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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 9節暗き世界
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第145話 努力の上の奇跡の復活

5m化け物とその仲間から逃げたサキ達。

「ここまで来れば安心なのーー。」

ウノーラがそういったのは白青線石をマグマに入れたあの洞穴だった。


「ここでなにするです、ウノーラ。」

「そうなの、そんなことよりおってくるの、ウノーラ。」

「こんなにきれいに水色の光なんか中々見れないのーー。これを取るから待ってなのーー。」

「わかりました、早くしてウノーラ。」

「そうです。早くしないと追手が来るです。」

「わかったのーー。」

そう言うとウノーラは魚を取った桶についた不自然に長かったロープを黄石の茶碗の穴に差し込む。

それを少しずつ水色に光るマグマに落としていく。

サキは見たかったが警戒をする。


チャポンと水に入った音がした。ウノーラが茶碗を全て入れて持ち上げる。


ウノーラが黄石を穴から出した時、アンとサキは驚いた。

「それどうなってるのウノーラ。」

「ウノーラ、それ気になるです。」


「びっくりなのーー。マグマから上げたらこんな風になってたのーー。」


「隙間から光を出すおしゃれなランタンって感じね。」

「そうです。変わった形です。」

「これで三つ揃ったのウノーラ。」

「そうなのーー。三つの鍵が揃ったのーー。」

「やっと変えれるです。やったですアン。アゼトに会えるです。」

アンはサキの心から喜んでいるのが微笑ましく思った。

「うん、そうなの。」

しかし、アンにはサキが羨ましくそして悲しくも見えた。


「どうしたです、元気ないです。」

「なんでもないの、もちろん嬉しいの。」

「本当ですか。」

「本当なの、それよりウノーラ早くここを出るの。追手が入ってくるかもしれないの。」

「そうなのーー。早く行くのーー。」

サキがアンの元気のなさに心配を覚えながらも洞穴を抜ける三人。

三人が抜けた先にはあの追っての三人組と他にも大勢の仲間がいた。


「ボスあいつらです。」

ボスと言われたのは五メートルはある巨体に尻尾の生えた男。


「あんなの仲間にいたの。」

「仲間に大変なのがいたです。」

「全力で逃げるのーー。その前にサキに攻撃してもらうのーー。」

「なに言ってるのウノーラ、サキやらなくていいから。」

サキはもう木の枝を木にして巨体めがけて伸ばしていた。

アンはもうやってたの。と思い、ウノーラはもっとやるのーー。とサキを煽る。


「もう行くの、囲まれたら面倒なの。ウノーラ、サキ。」

サキが木で30人の半数を倒してくれたの、あの巨体にもそれなりに傷ができているの。これなら大丈夫そうなの。早く逃げるの。

それなのになんでウノーラはずっとサキの応援してるの。早く逃げるの。それにサキも答えようと必死だから戦いの練習ならいいかもだけどさすがに実践をこれ以上の時間はダメなの。サキが戦いはじめて一時間は過ぎてるの。


「なにやってるの、早く行くの。」

そう言ってアンは二人を無理やり逃がす。


ミツマタ館まで逃げて来たアン達三人。後ろには追手がまだいる。

「どうするのーー、アン。」

「なんでまだ館にいた三人の見張りがいるの。ウノーラ。」

「それ気になったです。なんでまだ生きてるです。」

「生きてるのは当たり前なのーー、あれは人形なのーー。」

三人の女と5mの化け物とその仲間がサキ達を追い回す。

三人の女と仲間の男達を見てもあれが人形とは信じられないアンとサキ。


「本当に人形なの。あんなに精密な人形はありえないの。」

「そうです、あれはもう人です。」

「それでも人形なのーー。」


再度ウノーラにそう言われて頷き追求しないアンとサキ。


ミツマタ館で地図を見つけた場所に来たサキ達。

「仕方ないのーーサキを復活させるのーー。」

ウノーラの突然の復活発言に驚くサキとアンの二人。

「待ってです、それならアンの方がいいです。あの大勢と戦うならその方がいいです。それに守りにも使えるです。」

サキの言う通り、その方がいいかもしれないけどそれは二人分あった時の話なの。

まだサキを復活させる分しか手元にはない状況なの。

仕方ないの。

「なんで黙ってるです、アン。アンが復活すべきです。」

「それは違うの、サキ。優先順位はサキの方が上なの。サキが先に復活してなの。そこでじっとしててなの。」

そう言ってアンはサキを椅子に縛り付けて部屋を後にした。

「サキお願いなのーー。こんなこと言ったらアンに怒られるかもなのーー、でも言うのーー。本当はサキじゃなくてアンを先に復活しようと思ったのーー。」

サキはアンが出ていった扉を見る。

「どうしてです。」


「アンはサキが先の方がいいって言ったからなのーー。」

アン優しいのーー。気持ちを受け取ってほしいのーー。

「やってほしいのーー。」

「わかったです。」


椅子に縛られたままです。

黄石の青い光を出すランタンを浴びながら紫の水を飲んでなのーーってウノーラが説明したです。

机に時計を置いていったです。なんのためですウノーラ。

一時間で二つ目の黄石の茶碗に入ってるのを全て飲み込むように言われたです。

そんなに量ないです。

「サキ、ここら辺の壁を1mくらい厚くしてほしいのーー。」

「なんでです。」

「一時間サキを守るにはそうした方がいいのーー。お願いなのーー。」

「わかったです。」

「よろしくなのーー。」

そう言ってウノーラも部屋を出ていった。

サキはウノーラに言われた通り壁を植物を操って1m厚くする。


ウノーラとアンの二人は外で5mの尻尾のある化け物とその仲間達と戦うこととなった。


「見つけたぞ。」

「かかってきなさいなのーー。」

「負けないの。」

サキの復活の儀式が終わるまで負けないの。


・・・


一時間化け物と戦いウノーラとアンはサキに作ってもらったサキを守るための木の壁を壊され、サキが見えるようになっていた。

そこから見えるサキは真っ黒に全身が染まっている。


少しずつ割れて光が飛び出ている。

徐々に割れていき黒い部分が全て割れた。


サキが目を覚ます。

サキは椅子に縛られており、そこは執務室だった。

「おはようサキ。」

「ジャスミンさん、なんでいるです。」

そこにいたのは異霊館の主の女性で前にジャスミンと言われる世界でサキが時計を集めて見た人でもあった。


「ウノーラに頼んで来てもらった。」

「そうなんですか。」

なにするです、ジャスミンさん。

「サキ、あなたに聞きたいことがある。」

「なんです。」

「神様は信じるか信じないか。」

「信じてないです。」

神様は残酷で残忍です。


「信じていない。そう、ならよかった。それでここからが要、サキには二つ選択肢がある。一つが元の世界に戻ってまた地獄を繰り返すこと。もう1つはただ平和に過ごす。どちらを選ぶかはサキしだい。好きな方を選んでいい。」


アウルに酷いことされたり宇宙から来たなにかに殺されるかです。

アサナと平和に過ごすかです。


決まってるです。

「両方です。元の世界に帰してです。」

「選択肢ミスったわね。いいわ、帰してあげる。」


サキじゃあね。異霊館の主がそう言うと。

サキはまた真っ暗な暗闇にやって来た。

後ろを向くと自分がいた。


近づいてきてサキを覆い尽くしサキは干からびるようにして死んだ。


・・・


ベルマム王国へと来ていたアサナとナタレとクラノスとアキリンの四人。


サキが帰ってきたと思ったがすぐに死んでしまったことがわかったアキリン。

「サキが死んでじゃった~~。大変なことになったよ~~。どうしよう~~ナタレ~~。」


「しらないね、もう私たちにやれることはないね。」

「待ってよ、サキ様が死んだなんて嘘よ。まだあの触手のは生きてるのよ。あれはサキ様が元になってできてるのよあれが生きてるならサキ様も生きてるはずよ。」

アサナの言葉にアキリンとナタレは俯く。

「アサナの言うとおりっす、サキ様はまだ死んでないはずっす。」

クラノスがそう言ってアサナを励ますがあんた事情知らないじゃないのよ。とアサナに説教され叩かれる。


それね、アサナの言う通りサキちゃんは生きてるかもしれないね。そう思いたいけどね。

「そうであってほしいけどね。サキは死んだね。」


「なんでそう言いきれるのよ。」

「それは~~サキの生きる力を感じなくなったから~~。」

「そういうことね。」

なによ、それどういうことよ。ふざけないでよ。


その時、アケオメデス星を覆っていた触手群が大きくなり地面へと触手を伸ばしていく。

地面に穴を開け進んでいくと赤い光が触手が地面から吸い出していく。


「大変~~あれこの星のエネルギーだから~~あれを全て取られたら星が大爆発を起こすのよ~~そしたら全員死んじゃうよ~~。」

「なるほどね、もう終わりね。」

「なんで諦めてるのよ。終わりってどういうことよナタレ。」

「あの触手があの赤い光のエネルギーを全て吸いとったらこの星は爆発するね。」

「なにどうしてなのよ。意味わかんないのよ。」

そう言うとアサナは泣き出してしまった。

それを待ってましたとばかりにナタレがアサナに抱きつきナタレも泣き出した。


アキリンは二人の一部始終を見てからクラノスが必死で触手を切っているを見る。

切れそうにないね~~。


クラノスが疲れたのか帰ってきた。

抱き合う二人を見てからアサナと手を繋ぐ。

即座にアサナに手を離され頬にビンタされるクラノス。

その景色に笑うアキリンとナタレ。その二人の笑う声に戸惑いながらも二人も笑う。

その時白い光がアサナ達を包み込む。

それは最後の赤い光が触手群に取り出されて星が爆発したときの光だった。

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