第140話 シン国とサキ
また拉致されたです。眠らされてたけどここどこです。
「おはよう、シン国へようこそ。」
「帰してです。」
シン国なんて知らないです。アサナに会いたいです。
ウノーラ、アン助けてです。
まだ椅子に縛られてるです、なにされるかわからないから怖いです。
サキが辺りを見渡すと中国のような四角くい部屋で柱は木の円がくっきりわかり赤く着色されたデザインとなっている。
また大変そうな所来たです。
人が六人きたです。
服を着替えさせられて髪に飾りを付けられて顔に化粧をされて、なぜか足を洗われてるです。
これはものすごく嫌な予感がするです。
今すぐここを離れないとです。
じゃないと大変な目にあうです。
「暴れちゃダメ。顔はこっちに向けたまま。」
「採寸終わったから調整してくるわ。」
本当にこれはすごく大変な目にあうです。
この空気聞いたことあるです。
それはもう大変だと聞いたことことあるです。
引戸が開いた。
「邪魔をする。」
そこにいたのはを豪華な装飾を着た体重百キロはありそうなサキと比べもさほど変わらない身長の男がやってきた。
サキは160cmで同じくらいである。
知らない丸々太った豚が来たです。
「君が僕の妻になる娘かな。よろしくね。」
優しく声をかけてきたですけど周りの反応みてわかったです。この人ヤバイ人です。怒らせたら怖い人です。
なにかされるかもです。
やっぱりだっです、話に聞いてた結婚だったです。
嫌です。
こんな怖い人と結婚なんて嫌です。ウノーラ、アン助けてです。
「なに言ってるです、お前みたいな丸々太った食べ頃な豚の妻になんてなりにきてないです。早く家に帰せです。丸豚さん帰してです。」
「可愛らしいな。」
サキの顔を触れる豪華に着飾った男。
ゴン、と音がなった。
「触らないでです。」
サキが着飾った男に頭突きをしたのだ。
「痛いな、まぁいい。おいそこの娘。かんざしをよこせ。その娘を連れてきたものを連れてこい。」
ここのみんなこの人に怯えてるです。あのかんざしもらわれた娘、殺されないですか。大丈夫なのか心配です。
ここには女の子しかいなかいないです。
でもです引戸が開いてまた男の人が来たです。
「なんのご用でしょうか。キース様」
「お前がこの娘を連れてきたのか。」
「はい、気に入りませんでしたか。」
ここに拉致した張本人見つけたです。
「いや、そんなことはない。感謝している。素晴らしい女を連れてきた。」
「そうですがそれでしたらよかった。」
震えてるです、この人が連れてきた張本人ですけどこの人は命令されただけです。
この丸豚さんの命令でここに来たです。この人は許さないです。
「だが、今俺はイラついている。」
「キース様……。」
首をかんざしで刺したです。酷いです。
そのまま残して出ていったです。
死体を置いていったです、怖いです。
このままここにいてあんな丸豚さんと結婚なんて嫌です。殺されるかもです、ウノーラ、アン助けてです。
でもです、丸豚さんを倒して脱出できるほどの力はもってるはずです。
それなのにここで誰かに必死で戦ってもらって助けてもらうよりも自力で脱出してみせるです。
他の人に迷惑はかけられないです、自分のために他の人が死ぬなんて嫌です。
そう思ったサキは顔をあげる。
「辛いものをみせたな。」
丸豚さんが目の前にいるです。出ていったと思ってたです。
「なんでいるです。」
「君を見に来た。」
そうですか。
「さっきもらっていたかんざしをくださいです。」
血がベットリと付いたかんざしを使えば脱出できるです。ちょっと怖いですけどです。
「これがほしいのか。」
「はいくださいです。」
かんざしを髪に刺されたです。
「ありがとうです。」
髪に刺されたかんざしを操って丸豚さんに幾数にもなってトゲを襲わせたです。
その隙に逃げるです。
「大丈夫ですか。」
「なにを心配している。追え、早く追えよ!」
「わかりました。」
邪魔されて捕まりそうになったけど逃げ切れたです。良かったです。
駆け抜けてきたからあまり周りを見なかったですけどこんな場所にくるとは思わなかったです。
砂丘に来たですけど砂漠に来たようなものです。
どうしようです。
ウノーラとアンが助けてくれなくても自分の力で逃げ切ってみせるです。とは意気込んだけどどうすればいいかわからないです。
でもです砂丘だとすぐに気づかれるです。誰かに聞きたいです。
そこへ一匹のラクダが現れた。
「お嬢さん乗りな。」
あからさまな詐欺師。
サキは無視して歩く。
なんなのです。結婚なんてしたくないです。
それになんであいつはずっと追ってくるです。
前を向くと刀や槍や弓を持つ多くの者がいた。
後ろからついてくる詐欺師のような男に聞く。
「なにあれです。」
「あれは我らが軍だ。」
最悪です。
そう思いサキは白いドレス姿のまま来た道を戻るために駆け抜ける。
詐欺師のような男はその軍に戻りサキを追いかけるように話した。
そのためサキを追いかける火蓋がきられたのだった。
サキが来た道を戻って走っているとゴゴゴと地鳴りが聞こえたため後ろを振り向く。
「あいつ、いつか殺すです。」
サキが振り向いた先には無数の男達がサキを捕まえんと殺気を放つ姿。
サキは一瞬気を失いかけ固まったが捕まりたくない一心でなんとか走り出したサキ。
いやです、誰か助けてです。ウノーラ、アン助けてです。
そんなサキの思いもむなしくサキは囚われの身となってしまった。
そこでサキは婚儀のために体を洗われてメイクや髪や服を着替えさせられた。
白だったサキのドレスは黒にスパンコールがまばらにキラキラと輝く黒の摩訶不思議なドレスを着る。
サキは満更でもない顔をした。
走りすぎて疲れたため休憩出来てよかったとホッとしていた。
扉が開きやってきたのはあの丸豚さん。
「帰って来てくれてよかったよ。」
帰って来たくなんてなかったです。でも軍隊とその将に知らないのに親しくされたら逃げるです。
それにあんな風に追って来られたら怖いから知り合いに助けてもらうために帰って来ただけです。
「助けてくれてありがとうです。丸豚さん。」
「そうか、待っていろ。今から俺の嫁を盗もうとしたあげく追いかけまわしたバカ共を殺してくるからな。」
「そうですか、頑張ってです。丸豚さん。」
こっちを丸豚さん見たですけどやっぱり怖いです。
「待っていろ、お前を迎えたのは結婚すると約束したからだ。」
「わかったです。それなら長く楽しんでくるです。」
結婚なんてしたくないです。
「早く済ませてくるから待っていろ。」
・・・
やっと出て行ったです。さて、逃げるです。
今回は黒いドレスです。スパンコールもあって少し走りずらいです。
あの詐欺師は途中の街の人達も仲間にしてたです。でも丸豚さんもそれなりに軍隊を持ってるです。
やっぱり怖いものです。戦争は怖いです。即刻逃げるです。
一人になる瞬間がないです。どうしようです。一か所あるです。
サキはドレスを脱ぐようにして地面を潜って行った。
そうして丸豚とらくだに乗る詐欺師の戦争を逃れたサキ。
この二人の戦争は丸豚の圧勝だった。
詐欺師は隊列を横に広がるように組み行進するし、丸豚はそれを正面から対立したが早急に左翼を後退させた。
そこへ集中攻撃した詐欺師を丸豚は包囲し殲滅していき確実に戦力を低下させていった丸豚。
徐々に戦力を減らされ詐欺師達は撤退を余儀なくされ撤退した。
撤退を見送り即急に自軍の結婚式の会場へと向かうがそこには慌てふためく女児たちがいた。
話を聞くとまたサキに逃げられたらしい。
丸豚は怒りそこにいた女児を全員殺した。
・・・
地下を掘り進めるサキ。
なんなのです。結婚なんてしたくないです。
そう思いながらサキが前を向くと水が地下へと流れてきていた。
サキは慌てて横穴を作り外へと脱出した。
出てきたのは川だった。川の向こうに行けばウノーラとアンに会えるかもです。
期待を胸に水は冷たかったけど入り泳いでいく。
サキは泳げず魚に食べられそうになっていたのを船に助けてもらった。
「お嬢さんはどこへ行くんだ。」
「わからないです、知り合いについて来たです。」
「そうか。」
船には男しか乗ってないです。全員40代ぐらいのおじさんです。
話しかけてくるのは助けてくれた船長です。でもです、怖くて船内で小さく山になって座ってるです。
船長に連れて来られたのは湖にある小島だった。
「ここはなんです。」
「島だよ。ここにいれば安心さ。」
島の中は比較的に男が少ない女社会だった。
「意外です、男が少ないです。」
「今は戦争中だからな、男は戦争の兵士として出払ってる。俺らはまだ戦力になるがこの島を守るために食糧を取って来るためにいるんだ。」
「そんな人員いらない気がするです。」
「そう見えるかも知れないが女だけじゃ戦争中なのに不用心だってことでこうなったんだ。」
「そうなんですね。」
「ああ。」
島の人達がチラチラ見てくるです。
・・・
サキは島の女たちに聞き服を着替えた。
和服に戻ったです。赤と青のまだら模様です。こんなところにこんなものがあってうれしいです。
お金がないですとサキは言うが装飾品の細工や工芸品作りを手伝っているときに聞いた時、ここは少し離れた国だそうです。ウノーラ達といた砂浜から2日行ったところの乾燥地帯みたいです。
そんなところにある川でそれなりに遠いです。
それにその間ずっとわからなかったのが少し悔しいです。
ウノーラ達と行き違いとかで会えないか心配です。
そもそもウノーラ達がここにたどり着けるのかどうかも心配です。
この格好でいるのも目立つです。黒のスパンコールが付いたドレスで動着ずらいです。すごく見られてるです。透けてはいないのにみられ過ぎて恥ずかしいです。
その夜サキは木を使い逃げるため、寝具を貸してくれた人達にお礼を言って去ろうとする。
しかし、玄関の扉を開くとあの詐欺師の様な男が来た。
「久しぶり、お嬢さん。」
サキは逃げようとするが家の中のため逃げられない。
そのため、サキは捕まってしまった。
翌朝、優しくしてくれた島の女たちはサキに謝っていた。
「ごめんなさい。逆らえないの。」
「どうしてです。」
あんなにやさしくしてくれて服までくれたし、装飾品の細工や工芸品の作り方を教えてくれたのに何でです。
「そう怒るな。ここにいる女達はミスティア人。この島の先住民だ。」
それなのにあんたたちはなんでここにいるのです。
「男はなんなのです。あんたも何です。」
「俺たちは最後、その前に対岸で二国が対戦した。勝利したミロに我々が勝利を収めた結果だ。」
「ごめんなさい、ついて来て。」
サキはミスティア人について行く。
着いたのは広い屋敷。そこにあるのは全て装飾品や服やメイク道具などがあった。
サキはそこで着飾される。結婚式の準備が整ったサキ。
島の周りにミロの船が漂っているが旗には丸豚の旗が上がっていた。
そのため詐欺師の男はサキのいる屋敷に入って来た。
その時、詐欺師の男は驚いた。
サキのあまりの美しさに驚いた。
サキを独り占めにすることを決意しサキと街を進み船に乗ろうとした。
しかし、そこには丸豚の旗があがっていた。
船に俺も乗せろと人がやって来た。それが丸豚さんだった。
「よぉサキ。俺から二回も逃げてその男と結婚するのか。」
「違うです、結婚なんてしないです。」
「そうなのか、結婚しよう。」
「嫌です。」
「一度話し合いのために飯でも食べに行くか。二人。」
「わかった。」
「逃げられないです。一緒に行くです。」