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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 5節ナスターク帝国 選択と強制
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第73話番外編④ 緑と家族そして悪魔


「ママ……パパ怖いよ。」


二回目のサファイアの葬儀を終えて、城の最下層にある緑色に輝く扉へやって来たミドリと水鳥の二人。その奥へ進み。

扉の奥の緑を緑、サファイアの葬儀に出ていた緑をミドリとする。


扉の奥へミドリと水鳥は進むとそこにはビル郡が立ち並ぶ世界(東京)へとやって来た。


ミドリはサファイアを死の運命から逃すことと水鳥を消すことが嫌だからこの世界へとやって来た。この世界の人を巻き込み殺してしまうことへの躊躇はあったけどそれも家族のためと……。


そして、ミドリと水鳥は緑の家族を探し出した。


緑の二人が出会うと青い炎が現れ世界中の人々は驚いた。


なぜなら……その炎に触れると灰となって消えてしまうから……。


それから次の日その炎から亀裂が現れサファイアが出てきたのだった。


サファイアがテレビで写し出されたためミドリがサファイアと呟いた。

緑に娘の美郷は怖いよママと抱きついた。

それを見た緑の夫はミドリを壁に叩きつけられた。


「お前たち、誰だか知っているな。」


「・・・」

「その沈黙が答えだな。」

とミドリの胸ぐらを掴んだまま殴りかかる緑の夫。

その刹那……ママ、パパが怖いよ。

と呟く声が部屋にいた全員に聞こえた。


「大丈夫よ美郷。あなた、子供の前でそんなことしないで。やるなら外でやって。」

緑は娘には優しい言葉を夫には牽制の言葉をかけた。


「・・・あ、ああ……すまなかった。」

気まずそうに緑の夫は言うと、壁に叩きつけたままのミドリを睨みつけた。

しかし、美郷のことを思うとやめるべきだと思い手を離した。


ミドリは手を離されたため肺からの呼吸が回復したために過呼吸になってしまった。


そこへ、姉を心配した水鳥と心配と申し訳なさでやって来た緑の二人。

「大丈夫、ミドリさん。ごめんね旦那がバカやって、あなたを殺したら崩壊を止める手立てがなくなるかもしれないって思わなくてごめんねミドリさん。」


ミドリは意外だった。自分の旦那の行為の意味することがわかっているのかが・・・。


「いいの、大丈夫なの。」

本当に大丈夫かミドリ姉。と水鳥にも心配されたが大丈夫なの。心配してくれてありがとうなの。

そう言って泣きそうになるのを必死に耐えるミドリだが、目に貯まっていた涙が一筋頬を流れるのだった。


「緑さん、泣いてるパパ謝って。」

という美郷の言葉に緑は微笑み、緑の夫はミドリを見つめるのだった。


睨みつけて少しして堪忍したようにミドリに謝る緑の夫。


そして、テレビに写し出されていたサファイアが口を開いた。


「皆様ゲームをしましょう。」


とテレビに映るサファイアは言った。


そのとき敵が現れた。

ここで歯車が狂った。


誰もが知らない知ることもできはしない。

最悪が……起きてしまった。


ミドリがサファイアだと思っていた者は姿を変えた。


最悪へと……それが……始まった。



奇跡、悪夢……最悪が始まった。

始まっては行けない世界(こと)が始まった。


狂ったものは誰であったか、始まってしまった。


違う!


狂ったのは緑である。

緑が求めたものだ。

人をよみがえらせることなどできることなどないのだ。

それが最悪が起こる理由である。

つまり始まりは緑が理由であるのだ。


しかし、まだ誰も知らない最悪への一歩が始まったに過ぎずこれから始まる異常な最悪な現実。


まだ、ゲームは始まってはいない。

ゲームをしましょうとサファイアが言ってから一時間が経過した。


サファイアが突然巨大なトゲがついた玉のような梨の色をした五メートルのポップコーン状の物が亀裂から大量に放出した。



その巨大ポップコーンが一つ地面に落ちると梨色の水が弾けとんだ。


巨体ポップコーンが落ちた場所は巨大な水溜まりとかした。



そして次々と落ちていき一つが人にあたったすると巨大ポップコーンが爆弾と化して大爆発を引き起こした。

近くにあった爆弾にも誘爆して300mが炎に包まれ、約1kmが吹き飛んだ。


それを見た人たちは逃げ惑った。


サファイアが巨大ポップコーンに触れると大爆発が起こるため触れないようにと警告が発せられた。


ある一人が拳銃を発砲するも手応えなど皆無だった。


そして、逃げる人々にもう一つ最悪が降りかかる。


それが巨大ポップコーンが振り撒いた梨色の水溜まりだ。水溜まりは入った物をなんでも溶かす。


そして水溜まりは少しずつ広がっていく。


最終的に溶かした全てと融合して人へと自ら動いて突進し自爆する巨大ポップコーンへと変貌する。


例えば5mのカエルにポップコーンのようなトゲトゲが現れて跳ねながら人へと襲ってくるのだ。

それが人や車、果ては昆虫までが5mまでの巨体となり襲ってくる光景はまさに悪夢だった。


しかし、そんな危機的状況にも活路が見いだされた。

その一つが、拳銃を発砲すると梨色の水溜まりができるのだ。


とこの一連の流れをサファイアが説明としょうしてビジョンが世界中に配信されていた。


「なお、あなた方にも安全な避難所はございます。

その一つがここです。」

といって写しだされたのは日本の皇居であった。


「この場所の他に全部で1000ヶ所存在します。

地図はネットにあるからこのURLを自分で調べてください。

その安全な避難所にも注意が必要です。

まず一つ、偽物も存在します。

そしてもう一つ、安全といいましたが罠も存在します。


その罠や偽物も含めた1000ヶ所です。


そして、ご覧のように避難所には結界があります。避難所に入れはしますが出ることはできません。

一つ選んだらそれが偽物や罠であっても出ることはできないと言うことです。


では、皆様一週間頑張って生き残ってください。


生き残りをかけたゲームのスタートです。


ごきげんよう。」


そう言ってサファイアは亀裂の中へと消えていった。


人々は混乱していた。


混乱していたが空を見上げるとポップコーンの爆弾が大量にあるのが見えて現実を思い知りスマホでURLを調べる。


ミドリたちも例外ではなく、この三人が近いのは大学だった。


そのため食料を持って逃げないと。


と鞄に食糧を持っていこうとする緑の家族。


「何やってるの、あなたたち。一週間なんだからそんなに食料はいらないの。服はいらないの。」


「言ってることがおかしいのはあなたミドリ。状況わかってる。」

「それはあなたたちなの。積み荷は軽い方がいいの。だからこの日持ちするものを……この缶のを七個ともう一種類を同じ分。水をこのボトル五個いや、六個なの。これで行くの。」


「それだけで一週間生きていけると言うのか!」


「ええ、これだけあなたたちは、私たちは水に2本と缶詰2つ。これで十分空腹を満たせるはずよ。」


「なら2つお菓子と水を持っていきましょう。ほら出発よ。」


「車で行くぞ。」

「空を飛んでいかないの。」

「そんな便利なものは持っていない。」

こんだけの技術があるのに空を飛ぶ技術が少ないなんて不便なの。

「それなら歩いていくの。それに乗っても溶けて終わりなの。」


「・・・」

なにか言おうと思ったが動画のこともあって何も言わなかった。


そして、10分近く歩くと車で行かなくて正解だったと思わせるほどの渋滞していた。事故でほとんど動けないようだった。


「ママ、怖いよ。」

「・・・」


「緑さん美郷ちゃん抱っこして頭からこれを被せてください。」

「そうね……。」


・・・

誰も居なくなった家。

窓ガラスをバールで割って男二人が中へと侵入した。


家の中を物色し貴金属や金をあらかた大きなバックに詰めた。


どこかに隠しておくんだ。


襲った家の近くの木の下に埋めておくことにした窃盗犯。


「へへ、大量だぜ。」


そして、家の敷地から出ようとしたとき、ゴンとなにかにあたった。

家の敷地から出ることができなかった。

その場所は罠だった。

ポップコーン爆弾がその家に10個一気に降ってきた。


窃盗犯にあたり家の敷地のみ何もなくなり窪地ができたのだった。


・・・


ポップコーン爆弾を一度も見ることなく避難所でもある学校までやって来た緑たち。


「罠や偽物もあるの。入るにしても気をつけるべきなの。」

ミドリがそう言って警戒のため待ってみたがなにも起こらなかった。


「中に入り待っていればいいの。」


しかし、そこは……。


「いらっしゃいませ。駒輝大学へ。」

歓迎の言葉をかけてきた男は笑っていたが後ろ手にナイフを持っていた。


「こんにちは。」

そう言うだけで緑たちは大学の校舎のへと向かった。


なにも起きず校舎の中へ入ったミドリたち。


「ここはなにかありますの。」

「でも……。」


「もう夜になる。」

「喉乾いた。」


「我慢して美郷。」

「はーい。」


「もうあと3本、大丈夫かな。」


「大丈夫なの。今ってそんなに暑くない季節であってるなの。」


「どちらかと言えば寒い季節だけど。」


「なら、大丈夫なの。」

このままあと6日。ここで耐えれば大丈夫なの。



6日後。


世界は一変していた。


荒れ地が広がり所々水溜まりや建造物があるだけでほとんど何もない、しかし奇妙なトゲトゲしたものがうろついている。


建造物の中には人々がひしめき合っていた。


元々は数十億はいたであろう人口も数千万と大きく少なくなった。


緑たちはというと。


近くの大学が避難所だったためその中で怯えながらその時間を待っていた。




「皆さーん、生きてますかー。やって参りました。サファイアのみんなで人生ゲーム!」

パチパチと拍手の効果音がなる。


「皆様、浮かない顔をしてるけどどうしたの。

怒っている人もいるみたい。怖い怖いよ。


何人ぐらい今日までに亡くなったのかはわからないけどもう資源がそこをつきそうだからね。終わりにする。


でもまだ終わらないから、それでは新しいゲームをします。


それはこの場所に集まること。

時間は毎日正午。

これ以外には受け付けません。

では頑張ってここに来てください。

脱出ゲームのルール説明は以上です。

場所はネットにあるからURLから見てね。


今回は作戦をたてる時間を一時間あげるから待ってて。」


そして、一時間後。


脱出ゲームが始まった。





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