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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 5節ナスターク帝国 選択と強制
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第72話 番外編③緑と家族そして家族


サファイアが亡くなってしまい城の最下層へとやってきた。

そこには緑色に奥が輝く扉があった。

扉の奥の世界へとサファイアを蘇らせるためやって来た緑。

その先がどんな世界でも諦めずサファイアが求める世界(もの)を探す。


欲しいの。


欲しいものって・・・なんなの。

と思うと自分を探せばいいんだと思った緑は扉の向こうの世界の緑を探しにいった。


この世界の緑は花屋をやっていた。


そして、始まってしまう終わり。


ドッペルゲンガーの二人。


そのせいで扉の向こうの世界は崩壊を始めた。


崩壊を止めるためサファイアを探す二人の(ミドリ)


この世界の緑には子供がいた。

その子供に会いに行った。


そこは東京のアパートの一室。


「ちょっと待ってて。」

わかりましたと言うと扉の向こうの緑は一人で今から帰ると連絡をいれた。


わかりづらいからビル郡の東京に住む緑はそのまま緑として、ナスターク帝国に住む緑をミドリとする。


サファイア会ってどうすればいいの。私のせいで……。

と考えるミドリ。

「ミドリさん、ミドリさん。」

「・・・!、ごめんなさいなの。」考えても仕方ないなの。

「いいのよ。」


「行きましょう。緑さん。」


・・・


アパートの扉を開いた緑さん。


「ただいま、美郷。」

「お帰りなさい、ママ。そちら……ママ!ママが二人いる!」


そうなの驚くの。


驚いたなの。美郷そっくりなの。


「……嘘……。」

激震なの、驚いたなの。

美郷そっくりなの、サファイアと美郷そっくりなの。


「どこか複雑なの。それで父親がいないの。花屋にはいなかったなの。」


「それは……。」

「・・・」



「ぶしつけだったなの、はじめましてミドリなの。」

「「!」」

「嘘……。」


涙を流して笑う、美郷。


「……すみません。緑花梨と言います。それでこの子達は娘の緑美郷(みさと)と言います。ほら挨拶なさい。」

「こんにちは、よろしくお願いいたします。」

と笑いながら言う二人。


「そんなに笑えることじゃないの。」

「すみません。」

失礼じゃない、お客様にそんなに笑うなんて、笑っちゃってるけど親としていっておかないと。


「笑われるなら本題をした方がいいかもなの。早くしないとこの世界消えるかもなの。」


自己紹介しようって言い出したのはミドリさん。


「サファイアが欲しいのは家族なの。そして、父親の愛情なの。二人に父親が必要なの。」


「父親は……今会社にいます。」


そして夜。

緑が二人いる家に帰ってきた扉の向こうの世界の緑の夫。顔は怖いが目が開いてないように細い緑の夫。どこかで見たことがある顔だった。


二人の緑に驚いたが世界が崩壊している理由がこの二人だと妻に聞き納得した緑の夫。食事や今世界が大変なことになっていることを話す緑の夫。


その次の日、崩壊していた場所に亀裂が入った。

亀裂にはサファイアの上半身が生えていた。


それをテレビで見る緑達五人。


「あれはどういうこと、ミドリさん。」

「そんなの、わからないの。」


その人とあったことにより始まった崩壊。

そして、緑はこの世界の緑の家族と一夜を過ごした。

その次の日

崩壊にサファイアの上半身が生えていた。

サファイアのいる亀裂の前にやって来た四人。緑の夫は会社へ出かけた。花屋は緑の店なため今日は閉店している。元々定休日だったことは救いだろう。


「眠っているみたいなの。」

「そうみたい、寝てる。」

「あれはなんなん。どこか不気味なんだけど。」


怖いよ、ママ。と言う美郷に大丈夫。と声をかける花梨。


「どうしたの。二人とも。」

「ママこれってまさか!」

「どうしたの。」

「ママ、これはどういうこと!なんで、なんで!・・・。」


「離れて!それは今壊す!」


「何いってるの。そんなのダメに決まってるじゃないの!」涙目で両手を広げてダメと言うミドリ。


「それはあなたよ。それがこの崩壊を産み出してる物なの。壊すに決まってるじゃない。」


・・・怖いよママ。という三郷を安心させるため大丈夫と連呼する花梨。


「なに、なんなの!どういうことなの!もう意味わからないの!」


「ママさん。これは……人じゃない。人の形をした人形だ。いや、ロボットといってもいい。」

元々そうだったと思えるほどこれは人形だ。姉ちゃん。


「何いってるの。これは、これは……これは……。」


サファイアを見て涙を流しながら、これはサファイアじゃないの。これは人形なの。という緑。

どうしてなのと思ったがそれを口には出さなかった。


「・・・」


ミドリは機械でできたアンドロイドのように体は金属だった。

そして、建物や人は突然現れた緑色の炎によって灰になって行くように崩壊が続いていた。


そして、アンドロイドのサファイアの目が開いた。


そこへミサイルが一基サファイアへ向けて飛んできていた。それを手でミサイルの一部を握り潰して爆発させ破壊した。サファイアの近くにいたミドリには被害はなかった。それどころか当たった本人であるサファイアにも外傷はなかった。


「サファイア。」

その声を聞いて笑顔になってミドリ御姉様と叫んでミドリに近づくサファイア。


「サファイア。」

帰ってきた喜びで抱き締めるミドリ。


しかし、花梨と美郷の二人にはその光景に恐怖した。

なぜなら、ミサイルに人が敵うなどあり得ないからだ。


しかし、その奇跡ができてしまった。それに驚く三人。そして、それほど危険だとそのロボットに認識した。


そして、サファイアはミドリにとんでもないことを口にした。

「ミドリ御姉様この世界はあってはならない邪魔な世界なのです。だから、消してしまうのです。」

「ダメなの、サファイア。ダメなの。」

「・・・でも、この世界がなくならないとミドリ御姉様は死んじゃうの。」


「なにを言っているの。サファイア。」

「ここはミドリ御姉様を閉じ込めて私が破壊するための世界だから。」



「ならいいじゃないの。そんなことしなくていいじゃないの。」

「そうしたらミドリ御姉様も崩壊に巻き込まれるの。」


・・・

サファイアを連れてここを出れば助かるの。

しかし緑花梨と美郷はこの世界ごと崩壊する。


緑花梨達二人と一緒にいると崩壊に巻き込まれる。


「この崩壊を止める方法はないの、サファイア。」

「私が死ねば崩壊は止まります。」


「私たちのことは放っておいていい。こうなってしまったら仕方ないもの。だから・・・だから、早く出ていって。殺して欲しくないなら早く出ていって。」


「花梨、ごめんなさい。」


・・・


そして、ミドリとサファイアは元の世界に帰ってきた。


しかし、戻ってくると水鳥の姿はなかった。


・・・


いろんな人に声をかけたが水鳥を知るものは誰もいなかった。


なんで水鳥はいないの、サファイア。


「水鳥がいない世界で・・・暮らすのは嫌なの。」

「緑御姉様。」



二人以外の人達の記憶には水鳥など存在しない。



「わかりました。戻りましょう。水鳥もいる世界を続けるために・・・。」

そう言ってサファイアは自分の棺桶に入った。


そして、戻ってきた。

サファイアが亡くなったからとあった葬儀に。


水鳥は隣で泣いている。

その光景に泣きそうになる緑だった。この時間を続けるため、水鳥と一緒に城の最下層へとやって来た緑。


そこには緑色に光る扉があり、驚きのあまり見つめ合う緑と水鳥。


「開けてなの。」

「姉ちゃんが開けて。」

「怖いの水鳥。」

「こっ怖くなんてないから。でも姉ちゃん早くサファイアに会いたそうだからなだけだし。」

そう。そういう風にあなたは見えたの。水鳥……。


「あなたに、家のこと全部頼んではダメだったの。ごめんなの。」


「それは……悪かったと思ってる。姉さん。」

すこしは、男らしくなってたの。見捨てるみたいに置いていくのは間違ってたの。


「冗談なの、あなたに頼りすぎてたのがいけなかったの。」


ごめんなの、サファイア。


・・・もう遅いの。


─────


二回目のサファイアの葬儀を終えて、城の最下層にある緑色に輝く扉へやって来た緑と水鳥の二人。その奥へ進んだ……。


始めて来たような気がするほど建物が全部高くて驚く緑。 


「お城みたいなのが一杯だな。」と辺りを見渡して驚いている水鳥。


この後どうするんと水鳥に聞かれたため、サファイアが求める物を探すのと返す緑。


サファイアが求めたものってどこにあるん。と聞かれたため・・・なんなの。と悩んだが、やっぱり自分を探そうと言う結論になった緑は自分を探す緑。

つまり花屋をしている緑を。


そして、扉の向こうの緑にあった緑と水鳥、その結果。

起きてしまった。

前回と同じように世界の崩壊が……。

青い炎が突然現れ世界は激震した。


このビル郡の緑を緑、ナスタークに住む緑をミドリとする。

扉の向こうの緑が住むアパートへとやって来た緑と水鳥の二人。


そして次の日。

亀裂からサファイアが現れた。


「サファイア。」

サファイアがテレビで映りそう呟くミドリ。


「あんたらのせいでこんなことになったのか。」

サファイアと呟いたミドリを壁に襟を持って叩きつける緑の夫。

「やめてあなた!」

「パパ怖い……。」

「怖いな、姉ちゃん。」

こういうと怖いのはミドリ姉ちゃんみたいだ。

どこか楽観的な水鳥であった。


「何をいっているんだ。この二人が原因ならこの二人を消せばいいんだ。」


お前らのせいで・・・とミドリを睨みつける緑の夫。


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