10話 カルディオス王国
ねぇ、パラレ着いたはいいけどここ王国だけど王国違いだよね。とサキはパラレに聞いた。
「そうですね。ここはえーと、カルディオス王国です。なんでペルマム王国とカルディオス王国を間違えるんですか。」
アサナの質問にパラレが答えた。
「ペルマムとカルディオス王国があるのは分かったけどどっちが帰る王国なの。パラレ。」
「ペルマム王国の方が帰る王国ですよ。サキ様。」
「ぜんぜん関係ないけど、なんでコラル王の名前は王国の名前が全然違うの。パラレ。」
サキはなんで聞いたのだろうと、言ってから気づいた。
「それはアサナ様の方が詳しいと思います。」
「ルディエルの方がもっと詳しいと思うよ、なぜなら…。」
アサナは「ルディエルの方が王の御側にいた期間が長いから王に詳しいと思うよ。」と言うと、「王国に一番長く仕えてるから。」とクラノスが被せて言った。
「なんでルディエルの方がアサナよりも長いの。」
「ルディエルさんはアサナ様との勝負に負けて王国に一番長く使えていると言われています。サキ様。」
とサキの質問に答えたパラレにサキはえ、なんでルディエルが一番長く仕えてるのと疑問に思い、
「え、なんでルディエルが一番長く仕えてるの。」
とサキは聞いた。サキはアサナがルディエルに勝負に負けたと聞いたからだ。オセロの勝負に。
「サキ様。ルディエルは生まれてからずっと王国にいたからね。」
パラレのいう言葉に「なんでルディエルが一番長く仕えてるの。」とそれだけでなんでルディエルの方が長いのと思ったために言った。
「サキさんならオセロの勝負は何を掛けてたかわかると思います。」
ルディエルはもうその話はやめて欲しいと思い言った。
「ラプオビに誰が行くか。だったと思うけどなんで。」
と疑問に思い言った。
「ならアサナの方が行ったということですね。」
とパラレは言った。
「そうですね。」とサキはパラレに言った。
「そんなことよりもよ。オセロでそんなこと決めたのか。」
「そうですね。」と誰だか分からないその人に言った。
「「「「「え! あなた誰!いつから聞いてたの!」」」」」
とサキ達は言った。
「どうも、フレンスといいます。自己紹介はいいので。雪哉さん知ってますか。」
「存じ上げません。」
アサナが答えた。
「そうですか。」
「あれ。誰もいない。」
クラノスは回りを見回しながら言った。
「本当だ。私たち以外誰もいない。あれ、誰か見たっけ。」
サキが言うと、元々誰もいなかったはずだ。とクラノス が言うとサキ達は各々で言った。
「ルディエルなんで?」
思い出してサキが言うとサキ以外の人は何の話と冷たい目線で一瞬見せたがサキは見逃さなかった。
「なんでペルマム王国なのに王の名前が違うのかの話。」
「あ~、王国と王の名前が違うのは王が異国の地から来たからです。サキさん。」
「そんなことだったんだ。どこからかは聞かない。」
嫌な予感がしてサキは聞かなかった。
「この後どうするのですか。サキ様。」
「どうするの、クラノス。」
「聞かないでください。分からないですから。」
「王国に戻るか、違う国に行くしかないと思うけど。」
サキは当然でしょと言いたげに言った。
「どちらかの一方に絞るのではないのですか。」
「その絞るのはクラノスがするのとでしょ。」
「そう言われるとそう思います。サキ様。」
「サキ様はどちらですか。」
「この王国の王に会いに行きましょう。パラレ、アサナ。」
堂々と言うサキであった。
「カルディオス王国に留まるのですか。サキ様。ペルマム王国へ帰るのではないのですか。」
早く帰りますよ。サキ様。と続きそうにアサナは言った。
「違う … こと言ってますけど サキ様 … 。」
「えっと、ここの国王は誰パラレ。」
「わからないのでルディエルさんに聞いてください。サキ様。」
「ルディエルかアサナは知らない。」
「カルディオス王国はムスク・カルディオスが国王です。」
サキはルディエルではなくアサナに話をしたいから遠回りだけどしたのにルディエルが話したためため息を吐きたい気持ちになった。
「アサナはどこだかわかる。」
「サキ様。宮殿でしたらこの国にはありませんよ。ここは家が宮殿みたいなところですから。」
えーと家が宮殿ってことは家がそういうシステムにはなってない組合とかそういう意味かな。
「組合ってこと。」
サキはアサナに聞きた。
「はい、少し違いますがそうですね、サキのお屋敷みたいな場所がこの王国では宮殿と言った方が分かりやすいですが。クラノス。」
「え!えーーと、サキ様の屋敷ってことはほとんど宮殿と変わらないと思うけどアサナ。」
「でも宮殿って言うほど豪華でもないってこと。」
「アサナ様、あの大きさは宮殿って言った方がいいと思いますね。」
「パラレ、シッ!」
とアサナがパラレにそれ言うのはだめだからと言うようにパラレに静かにと仕草をした。
「あそこはそんなに広いのは確かだからいいよ、アサナ。」
「あ!すいません。サキ様。」
「いいよパラレ。」
サキは微笑んでくれたがパラレにはサキに恐怖心が芽生えた。
「そういえばですが、サキ様。カルディオス王国は亜人国家と言われています。なぜだか知っていますか。」
「えーと、ムラサキ女王が力を持っててそれで・・・。」
ルディエルが話始めようとしたのをアサナが遮って話始めた。
「力を持っていたというのはそうですが少し違います。ムラサキ女王は遺跡にある箱を開け、狐の耳と尻尾が付き、狐の鼻に変わっていた。それとある泥棒一味がその遺跡に入り、箱を開けると高校生の女の子に変わったいた。その話以外にも多くあったと言われています。」
「その遺跡に行くと姿が外見が変わるから亜人国家になったってことアサナ。」
「そう、人とは違う姿をした人々が、いや、人とは同じ姿をしていても変わった人々がその国に多くいたから、国はそんな人々を守りたいと思うある一人の王女によって国の姿が変わったのです。サキ様。」
「すごいね。その子、今どこにいるんだろう。」
「ええ、そうですよね。サキ様。世界が変わらなければならない時に何をしているのでしょう。その御方は。」
サキの言葉にアサナはその人を知っているような口振りでそう語った。
アサナの言葉にサキはアサナに恐怖心が、敵対心が芽生えた。
「ムラサキ女王なら、やることができたと申して、どこか行ったと聞きました。」
と男は言った。
「あなたは誰ですか。」
ルディエルが聞くと。
「あ!忘れていました。フレンスと申します。ペルマム王国の皆様。」
と男は答えた。
「何のようでしょうか。」
「いえ、ムラサキ女王陛下のお話が出てきましたので他の国に行こうと準備をしていたのですが気になりまして。」
「そうでしたか、それは感謝いたします。フレンス様。」
「ねぇ、ルディエル。誰に感謝なんてしてるの。」
サキさんの言葉にえ!とマヌケな声を発してしまった。
「サキさん。何を・・・。」
「言っているのですか。」と話を続けようとしたが自分がなぜ感謝をのべたのか忘れたため何を、としか言えなかった。
「ルディエルがクラノスみたいに変なことを言い出し始めました。どういたしますか。アサナ様。」
「その話し方はやめてくださいサキ様。」
いつもより丁寧な話し方をするサキ様を疑問に思い、サキ様にそう答えた。
「サキ様。お怪我でも・・病気にでもなったのですか。」
「なんでパラレちゃん、そんなこと聞くの。」
「え!サキ様。何を言っているのですか。」
サキはえ!なんのこととパラレやルディエルに聞くがなぜ聞くのか教えてほしいと言った表情をしていたためなにも言えなかった。
「サキ様。私が誰だか分かりますか。」
「アサナでしょ。なに言ってるのアサナ。」
「・・・」
「国王に会って話すことを考えてたけどいいのがないから、どうすればいいと思うアサナ。」
「なぜこの王国の国王に会いたいと思ったのサキ様。」
「国王に会って協力して欲しいと思ったから。それじゃあダメかな、アサナ。」
「たんなる思いつきってわけでもないみたいなのでいいですよ、サキ様。」
「いいの。あ!どこへ行けば国王に会えるの。」
「えっと、サキ様。それは……。」
「ヘデラと言う街です。サキさん。」
「ヘデラですか。行きます。」
「行かないと国王に会えませんよ。サキ様。」
「なら、行く。」
1時間ほど経過
「検問所に着きましたが、どうすればよいのか全く分かりません。どうしますかサキ様。」
「身分証あるアサナ。」
「身分証など元々ありませんからありませんよ。サキ様。」
「身分証ないと入れないです。」
「あの人はどこ行ったのですか。アサナ。」
「あの人誰かいました。サキ様。」
「ルディエルはいる、パラレもいる。アサナ、サキ様、クラノスこれで全員いると思いますよ…サキ様。」
「そうです よ ね。」
おかしいと思ったが自分がなにを考えていたのか忘れてしまった。
「ねぇ、サキ様。ちょっと思ったんだけどね。ここに人が一人もいないのはおかしいよね。」
「ここに人がいないのは確かにおかしい。」
「入ります。サキさん。」
検問所に指を差しながらルディエルが言った。
「そうします。入っちゃいますか。ルディエル。」
「サキ様。そんな軽々しく 、っと言うよりも入っては行けません。」
「ルディエル、この人縛りましょう。」
「クラス様には悪いですが縛りますか。」
「おい、まて、ルディエル。サキ様の言うことをそんなにもあっさりと聞くな。聞くな~。」
ルディエルの嘆きは聞かれず、クラノスはルディエルに動かないよう縛られるのだった。