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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 7節木獣とマルテトフ
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第103話 ベロニカとナタレ


ソリタゴ聖王国にやってきたけどね、人がいないね。

「国の人たちはどこにいるね、あの木の化物の捜索と原因の追及のためここに来たね。」


なにが原因なのかもね、誰のせいなのかもね。知ってるけどね。

追及に来たね。


「原因ならはっきりしてます。あの大木、あれを誰かが斬り倒したせい。」


そうよね、それを斬り倒したのが原因ね。

たぶんね、その犯人知ってるね、ペルマム王国にいるね部下の一人だと思うね。


「そうなのね、それで聞きたいのね。なんでね、ここにいるのね。」


そんな泥だらけでね、それもね、城の痕跡を見た後からずっと見てたよね。なんでね。


「彼らから逃げるために。」

彼らってギドからってことね。でもね、ギド達がまだいるかもしれないのになんで私に目を光らせたのね。


「そうよね、ごめんなさいね。変なこと聞いてね。ここにはもう人がいないと思ってたからビックリしてね。」

それにね、あなたがなにしてるのかも気になるね。

「いえ、お気持ちは分かりますから。」

そうね、そういうことね。


「それでね、あそこにあったお城のね、住人ってどこかにいないのね。」

そうであってほしいものね。

「王族のこと。」

「そう王族ね。それでね、あなた王族よね。」

「違います。」


「そう違うのね。そのドレスどう見ても絹糸を使ってそうだけどね。違うのね。」


泥だらけの女はすぐにその場から逃げ出す。


しかし、その時にはもう遅かった。


「どうしてわかったのですか、ナタレさん。」

「さっき言ったね。ドレスがね、キレイすぎたね。泥だらけでもね。」


「今よ、早くして。こいつらは彼らの仲間よ。」


「そうなのですか、そうは見えません。」

「ミズキちゃん、逃げたからね、足に巻き付いてね。」

「はい、わかりました。」


「なんで、どうして。早くして、この人は彼らの仲間よ。早く・・・」

早くと言って女はうつ伏せに倒れた。

突然のことに受け身が取れなかった女の顔は血だらけであった。


泥だらけの血だかけの顔でおかしいわね、それでね、哀れね。


「なに……うそ。」


本当にここまでがんばったのに仲間に裏切られて殺されるなんて本当に哀れね。そして、おかしいね。


「ウソじゃないからね。」

「お願い、死にたくない。助けて、お願い。」

「わかってるよね。それはあなた次第ね。」

ミズキに言って牢を作って女をその中に入れてね。仲間を待つとするね。

目的は達成したからね、いいといえばいいんだけどね。


これで、ナスターク帝国が攻めてきてこの国はナスターク帝国の支配下になったことにできるからね。


そう声明するだけでね、この国の件は終わりね。


「お願いします、助けてください。殺さないでください。」


終わってるからね。この女になんの感情はないからね。


「ねぇ、あなた聞きたいことがあるんだけどね。あのお城からの景色はね、どうなのね。」


「殺さないでください。お願いします、助けてください。」


「やっぱりダメね。」

でもね、聞きたいことね。それだけでも教えなさいね。


「一つだけあなたが助かる方法を教えてあげるね。」


「助けてください。殺さないでください。お願いします。」

それしか言わないね。イライラするね。


「ミズキちゃん。」

「なんですか、ナタレさん。」

「あの女のことどう思うね。」

「この女はなにも話しません、諦めませんか。」

ミズキちゃんはそう思ってるのね。ほとんど同じ意見だけどね。役立つからいいね。


女の髪を掴み持ち上げて自分と目線を合わせるナタレ。


「痛い、ごめんなさい。殺さないでください。お願いします。」


「それはね、あなたが王族ならね殺さないであげるからね。教えてね、あなたはね王族かどうかね。」


「・・・」


「命乞いしなくなりました。」

「そんな驚くことじゃないね、王族はね自分の血を絶やさないようにする生き物なのね。だからね、自分の命を助けるためならどんなことでもするね。」

例えそれが王族の地位をなくすことになってもね。

「なるほど。」


「王族だとしてどうなる。」

「王位継承権で変わるね。もしね、最下位の12番目だったらね。」


・・・


「話し始めたのに話さなくなりました。」

「そうね、この人はマレチェロちゃんね。」

「なんで知っているの。」

マルチェロちゃん、自分で名乗ってたね。

それにね、今のひっかけだからね。

誘いにのっちゃダメね。王族がね。


「当たり前ね、この国の祭典でアサナと三編みの長い髪の女の子と一緒に来たね。あれなんの祭典ねミズキちゃん。」

「それ聞かれてもわかりません。」


「そうね。ごめんねミズキちゃん。」


「あ。神父と一緒に来た人。」

「そうね、それね。」

タン。

なにかが当たった音がした。


「来たみたいね。」

「そうみたいです。」

「行くね。」

「はい、ナタレさん。」

ナタレとミズキが意気込みをした時、マルチェロが制止する。


「待ってください。なにが目的なんですか。」

「目的、目的はね、世界統一ね。」

「なぜですか。」


「それはね。」

口に人差し指を当てて一言。

「秘密ね。」

微笑みミズキに言って牢の中を見えなくするため格子状から隙間のない壁に変える。


これでね、ミズキちゃんが攻撃されても大丈夫ね。


「どうしますか、ナタレさん。攻撃されましたけど。」

「捕虜を攻撃してきたってことはね、そういうことね。」

マルチェロちゃんはここに生き残ってる人たちにはね、そんなに意味をなさないってことね。


「どういうことですか。」

それは泥だらけだったことからわかることだけどね。

ここに来た目的を探ってたって所ね。


「あの人たちは護衛か略奪者の二択ね。」


「その二択なら略奪者じゃないですか。王族なのにそんなことに手を染めてたの。」

そうよね、そうなるね。


「助けてもらった恩を返すためならね。つじつまがあうね。」


助けたのも王族の財宝を奪うためね。


「この女のことが少しだけ悲しく思いました。」

「ええ、そうね。いいね。」

そう思ってくれてうれしいね。


「どういうことですか。 」

「なんでもないね、早くやるね。ここは早くすませないとね。」

ここにいる意味がないからね。

立ち寄っただけだからね。


「はい、やります。早くしければみんなに怒られます。」

「そうかもね、行くね。」


そうして、ソリタゴ聖王国の生き残りの窃盗するもの達とナタレとミズキの対決が始まった。


・・・・・・


開始一分後。

ちょうどナタレ達がマルチェロの牢になにかをぶつけたものの側へとやってきた。


「ナタレ様、ご苦労様です。なんであれは生きたままなのか教えてもらえますか。ナタレ様。」

そこにはベロニカが座っている。

「ベロニカちゃん。あなたは誰の味方ね。」


「さぁ、誰でしょう。一つだけ言えることはここにいるということです。」

同じタイミングで相手を呼んだ二人。

「ナタレさん。」

「ミズキちゃん。」


譲り合う二人、ナタレが先に声を出す。

「先言うね、ミズキちゃん。ベロニカちゃんはタヒリキオが相手してたと思うけどね。どうなのね。」

「そうです、タヒリキオさんの専属として大木を壊してもらっていたそうです。」

そうよね。タヒリキオの専属よね。

ちょっとね、ミズキちゃんの言ってる意味がわからないところがあったね。


「タヒリキオの専属なのになんで大木のこともやってるね。大木はギド前なのになんでタヒリキオの専属でそこもやってるね。」


「それはよくわかりません。しかし、タヒリキオが言っていました。」


「そうなのね、よくわからないわね。」

「そう思います。」

そんな疑問点を持つベロニカが二人に声をかける。

「いい、二人とも。」

「ごめんね、いいね。」

「そうね、いいです。」

二人はベロニカの言葉に聞きいる。


「こんな所で二人はなにしてる。今こんなところにいる意味ないからここにいなくていい。」


「言っている言葉わかってる、私たち二人がバカってあなたは言っています。わかっていますか。」

「……ミズキ。であってます。」

「あっています。」

ミズキが自分の名前を言われて少しだけ落ち着く。

「あなたはなぜここにいるのですか。」

しかし、それは一時の感情で興奮は冷めてはいなかった。

掴みかかりそうなミズキを制止してナタレがベロニカに真実を伝える。

「あなたがここにいるとは知らなかったね。」

「あなたでは不安でした。今もそこに横たわっているのは人ではありません。」

ナタレが言ったことを覆す発言をするミズキ。

「そう、あなた達の意見を聞きましょう。」

「少しだけ待っててね、ベロニカちゃん。」

ミズキの発言を聞き、ベロニカが意見を聞こうとするがナタレが声をあげた。


「ミズキ、どういうことね。」

「ナタレさんはここに来た。その理由はそういうことではないのですか。」

ミズキちゃんはソリタゴ聖王国に来たのはベロニカちゃんに会いに来たのね。

私はね、別に違うともいえないね。

不安があったのは事実だからね。でもね、ミズキちゃん。ベロニカちゃんは信用できるね。

「ミズキちゃんはそう思ってたのね。」

「ナタレさんはどうなのですか。」


「別にね、違うとは言わないね。でもね、少しだけ気になってたことが晴れたね。」

「どういうことですか。」

「ここに組織がないことに納得が言ったということね。」

「意味がわかりません、どういうことですか。」

「ベロニカちゃんとマルチェロちゃんに任せておけばここは大丈夫って話ね。」

「それでナタレさんはいいのですか。」

「なにね、ミズキちゃんはここに長い間いてみんなに迷惑かけて怒られたいね。」

「それは……嫌です。」

「そうよね、ならねいこうね。」

ベロニカとマルチェロにソリタゴ聖王国を任せてミズキとナタレは旅立った。


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