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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 4節ナスターク帝国 覚醒編 
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第57話 植物園地下その10 空が怖い


ギドとキリヤの楽園の英知であり空操樹の樹影こと観察者である二人そして、キリト。

新たな謎を与えたこの植物園迷路。果たして最下層に待つユカリは……。

そして、もう一つの疑問なぜ蜥蜴がこの場所にいるのか。


・・・


「蜥蜴さんも緑さん全然起きないです。アサナ重くないです。」

「サキ様、そう思うのでしたらよ、下りてくださいよ。」

「いいじゃないです。ここにいた方が緑さんが落ち着くかもしれないです。」

余計に落ち着かないと思いますよ。というより余計に起きづらいわよ。


「そうは思いませんよ。隣にいたら気味悪かられると思いますよサキ様。それでもいいならいいですよ。」

「わかりましたです。下りるです。」

「そうですよ、下りてくださいよ背中に二人いることがおかしいのよ。」


どうなってるか気になるです。アサナの背中大好きな背中です。離れたくないけど仕方ないです。

アサナの背中から降りたです。


「アサナ道って本当にあってるですか。」

「わかりませんよサキ様。通りたくても幹が邪魔で通れなかったじゃないのよ。」

「そうです。」


幹を人形で操ろうとしたけど操れなかったどころか幹に棘が生えたです。

あれにはアサナと二人で驚いて踊っていたです。



「アサナ、ここまで来て、いまさらだと思うですが緑はどんな人なのです」

「ただの研究熱心な人で、好きな人のためなら全力でその人の力になることをする生粋の変人よ。」

「誰か変人っていいました。」


「緑が起きたです。おはようです緑。」

「どれくらい眠っていたかわかりますか。サキ。」

「20分くらいアサナ。」

「アサナもいますの。え、なんでおぶられていますの。え、え、えええ!」

「驚いてないで早く降りてくださいよ。起きたのよね。それともこのまま地面に叩きつけられたいわけじゃないわよね。」

「下ります。ありがとうございますアサナ。ここまで運んでくださってくれてありがとうございますアサナ。」


うん、ちょっと感謝がうれしいわよ。感謝されるのは嬉しいことよ緑。サキ様も少しは緑を見習ってほしいものよ。

まったくどこかのバカクラスに似てきたんじゃないのよ。

そういえばあいつ今なにしてるのよ。


そのバカクラスことクラノスは今、怪物にいたぶられていた。ボコボコにされ今花園で優雅に踊っている。




「それでなんで戻ってきたのよ緑。」

「それは…。」蜥蜴を見つけたから逃げてきたなんて死んでも言えない。

「もしかしてです鍵を忘れたですか緑さん。」

「はい、……そうであります。すみません。」

「どこにありますのよ。」

「アサナがどこかに持ってると思います。」

「緑さんが持ってたと思うですけど違ったですかアサナ。」

「……、そうよ。緑が持っていってたわよ。」


「・・・。そうでありますか。」鍵なんかそもそも見つかってもいません。

見つけたのは蜥蜴だけなのになんでこの二人は鍵があるようにしゃべっていますの。

「そうよ。」「蜥蜴さんがいるです。緑さんが持っていたです。」

「そうでありましたの。なぜ私は蜥蜴を持っていたの。」

「そんなことあなたがわからないならわからないわよ。」

「そうであります。しかし、気になります。」

「気になるです。この謎を解き明かすべきべきです!」

サキ様まで・・・なんで乗り気なのよ。

「なにを言っているよ。二人ともよ、そんなことよりやるべき事があるじゃないのよ。」

「ナタレに会いに行くってことですか。アサナ。」

「そんなことじゃないわよ。ユカリに会いに行くんでしょ。」

「そうです、どうするです緑さん。」

「ユカリに会いに行くか、蜥蜴をもってた理由探しをするか。迷います。」

どちらにしようってなに迷ってるのよ。

サキ様もサキ様よ。蜥蜴はサキ様が殺したからよね……。

あれおかしいわよ。なぜ蜥蜴に戻っているのよ。



「決めたユカリに会ってから決めます。」


「そうよ、それが得策よ緑、サキ様もわかりますよね。」

「わかったです。」



そんな話をしながら歩いていると扉に着いた。サキ様達。


「これが次の扉でしょうかサキ様。」

「そうだと思うです。ここが次の扉だとうれしいです。樹のせいで道が塞がれてるです。」

「違います。この扉ではないと思います。」

「なんでそんなこというのよ緑。」

「これを見てください。」

「蜥蜴さんです。」

「ええそうよ蜥蜴よ……おかしいわよ。」

「蜥蜴のままでありますの。」


・・・


どうやったら鍵に戻るのよ。


「蜥蜴になった謎を解き明かすです。緑さん。」

「そうしますの。アサナ、あなたはどうしますの。」

「まずは一回叩いてみますよ。それから考えますわよ。」


腰にさしていたフォルダで蜥蜴を二回思い切り叩いたアサナ。


・・・


「鍵に戻ったです。」

「……なんということでありますか。そんなかわいそうなことで鍵になります。」



「それはよ、この蜥蜴は殺されたから鍵になったのよ。つまりは強い衝撃で鍵に戻るかもしれないと思ったのよ。」


アサナの考えは現象が示している通り正解。

なぜ蜥蜴の姿かは緑がアサナにキリヤが入っているときの態度をみてショックで倒れた。

それをなぜか支えようとした鍵の蜥蜴が自分が鍵であることを忘れたいたからであった。


そして、鍵は台座にあったのを緑が見つけたからである。


そして、蜥蜴の鍵で扉が開いた。


「嘘よね。誰か嘘だといってよ。」

「アサナ今見える光景は嘘ではありません。諦めます。さようなら。」

「なに飛び降りようとしてるのよ。」って緑だけじゃなくてサキ様も!なによ二人して情けないわよ。


そう思ってサキをつかんだアサナは重力で落っこちた。雲の上から。



「いやよーーー死にたくないわよーーー。」


「アサナなにしてるです。」

「えっ!」


・・・


「アサナこの雲乗れます。」

「どういうことよ。死んだのよね。」


「いえ、死んではいません。蜥蜴の鍵でこの扉に来ることは最初の台座に書いてありました。そして、空で雀を捕まえることも。」

「サキ様も知っていて飛び降りたということよね。」

「知らないです。でもです、飛び降りた方がいいと思ったです。死ぬことはないと思ったです。」


・・・沈黙が流れた。


サキ様を驚愕し唖然とする二人。


「ほらほら二人ともなに止まってるです。早く雀を探すです。雲から落ちないようにするです。」

本当にこんなところに雀が見つかるのか不安よ。サキ様。


「こんな高くまで雀が飛べるとは思えません。」


雀は飛べても30m~20m。

つまり雲の上までは飛べない。しかし、この空操樹はその名の通り空間を操れる。

そして、サキたちがいるのは雲の上だが実際は地下だ。こんなところに鳥はいない。

しかし、先程も書いたようにここは空間を操れる。

鳥が暮らせる環境を操作することも可能であり、操縦も可能なのだ。

つまりどんな鳥でも他の鳥に狙われないようにすることも可能ということだ。

しかし、鳥も生き物であるため食べないと死ぬことにも変わりないが……。


「それでどうやって探すのよ。雀はここまで飛んでこないのよね。」

「そうです。でも、それだと進めないです。」

そんな風には作らないと思うです。空操樹がです。もっと残虐にする気がするです。

「サキ様の言う通りここで足止めよ。」なんのためにここまで来たかわからないじゃないのよ。


「二人とも聞きたいことがあるりますの。お聞きしてよろしい。」

「いいわよ。もったいぶらないで教えないよ。」

「太陽って雲より下にあるものなのでありますか。」

「ないわよ。でもここはそれが可能なんじゃないのよ。竜人か蜥蜴が言ってたじゃないのよ。可能性はある絶対はないたいってよ。」

「でもですアサナ否定してたです。」

「サキ様、余計なことはいうもんじゃないわよ。わかってるわよね。」笑顔が怖いですアサナ。

「はいです。」


「だから熱くないってことないわよね、涼しくもないなんてよ。おかしいわよ。」

「おかしいです。下から鳥がやってきたです。」

「下からなんてあたりまえじゃないのよ。ここは雲の上よ。」

「ここは雲の上だからこそ、サキの言った通りおかしい。鳥がここまで来るとは思えません。」

「でもよ、鳥が来てるのよ。」ということはよ。

それはです。

そういうことになります。


「・・・」


「捕まえるです。」「捕まえます。」「捕まえるわよ。」


鳥はアサナたち三人に一直線に向かっていった。


「あのこれは大変言いにくいのことではありますが、あの鳥危険ではありませんの。」

「捕まえるなんて考えたのは誰です。」「緑よ、サキ様。あの鳥は捕まえられないわよ。」

「なんでそうなりますの、二人とも捕まえるって言っていました。」


「どうやって避けるです。上はその分では有利化もしれないですけどです。」

「上は避けるだけなら有利だと思いますよサキ様でもよ。そのあとすぐに上を取られるわよ。」

そうです、そこが怖いです。そのあとです・・・・・・。

「緑すみませんです。鳥は危険ですけど捕まえないとです!」

「そうよ、避けたら後が怖いわよ!」

「…お二人の言う通りでありますの、後が怖く思います。すぐに捕まえます。」

覚悟を決めた三人。果たして捕まえることができるのでしょうか。


来いです!



・・・



サキ、アサナ、緑に迫る鳥。


絶対捕まえてみせると覚悟を決めた三人だったがその鳥の大きさが桁違いだったため諦めた。


鳥の体長は約10m。翼を広げて約12mと言ったところ。

そのな大きな鳥が勢いよく迫ってきているのに捕まえる。怪我しないわけがない。


そうして最終的に怪我する恐怖に負けて避けた三人。


そして、三匹に上を取られてしまった。

しかし、それは仕方のないことでもあったかもしれない。


三人は雀は鳥だとわかっている。体長は1mもないことも知っている。


そして、やってきた鳥は自分たちより大きい鳥。それを捕まえて怪我をしてユカリに会うための鍵がなかったら。

そう考えると三人は避けるしか方法はなかった。


しかし、今上に飛んでいる鳥は三人のお目当ての鳥の隠れ蓑であった。


雀は小さいため自分を大きくしようと考えていた。そして、たまたま迷いこんだ一匹の雀のその意思を空操樹は叶えてしまった。

三人分作られた巨大な鳥その内の一匹だけが本物の雀である。

果たしてサキたちは本物を見つけ出すことができるのか。


ユカリに会えることができるのか。


次へ・・・。


次か…どうせ、また引き伸ばしだろ。

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