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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
 第一章 サキ様 1節 ペルマム王国
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第2話 旅支度

紅茶が飲み終わり待っていたコラル王であったが待てど暮らせどアサナとナタレとサキのお茶会が終わらず、紅茶から遠い東の異国のお茶と言う飲み物に変わりそうになり終わりそうにないので

『バン』と机を叩き、回りを見渡した。

「…うむ。サキにラプオビに行くことについてだが護衛を三人連れてくる。承知しておくように。」

「しかし、コラル王殿護衛は4人決まっていると聞きましたが違うのですか。」

「うむ。クラノス護衛は会議の時に話した通りの二人。そして考古学者のマリフとライラックとリクサを連れていくそれでどうだろう」

「いやリクサじゃなくてね、え~とリリオペにした方がいいと思うんだけどね。」

「うむ。そうするとしよう。」

「しかしコラル王。それではアウルどのは絶対に会わせてくれないと思います。」

「しかしだな、少しでも多くの者がラプオビの情報を持っていた方がいいだろう。」

「なんだクラノスそれでは不満なのか?」

「不満じゃなくて不安なんだ」

「これは決定事項だ。クラノス」

「アサナそれでは・・・。」

っと振り替えってびっくっりしたアサナではなくアキリアでしかもここにはアキリア以外誰もいなかったからだ。

「えっ!なんで!」

「少し前に全員違う部屋にいたぞクラノス」

「アキリア殿、どの部屋に行ったのか教えて欲しい」



「アキリアさんがなんのために旅支度しているのかわからないのよね。」

「ホントにナタレちゃんの言う通り。アキリアさんはなんのためにそんな格好を?」

と言われたアキリアは会議の時に着ていた新品の軍服のようなキリッとした蒼服からオレンジのチュニックを今は着ているのだ。

「旅支度をしていると言ったのだからわかるだろう」

「「「「「わかりません!(ね!です!な!の!)」」」」」とアキリア以外の全員(5人)が揃って言った。

「なんでアキリアはクラノスと一緒に部屋に入ってきたのかしらね。」

「クラノスと入ってきたのは会議室でお会いしたからですコラル王」

とアキリアに言われ顔に出ていたかとコラル王は思った。

「…うむ。クラノス、アキリアは入って来たときからこの格好だったのか」

「そうだったと思いますよ!コラル王!」

「クラノスはなんでそんなに怒っているのですか?」

「アサナ。お前冗談で言ってるだろ!!理由なんて簡単だろ!」

「クラノス、言ったのサキ様よ」

「えっ!・・・」


このときになってクラノスはサキがアサナではなく、ナタレを自分の椅子に座らせその後ろでナタレの袖を引きながら怯えているのが見えた。

サキは目があったと思い「ナタレちゃんがそうしないっていったからやったんだよ。」とサキは震えた声で言った。

「まあまあサキちゃん、 クラノスはサキちゃんがそんな事言うと余計に怒っちゃうからもう言わないでね。」


「いつ出ていったんだ!」

「それ聞きたいクラノス?」

「ああ聞きたいとも。」

「ホントに聞きたいのクラノス?」

とか細くサキが言った。

それを聞いたクラノスはなぜアキリア殿やアサナ達が着替え終わっているのかが気になりもしかして・・・と思い「いや聞かなくても大丈夫だ聞かない方がいいこともあるしな」いやでもと言い、まだなぜ自分とアキリアしかいなかったのかとクラノスは考えているようだ。

「そうよね。クラノスさんならそう言ってくれると思ったね。ハハハハハーーー。」

「それよりもどうやってラプオビにいくかを考えないといけないと思います!」

「どうしたのサキ様、ナタレ?」

「えっ!なんでもないよ…ね!」「は…

はい、な…なんでもないです」

歯切れが悪そうに言う2人をアサナは微笑み、クラノスが隣の部屋に行ったのが悪いのになーと思った。


二人がなぜこんなに動揺してるのかというとクラノスが紅茶を飲み終わったからとトイレに行き、帰ってくるはずの時間になっても帰ってこずコラル王が痺れを聞かせ話始めると隣の部屋で誰かと話をしているクラノスの声が聞こえたから全員でクラノスの言った言葉の返事をするようにしたからであり、このままにしようと言ったのがナタレとサキだからである。


「うむ。そうだなー、クラノスとアサナどのような道でラプオビに行くか決めてくれ。」

「は…はい、分かりました。コラル王。」

というとクラノスにほらクラノスくよくよしてないでサキ様とラプオビに行く道を決めるのよしっかりしなさいなどと言って二人は地図がある部屋に向かうため部屋を退室した。

「ねぇサキちゃん。サキちゃんは行かなくていいのね。」

するとサキはクラノスとアサナのあとを追っていった。


「あっ!そういえば会議で決まった護衛の2人アサナちゃん達に紹介するの忘れてたね。」

「うむ。そうだなあの2人は今どこにいるのかわかるかナタレ。」

「え~と。今は窓がある部屋ってどこだか分かりますねコラル王さんはね。」

「なんだナタレわからないのかワシの自室に行けば分かるだろう。」

「そうですねコラル王。そうしますねでは失礼しますね。」


と言ってナタレは微笑んで部屋を後にした。ナタレはコラル王の自室がある部屋に着くとナタレは外の月を見ながら手を交差して祈った。サキの言っていた危機と言うものが来ないことを、サキが死なないことを。


その頃、サキとアサナ、そしてクラノスは地図を見ながらどの道から行くかを考えていた。

「ここはどうかな、アサナ。」

「ここって奴隷制度が色濃く残ってる国を通るからやめときましょう。サキさま。」

「この道にするのはどうだろうかアサナ殿。」

「この道はまだ戦争してるんじゃなかった。」

「なんでアサナはそんなに詳しいんだ。」

「前に部下だった子に調査してもらっていたから。」

「ねえねえ、アサナ、アサナ。この道はどうなの。」

「この道?この道でサキ様とこの国に来たのよー懐かしいなー。この道はこの国からラプオビまでの森を通るだけだから大丈夫だけど途中から行けないと思うよ。」

「どこからいけないの。アサナ。」

「ここからよサキ様。」

「ここって草原とか戦争してる場所でないと思うけど、なんでいけないの。」

「これよ。」

と言ってアサナが何かを取り出した。

「これは?」

「イポメアルと呼ばれるものよ。クラノス。」

「何これ。」

「これは神経毒でこの花から採ったものよ。」

と言ってアサナが取り出したのはマリーゴールドとツンベルギアと言う花を掛け合わせたような花だった。

「これからどうやってそれを。」

「この花の花びらを搾るととれるの。」

「?。行けないのはなんで。」

「クラノスどう思う。」

「なんでアサナが答えればいいだけだろ!」


「「しっ!」」


「そんなに大きな声出さないでよ。クラノス。私は貴方の意見を聞きたいの。」

「分かった。その道を行けないのはその花を狙って戦争しているからと言うことか。」

「そう言うこと。この花を欲して必死で戦争しているのにどこぞの馬の骨に採られないように守ってもいると言うことよ。」

「よく取ってこれたな、これ。」

と神経毒の入ったビンと花束を見ながらクラノスが言った。

「その子が優秀なだけよ。」

と素っ気なくアサナが言ったがクラノスは満更でもないように思えた。

「自慢かそれ。まあいいや。そう言われるとこの道は使えないな。もうラプオビに行く道はないぞどうするだアサナ。」

「簡単よ。空から行くの。」


「「!」」


「「・・・えっ!えーーー!」」


「どうしたの二人とも普通でしょそんなの。」

「で・・・でも・・・飛行機嫌いだし・・・。えっとその・・・。」

とサキがか細く言った。

「サキ様!いい加減にお慣れください!分かりました!」

ん~と唸って嫌だと小さく言った。

「だめですサキ様!」

「嫌!……絶対嫌 !」

と駄々をこねた。

「だめです!サキ様!」

「嫌ったら嫌なの!」

「でももう道ないですよ。」

ん~とまた唸って嫌なもんは嫌だもんと小さく言って、涙目でどうしても?とサキが言うと、はい、どうしてもですよサキ様。とアサナが満面の笑みで答えた。

「ん~、分かった。分かりました!」

サキはアサナにえらいえらいと言われながら頭を撫でられた。


「んっ。待てよ、操縦士いないよな?今さら連れてこれないしどうす…。」

「どうしよう、どうしよう、どうすれば……ん!そういえばだけど最初にいってた護衛って確か乗り物のエキスパートじゃなかった。」

「ん?誰のことだ?」

「クラノスは知らないっと。ってことは違うのかな?う~~ん。いや違くないはずよ!クラノス、ほんとーーーに知らない?」

「会議の時に出た護衛って名前なんて言った?」


「「!」」


ぷっぷぷぷと二人は笑いを堪えるようにして笑っている。

「もう忘れたの?」

とアサナが笑いながら言った。

「会議の時にでた護衛はサカイルとパラレです。クラノス。」

「サキ様がしっかり覚えているのに忘れてたなんて今回の護衛の人たちかわいそう。」

「ほんとにそうだねアサナ。」

「にしてもクラノスがここまでとは思ってなかった。」

「私もぷっぷぷ…」

「「ぷっハハハハハーーーーー。」」

とサキとアサナが腹を抱えて笑っている。


「もういいだろ!」

「えーそうねもうクラノスを小馬鹿にするのはいい加減いいでしょうねサキ様。」

「ナタレみたいなしゃべり方よ、アサナ。」

「すみません、サキ様。可愛らしかったのでつい…。」

「二人とも話を私のことから会議でで出た護衛のサカイルとパラレ?の話に戻ってくれ頼むから。」

「クラノス貴方はアキリアなのかしら。」

「だから!からかうなっ!と言っているんだ!」


「「しっ!」」


「分かったから、それで知ってるえ~とサカイル・マンクス大佐とパラレ・ナタレなんとかさん?」

「サカイル・マンクス大佐とパラレ・ナタレ中尉だったら知ってます。サキ様。」

「知らないじゃなかったの、クラノス。」

「サキ様に教えていただき思い出したのです。この二人は何でも動かしたい衝動にかられるちょっと変わった人…だけど…しっかり人の言うことを聞いてくれる…人です。」

と自信なさげにクラノスが言った。

「大丈夫かな…」

「大丈夫なはずよ。サキ様。」

「ホントに。」

「そんなに涙目にならなくても大丈夫よ。サキ様。二人を信じて旅が良い日になるように祈りましょう。」

「「乗り物に乗るのがが恐いのが、そして乗り物酔いがなんとかなりますよう」」


「お祈りもしましたしもう大丈夫よ、サキ様。もう寝ましょうか。」

「そうですね。二人ともおやすみなさい」

「「おやすみなさい。サキ様。」」

「まだ不安そうだったけどホントに大丈夫なのか?アサナ。」

「大丈夫だと…思うよ…だって…ナタレの妹がいるんだから…じゃあおやすみクラ。」

と一気に眠気が襲ってきたアサナが言った。

「おやすみアサナ殿。」

とクラノスが言ったのを最後にクラノスとアサナは別々の部屋に向かい地図があるこの部屋を後にした。


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