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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 7節木獣とマルテトフ
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第97話 サキ達とホエド

木の化物で千手観音のように動物の手を持つ化物のザムゴシトをサキが操っており、ザムゴシトをどうするのか考えるサキ達。


「こいつから仲間の情報を知りたいのよ。サキ様。」

「そんなことできるのね、サキ。すごいのね。」

「そんなことできるんすか、サキ様。すごいじゃないですか。」

サキはそれを聞き焦った。そのため、アサナに質問する。

「どうやってやるですか。アサナ。」

どうするって言われてもよ、そんなことわからないわよサキ様。

でもよ、聞き出そうと言ったのよね。


行動は操れるわよね。

やってみるのはいいかもよね。

死にたくなければアジトに戻りなさいよ。

これでいいのよね、でもよそれで嘘をつかれるかもしれないわよ。


「一回この化物を連れてジンクレスの所まで戻りましょうよ。」

それでよ、もしジンクレスが仲間だったらこいつのことがわかるわよね。


・・・


ザムゴシトを連れてラプオビに行きたいのよね。

サキ様もこの化物を連れていけば安心すると思うのよね。


でもよ、無理な気がするのよね。

アウルを殺したかったからラプオビに行きたかったのによ。残念よね。


でもよ、仕方ないわよね。

サキ様は行きたくないのだから仕方ないわよ。

ともかくよ、ジンクレスに会いに行きましょう。


そんなことをアサナは思いながら歩みを進める。


・・・


ザムゴシトを連れてジンクレスの所に戻り、この化物がなんなのかと聞くことにしたサキ達はジンクレスのいる所に戻ってきた。


しかし、探してもジンクレスはおらず、クラノスが一つ気になる場所があった。血痕があったのだ。

それをたどって行くとある場所にやって来た。


そこは牢獄、捕虜収容所である洞窟の前にやってきた。

そこは洞窟であるはずだがコンクリートで入り口がなくなっていた。


なぜこんな場所で捕虜の収容所を置いているのか。


それは都から離れていて監視がし易く脱出が困難な場所がこの場所であった。


ここは洞窟であるため天然の迷路となっている。

そんな牢獄の洞窟の扉がコンクリートの一部が扉があった。


扉を開けてアサナとクラノスが入って行った。


そこには収容所の看守長ネフィラが入り口近くを開けようと立っていた。


その収容所の内は血の匂いと死人独特の匂いがした。

「あなたになにがあったのよ」

ネフィラにアサナが聞く。


ネフィラはジンクレスじゃないため警戒したが、従っておかんと殺されるんなとアサナを見て思ったため素直に従って、この収容所であったことを語りだした。


「ここの看守長のネフィラというんだ。よろしくなん。

君たちのことはジンクレスから聞いているんだ。アサナとクラノスであってるんと思うんだ。」

ネフィラに名前を当てられたアサナとクラノスは頷きアサナがもう一度なにがあったのよ。と問う。


君たちがやって来てん、君たちがジンクレスとギドと会った後のことん。

六時間後にここに侵入者が入ってきたんだ。


その侵入者に我々看守は相手をしたんだ、その光景は悪夢でだったんだ。

あれは感情など存在せん、人間なんてものでもない。

木の化物だかんな、だがそれだけではなん。

あれは人を殺すためにあるもんだ。


この場所に侵入したんは捕虜達を救出しにきたんかと看守の我々は思ったんで、外にいるん守護隊のジンクレスに連絡したんだ。


彼はサボって好きな人に会いに行っているんだが責任感と力は強いはずなんだ。ギドの相手はてこづっていたんだと思うん。

彼らの相手が忙しい。と連絡は切られたんだ。


もう一度連絡して、話聞けんと言ってなん。

木の根の化物が襲ってきたん。と報告したんだ。

ジンクレスは木の化物のギドだけでなく自分も木の根の相手をしている。

と言ったんだ。それは我々と同じ化物だったんだ。


我々牢獄内にいたんは私ともう一人の囚人以外生き残りはおらん。


生き残った囚人はバースと言うん。

彼はその木の根に食べられたんだが今も生きておるんはずだ。


・・・


大変なことになっているわよ。

それがアサナの感想だった。

クラノスは逃げたいとうっすら思い、なぜこの人は逃げないのだろうかと疑問に思った。


ネフィラは言う。

「お願いがあるんだ、敵を討ってくれん。」


わかったよ、待っていて仲間を連れて来て彼らを倒すわよ。

特にサキ様がよ。


大丈夫っすよ、俺が敵を打ち倒してくれるすよ。


そう思ったアサナ。

アサナはネフィラに了承と待っててよ。と言った、その時地面が揺れた。


「なんなんすか、この揺れは。」

「嫌だなん、あれが来るん。あれがあれが。来るん・・・。」

「ネフィラさん、大丈夫ですのよ。」

アサナがガダガダと体を震わせて恐怖しているネフィラの肩に触れる。

ネフィラはビクンと体を震わせて驚き、アサナを見てため息をつき落ち着いたようだ。


「大丈夫ですのよ、ネフィラさん。」

「大、丈夫ん。君たちは早くん、ここん。出ていってくれん。そん、しないと。君たちも、襲われんぞ。」

「そうよね、あなたがそこまで恐れるほどの相手がいたのよね。」

「ちょっと、すまん。」

「なによ。」

わざわざ心配しているのよ。少しくらいその警戒をといてくれてもいいじゃないのよ。

それほど相手が恐ろしい存在というのは分かるわよ。


「彼は大丈夫なんか。」

クラノスがどうしたのよ。


「クラノス、そんなにオドオドしてどうしたのよ。」

情けないわよ、地面の動きは無視しなさいよ。今のところ攻撃の予兆も仕草もないのよ。


大丈夫よ。


襲われたらひとたまりもないけど大丈夫よ。


今はまだ大丈夫よ。


「大丈夫よ。この人はいつもこんなよ。」

そ、そうか。

クラノスを見てそんなこと言うなんて、信用できないな。と思うネフィラである。


「それでは私たちは外にいる人が気になるので失礼しますよ。ネフィラさん。」

「じゃあな、ネフィラ。」

「ああ、人と話ができてん少しは落ち着いたんだ。感謝するん。」


「一つ、気になることがあるのよネフィラ。あなたはなぜ生きていてなぜあなたはここにいるのよ。早く脱出しなさいよ。」


「生きている理由は分からん。ここを出んのはここに収容していた捕虜達に申し訳がたたんと、仲間の看守達を思っているんが答えんだなん。」

そうよね、色々あるわよね。すみませんよ。

「待ってる人が余計に心配なんで少しいなくなるわよ。ネフィラ、あなたと話ができて嬉しかったわよ。」


そういってサキとアカネが気になったために急いで収容所の入り口の扉を開けて出てきたアサナ。


ここにはクラノスが見つけた血の跡を追って来たわけだが、その血の跡を付けたのはジンクレスだった。


看守達を守るために入り口の外で木の根の相手と木獣ギドの相手をしてしたのだ。

収容所の入り口でジンクレスは亡くなっていたのだ。


・・・


サキ達はネフィラから聞いた木の根を相手することにした。


「先ほどの地震はアサナがなにかしたですか。」

「なにもしていないわよ。」


地震についても気になるが扉を開けるサキ。

扉を開けたサキの目の先には看守長のネフィラが奥から歩いて来ていた。

サキにどうしたね。と覗きながら聞くアカネ。

見える距離になって、ネフィラの胸には大きな穴が開いていた。


逃げろ。と言ってネフィラは倒れた。


アサナはサキとアカネにそんな姿を見せないためにクラノスと入ったはずなのに。


サキとアカネは悲鳴を上げた。


アサナが中の様子を見て舌打ちする。


「サキ、アカネ逃げるわよ。」

アサナがそう言ってサキとアカネ掴み、アカネをクラノスに託してサキを抱え、アサナに託されたクラノスはアカネを抱える。

収容所を逃げながなら駆け抜ける。


収容所から木の根が10mの触手群としてタコのように伸びていったホエド。それは空へと駆け上がっていく。

ホエドが10m程駆け上がった時サキ達へと一直線に伸びていった。


そんな収容所から現れたホエドから逃げるために駆けるサキとアカネを抱えるアサナとクラノス。


そんな二人に平地が続いていているはずなのに前にはある場所から地面が無くなっていた。

断崖絶壁になっていたのだ。そのため、断崖絶壁の前で止まったアサナとクラノス。


平地があったはずなのになぜです。

気になって断崖の下を見るサキを木の根がサキの首めがけて斬りかかる。


アサナがその木の根を剣で斬り飛ばした。


「サキ様、なにしているのよ。油断していたら死ぬわよ。」

「はいです。ごめんなさいです。」


ホエドが一本の木のようにねじ固まって島のように地面を浮かべていた。

浮かべた地面が断崖絶壁を作っていたのだ。


逃げ場を失ったサキ達に数百はある触手群であるホエドが収容所からやってくる。ホエドはサキ達を襲っていく。


サキはザムゴシトのように動物の腕を持つ木の化物を操って相手させ、サキはホエドを見つめる。

サキが見つめればホエドが止まり、そこをザムゴシトやアサナが倒していた。


そうやってホエドを斬り続けるサキ達。



地面からサキに向かって後部から攻撃してきたのをアカネが爪を伸ばして絞め潰した。


百ほどホエドを倒しきった時、ホエドがザムゴシトへ向けて一斉に向かっていった。


サキはじっとホエドを見つめ続けるが次々とホエドが来るため、ホエドは止まらない。


ザムゴシトにホエドが固まった時にアサナとクラノスが協力してホエドを切り刻んだ。


ホエドがいなくなり晴れるとザムゴシトがいたその場所には誰もいなかった。


サキとアサナとクラノスは驚いた。

そんなとき、キャーと悲鳴が聞こえた。アカネである。


アカネをどうしたのですか。とサキが見る。

上半身だけで下半身がなにかに飲み込まれているアカネがそこにはいた。


それを見てサキは思った。

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