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世界は一度終わっている  作者: 小松ちゃん
第二章世界樹 4節ナスターク帝国 覚醒編 
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第51話 植物園地下その4 もう嫌

トンボは漢字で蜻蛉。カマキリは漢字で蟷螂。

となるそうです。あまり作風とは関係ありませんが漢字ですみません。


「「ギャーー!」」

「キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!キモイ!」

「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

「「助けてーーアサナ!」」

絶叫をあげるサキと緑。


「そんなこと言われてもよ。」

この虫の群れはなんなのよ。一匹捕まえて虫箱に入れたよ、二人とも。

頑張ってくださいよ。二人とも我慢してよ。

「蜻蛉よ。次は蟷螂を捕まえれるといいのよ。」


もう一匹を虫箱に入れるのよ。

また、蜻蛉……なのよ。


ここにいるのってもしかして全部蜻蛉じゃないわよね。



「やっと、いなくなったですーー!アサナーー!」「やったーー!ありがとうアサナ。」


「なに言ってるのよ。私のお陰じゃないわよ。」

「アサナじゃないならどうしてです。」


「逃げます。二人。逃げて!二人とも!」

「横を見なるの!アサナ。」

右を見る、なにもない。左を見る。

蟷螂の鎌がそこにあった。

「・・・」


「緑。これをどうするか聞いていないですか。いないですかどうするです。」


「どうします。」

「どうするのかなんて後よ。今は逃げるのよ!」


「「「キャー!」」」

「死にたくないです!」「サキ様に賛成よ。」

「死にたくないと思います。」

チラッと見てしまった緑。

「いなくなりました……。」


「緑!」


「え!」1個前の扉から……どうやって来たの。

こんなの避けられない。これは死にます。

ありがとう二人ともここまで連れてきてくれて、ごめんなさい。最後まで一緒に行けなくて……。


・・・


どうして痛くない。


「大丈夫ですか。緑さん。」

「なんとかなりましたよ。サキさんの能力のお陰でよ。」

木偶人形(デクニンギョウ)marionette(マリオネット))のお陰です。」

「すごい、死んでいない。助かりましたありがとうサキさん。」


「そんなことよりよサキ様。その力でこの蟷螂で……やっぱり無理そうよ。どうするのよ。」

「なに言っていますのアサナ。その虫箱ごと殺させるの。」


「それなら作戦をたてるためにも撤退よ。」

「撤退ですか、この木偶人形に任せればあんなのどうとでもなるです。」

「なりません、その前にサキさんが力尽きます。」


「そんなことないです。」

「ありますよ。サキ様。その力は強力な分お腹空きますよ。」


「そういうことなので先に逃げます。」


「だそうよ、サキ様。助けるためにも行きすよ。」

「はいです。」


「なんで、鎌しか出てこないんだろうです。」

「胴体見てないです。」


「それは扉が胴体だからだと思います。」

キレイに避けていますわよ。緑。

なぜ避けきれなかったのよ。


……あ……サキ様が援護していたわよ。

それなら納得出来るのよ。


「サキ様、あの鎌固定してくださいよ。」

「アサナがなにか思い付いたです。固定するの頑張るです。」


「助けてくれません。」

「・・・」「……。」


今です!

「捕まえたです。」


「この虫箱を木偶人形に持たせてあの鎌に切らせればいいのよ。」

「そんなにうまく行きます。」

「やってみますです。」


木偶人形が持ってる虫箱を鎌に近づけるです。


「もうちょっと扉に近づけてよサキ様。」

「わかったです。」


木偶人形が扉に虫箱をくっつけたです。

「これでいいですかアサナ。」

「それで固定を解除すれば蜻蛉は逃げずにキレルと思いますよサキ様。」


「解除されます。」


虫箱が壊れたです。


「扉が壊れただけで蜻蛉逃げたです。」

「逃げられました……。」

「逃げちゃったよ蜻蛉!捕まえないと大変よ。」


「捕まえましたよ。一匹。」

「……これはどうしたらいいのよ。」

「全くもってその通りになります。」


「蟷螂が胴体も出てきました。……。」


「蜻蛉、逃がしてよ。サキ様!」


サキ様が蜻蛉を逃がした瞬間蟷螂にキラレて食われたよ。

「これは見たくなったです。」

「全くその通り、見たくないもの見たくないのをみてしまいました。」

「最悪よ。鍵が取れたし他の蟷螂がいなくなってよかったのよ。」


「疲れたです。……。」

「サキさんの言う通り疲れました。」

「サキ様の言う通りよ疲れたわよ。」


「休憩するです。」

「サキ様に賛成よ。」

「サキさんに賛成します。」動きたくありません。


そうして、三人は眠りについた……。



「あれ、寝てたです。あんなの見たのに寝てたです。」


「やっと起きた。サキさん、起きたから次の扉に行くとします。」

「はいです、緑さん。所でです、アサナはどこにいるです。」


「食材を取りに地上までいってもらっています。」

「帰省できると思えないです。緑さん。」


「アサナ、呼んでくるです。緑さん。」

「わかりました。アサナを呼びに戻りましょう。少し待ちくたびれました。」

アサナを待つのに疲れて意気消沈していた緑であった。それもそのはず、なぜかアサナも緑も食料と水を持ってくるという当たり前を忘れていたのだ……。

起きたときになにか食べたいと緑が言い食料どころか水すらないことをしり、二人は焦ったのだ。どうにかしてサキに食料を与えようと……。


結果は言うまでもない。

「アサナ!」

「サキ様、起きました。」

「地上に行ったって聞いたです。アサナ。」

「行こうとしましたよ。扉の前まで行ったのよ。扉開かないのよ……。」


戻る時も扉を出現させなければいけない。

階段を上ってもそこは壁。

扉はなくってしまうのである……。

つまりアサナはジッと扉があった壁の前で待っていた……。


なにも起こるわけのない扉の前にジッと……。


そして、もういやっと立ち去るまで……一時間いたのだった。


「ご苦労様です、アサナ。次の扉に行けるので最後まで行きますよ。」


「そうね、緑。行きましょう。最下層までいくのよ。」

「はいです、行くです。」



サキの満面の笑顔が胸に刺さる二人なのであった。




そして、やって参りましたは扉に……。


「この扉……違うと思うわよ。緑。」

「……そう思います……しかし、行けないのです!」

そんな涙目で言われると……ちょっと心苦しいわよ。たよりにしてる身として。


「あのです、緑さん。」

「ごめんなさい。こんな頼りない私がついてきてしまって本当にごめんなさい。」

「……アサナ。緑さん大丈夫ですか。」

「どうなのでしょう。大丈夫ではないと思いますよ。」食料どころか水すらありませんから……そして後何階行けば最下層なのかわからないので……少々ショックを受けているだけですよサキ様……。

ショックを受けてるのは緑だけじゃないのよね……。ハハハ……。


「どうかしたですか。アサナ……熱でもあるですか。」


「大丈夫よ、サキ様。緑を連れて最下層まで行きましょう……。」

「はい、です。」アサナも緑さんおかしいです。どうしたです。


「それでです、扉ですけど蜻蛉さんたちが教えてくれるかもしれないです。」


「そう、それはいいことを教わりました。食べられるかもしれませんもね蜻蛉……。ジュルリ。」

「アサナ、やっぱり緑さん変になってるです。」

「そうよ、緑。サキ様、ご心配なさらなくて結構ですよ。緑は正気ですよ。」

「二人とも変になってるです。こういうときはどうするのがいいのかです。」


『ピンポーン!』

「え、です。」

『ヤッホー。』

「どなたですか。」

『ワチキ、聞きたい聞きたい。聞きたい。』

「近いです。」

『ワチキは、』「ユカリ……ユカリ。」

『ユカリ。この、』「ユカリ会いたかったよ。」『ちょっと今しゃべってるのはワチキなの!邪魔しないでくだシャイマジ。』

「ユカリさんですか……本当にユカリさんですか。」


『ワチキはユカリ。この城にいるものを守り守護しちゃりしてーー。るのが仕事シャイ。』

「なるほどです。……ユカリさん最下層に行きたいので案内よろしくです。」

『わかりましたシャイ行くです呼んだ。』

「いろいろすごい人です。」

「なんというか可愛そうよ。なんとかしてあげたいわよ。」


『ニャにしてるねんでありますか。早クー行くでありシャイ邪魔。』

「嫌ーー。ユカリとまた会えたのに離れることなんてできません。」

『二人ともこの娘邪魔シャイなんとかしてほしいシャイ。』


緑のせいでなぜか分裂しているユカリ。


「シャイです。」「シャイよ。」

「イッヤーー離れたくないーー。」

『離れる宿命運命であり姉妹シャイよ。』


「・・・」


嫌イヤ言っていた緑すらも無口になるほどの驚愕なことを言ったユカリシャイよ。姉妹じゃなくて、家族と言った方がまだ正しかった。

親友じゃない……姉妹なの……ユカリと。


姉妹発言で緑は気絶してしまった。


「本当ですか。」

『冗談シャイ。緑とは、姉妹みたいに仲がいい親友シャイ。また会えたよかったシャイ。』


「再開が嬉しいのはわかるのよ。お願いなのだけど、ここの一番下まで連れていってくださいよ。ユカリさん。」


「それは無理だと思うです。」

「なんでよ、サキ様。」

『それは、あと少しでわたしは、消えてしまう存在だからシャイ。』


「この植物園迷路が消えてしまうのも時間の問題なのです。アサナ。」

「どうしてよ。やっと、緑はユカリさん。あなたに会えたのよ!」


『わたしも嬉しくて姉妹なんて言ったシャイ。でも、もう長くないシャイ。』

「それは、本当のこと。ユカリ。」

『はいシャイ緑。』

「そう、それはあなたの体に関係してることユカリ。」

『そうシャイ。それは、一番下まで来たら教えるシャイ。だから一番下までやって来るシャイ。』

「わかったユカリ。でも、あなたがいなくなるのは、もう友達がいなくなるのは嫌ユカリ。なんとかならないの。」

『……。ワチキが今言えるのはこの扉を抜けて一番下の最下層に来ることシャイ。それしか言えない抵抗するシャイ。』

「わかった。一番下で待っていなさい!ユカリ!」

『待ってるシャイ、緑。サキ様ありがとう。』

ニコッと笑い返したサキであった。


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