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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 5節ナスターク帝国 選択と強制
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第80話 植物園合流編⑧ 真実と謎

ナスターク帝国の地下で散々な目にあったため、緑の部屋の近くにあったお風呂でリフレッシュした三人。

しかし、サファイアはお風呂に入ってはダメだったようだ。

緑とサファイアの二人は去ってしまった。


そして、サキが手に入れた不思議な石を使ってナタレのもとにやって来た二人。

そこには獣のコスプレをした人の周りでかわいいとはしゃぐ人達の姿があった。

そのコスプレをしていたのは別れたはずの緑であり疑問に思うとと異世界人だという衝撃の事実。

サキが緑に緑お姉様と言うとお姉様と連呼していた。


その姿にナタレは引いていたが、ハレンはその姿をかわいいと言う微笑ましい言葉が出たのだった。


ハレンのその発言に一瞬時が止まった。


「へーそうなのね。」

「そう、それはいいと思います。ハレンさん。」

そういうことなのね、だから、あんなに秘密にされるのが嫌だったのね。


緑さんの行動にかわいいですか。

もしかしてハレンさん!そうなんですか!

これを使えばやったー!

サキに感謝。ありがとうサキ。

モフモフを楽しめる。


「それはどういうことレバナ。」

いきなりレバナの目の前に現れたハレン。


レバナはハレンを見ると一瞬で後ろを向いた。

カチカチと歯を鳴らすように恐怖心と驚きで震えるレバナ。

「それはどう言うこと、レバナ。」

その笑って聞くハレンにレバナも笑って答えそうになるのをなんとか耐えるためにも震えるレバナ。


「それはどういうこととは……なんのことでしょうか。ハレンさん。」

ハレンに震えるレバナ。


「ハレン。レバナを責めるとはね、大人げないね。」

ハレン、なんで先にレバナに聞くのね。

そういう所も大人げないね。

本当に笑えるね、レバナ。後そんな震えてるとばれて怒られるかもしれないからね。気を付けてね。


ナタレさんも怖いです。ハレンさんと同じくらいの恐怖心と殺気を感じます。


「ナタレさん、なに言っているの。」

そんなこといっていいのですか。

「なにね。間違ったことね言ってないよね。レバナ。」

「・・・」

間違えたと思ったレバナ。



「ナタレ様の方がハレンさんよりよっぽど大人げないですよ。」

落ち込むレバナにアサナは頭を撫でてサキ様にレバナをあげると押し付けた。


「アサナ様、サキ様。お聞きしたいことがあるのですが聞いてもいいですか。」

「どうしたのよ、レバナ。」

「どうしたです、レバナ。」

「欲しい情報は手に入りましたか。」

顔を見合わせるサキとアサナ。


「申し訳ないとは思うのよ、サキ様に後はお願いしますよ。私はナタレに報告がありますのよ。」


頼まれると思ったアサナはそう言ってレバナとサキと離れようとした。


「アサナ、ナタレに会えたです。やったーです。」

「ええ、サキ様。頑張りましたわね。」

サキはすごいでしょとアピールする子供のようであった。

このサキ様のために私は生きている、絶対に・・・。



私はサキ様の特別になったからってサキ様を甘えさせてはいけないのよ。サキ様の成長のために距離を置くことも大切なのよ。


アサナが物思いにふけっている頃、サキとレバナは屋上の扉を閉めてナスターク帝国の街中へと消えていった。



そんな三人の姿を観客としてみているハレンと緑、ナタレの三人。


アサナ。その選択は本当に正解なのよね。


「それにしてもね緑。大丈夫よね。なんかやつれてるわね。」

「そう、疲れたの。」

緑はサキにもう一度緑姉様と言ってもらうと第号泣していた。

そして、レバナにサキを連れていかれて落ち込んでいるのだ。


「大丈夫なんのか緑。あんな風になるのを見るなんてサファイアが眠りから覚めて以来じゃないか。」


緑はハレンを睨みつけた。


「なに言ってるのねハレン。緑こともう少しいたわってあげなさいよね。」

「そうよ、ハレンさん。そんなこと言ったら緑さんが余計にやつれてしまうわよ。そう言うのは注意した方がいいわよ。」

好感を持っているならやめた方がいいわよ。

それとハレンさんはもう少し他人の気持ちを考えないといけないわよ。


「よかったのアサナさん。」

「サキ様のことよねいいのよ。サキ様に色々知って欲しいのよ。」

「どうかしたね、緑。」

サキちゃんのこと心配してるようにアサナに聞いたけどね、本当はただのわがままなだけよね。緑。


「なんでもないの。」

気になることがあったけど気のせいなの。

アサナになにかあるように見えたけど気のせいなの。


サキが言っちゃたのーー!うえーんサキー。

緑がまた、泣き出してしまった。

「ミドリさん、そんなに泣いてどうしたのよ。」

鋭い目付きでアサナを睨みつける緑。

そこには嫉妬心にまみれた顔が浮かんでいた。


・・・


「レバナがサキちゃんを連れていったけどね。ハレン、緑二人ともね、そろそろ教えてくれてもいいよね。」


「なんの話ですのよ、ナタレ様。」

「アサナ、あなたがなぜ地下に言ったと思うのね。その理由を知りたいとは思わないのね。」


理由なんてサキ様を強化することじゃないのよナタレ様、真実があるなら知りたいわよ。

「それは、知りたいですわよ。ナタレ様。」


二人の会話の行く先をうかがっていたハレンはサキとレバナを追いかけようか考えていたが二人の話が国の話を聞くことにまとまったため口を開けた。

「仕方ないな、レバナがいた方が気が楽になってよかったのにな。なにより、緑大丈夫か。」


「大丈夫じゃないから私の執務室にいきませんか。」

「そうね、そうするね。」


レバナかサキと一緒の方がストレスなくていいのにな。


あの二人にこういう話はしたくないってのも事実なんだよな。

こういうのが大人の辛いところだよな。

それにしても緑のやつ大丈夫かな。

と…離したくなさそうに緑のことを心配するハレン。


緑の体調を考慮して緑の執務室へとやってきたハレンたち。



「それでね、教えてくれるのよねハレン、緑。」

と返ってこなそうな質問をするナタレ。


うーんどうしたものかと悩むハレン。

緑は今は執務室のソファで紅茶を嗜みながらくつろいでいる。


そんな中、アサナが口を開いた。

「ナタレ様の質問に答えていただく前に一つ聞いても言いでしょうか。」


アサナも自分がなんのために地下に行ったのか気になったため質問したいのだ。


「それはナタレに聞くことだ。」

「ナタレがいいならいいの。」

「どうしたのねアサナ。」

ナタレに任せる二人と何と面倒くさそうに言うナタレ。


「ミドリからサキ様を強化するためだと聞いたのよ。そしてよ、サキ様は植物を操れるようになったのよ。どうしてサキ様の可能性がわかったのよ。」


サキちゃんのね道はわからないね。

サキちゃんは覚醒者ね。

「それはサキちゃんが覚醒者だからね。」


「ナタレの言う通りなの。」

「ナタレの言う通りだな。」

ハレンと緑の言葉がかぶった。緑も紅茶を飲んで少し落ち着いたらしい。

そんな緑が話す。

「サキちゃんは覚醒者なの。なにかしら力を持った強い精魂を持ってることがわかったの。」

この、腕輪でなの。と最後に腕輪を示した緑。


ハレンと緑は俯いたがそんな姿には見向きもせずアサナは続きを託す。


「精魂ってなんなのよ。」

「知らないからね。」

なんでも知ってる博士みたいな目で見ないでね、アサナ。


「精魂って言うのは人の魂と生きる指針の色のことなの。」

そうなものがあるとは知らなかったわよ。


「その精魂をこの腕輪の作用でみたわけだな。」


入り口で渡されたこれってそう言う意味があったってことよね。・・・変態じゃないのよ。

人の権限もあったものじゃなわよ。それはいけないと思うよ。

「それはダメだと思うよ、人の権限もないじゃないのよ。」


「そうはそうなの、そう言われてもこれは仕方ないの。この国は覚醒者によって作られて覚醒者によって滅んだ国なの。」

覚醒者の監視がこの国では必要なの。信用するために必要なの。そして、生きるために必要なの。


「この国を滅ぼしたのは民衆の暴徒化が原因って聞いてるわよ。」

「そうなの。それとこの城の植物が理由なの。驚いたところを攻めてきたの。その日、暴動を起こそうと計画していたの。」

そうなのね。

そんな偶然があるなんて驚きよ。


「それは必然ではあったけどな。」

「そうなの、そんなこと知らなかったの。」

「それはサファイアの一件が緑のここにいる理由だからな。知らないのも当然だな。」


「どういうことねハレン。」


どうしてそんなに突っかかってくるのか知らないがそんなこと知ってなにが目的なんだナタレ、お前。


「それは……俺が……。」王子の側近だったからな。なんていえね。

俺が騎士団の団長だったからな。

言葉を変えたハレン。


「ハレンが団長だったのね意外ね。それであの時なにがあったのね。」


そう、それなのにあんなことになってしまった。


俺は反対したんだぞ。


今、戴冠式(たいかんしき)をやるのはふさわしくないって。


王子もまだ若かったことと、緑との婚約話を広めて早かったため緑に色々と声が集まりすぎたところだった。特に否定的な声が目立ったな。

その理由も多分サファイアがあんなことになったことに起因してる。


それでもな、戴冠式は無事に終わったんだよな。

そのときに何か問題があれば、その後のことは起こらずにすんだかもしれないのにな・・・。警備もそうだが宴会も後日に延期になったかもしれない。


「暴動が起きてしまったその日、偶然警備が手薄だったんだよな。」

それも、警備なんていなかった。

なぜって戴冠式だから王命で宴あげたからな。

城に使える者たちも含めてな。


なんであんな蛮行許したのか騎士団の団長の一人として見過ごせないミスだよな。


「ありえないよな。警備を強化すべき時に宴してて手薄にするなんてな。」


三人は納得した。


なぜ抵抗する様子がみられないかったのか。


「そうなのね、それを王が命令したのね。」

「ハレン様、ナレス国王様。祝宴あげたの。」

ハレンはそのこと知らないはずだよな、なぜそのこと知っているんだ緑。

「なんのことだかわからないな。」

「祝宴なら納得よ。」


「そうなのね、戴冠式の祝宴で手薄になったときにね、植物が生えたのね。そこへ暴徒が城へと攻め込んできたのね、それが決め手となって今の結果となったのね。」


「そうだ、そのせいでこんなことになった。といえるな。」

なぜそんなことまでわかるナタレ。

この二人が宴のことまで知ってるのは話したな俺。

宴のこと話したな。話したならそれは仕方ないな。


「それ意外に一つ、気がかりがある。」

見落としはなくてあって欲しいがこうなったからには理由があるはずだよな。


「気がかりってなんなのね。」

そうね、手薄になるならそれなりの理由があるはずね。


ナタレ、お前はなぜそこまでしてこの国のことを知ろうとしたのかわからないな。この国に知り合いでいたのか、っていう気になることもある。


「それは、戴冠式が何事もなく無事に終わったことだな。」



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