第第102話 悲しみと残忍
死にたくないと救いを求めて、次に殺すならララにと言う人たち。
「お前がララか」
・・・
「ええ、そうです。」
「本当ね、このハンバーガー意外に美味しいね。ベーコンココアチーズって書いてあったのにね。」
ベーコンのしょっぱさとね、ココアパウダーの苦味とね、チーズのコクね。
この3つがね意外とね合うのよね。
「ええ、そうです。」
「でも、この木の枝の姿なので少しだけナタレさんが羨ましいです。」
「そうよね、見せつけるようでごめんね、ミズキちゃん。」
「この姿に好きでなったわけじゃないですからそう思います。言うほどこの姿が嫌いってわけでもありません。」
「どうしてね。」
「マルテトフのみんなの役にたっています。それだけで嬉しいからいいのです。」
「そうね。」
誰かのために生きてると嬉しいわよね。
「この後どうしますか、ナタレさん。」
どうしようね。
そういえばね、収容所の作戦はもう終わったと思うのね。
「そうね、そういえばね、連絡きてないのね。」
「連絡なんてありましたか。」
「わからないからね、マルテトフからの連絡がないか調べてねミズキちゃん。」
「わかりました。」
調べてくれるのね、ミズキちゃん。ありがとうね、私は機械に強くないのね。疎いからそう言うのがわかる人がいるといいのね。
「ナタレさん、連絡がありました。」
「ならね、連絡してね。ここは終わったからね。」
「ペルマム王国とカルディオス王国は終わりましたからその通りです。」
ミズキが折り返しの連絡をする。
電話は三回程かけたがかからなかった。
終わったみたいね。
「どうだったね。」
「ダメであります、出なかったのです。」
「そうなのね、後でまたかけるとするね。」
「それでどうするね。」
「どうすべきだと思いますか。ナタレさん。」
「ペルマム王国とカルディオス王国はもうやらなくていいね。テンギネトラがいるからロキシマリア連邦と海国は大丈夫よね。」
聖公国は終わっているけど確認はしてないね。
「ソリタゴ聖公国を見に行くね。」
「わかりました、ナタレさん。ソリタゴ聖公国に向かいます。」
・・・
ーーーーーーーーーラプオビーーーーーーーーーー
「ええ、私がララと呼ばれています。あなたは名前なんていうの。」
「ふ、フハハハ。これはおもしろい。死ぬのが怖くないのか。」
愚問か。
「あなたは名前なんていうの。」
「そうか、死にたいのか。わかった。殺してやろう。」
並んでいた人達に光線が当たった。
「いや、イヤー!いや、なんでなんでみんなを殺したの!なのになんで、なんで私だけ残したの!」
もうイヤ、いっそのこと殺して。みんなと一緒に殺してよ。
『ララ、あなたにお願いがあるの。今日からここはあなたの世界。好きにして。』
そう言ってたラプラン様。好きにしたけどなくなっちゃった。ごめんなさいラプラン様。
「聞きたいことがあった。それではダメか。」
「そう、あなたの名前はなんて言うの。」
最低限、名前を聞き出す。このラプオビの常識であり、そうすれば大丈夫なはず。後はお願いします。
ラプラン様。
そして、あなたには頼みたくないけどクズでも悪魔でも頼みます。仇をとってほしい。
「教えません。聞きたいのはこちらです。立場をわきまえなさい。」
神殿から出ようと思ったけどこれは無理みたい。村長が死んだときから見てるけどこれは無理みたい。
早く神殿長を探そう。
ララ、助けられない。
「そう、あんたの名前はなんて言うの。それぐらいは教えなさい。」
「なるほど、わかりました。ソアレと呼んでください。」
「そう、ソアレ。ソアレはなにを聞きたいの。」
それはあだ名かなにかで本名じゃない。
最悪、ラプオビのメンツ丸潰れな植物だこと。
そんなこと思うのはあいつだけ。
それなら、もういい。早く殺しなさい。あの野郎のことを思い出したくない。
早くして、早く殺しなさい。
「それは無理だ。お前を殺すのは後でにするララ。ラプランとは男か女か教えろ。」
これ、心読めるの。本当に嫌になる。本当に。
「教えろって言ったら教えてくれるなんてソアレは幸せな国で育ったみたいね。」
「あ、なにそれ。意味わかんない。お前は聞いた質問に早く答えろ。ラプランとは男か女か教えろ。」
いきなりキレた。どうして。
「ラプランが男か女かなんて知らない。アウルとかいうクズ野郎が男だとは知ってる。」
「そうか、でもそんな男よりラプランが気になる。君、ララはラプランを尊敬しているそんなラプランの死に様を眺めて泣き叫ぶ声が聞きたい。見せて。」
「それなら余計に教えない。」
「そうか。」
ソクキナレの花の部分に光が集まる。
神殿を破壊しララも殺したソクキナレ。
神殿のどこかで誰かに見られているように思えたからだ。
ララは神殿の地下へとやって来ておりソクキナレの光線には当たらなかった。
下へと進み調教部屋までやってきたがあいつはいなかった。
上に戻ってもう一度確認してくる。命乞いして死ぬ。
助けを呼ぶ。
これがいい。助けを求めに上の階に戻る。
どんなときでも通じる電話がある部屋は地下3階。
階段から5個目の扉。右。
開くけどそこには誰もいない。
少し進み右を見るとベッドがある。
ここは違う。
扉から人が来るのが目の前の鏡でわかったため右に進み隠れる。
相手に丸見えかもしれなくてもいい。
奇襲なんて意味ないから。
しかし、ベッドの下に人がおり顔面めがけてナイフが飛んできていた。
「おい、楽しみをとるな。ホコル。」
「申し、わけ。ありま、せんの。」
「行くから早く出てこい。」
「わかり、ました。アウル、様。」
三文字以上続けて言えないのは大変だな。
仕方ない、我慢するか。
こいつもまだ調教が必要なだけだ。
・・・
ソクキナレのせいで神殿は倒壊した。
そのためその除去作業をして、地下への階段を見つけたソクキナレは地下へと進む。
ゆっくりと下に行き、アウルを見つけてすぐに光を放つが逃げられた。扉を開けて部屋の中に入られたのだ。
アウルを追って部屋に入るもいないので部屋を出て扉の前で待ち伏せするソクキナレ。
少しの時間の流れの後、前と後ろの両方の扉が同時に開いた。
ソクキナレは扉から離れて様子を伺うために小さな蛍のような光を無数に放つ。
なるほど、上から重いものを落とすことで扉が開く仕組みになっていて、片方はフェイクか。
考えるな、おもしろい。テンギネトラの気持ちもわからないでもないな。
それだけ、かなわない夢だったと諦めることをおすすめする。
ドカン!と爆発音と共に片腕が血だらけのアウルが右の扉から出てきた。
「なにを、した。」
「爆発させた。」
ソクキナレは光線を放ちアウルは足を失くして歩けなすなったので片腕を持って縛り付ける。
そして、アウルに結界のことを聞く。
アウルは結局結界のことを話さなかった。
ソクキナレはどうするか考えながらレイン様に連絡する。
レインが出ることはなかった。
・・・
結界のことわかりました。レイン様。
結界は神殿を用いた巨体な要塞です。
神殿を破壊してしまったので結界としては意味ありません。
破壊の方法はこの釘を打ち込んでこの釘を壊すそうです。
なので出てください。レイン様!
ソクキナレの悲痛な叫びはレインに届くことはなかった。
・・・
「ソリタゴ聖公国に到着しました。」
「これは終わってるね。」
「この国の一番大きい城は山頂みたいです。」
「その山頂にある城は崩壊してるらしいね。」
「そうなのですか。」
しかしね、行ってみるね。
「行きますね、お城にね。無理かもだけどね。」
城へとやってきたナタレとミズキ。
「ここがお城ね。」
「どこに城があるので、ナタレさん。」
「酷い有り様ね。ギドってこんなにすごいのね。野良でもね。」
「そうみたいです。すごいです。瓦礫の山です。」
「そうね、ほら行くね。城の人間を探すね。」
「はい、こんなんで調べたくないです。」
そうだけどね、仕方ないじゃないね。
ここは落ちたけどね、郊外はまだ生きてるからね。
・・・
「どうね、人見つかったね。」
「生きてる人はいません。」
そうよね。
「貴族街に行くね。」
「どこだかわかりますか。」
「勘ね、でも大丈夫ね。」
そういったナタレの前をドレスを着た女性が歩いていた。
その人に王族を探していると聞く。
自分が王族だというのでミズキに言って調べるナタレだったが違かった。
ここが貴族街であることは本当だが今は幽霊街でね。
誰もいないそうね。
そう思ったナタレであったが一人の女性が家から出てくるのが見えた。その人は泥だらけで男か女かも正確には見分けがつかない。服装がスカートのようなので女だろうと思った程度。
その女は家の前で疲れたのか座り込んでしまったのでナタレは話しかける。
「どうしたね。」
スカートの泥だらけの人はナタレにドキッとした。
「申し訳ございません。」
本当にどうしたね。
「謝らないでね、なにがあったね。」
その泥だらけの人はマルチェロというそうだ。
彼女はギドがやってきた時、お祈りをしていたという。
協会で死のうと心に誓っていたがある人にあなたの育てる花はキラキラしているといわれたことを思い出したため生きようと思い立って前に進みました、このような姿になりましたが。
しかし、彼らの力は恐ろしく今は洗い流してキレイになるのも怖いほど。
なのだそうだ。
それを聞いたナタレはなるほどね。と思った。
「今はみんなどこにいるね、海外から来たんね。あの木の化物の捜索と原因の追及のためここに来たね」
なにが原因なのかもね、誰のせいなのかもね。知ってるけどね。
追及に来たね。