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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 6節それぞれの旅路と幕開け、始まり
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第89話 革命の始まり


一方、船を無断で操縦して旅立っていった二人。


サカイルとパラレは逃げ回っていた。


「どうしてこうなった。」

サカイル、その事もう二度と言わないでなのね。


「それはあなたのせいだと思うなのね、サカイル。」

「そんなことで言い争ってる暇はない。早く船に戻ってナタレ様に伝えなければ。」

あんたが聞いたなのね。

早く逃げるなのね、サカイル。


申し訳ないなのね。サキ、そしてナタレ様方。



・・・



こんなことになるなんてなのね。


サカイルに言われてこのソリタゴ聖王国まで来るんじゃなかったなのね。船に食料は大量にあるから食べてるだけにすればよかったなのね。

でもなのね、太ってしまうのは嫌なのね。



「この後どうするのか考えないとなのね。」

食欲に負けてサカイルと来るなんてなにやってるなのね。船に食料大量に置いてあるなのね。

それなのになのね、わざわざこの国で買い物しなくてもよかったなのね。

でもなのね、太ってしまうのは嫌なのね。


それにしてもなのね、あの人は何がしたかったというのなのね。


あの大木を倒した人はなのね、あの人はなんなのね。


「なにしてる、パラレ。早く動け。早くしないと追い付かれるぞ。」

樹木からやってきたあの異形達に近づかれて殺されるぞパラレ。


人の姿をしているものや獣の姿をした樹木の異形達なのね。でもなのね、この異形達どこか悲しそうだったなのね。サカイル。


あのこたちが救われることを願うなのね。


その時はいつになるなのね。


「パラレ!」


サカイルに呼ばれてハッ!とするパラレ。


すぐ近くに異形達が迫ってるなのね。


早く逃げないとなのね、干渉に浸っている暇はないなのね。


こんなに近づかれてると動けないなのね。

でもなのね、こんなところでこんな異形達のご飯にはなりたくないなのね。進むなのね。


そんなに距離がないなのね。

護身用で武器はあるけど今は逃げるのが先決なのね。

こんなに大勢いたら対処なんて無理なのね。


こんなの一個の軍隊を相手にしてると変わらないなのね。

この人数を一人で対処なんて無理なのね

サカイル、手を貸してほしいなのね。


サカイルが手を貸してくれてもそんなに変わらないのは分かってるなのね。


この異形達に誰も足を止めて対応する人はこの国にいないなのね。逃げているだけなのね。


異形達がいなくなってほしいなのね。


「誰か!助けてくれ!死にたくない!」

たまに叫び声が聞こえてくるなのね。

食べられる人々を見るだけで助けることは出来なかったなのね。


でもなのね、このままでは船に戻るなんて無理なのね。


なにもしないでいてもなにも変わらないなのね。

行動しないとなのね。それでなのね。

ナタレ様。ごめんなさいなのね。


「ナタレさん。おはようです。」

サキさん、帰れそうにないなのね。

ごめんなさいなのね。勝手なことして本当にごめんなさいなのね。


でもなのね、こんな異形達に食べられるのも嫌なのね、それを誰かに強要するのはもっと嫌なのね。


「・・・パ……ラ……レ……。」


パラレは動かなかった。動けなかった。


パラレは異形達に多い尽くされた。


パラレは・・・・・・たのだ。


・・・・・・と思われたが炎が吹き出されて異形達は燃えていった。


原因はパラレであった。


枝に火をつけたまたまあった酒を口から噴き出す。

ファイヤーショーのようであった。


彼女の得意芸だ。


「どうなのね、サカイル。」

また上手になったと思わないなのね。と言うような顔でパラレはいった。


得意気になに言ってるパラレ。

そんなことする暇があるなら早くずらかるぞ。

あそこまで近づく意味ないよな。

船に乗れるか心配だな。


「パラレ、早く行かないと行けないと思わないのか。」

サカイルはパラレに声をあげた。

「ごめんなのね、また襲われそうだったなのね。早く行こうなのね。」


パラレとサカイルの二人はパラレのファイヤーショーのお陰で船にたどり着いた。


しかし、どうやっても船が飛び立つには人数が多すぎる。


「荷物下ろさないと飛べないって言ってるだろ!」

「嫌だ!これだけは絶対に下ろさない。ふざけないで。」

パラレは泣きながら冷蔵庫にしがみついている。

二つもある冷蔵庫をだ。


サカイルは呆れたが、二人以外の乗り込んできた者達に反感をかっているパラレ。


あれは面倒だな、どうするか・・・。あの荷物。


「おい、お前らさ。そんなこと言うのもいいけどお前らもお荷物だってことわからないのか。お荷物(・・・)は捨てた方がいいと言ったのは君達だ。どうする・・・。」


サカイルはハッチを開けた。

降りるかと脅しながら。


そこへ1人サカイルを突き落とそうとするものがいた。


サカイルは即座にかわす、その1人はハッチから外に出そうだった。サカイルがその人に手を伸ばした。

その1人はサカイルの手を握りながら近付いてくる異形達を見ていた。


サカイルはどうするか聞いた。

奥でパラレを脅す奴らを見ながら・・・。


そんなことする意味あると思っているのか、お前ら。


すごむのもいい方法かも知れないがパラレは怯えているようには見えない。


むしろにらみ返しているほどだ。


軍人に体術で勝てると思ってるのか。

人数多いからわからないかもしれないが相手は武器を持っているかもしれないのに。なにやってるのやら。


まぁ、あんな間抜けな姿でいるのに負けるとは思わないな。負けるだろうけどな、数が多くてもな。


そんなことを考えている間もハッチにいる1人が言う。

「もう、異形が近付いているぞ。早く出航しろ。」


「ならお前がそいつらの餌になって時間稼ぐのか。少しの間黙ってろ!わかったな。」


あきれたなのね、サカイル。

そんなこと言ったらここにいる全員を敵に回すだけなのね。冷静になった方がいいなのね。


これだけはダメなのね。これが失くなったら食料をどうするなのね。


仕方なさそうにサカイルが操縦席につきハッチを閉めて離陸しようと直進する。


直進する前に一度向きを変えた木の異形達がひしめき合う方向へ。


サカイルは突き進む。

前にある砲撃を放ちながら。


木々の異形達にぶつかる直前に船首が浮いた。


木々にぶつかり激しい振動と共にゆっくりと船は空へと向かう。


空に旅たつことに成功したのだが数十体が船にはくっついていた。


サカイルはアクロバット飛行はせずただ飛行を続けた。

隣国に帰ってきた頃には異形達の手により、ボロボロになってしまった船。


異形は船にくっついて前をミシミシとゆっくり締め付けていった。


しかし、大気圧と船の装備により異形達は全て落とすことができたサカイル。


隣国であるナスターク帝国へと戻ってきたサカイルとパラレ一行。一般人が中に多くいた。


急いで船を出る二人。

もちろん船に乗っていた全員が船を降りた後にだ。


船は一瞬にして、木の化物となってしまった。


船の回りにいた異形全てを殺したと思っていたが死んだわけではなかった。

異形は姿を変えただけだった。そして、船を飲み込み木の化物へと変貌した。


ナスターク帝国の人々はそれを目の当たりにした。

サカイルとパラレはそれを迎撃する。


燃やして鎮圧に成功した二人が一息つくと頭に衝撃が走った。

二人の後ろにはナタレがおりナタレが拳骨を二人にやったからだ。


ナタレは二人に事情を聞くとすぐにどこかへと二人を連れていった。


そこは地下の作戦本部。改革のためにシェリフが作り出した空間である。


シェリフがナタレと接触したのはアキリンと会ってほどなくしてだった。

二人はこの場所はなく神殿の地下であったシェリフとナタレの二人。


シェリフとナタレによりこの国を司るコンピューター、機械が破壊された。

それがあったのは本当の植物園迷路にあった。


植物園迷路は元から城の庭にあったのだ。


しかし、緑のあの事件後移動された。そこは元々は木々が立ち並ぶ林。

森までは行かない林の近くに迷路を作るのに都合のよい広野がありそこに迷路を作った。


今、その迷路に入ると出ることはできない。

迷宮の植物園。と呼ばれる場所へと変わった。そんな場所の地下にそれはあった。


そこには一人の女がいた。彼女の名前はタートス。


彼女はナタレの師匠。


タートスは世界各地を飛び回る旅人。


タートスに憧れてナタレは世界を旅したいと思った。



しかし、ナタレの目の前にいるのはしゃべることの出来ない植物の一つに姿を変え地下の空間を支える柱の一つとなった木と青い宝玉。


なにね、なんなのねこれね。どうなっているのね。

ナタレは目の前の光景に理解が追いつかなかった。


「嘘、よね。そうよね。嘘なのよね。アキリン。」

これが現実でないとした方が楽なため聞くがなにも言ってくれない。


「嘘って言ってよね。ねー!」

ねー!といいながらナタレは泣き叫んだ。


アキリンはなにも言えなかった。

タートスは今はナタレに謝っていた。

宝玉を青く光らせて・・・。


「ナタレ~~、お願いがあります~~。」


ナタレはアキリンを睨み付けなにね。とすごんだ。


そうよね~~。そうよね~~。

怒るほどのこと~~で~~も~~怒るだけじゃ~~ダメ~~。

ちゃ~~んと話を聞かないと~~ダメ~~。

相手がどんな人物でも~~。

どんなにうざったらしくても~~。

それだけはお願い~~。ナタレちゃん。


「ナタレ~~、お願い~~。タートスを殺してあげて~~。タートスからの~~お願いでもあるの~~。お願い~~ナタレちゃん。」


「タートスを殺すね。分かりましたね。」


タートスを殺すね。タートスを殺すね。


宝玉を手にしてしまっており、サバイバルナイフを取り出すナタレ。


宝玉を握る力が徐々に強くなっていき息づかいが荒くなっていくナタレはナイフを振り上げた。



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