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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
 第一章サキ様 2節 三か国の変化
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第15話 ソリタゴ聖王国は消え去った

「寝る!」




「なんで寝るのよ!サキ様!」


「周り見ればわかるじゃない。」

周りにはヘドロの草原。


「寝よ。」「そうね、寝ようね!」


「「「「おやすみ!」」ね!」」


ゴンッ


「ギャー!」

「ギァー!」

「うわぁー!」

「ひっ!」

「・・・・・・ふはぁーあ。」


「「「「なにすんの!」」ね!」」


「起きた。なら行くわよ。」

「なにすんのね!」

顔に顔を近づけて言った。


「うわぁ!びっくりするじゃないよ!」

と言われて殴られたね。

たんこぶ出来たじゃないねどうすんのね。


「誰もいかないよ。アサナ。」

「・・・」

「なんでよ!」

なんでサキちゃん!とアサナ以外も思った。

けど、ナタレはこんなとこ歩きたくないからね。サキちゃんと思った。


「なにしたのか言わないと、また寝るよ。」

「殴られただけじゃないよ、なに言ってるのよ。」

「そうなんだけどねぇーナタレちゃん。」

「こんなとこ行きたくないってね、言ってるのを殴るなんてね、アサナちゃんらしくないね。」

「ナタレちゃんが聞いたときはナタレちゃんが……っていうのもあるとは思うけどだけど。」


「・・・……殴ったりしてごめんね。」


「「いいよー!なんかあっただろうから。」ね。」

「いいけどね、アサナちゃん。教えてね!」


「わたったよ。ここソリタゴ聖王国だよね。ナタレちゃん。」

「そうだね~、ソリタゴ聖王国だね~。」

「ちょっと待って!ソリタゴ聖王国って…」

「そうね。緑溢れる奇跡の王国だから聖王国って言われる王国ね。」


「「「うそ!」」ね!」




「落ち着いた。」

「「「落ち着いた。」」ね。」

・・・大丈夫なのかね、………大変そう…ね。

サキちゃん・・・


「───、どうかした。」

「えっ!・・・。」

「ナタレちゃん。」

「大丈夫ね。サキちゃん。」

「ならいいんだけど………。」

大丈夫かな。ナタレちゃん。それより、アサナだよね。・・・・・・、重症かな。


「ねぇ、ナタレちゃん。」

「なにね。サキちゃん。」

「アサナ、どう思う。」

「変だよね~。」

「だよね~。はぁー。」


「どうするか教えてね、サキちゃん。」

「今のアサナのことなら、ナタレちゃんの方が詳しいと思う。」


「・・・」


「アサナちゃん、この国で少しの間世話になってたのね。」

「なんで。」

「サキちゃん知らなかったんだね。」

「アサナと出会う前のことはあまり聞いてない。」

「そうだったんだね。サキちゃん。」

「続き教えてナタレちゃん。」

「はいはい。この王国に来たのは、あることを聞いたのね。」

「ナタレちゃんが。だれから。」

「それはね、アサナちゃんの友達。」

「ルディエル。それとも・・・。」

あいつだろうな~、アサナがそこまで、必死になったってことは。


「そうですね。デンビューだね。」

「デンビュー、ならなっとく。」

「張り切りすぎてね、アサナちゃん。」

「どんな内容かも聞かずに行っちゃったからねー。」

「見つかって怪我したってこと。」


「そうね。でもね、怪我したのはアサナちゃんが諜報員ってことがばれたからじゃなくてね・・・。」

「奇跡の力を持った子供を攫っちゃったってことだと思う。」

「そうね。奇跡の力って呼ばれる回復できる力を総称して[ミーレフォリウム]と読んでたのね。国の中でも力が強いのは聖女や聖人と呼ばれる人達だったのね。」


「でも、聖人や聖女は強い力を持つ人なんだよ。なら、アサナが拐う理由が・・・。」

「ないってね、思うかも知れないけどね……その子は貧民街出身なのね。」

「貧民街出身の聖女、聖人は今から100年前からいたって聞くけど、なんで怪我をしたの。」


「100年前から貧民街出身の聖女聖人はいたね。でも、聖人や聖女が貧民街出身っていうのはね、貴族からは嫌われてたのね。それだけならね……。」

「アサナが怪我するほどの強者はいないと思う。いるとしたら、王国の一番上の聖女か聖人が頼んだ人しかいないと思う。」

「そうね。サキちゃん。アサナちゃんがこの王国に来たときの王は聖人だったのね。それも・・・。」


「それも小さい子供が聖人だったと思う。なら、………聖女もいないといけないっていう王国だったと思う。」

「そうね。王国は聖女もいないとダメなのね。聖人が望んだ人を聖女とするのが王国の方針ね、それは、聖女のときも同じね。聖女のときと聖人のときだと聖人のときの方が貴族の望む通りの聖女が来るけど聖女だったら、殺す方がうまく国が回るってことなんね。」


「!」


王国の一番が選ばれるのは貴族が望む通りになるなんで。

「えっ!…とどういうこと。」


「それはね・・・。」

「もういいよ。ナタレちゃん。そこまでで。」

「そう……ね………。お願いするね、アサナちゃん。」

近くにいたルディエルとパラレを見てそう言った。

「ありがとう!ナタレちゃん。」


(ちょっとナタレちゃん。)

歩いてここから逃げようとするナタレちゃんの腕を掴んだ。


(ごめんね、…サキちゃん。アサナちゃんがああなっちゃたら従うしかないのね。)

(そう思うけど………。)

(ごめんね。サキちゃん。二人をなんとかしないとだから。)

(わかった……。)

(ありがとうね、サキちゃん。)

小声で話終わるとナタレちゃんはルディエルとパラレの二人に近づいていった。

たぶん、アサナに殴られただけだから大丈夫だと思うけど………。


「アサナ、大丈夫……だよね…。」

「大丈夫ですよ。」

「アサナじゃなくて、あの二人。」

「たぶんですが。ふふ……。」


今の会話で悟った。

ナタレちゃんがアサナから逃げようとしたように見えた訳じゃなくて逃げたんだ。

ヤバイよ、どうしよう。


「サキちゃん!」


「な……なに………な…ナタレちゃん。じゃなくて、アサナ。」

「そんなにどうようしなくてもいいですよ。ふふ。」

「・・・。」

バタンッ


「……………。」

「あ!サキ様!サキ様!な……ナタレちゃん!大変!大変!ナタレちゃん!サキ様が!サキ様が!ナタレちゃん!こっち来て!」

テンパってるねアサナちゃん。可愛いね。

ルディエルたちがかわいそうに思うぐらいね。


「アサナちゃん。だい……もう少し待ってね。」

「わかった。待ってる。でも、早くしてよ!!」

怖いね、アサナちゃん、ルディエルたちがやられてたときもね。

サキちゃんに近づいてたときの方が怖かったけどねそれより怖いね。


「サキちゃん!サキちゃん!」


まぁね、サキちゃん。だもんね。怒ってるときもね、心配してるときの方が怖いよね。

「にしても、クラノスはどこいっったのね。」

手伝って欲しいくらいなのに。




その頃クラノスは。


「きれいだな~。この世界。お花畑最高!」


現実逃避なのか、それとも瀕死なのかの異常者にしか見えない状態で立っていた。




「サキ様!サキ様!」


「サキ様サキ様うるさい!もう起きた。」

「サキ様~~~~!」

抱きつくアサナ。


「痛い痛い折れる折れる折れるからーー。」

「サキ様~~~!良かった~~~!」

「心配してくれたのは嬉しいけどもう一回心配するようになるから離してアサナ。」

「サキ様~~~!ごめんなさい~!」

「もういいから!離して!離してーーー!死んじゃうーーー!」


笑みを浮かべて見る二人と心配しておどおどしてる人が1人。


「あ、あのね、アサナ様。このままだとね、えっとね、えっとね。サキ様がね死んじゃいそうだからね。離して欲しいのね。」


「えっ!ほん………ホントだ!サキ様!ごめんなさい!ごめんなさい!すびません!ごめんなさい!」

「泣かないんですね。アサナ様。」

「へっ!」

そんな涙だらけの人に泣かないんですね。なんてなに言っるのね、恥ずかしい、……。

「な、なんでもないね。アサナ様。」

「そう。」

涙を拭いて、笑顔でいるアサナ。怒っていたのが嘘のようだ。


「ねぇ!アサナちゃん!サキちゃんが起きたところね。悪いんだけどね。クラノスがどこにいるかわかる。」


「クラノス。って誰ですかナタレちゃん。」

「ナタレちゃん、クラノスって。」

「ナタレ様。クラノスとはどなたですか。」

「クラノスって落ちましたよね。ナタレ様。」


「えっ!」

「えっとーね、なんでね。」

「ルディエルが紅茶飲んでたとき落ちたね。」


「ねぇ、パラレ。」

「なんですね。ナタレ様。」

「そのときはね、まだいたね。ララに思いっっきり怒鳴られたね。」

「そのときじゃないのね。ララさんに怒られたあとにね、交代でルディエルが紅茶を飲んでたはずね。その時運転しててね。途中で眠くなって、居眠り運転しちゃったのね。」


「パラレ~~!」

怒ったルディエルがパラレに迫る。

「あれほど注意しろって言っただろうが~~~!」

「ご、ごめんなさい~~~!」

「まだ、指導が足りないみたいだからな。ペルマム王国に帰ったら、ビシバシ教えるからな!覚悟しとけ!」

「ごめんなさい~~~!」


よしよしと撫でながらアサナが慰めてるってことのほうがクラノスのことより驚き。


「えっと、パラレは………今、無理だから、えっっと、どうすればいいのルディエル。」

「え!なんでそうなるんですかサキ様。」

「ルディ。なんかないの。」

「そうね、ルディエル。」

「なんでそうなるんですか!」


「そりゃあ、ねぇ。」

「「「パラレを泣かせたから!」」ね!」


「そうだったー!」



「それで、アイディア出た。」

「出ません。」

「ナタレちゃんは、なんか出たアイディア。」

「そうね、落ちたところをなんとかねじゃなくてね、ほっといてソルタゴ聖王国を調べる。」

「それいい。採用。それにしよう。」


・・・どうしよう。

このヘドロの湿原を進むことになっちゃう。

嫌だ。それは嫌だ。絶対嫌だ。

ってか、なんでナタレちゃんはそんなことにしたにしたのよ。

と思いながらナタレちゃんを睨んでいるとナタレちゃんも絶望したような顔になったのがアサナに気づかれないように一瞬したのが見えた。

う~んこの王国を調べるかクラノスを探すか。

この二択なら答えは簡単!


「はーい!」

「なに、そんな元気よく手を挙げてサキ様。」

「ナタレちゃんに賛成してソルタゴ聖王国がなぜこうなったのか調べる。」


こうして、クラノスは見捨てられるのでした。


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