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何か生まれ変わったわ

気がつくとそこは真っ暗な世界だった。

身体も思うように動かずかなり焦る。

そして、あの声が響く。


『スキルを身体に入れます。痛いですが、我慢です。』


えぇ……ちゃんとした解決策プリーズギブミー。

その直後、耐え難い激痛が身体を襲い、俺はたまらず声を上げる。


「おぎゃぁぁぁあああああああああッ!?」


耐え難い激痛は暫く続き、俺は叫びまくる。

そうか、赤ちゃんはこんな激痛を産まれてくる瞬間……体験するんだなぁ。

まぁ、俺だけか。


しばらくして痛みが引き、俺は疲れて眠ってしまう。

俺の異世界物語はこんな激痛から幕を開ける。



◆◆◆



赤ちゃんだからか俺がただ単にグータラなだけなのかは知らないがどれくらい時間がたったか分からない。

が、とりあえず目が開いたよ。やったね。

天井は西洋のお屋敷みたいな感じ。超お金持ちじゃね? 知らんけど。


「レオンー、ママよー。」


上から綺麗な声が聞こえてくる。

お、わしのママさんの登場だべや。

俺の身体を赤色の髪の女性、ママさんが抱き上げる。


「レオンー、パパもいるぞ?」


ひょこっと顔を俺の視界に入れる金髪の男性、パパさんが現れる。

因にだが二人の顔面偏差値は俺の測定では、最上位クラスだ。

つまりどういうことかって? おう、美男美女だ。


そして、顔面偏差値が高い二人から産まれたオイラ。

……体が動く状態だったら俺は静かに右腕を挙げていただろう。

髪の色も恐らく金か赤だろうな。ワクテカだぜッ!!


「わたしもみるー。」


女の子の声が聞こえ、俺を抱っこしているママさんが俺を女の子の目の前に持っていく。

目の前には金髪の幼女……小さい女の子がいる。

そして、頭には角が二本にょきっと生えてる。


当然だが、ママさんやパパさんにも生えてる。

形状は……そうだな、東洋の竜じゃなくて西洋の竜の角だな。

うん、そんな感じのが生えてる。


女の子は暫く俺を見た後、頭をなでなでしてくる。


「かわいいね。」


ニッコリと可愛らしく笑う。

そんなやり取りがあった後俺は再び眠りにつく。

何だか睡眠のサイクルが早いんだよな。まぁ、別に良いけど。



◆◆◆



おっす、オラ、悟k……じゃなくて、レオンです。

無事に一歳になったよ、やったね。

そして、俺くらいのレベルになると立てるし、少し喋れるんだぜ? 勝利と言わざる終えないな。

あ、これぐらい普通? んなことは気にすんな。


さて、あの女の子まぁ、姉さんだが俺の事を気に入ってくれたらしくよく構ってくれる。

ほっぺたプニプニされたりとか、喋りかけてきてくれたりとかな。

まだ、スムーズに動けねーからこういう存在は本当に助かる。


あ、そうそう、名前を言っておくか。

ママさんがグニラ・ハート。

パパさんがアルマン・ハート。

そして、姉さんはエレナ・ハート。


だってさ。


「ぷにぷに~♪」


姉さんは相変わらず俺のほっぺをツンツンして遊んでいる。

力が入っていないから痛くはないかな。

早く歩きたいよね。そんなことを思う一歳(二十六歳)男児であった。



◆◆◆



あれからなんやかんやあって数年、ようやくまともに暮らせるようになった。

あぁ、長かったぜぇ……。何せ赤ちゃんが体験することを全て体験したんだ。

つまり、そういうことだ。


まさか、二十六にもなってもらすとはな……世の中分からねーもんだぜ。

ま、そんなことはさておいて今、俺は父さんと母さんに連れられて教会に向かっている。

何でもスキルを授けるとかなんとか。


後、家の周りは森が広がっていて人がいない。

つまり、人がいないところに教会なぞあるはずもない。

だから、人里までいく必要があるんだが……。


だけど、そこは異世界よ。だって魔法で人里近くまで転移しちまったんだもんな。

びびったぜぇ、気がついたら目の前の景色が変わってんだもんなぁ。

魔法の力ってすげー。


と、そんなことを思っていると教会にたどり着く。

そこまで大きいわけではなし、何処と無く質素な感じがする。そんな教会だ。

と、中に入ると祭壇? まぁ、壇の前に人が良さそうなじいさんがニコニコしながら立っていた。


「レオン、あいさつは?」

「こんにちはッ!!」

「おぉ、こんにちは。これは元気の良いお子さんだ。」


と、俺の頭をしわしわの手で撫でる。


「良いスキルだといいな?」

「うんッ!!」


そんなやり取りをして俺はあることを思い出す。

そういえば、スキルもう持ってんじゃん。もう一個貰えるってことかな?

両親と少し世間話をした後、ついに始まる。


「では、早速……。」


おじさんが目を閉じて、俺の頭に手を乗せる。

すると、手から体に何かが入っていく感じがして、ちょっとブルッとした。

だが、その感覚も一瞬で消えておじさんは手を離す。


「よし、終わったよ。この子に神の祝福があらんことを……。」


そう言って俺のスキルの儀式? は終わった。

その後……。


『私です。スキルの確認を許可しました。』


あの女性の声が聞こえた。

何か久しぶりに聞いた気がする。

それにしてもスキルの確認か。



スキル

・『能力創造』

・『竜化』



こんなのが出てきた。

おぉ、強そうじゃん。というかこれからどんどん作れるってことだよな?

勝ち申した。


「どんなスキルを貰ったんだろうな~?」


父のアルマンがそう聞いてくる。母のグニラも期待して見てくる。

『能力創造』は言わなくても良いよな? 確かに貰ったけど。


「んーとね、『竜化』だって。」

「流石は私達の子供ねッ!!」


どうやら上機嫌のようだ。

父と母は俺を連れて、魔法で一瞬で屋敷に戻る。

あ、因みに姉さんは家でお留守番してる。


確か九歳になったんだっけか。姉さんが。

俺はてことは六歳ぐらいか。

ま、どうでもいいか。


家に着いてすぐ俺はてててっと姉さんの元へ走る。

面倒見がよくて、仲良くしてくれているため俺はすっかりなついてしまったらしい。

自分で言うのもあれだが……。


姉さんの部屋のドアをガチャッと開ける。

姉さんはちょうど本を読んでいたらしく俺がドアを開けたことを知ると顔を上げた。

相変わらず綺麗な金色の髪をしてらっしゃる。


「あ、レオ君、おかえり。どうだった?」

「うんッ!! スッゴいスキルだったよッ!!」


少し大人しい性格らしく、いい感じでお姉さんしてるね。


「へー、何てスキルだったの?」

「えっとね、『竜化』だったッ!!」


俺は元気な性格の子供を演じてる。というか、この歳だから元気が有り余ってんだよな。


「あ、私もそれだった。私達、お揃いだね?」

「あ、そうなんだ、うん、お揃い。」


お互いにふふふと笑う。

可愛いと思うが俺はシスコンではない。

でも、俺の場合ってどうなるんだろうね? 訳わかんねーや。


チラッと横を見ると大きい鏡があり、そこにおいらの姿が写っている。

髪は赤色で、顔は美形。はい、俺はもう勝ち組ですわ。

そして、目が驚きで両親の髪の色と一致、つまりはオッドアイだよな。


右目が赤で、左目が金だ。

確か、こんなキャラ前世で見た気が……。

そんなこんなで俺は勝ち組としての第一歩を踏み出したのである。



◆◆◆◆◆◆◆



そして、数年が過ぎて俺は十六歳になりました。

学校には一回も行ってなかったりする。

といってもお家でしっかりと教育を受けた。あぁ、けっこーハードだった気がする。


変わった点はおいらは父さん似の顔立ちで相変わらずの遺伝子の恩恵を実感。

後は……姉さんがちょっとね。ちょっとブラコン気味になってしまった。

あのー、ね? いや、ちょっと姉さんと遊びすぎたかな?


姉さんは母さん似の美人さんにまで成長した。

後、スタイルもスッゴい、いいしね。

十人中十人が振り向くレベルとだけ言っておく。


ただ、そのボディでおいらに抱きつかれるとちょっと……ね?


「レオく~ん♪」


そう言って俺を前からギュッと抱き締める。

胸にある柔らかい物が俺の体にバッチリ当たる。

正直、前世は女色なんてまるでなかったからね、こんなことに対抗する免疫がないわけで俺はいつも動きが止まってしまう。


「ね、姉さん……離して。」

「ふふふ♪」


相変わらずマイペースでおいらの意見は全く聞こえてないらしい。

そんなことをしていると前から父と母の声が聞こえる。


「ちょっと大事な話をするから下においで。」

「あなたたちに関係する話よ?」


やけに真剣な顔をしているのでマイペースの姉さんも流石に今回は離してくれた。

背中がやけに寂しく感じてしまう。

て、違うだろッ!! 今は違うだろッ!?


俺はそう思って頭を整理した後、既に下に行った両親を追いかける。



◆◆◆



「そろそろレオンとエレナには外の世界に行ってもらおうと思ってな。」


そんな言葉から会議? ぽいのは始まる。

あー、確かにそろそろ家出てなんかやりたいなとは思ってたけど。

母さんが父さんの言葉に続ける。


「うん、二人には色々な体験をしてほしいの。そのなかで自分がやりたいことを見つけなさい。」


やりたいこと……。

何か高校生の時とか、大学生の時のことを思い出すな。

ようは、進路を決めろってことだ。


「二人には外の世界で生きてくために必要な知識は教えた。だから、心配はしなくてもいい。」


そう、日々の学習は外の世界での様々な知識を始め、魔法、そして、戦闘などを教えてもらった。

俺は少し考えた後、両親に思いを伝える。


「俺は冒険者になる。どんなに辛くても俺は冒険者がやりたい。」

「うん、私もかな。」


俺の言葉に姉さんも続ける。

そうか、この辺りは流石は姉弟といったところか。

いや、ただ単に姉さんが俺と離れたくないだけか。

勘だからなんとも言えないが多分、合ってる。


「……あい、分かった。なら、今すぐに出発するんだ。自分の夢を絶対に叶えろよ?」

「本当に辛くなったらいつでもかえっておいで? 私達はあなたたちの味方だから。」


そんな言葉を聞いて、俺と姉さんは外の世界へと足を踏み出すのである。

どうも、作者です。

頑張って二日連続で投稿しました。おかしい点が多々あるかな……。

次回からは最強要素が入ってくる……かな? と行った具合です。

後、次回からはもう少しギャグ要素も増やしていきたいです。

それでは、感想、評価、ブックマーク等よろしくお願いします。


でわでわ~。(^^ゞ

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