意味がわからず、攻めていったポログ軍になにやってんだよと思ったのとそれにより他国がゾイフィア帝国を恐れて攻めて来るのではと不安にさいなまれた。

それはあの願望の鏡に映った光景への架け橋だからだ。


・・・


カルディオス王国から帰ってきたアルブトはポログを墓地に埋めた。そこには多くの兵士達がおり、そこにはアルブトやカフィナの他にマグスとベアード。他にもナスタークからはるばるやって来たバゼブトとセレナと二人の子供もいた。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。ポログごめんなさい。」

「なに言ってるアルブト、お前が助けたんだからそういうな。お前がこの国の今は王なんだ。しっかりしろ。」

「兄さん、僕無理だよ。お願い兄さん、助けて。」

「悪いがアルブト、俺たちはナスターク帝国に帰る。すまなかった。」

バゼブトはそれだけ言ってナスターク帝国に帰っていった。


アルブトはカルディオス王国へ行く時ポログに頼むと願っていたがそれがもう遅いと気づいていたかいなかったかは今もアルブトにはわからなかった。

アルブトはこの後やってくる戦争を阻止する方法を聞こうと思った。


「待って兄さん、一つだけ教えて。」

帰ろうと馬車に乗るバゼブトを止め声をかけた。

「なに、アルブト。」

「僕は正しかったのかな。」

アルブトが言ったのは反省の言葉だった。

「それは自分で考えろ。俺は知らない。」

アルブトはそういうと思っていたがイラッとした。


「なんで、僕は真剣に考えてるだよ兄さん。」


「俺だって真剣に考えてる。その答えを俺は知らない。お前が自分で考えて決めろ。どんなに時間がかかってもそれはお前が自分で納得する答えを作ることだ。」


わかってる兄さん。

「その答え聞いてるんだけど。」

「知らない頑張れアルブト、俺はナスターク帝国に帰るからな。行こうセレナ。」

そう言って本当に帰っていくバゼブトとセレナ達。


ため息をつき、願望の鏡のことを聞けば良かったと落ち込んだ。

そこへどこからかキルトが出てきて少しだけ怖かったため叫び声を小さくあげるアルブト。

「うわ!キルトさん!」


「アルブト、うるさいなぁ。一つ教えてあげようと思ったのに。」

「なに、教えて。」

「バゼブトとセレナ姫は隠した方がいいって言ってたけど教えてやる。」

本当は今はポログが死んだから私が見に行くように言われたけどアルブトもいて大丈夫だよね。


「なにキルト。」

「ペルマム王国で会議が開かれるらしい。」

それって戦争への一歩。ヤバイヤバイ。

「本当ですか今すぐ行きます。」

「それでもいいけどな後半年あるな。それだけは覚えておけよ、やるのは王城だからな。」

それって行けってことでいい。行ったらいけないって意味じゃない。

「敵地に赴けって、キルト。」

「それをするかどうかはアルブトしだいだけど。」


どうするか考えるアルブト。

「わかった行ってくる。」

そうか。と言うとキルトは馬車の中に入っていった。

その時中の二人の叫び声が小さく聞こえた。


僕はペルマム王国へ向かう決意を決めて向かおうとするがその時スーと血の気が引いたような気がした。

アルブトはそこで座り込み立てなくなってしまった。



数分後にアルブトは立ち上がった。

自身に訪れた現実に理解できなかった。

しかしキルトの行った会議をするペルマム王国へとトボトボと歩みを進める。


・・・


ペルマム王国には誰にも気づかれずにたどり着けたと思う。

しかし、そんなことはなく二人の少年少女がアルブトに話しかけてきた。

「君ゾイフィア帝国の人間よね。」

「ち、そうだ。僕カルディオス王国との戦争、ゾイフィア帝国嫌気さして来たんだ。」


「そうなんだ。」

少女はアルブトの言葉に疑問を浮かべる。

「そうか。」

少年はアルブトに笑みを浮かべる。

「俺はここでこんな冴えないやつと一緒にいたくないから。」

そう言って少年はペルマム王国の町に溶け込んでいった。

「ちょっとアール。一緒にいないといけないのよ。」

「知るかよ、俺は俺の道を行って何とかするからな。」

じゃあなと言って町に溶け込むアール。


少女はため息をつきアルブトを宿に連れていく。

少女は兄ですと言って一緒の部屋で泊まることになった。

少女は2つベットがありホッとしたが次の日男と一緒の部屋と少年にからかわれていた。


恥ずかしそうに頬を赤く染める少女。

からかって楽しそうに笑う少年。

好きな子をからかう少年とそれを嫌がる少女に見えた。

僕邪魔だと冷静に思うアルブト。


それから数日後に会議がありなぜか少女とその会議を聞き答えは聞いた意味がないだった。


少女と少年と別れゾイフィア帝国に帰る途中のカルディオス王国のゾイフィア帝国が攻めて支配した地域までやってきたアルブトはため息をついた。


「キルトさん、これからゾイフィア帝国あの会議の人達と戦争しなするけどどうすればいいと思う。」

アルブトは空を見つめた後3つ向こうにある屋根の上に上がるとそこにキルトがいた。

「いつから気づいていた。」

キルトさんが驚きと自分の実力不足が気がかりなのか怒った表情をしている。

「少年少女と会ったときから。」

アルブトは正直に言った。その時ちょうどここにキルトさんがいたことをアルブトは知っていた。


「それってここに来た時だからまだペルマム王国に入ってすらいないけどなんでそこで気づけたアルブト。」

「たまたま、なぜか知らない。」

もしかしたらマシドの薬の影響。あれで身体強化されてるのかもしれない。


キルトは驚いた。なぜならアルブトが青い髪で黄色い瞳となっていたからだ。

キルトは距離を取った。

「ちょっとなんで逃げるんですか。」

「アルブト、あんたなにも変化ないの。」

「ありません。僕どうかしましたか。」

「マシドの薬の影響が出てる。」

「その薬の影響ってなんですか。」

「青い髪色になることと身体強化よ。黄眼になるなんて聞いたことないけど。」

あれ……でも文献には……適合者は黄眼となりその間は身体強化され、神秘的な能力が現れるがそれと引き換えに

破壊衝動にかられることや二重人格が現れたりする。


「僕はまた誰か傷つけてしまうのですか。」

前に教会に侵入した時に見た文献を思い出すキルト。

「わからないな、止める方法も詳しくわからない。それに誰かを傷つける可能性はある。」

キルトは申し訳なさそうにアルブトに告げた。

「そうか、僕は生かされたらいけない人間だったんだ。だからポログはポログは死んでしまったんだ。そうだそうなんだ。ハハ、ハハハハハ。」

アルブトは笑いが止まらなくなった。


その狂気のさたにキルトは見ていられなくなった。

その時アルブトはキルトの首を掴み地面に押し付ける。

「アルブト……。」

キルトは喉を絞められ苦しみながらもアルブトの名前を叫びアルブトの顔を殴りつけた。


アルブトの鼻にキルトの拳は当たってアルブトは苦しみだした。


苦しんでいたアルブトが元に戻りなにをしていたんだ。と言っていた時には髪と目の色が元に戻っていた。


ゲホゲホと咳をするキルト。アルブトを見て臨戦態勢をとる。

「だ、大丈夫ですか。キルトさん。」

「それはこっちの台詞あんた大丈夫。」

「わからない。」


そう言ってアルブトはトボトボとゾイフィア帝国へと歩んでいく。


キルトはアルブトのことが心配だったがナスターク帝国に帰りその事も含めバゼブトとセレナ姫に報告した。

バゼブトには教会を調べるように言われたがセレナ姫にやめてと言われたため今は保留中。


そんな中、アルブトはまたハイとなりコアクマから薬を受け取った。

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