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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 8節侵略者
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第130話 ブルベンブラット


ウノーラがレインに後ろから横になぎ払おうした時、葉っぱがウノーラを襲う。


「いいよーーいいよーーもっともっとーー。」

そう言いながら二人の攻撃をかわすウノーラ。


「本当にヤバイね、ウノーラ。」

「ヤバイわ、イカれてるわ。」

そんな相手と戦わないといけない現実にめまいをおぼえるレインとローザ。


そんなことを考えていた二人の下からウノーラに向かって光が延びていった。

「これでどうだ。」 

ウノーラはさらっと横に動くだけでかわした。

「今光線を放つと思った~~。」

上手くいったと思ったのに、それぐらいわかってたけどなにかという態度をとるウノーラを見てソクキナレは地団駄を踏む。


「仕方ないね、落ち着きなねソクキナレ。」

「そうだわ、ウノーラさんが異常なだけだと思うわ。ソクキナレはなにも気にしないていいわ。」

ソクキナレとレインはローザを見た。


見てくる意味がわからないわ。


「そうね、ローザさん。後は頼むね。」

「冗談じゃないわ。レイン、あなたに頼むわ。」

「ローザさん頼むわね。」

譲り合いを始める二人。 


ウノーラががっかりしたようにうなだれた後あぐらをかいて眠ってしまった。


それを見て三人は顔を見回し頷く。


ソクキナレが正面から左右にレインとローザが進んでいく。

上手いことかわすウノーラにせめて一撃を食らわせようとレイン達は思いウノーラに近づく。

武器を振り上げたその時、レインの後ろに大柄の男がレインの背中に向かって右手を突き出す。


ソクキナレがその異変に気づきその大柄な男に向けて光線を放った。

男はソクキナレの放った光線を右手で弾いた。


その男に向けてローザが葉を飛ばす。


男は一歩後ろに下がりローザが飛ばした葉をかわした。


レインの背中に向けて左手を突き出す。

身体を伝って血が地面に垂れる。

青い血が地面に流れる。


「よかった、レイン様。」

「邪魔をするな。」

左手を下に引くことでソクキナレをはがした大柄な男。


「ソクキナレ。」

「レイン様、申し訳ありません。これ以上一緒にはいられません。しかし、これを後は頼みます。レイン様。」

レインにソクキナレは自分の七芒星の石を渡した。

レインは受け取りながらも頭が混乱していた。


「なに言ってるね、ソクキナレ。あなたも一緒に戦うね。」

「それは無理ですレイン様。」

そう言うとソクキナレの身体は無くなり七芒星の石だけが残った。


「ソクキナレ。」


「こざかしいやつだな。うっとうしい。」

レインが顔を上げるとローザが大柄な男と戦っていた。


「そうね、ソクキナレ。ローザの加勢してなにもかも終わりにしてやるね。」

レインはソクキナレにもらった七芒星の石を自分の剣の刃に取り付けた。

すると剣が光出した。


青く光り白い光を回りに撒き散らす剣を持ちながら、ローザへと徐々に向かう大柄な男の元へ向かうレイン。


大柄な男の顔を狙って剣を振るレイン。


笑顔で向かう大柄な男にローザは葉っぱで攻撃するがゆっくりと近づく大柄な男、そこへソクキナレから別れを告げ貰い物をもらったレインが攻撃を加える。


しかし、普通にその男にかわされるレイン。


かわされても散らばる白い光が男に当たるとそこが爆発した。


「すごいね。」

ありがとう、ソクキナレ。あなたのお陰で光が見えたね。


やってくれる。大柄な男、ゼベドはそう思った。


そんなゼベドにデウストドもハバロトから連絡が入る。

「ゼベド様、自分も加わりたいです。」

「一人で戦おうとせずに三人で戦いましょうゼベド様、相手も三人なのだから。」




少し考えるゼベド。二人は仕事をしてくれた。

一番厄介そうなウノーラを電撃により痺れさせることができた。


その間に他の者達を攻撃するかウノーラを倒す計画だったが今のところそれは厳しいのが現実だった。

「わかった、二人とも協力してくれ。」


「わかりましたゼベド様、感謝します。」

「ゼベド様、ありがとうございます。このデウストドが参戦するからにはどんなやつも敵ではごさいません。」


ゼベドには一つ気がかりがあった。

それはウノーラが今だに動かないためだ。

それなのに三人がかりで二人に襲いかかっていいものかが気がかりでならなかった。


ハバロトとデウストドの二人がローザに攻撃を仕掛ける。ウノーラにやったことと全く同じことを。


隙間から現れた雷はローザの元へ行こうとせず地面に流れた。

しかし、もう地面は水で溢れていた。

デウストドが雨を降らせたのだ。


ローザは扇子を使い空へと飛び上がった。


空を見ているとローザの他に人が空を飛んでいるのを見つけえた。

ユワトを見つけたため葉っぱを送る。


ユワトはナタレに向けて爆弾を送ろうとする。

「見つけた。」

あいつには気づかれてない、攻撃して殺してやる。

そう思っていたユワトにローザから送られた葉っぱが当たった。


痛みを感じて爆弾を放すユワト。

「あ!」

落ちた。


ドン!


・・・


ローザの空に飛んだ行動によりデウストドを見つけ、葉っぱを向かわせる。


「う、うわぁーー!」

その者に葉は全身を攻撃した。


絶命するその者。

呆気ないわ、とローザは思った。

そんなローザの左頬に右ストレートで殴られる。


それは絶命したはずのデウストドであった。


デウストドは水で分身を作り自分の服を着せ、自らは水でカモフラージュをしていた。


「クッ。」

よかったわ、あんなことで死ぬなんて思ってなかったからよかったわ。


地面へと落ちてきたローザ。


・・・


一方の二人。

ウノーラはローザが空へ行ったときにはもう座ってはいなかった。

デウストドと一緒に来るはずだったハバロトはローザ達の元に行く前に立ち止まった。

なぜならハバロトは何者かから剣で体を切り裂かれていたからだ。

しかし周りには誰もおらず、ローザが葉っぱで攻撃しているわけでもなかった。


みんながんばってるけど出るタイミングなくなっちゃったーー。どうしようーー。

ウノーラは亜空間からハバロトに攻撃を加える。


他の手伝いをしようかなーーどうしようーー。と考えるウノーラ。


そんなウノーラに攻撃されているハバロトは少しずつ体の傷を増やしていく。


・・・


地面に落ちてきたローザをニヤリと笑みを浮かべるデウストド。

地面にある水たまりに電気を回しており、痺れさせて倒してみせると考えているデウストド。


やった痺れたと思って近づくデウストドであったがローザは痺れていなかった。

デウストドがよく見ると水たまりの上に一個の落ち葉があったのだ。


あの落ち葉に乗って避けたと考えるとこちらがやられそうにしか思えないデウストド。


一本のバラをデウストドに向けて放つローザ。


しかしデウストドに届く間にバラの花びらがなくなっていって速度が速くなりかわすことができずデウストドの左目をかすめ血を流す。


そんなデウストドにトドメの一撃、花びらを葉っぱに包んだ爆弾のブルベンブラットを放つローザ。


デウストドは目の痛みで警戒心が薄れていたが、敵の姿が見えず探す中にブルベンブラットが見えたため避ける。

避けたブルベンブラットは木に当たった。木は白アリに内部から食われたようにボロボロになっていて砕け落ちた。


それを見たデウストドとローザは驚きを露にした。


ローザはこんなにも怖い攻撃で驚いた。

それはデウストドもおなじでそれに加えもし当たっていたらと考えると恐怖で死にそうなほど真っ青になっていた。


そんな恐怖で震える二人の近くにいるレインとゼベドも震えていた。


「ローザすごいわーー、ホントーーこんなにも恐ろしい攻撃をするのよーー意外過ぎてすごいよねーー。私にもあれぐらいしてほしかったなーー。」

ウノーラはローザのブルベンブラットを見てこんなにも暴力的な攻撃をローザができるのになぜ自分にしてくれなかったのかと冷めた目でローザを見るウノーラ。


レインはローザに触発されて光を剣に集める。

剣の先端に光を収束しゼベドに向けて解き放つレイン。


キーンと空気が切り裂く音が響く。


その音と共にレインが解き放った光はゼベドへと一直線に向かう。


ゼベドはそれを自身の目の前で消滅させた。

グラビティホール。

1メートル四方の全ての物を引き寄せる重力を作り出す。(ブラックホール)


レインはそんなかくし球があるのかと驚いたがこんなことをできるようにしてくれたソクキナレに感謝していた。

そんなレインにゼベドが牙を剥く。


レインは身体が急激に重くなり通常の百倍重くなったのではないかと思うほど重くなり地面にうつぶせになるしかないレイン。


そんなレインに笑みを浮かべながら有頂天で近づくゼベド。

レインは光を収束させ、反撃の一撃をゼベドに送る。


レインの苦し紛れの一撃はゼベドの髪に当たった。

先程よりも小さくなり、サッカーボールぐらいはあった弾が野球ボールぐらいになったからだ。


髪を切られたゼベドは怒りレインを自分の目線に顔を髪を持って持ち上げ、手を放す。

地面へと顔から落ちていくレインにゼベドは膝蹴りを顔面に食らわせる。そして、蹴り飛ばすゼベド。


般若のように怒り散らすゼベドとされるがままのレイン。

レインはずっと光の収束をしていた。

そのため防御も攻撃もせずただじっと耐えていた。


蹴り飛ばせれたレインは薄れゆく意識の中、ゼベドを見ると右足を自身の顔の高さまで上げレインにかかと落としをしようとする姿が見えた。

それを好機ととらえてレインは収束させた剣をゼベドに向ける。


かかとを振り下ろそうとするゼベドにローザの葉っぱが送られてきた。

ゼベドは舌打ちをしながらもそれら全て右に動くことでかわしてローザを睨みつける。

睨まれたローザは嬉しそうに笑っていた。


そんなローザを睨んでいたゼベドは熱いと思った。

熱いと思った左腕を見ると肩から下が失くなっていた。


「はは、やったね。ざまあみろね。」

レインは上半身を少しだけ上げながら当たったことに笑った。


レインのその態度にさらに怒ったゼベドがレインにとどめをさすために重力を増した。


レインは息をするのも苦しくなっていた。

そんなレインの胸をゼベドが手で貫いた。


「これでもう会うこともないから清々する。」

ゼベドはレインに別れの挨拶をする。


「やっと捕まえたね。」

レインはそう言ってゼベドの腕を掴む。


「放せ。」

レインの腕を放そうとするが死にかけの人間とは思えないほどに力が強い。そんな時、ゼベドの腕にバラの茎が刺さった。

そして、そのつぎにやってきたブルベンブラットを食らったゼベド。


ブルベンブラットの能力によって朽ち果てるゼベド。

「よくやったね。テンギネトラ。」

そう言ってレインも息を引き取った。



自分達ゾイフィア帝国が滅びた要因はやはり、第一世代が第三世代によって武器に2、3個の能力を足せたからだとその目で見て実感したデウストド。


デウストドとハバロトはギリギリのところでローザとウノーラから逃れて艦に戻った。


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